高カルシウム血症・とは？初心者向けにやさしく解説する基本ガイド共起語・同意語・対義語も併せて解説！

この記事を書いた人

高岡智則

年齢：33歳性別：男性職業：Webディレクター（兼ライティング・SNS運用担当）居住地：東京都杉並区・永福町の1LDKマンション出身地：神奈川県川崎市身長：176cm 体系：細身〜普通（最近ちょっとお腹が気になる）血液型：A型誕生日：1992年11月20日最終学歴：明治大学・情報コミュニケーション学部卒通勤：京王井の頭線で渋谷まで（通勤20分）家族構成：一人暮らし、実家には両親と2歳下の妹恋愛事情：独身。彼女は2年いない（本人は「忙しいだけ」と言い張る）

高カルシウム血症・とは？

このページでは「高カルシウム血症・とは？」を、初心者にも分かるように解説します。血液中のカルシウムが通常より多くなる状態を指します。カルシウムは体のさまざまな働きに関わっていますが、過剰になると体の機能に悪影響を与えることがあります。

カルシウムの基礎

カルシウムは骨や歯の材料になるほか、神経の伝達、筋肉の収縮、血液の固まり方などに関与します。血液中の総カルシウムは、結合しているタンパク質の量やアルブミン、遊離カルシウムの量などで決まります。血液検査では総カルシウムと遊離カルシウムが測定され、異常があると医師が原因を探ります。

高カルシウム血症が起こると何が困るのか

血液中のカルシウムが高くなると、のどが渇く、たくさん水を飲む（多飲）、頻繁にトイレに行く、疲れやすい、吐き気、嘔吐、便秘、精神状態の変化や頭痛などの症状が出ることがあります。症状が軽いうちは自覚しづらいこともあり、検査で偶然見つかることもあります。重症化すると心臓のリズムが乱れるなどの危険が生じ、すぐに医療機関を受診する必要が出てきます。

主な原因（どうして高カルシウム血症になるのか）

高カルシウム血症の原因は大きくいくつかに分かれます。代表的なものとしては「原発性副甲状腺機能亢進症」や「悪性腫瘍によるカルシウムの過剰放出」、ビタミンDの過剰摂取、腎不全、長期間の脱水、薬剤（サイアザイド系利尿薬）などがあります。また、遺伝的な病気である家族性低尿性尿細管性高Ca血症などもごく稀に関係します。

診断のポイント

疑いがあるとき、医師はまず血液検査で総カルシウムと遊離カルシウムを測定します。加えてPTH（副甲状腺ホルモン）の値を見て原因を絞ります。PTHが高い場合は副甲状腺の病気の可能性、PTHが低い場合は癌やビタミンD過剰、腎機能障害などが原因となることが多いです。また、腎機能、電解質、ビタミンDの状態、カルシウムの排泄量（尿カルシウム）なども調べます。必要に応じて画像検査（CT・超音波など）も使います。

治療の基本と生活のコツ

高カルシウム血症の治療は、原因と重症度によって異なります。軽度～中等度の高カルシウム血症の場合は、まず水分を多く取らせて尿と一緒にカルシウムを排出しやすくします。必要に応じて薬を使います。薬には抗吸収薬（ビスフォスフォネート）やカルシウムの放出を抑える薬、血中カルシウムを直接下げる薬などがあります。重症の場合は入院して点滴治療を受けることが多く、原因を取り除く対応（原発性副甲状腺機能亢進症なら手術、腫瘍性の場合は抗がん治療など）が必要です。

日常生活では、十分な水分補給を心がけること、過度なカルシウム摂取を控えること、医師の指示に従い薬を正しく飲むことが大切です。サプリメントやビタミンDを摂取する場合は医師と相談してください。

予防と注意点

予防というより、早期発見が大切です。体調が変わったり、喉が渇く・尿量が増える・便秘や倦怠感が続く場合は早めに受診しましょう。妊娠中・高齢者・腎機能障害のある人は特に注意が必要です。

症状と原因の表

原因の例	原発性副甲状腺機能亢進症、悪性腫瘍、ビタミンD過剰、腎不全、薬剤など
主な症状	のどの渇き・多飲・頻尿、倦怠感、吐き気・嘔吐、便秘、頭痛、混乱、筋力低下
治療のポイント	水分療法、薬物治療、原因の治療（手術・化学療法など）

