externalityとは？初心者でも分かる基本と日常の例共起語・同意語・対義語も併せて解説！

この記事を書いた人

高岡智則

年齢：33歳性別：男性職業：Webディレクター（兼ライティング・SNS運用担当）居住地：東京都杉並区・永福町の1LDKマンション出身地：神奈川県川崎市身長：176cm 体系：細身〜普通（最近ちょっとお腹が気になる）血液型：A型誕生日：1992年11月20日最終学歴：明治大学・情報コミュニケーション学部卒通勤：京王井の頭線で渋谷まで（通勤20分）家族構成：一人暮らし、実家には両親と2歳下の妹恋愛事情：独身。彼女は2年いない（本人は「忙しいだけ」と言い張る）

外部性（externality）とは何か

経済学で使われる専門用語「外部性」は、ある人や企業の行動が、市場価格だけでは評価されない影響を他の人に及ぼすことを指します。外部性があると、需要と供給の基本モデルだけでは、社会全体の最適な結果を説明できなくなることがあります。

この考え方には大きく分けて二つのタイプがあります。負の外部性と 正の外部性です。

負の外部性

負の外部性は、ある活動が第三者に悪影響を与えるときに起こります。代表的な例として、工場の排ガスが近所の空気を汚すこと、騒音が住民の睡眠を妨げること、交通渋滞による通勤時間の長さなどがあります。これらの影響は、影響を受ける人がその費用を直接負担していない点が特徴です。

正の外部性

正の外部性は、ある活動が第三者に利益をもたらすときに起こります。例えば、予防接種を受けると自分が病気になりにくくなるだけでなく、周りの人にも病気の伝染が抑えられることがあります。教育によって地域の生産性が上がるのも正の外部性の一例です。

内部化（外部性を市場で評価する仕組み）

外部性を社会全体で適切に考えるために、政府や市場は内部化の仕組みを用います。内部化とは、外部性の影響を市場の中で反映させて、関係者全体の最適な行動を促すことです。主な方法には、課税や補助金、排出権取引、規制などがあります。

ただし、すべての外部性が完全に市場で解決できるわけではありません。コースの定理という考え方もあり、交渉がうまくいけば私的コストと利益の調整だけで問題が解決する場合もあります。

日常生活の例とポイント

身近な例として、公共の場所をきれいに保つ努力は正の外部性を生み出します。一方で近所に大きな音を出すイベントは時に近隣住民の迷惑になる外部性となりえます。このような視点を持つと、物事を「価格だけで評価するのではなく、影響を受ける人も含めて社会全体の利益を考える」ことの大切さが分かります。

表で見る外部性のタイプと対策

タイプ	例	対策（内部化の方法）
負の外部性	工場の排ガス、騒音、渋滞	課税、排出権取引、規制
正の外部性	予防接種、教育、公共空間の清潔さ	補助金、公共財提供、税制優遇

まとめ

外部性とは、ある人の行動が市場価格以外の形で他の人に影響を与える現象です。負の外部性は社会に負担を増やす場合、正の外部性は社会全体の利益を増やす場合があります。これを理解することは、ニュースや日常のニュースを読み解く力にもつながります。

externalityの関連サジェスト解説

negative externality とは: negative externality とは、経済学で使われる言葉で、ある人や会社が商品を作ったりサービスを提供したりする際、その行為が周りの人に思わぬ影響を与えることです。良い影響のときは正の外部性、悪い影響のときが負の外部性です。ここでは負の外部性について見ていきます。身近な例として、工場が排ガスを出すと近所の人の健康を害したり、窓越しに悪臭が広がることがあります。夜中に大音量のイベントがあると、住民の睡眠が妨げられることもあります。交通量が増えると渋滞が起き、これも近隣の人の時間やストレスに影響します。これらは、市場の価格が外部のコストを反映していないために起こりやすい現象です。なぜ問題なのかというと、消費者や企業が支払う私的コストだけでは社会全体のコストがわかりません。結果として、社会にとって害の大きい行動が、私的には安く抑えられてしまい、結果的に過剰な生産や消費が生じやすくなります。これを解決するには、外部性のコストを市場価格や規制、技術革新、あるいは私的な交渉などを通じて“内在化”していくことが必要です。具体的な対策としては、政府が課税（ピグー税）を課して企業が外部コストを負担するよう促したり、排出量を規制して抑制する方法があります。排出権取引のような制度も有効です。また、私たち個人の行動としては、環境に優しい選択をする、節電・節水を心がける、公共交通機関を利用するなど、身の回りの負の外部性を減らす努力ができます。負の外部性を理解することは、物事の本当のコストを知る第一歩です。市場だけを見て判断すると長期的には社会全体の幸せや経済の効率を損ねるおそれがあります。