このように、高カルシウム血症は「何が原因で起こっているのか」を特定し、それに合わせて治療を行うことが重要です。自分の体の不調を感じたら、自己判断せずに医療機関を受診しましょう。

高カルシウム血症の同意語

高カルシウム血症: 血液中のカルシウム濃度が正常範囲を超えた状態。
血清カルシウム高値: 血清（血漿の液体成分）中のカルシウム濃度が正常上限を超えた状態。
血中カルシウム高値: 血中カルシウム濃度が正常上限を超えた状態。
血清カルシウム上昇: 血清カルシウム濃度が上昇している状態。
血中カルシウム上昇: 血中カルシウム濃度が上昇している状態。
血清Ca高値: 血清中のカルシウム（Ca）濃度が高い状態。
血中Ca高値: 血中のカルシウム（Ca）濃度が高い状態。
高Ca血症: カルシウム濃度が血中で過剰となっている状態を指す略称。
血清Ca過高: 血清中のCa濃度が過剰に高い状態。
血中Ca過高: 血中のCa濃度が過剰に高い状態。

高カルシウム血症の対義語・反対語

低カルシウム血症: 血中カルシウムの濃度が通常より低い状態。しびれや筋肉の痙攣、手足のしびれ、心電図異常などの症状が現れることがあります。腎機能障害やビタミンD不足、薬剤の影響などが原因となることがあります。
正常血中カルシウム濃度: 血中カルシウムが正常な範囲に保たれている状態。過剰でも不足でもなく、体の機能が適切に働く基準となります。
カルシウム不足: 日常の食事不足や吸収不良、長期の栄養不良などにより体内のカルシウムが不足している状態。必ずしも血中濃度が低いとは限らず、初期段階であることもあります。
カルシウム欠乏症: カルシウムが体内で不足している状態を指す総称的な表現。栄養不良や吸収障害、ビタミンD不足などが原因となることが多いです。

高カルシウム血症の共起語

副甲状腺機能亢進症: PTHが過剰に分泌され血中カルシウムが上がる、高カルシウム血症の代表的な原因のひとつです。
悪性腫瘍性高カルシウム血症: がんがカルシウムを血中へ放出させたり、PTH様作用を持つ物質を作ることで起こる高カルシウム血症です。
PTHrP: 腫瘍由来のPTH様ペプチド。PTHと同じようにカルシウムを上げる作用をすることがあります。
PTH: 副甲状腺ホルモン。血中カルシウムを上げる主なホルモンで、過剰だと高Ca血症になります。
活性型ビタミンD（1,25(OH)2D）過剰: 腸でのカルシウム吸収が増え、血中カルシウムが上昇する原因となります。
ビタミンD過剰摂取: ビタミンDを過剰に摂取するとカルシウムの吸収が過剰になり高Ca血症を招くことがあります。
肉芽腫性疾患: サルコイドーシスなどで活性型ビタミンDが過剰になり高Ca血症を起こすことがあります。
サルコイドーシス: 肉芽腫性疾患の一つで活性型ビタミンDが増え、カルシウムが上がることがあります。
腎機能障害: 腎臓の働きが低下するとカルシウムとリンのバランスが崩れ、高Ca血症を起こしやすくなります。
腎結石: 血中カルシウムが高いと尿中へ排泄されるカルシウムが増え、結石ができやすくなります。
長期臥床・運動不足: 骨の再吸収が促進されやすく、カルシウムが血中へ放出されやすくなる状況です。
総カルシウム: 血液中の総カルシウム量の検査値。高Ca血症の初期評価で用います。
遊離カルシウム（Ca2+）: 血中のイオン化カルシウム。生理的に重要な実測指標です。
アルブミン補正カルシウム: アルブミン値に影響されて総Caが変動するため、補正して評価する補正値です。
血清PTH: 血中のPTH濃度。PTH依存性か非依存性かの判断に使います。
25(OH)D: 体内ビタミンDの総量を示す検査。不足・過剰を評価します。
1,25(OH)2D: 活性型ビタミンDの血中濃度。肉芽腫性疾患などで上昇することがあります。
脱水: 脱水状態だと血中カルシウムが相対的に高く見えることがあります。
多尿: 高Ca血症に伴い尿量が増えることがあります。
便秘: 高カルシウム血症の症状として現れることがある消化器所見です。
嘔吐・吐き気: 高Ca血症でよくみられる消化器症状のひとつです。
疲労・脱力感: 全身倦怠感や筋力低下が生じることがあります。
骨吸収亢進: 骨からカルシウムが溶け出して血中カルシウムが上がる現象です。
骨転移: 悪性腫瘍が骨からカルシウムを放出して高Ca血症を起こす原因の一つです。
24時間尿カルシウム: 尿中カルシウム排泄量を評価する検査です。原因鑑別に役立ちます。
ALP（アルカリ性ホスファターゼ）: 骨代謝の目安として使われる指標の一つです。
水分補給・点滴: 治療の初期段階として、脱水を改善しカルシウム濃度を下げる目的で行います。
生理食塩水: 点滴の基本液として用い、カルシウム排泄と再分配を促します。
ビスホスフォネート: 骨からカルシウムが放出されるのを抑え、血清Caを低下させる薬剤です。
デノスマブ: RANKLを抑制して骨吸収を強く抑える薬で高Ca血症の治療にも使われます。
ステロイド療法: 肉芽腫性疾患などでCa上昇を抑える効果がある治療法です。
補正カルシウム計算式: 総Caをアルブミンなどから補正して正確な Ca レベルを評価する式です。
24時間尿カルシウム検査: 過剰排泄の有無を調べ、原因鑑別に役立つ検査です。
骨代謝マーカー（ALPなど）: 骨の新陳代謝の状態を間接的に評価する検査項目です。
鑑別診断: 高カルシウム血症の原因を特定するための検討と検査の過程です。

高カルシウム血症の関連用語

高カルシウム血症: 血清中のカルシウム濃度が正常範囲を超えて高くなる状態。総カルシウム値やイオン化カルシウム値が基準値を超えることで診断される。
低カルシウム血症: 血清カルシウムが低値を示す状態。高カルシウム血症の対照として重要で、原因と治療が異なる。
総カルシウム: 血清中のカルシウムの総量。タンパク結合カルシウムを含むため、補正カルシウムやイオン化カルシウムとセットで評価される。
イオン化カルシウム: 遊離のカルシウムで生体に活性のある形。総カルシウムより体のカルシウム状態を反映しやすい指標。
PTH（副甲状腺ホルモン）: 副甲状腺から分泌されるホルモン。血中カルシウムを上げる方向に作用する。高カルシウム血症の診断でPTHの値が重要。
PTHrP（PTH関連ペプチド）: がん細胞などが産生するホルモン様物質。PTHと似た作用でカルシウムを上昇させ、悪性腫瘍関連高カルシウム血症の主要因のひとつ。
ビタミンD（活性型、1,25-ジヒドロキシビタミンD3）: 腸管からのカルシウム吸収を促進。過剰や異常活性化で高カルシウム血症を起こすことがある。
CaSR（カルシウム感知受容体）: カルシウム感知受容体。副甲状腺と腎臓でカルシウム値を感知してPTH分泌を制御する。
原発性副甲状腺機能亢進症: 副甲状腺ホルモンの過剰分泌。血中カルシウムが過剰に放出され、高カルシウム血症の主な原因の一つ。
悪性腫瘍関連高カルシウム血症: がん患者にみられる高カルシウム血症。PTHrPの産生や骨転移による骨吸収の亢進が関与。
肉芽腫性疾患による高カルシウム血症: サルコイドーシスなど、肉芽腫がビタミンD活性化を促してカルシウム吸収を増やすことで起こる高カルシウム血症。
薬剤性高カルシウム血症: 薬の作用でカルシウム値が上昇する状態。利尿薬の一部、リチウム、ビタミンD過剰摂取などが原因になり得る。
骨吸収亢進: 骨組織が過剰に破壊されカルシウムが血中へ放出される現象。高カルシウム血症の機序の一つ。
治療法（治療アプローチ）: 原因疾患に応じた対応。水分補給、低カルシウム食、ビスホスホネート薬などの骨吸収抑制薬、必要に応じてステロイドなどの薬物療法。
検査項目と診断の指標: 血清総カルシウム・イオン化カルシウム・PTH・PTHrP・ビタミンD代謝物など、原因特定に用いる検査項目。
症状・サイン: 喉の渇き、頻尿、便秘、吐き気、頭痛・嘔吐、意識混濁など、カルシウム過剰に伴う自覚症状・身体所見。