externalityの同意語

spillover: ある行為の影響が、直接の関係者を超えて他の人や集団にも波及する現象。正の影響にも負の影響にもなり得る。
external effect: 経済活動が生む外部への影響。市場価格に反映されず、第三者にも及ぶ便益または費用。
external impact: 外部に及ぶ影響のこと。外部性と同義語として用いられることがある。
third-party effect: 関係者以外の第三者に影響を及ぼす効果のこと。
unpriced effect: 市場価格に組み込まれていない影響。外部性の本質の一つ。
side effect: 主目的以外に生じる副次的な影響。日常語としては「副作用」に近いが、経済文脈でも外部性を表すことがある。
external cost: 負の外部性の別名。社会に負担を増やす外部への費用のこと。
external benefit: 正の外部性の別名。社会に利益をもたらす外部への恩恵のこと。
positive externality: 正の外部性。ある活動が第三者にも利益をもたらし、市場価格に反映されない便益。
negative externality: 負の外部性。外部性のうち、第三者に対して費用や悪影響を生み出すもの。
indirect effect: 直接的な効果ではなく、間接的に現れる影響。外部性の一形態として扱われることがある。
market spillover: 市場を通じて発生する波及効果。外部性の一部として語られることがある。
secondary effect: 二次的な影響。直接的な効果の後に現れる影響として、外部性と重なることがある。

externalityの対義語・反対語

内部性: 外部性の反対概念。影響が第三者には及ばず、影響を受けるのが当事者自身や内部の関係者に限られる状態を指す。例：ある行動の長期的コストが自分の内部に留まる場合。
内部化: 外部性の影響を市場価格・意思決定に取り込むこと。外部性を解消・緩和する手段として使われる関連概念。反対は外部化（externalization）。
内部化された影響: 外部性が当事者の意思決定の内部に取り込まれた状態。結果的に第三者への影響が軽減・消失することを指す表現。
私的影響: 影響が個人・企業などの私的領域にとどまり、社会全体には直接波及しない状態。外部性の対比として用いられる。
私的コスト・私的便益: 個人や企業が直接負担・享受するコスト・便益。社会全体のコスト・便益（社会的コスト・便益）と対比して語られることが多い。
内在的影響: 影響が内部要因に由来するもので、外部からの影響ではないというニュアンスで使われる表現。外部性の対比として使われることがある。

externalityの共起語

positive externality: 正の外部性。ある行為が他者に利益をもたらすが、個人の私的費用・便益だけではその利益を十分評価できない現象。例：ワクチン接種による集団免疫、教育投資の社会的効果。
negative externality: 負の外部性。個人の行為が第三者に損害や費用を与える外部的影響。例：大気汚染、騒音、交通渋滞の社会コスト。
externalities: 外部性の総称。市場取引の私的コスト・便益を超えた影響を指す経済用語の集合。
social cost: 社会的費用。私的費用に加えて外部性による追加の費用を含めた総コスト。
private cost: 私的費用。取引主体が実際に負担する費用。
social benefit: 社会的便益。外部性を含む社会全体が得る総便益。
private benefit: 私的便益。取引主体が直接得る利益。
marginal external cost: 限界外部費用。追加の1単位の生産・消費で社会が新たに負う外部費用。
marginal external benefit: 限界外部便益。追加の1単位の生産・消費で社会が新たに得る外部便益。
Pigouvian tax: ピグー税。外部性の影響を内在化する目的で政府が課す税。
internalize externality: 外部性を内在化する。市場価格に外部性の費用・便益を組み込んで資源配分を改善する考え方。
spillover: 波及効果。他者にも影響が広がる現象。
third party: 第三者。外部性の影響を受ける、取引の当事者ではない人や組織。
market failure: 市場の失敗。外部性などの影響で市場が資源を効率的に配分できない状態。
Coase theorem: コースの定理。取引コストが低い場合、関係者間の補償付き取引によって外部性を内部化できるという理論。
production externality: 生産外部性。生産活動が第三者に影響を与える外部性。
consumption externality: 消費外部性。消費活動が第三者に影響を与える外部性。
external effects: 外部効果。外部性を指す英語表現。
social welfare: 社会的福利。社会全体の福祉水準を指す概念。
cost-benefit analysis: 費用便益分析。外部性を含む費用と便益を総合的に評価する分析手法。
Pareto efficiency: パレート効率。誰も他の人を悪化させずに自分を改善できない資源配分の理想形。
internalization: 内在化。外部性の影響を市場や制度に取り込むこと。

externalityの関連用語

外部性: ある人の意思決定が市場を介さずに第三者に影響を及ぼし、その影響が取引価格に組み込まれない特徴。正負を問わず、個人の行動が周囲に波及する現象です。
正の外部性: 他者に便益をもたらす外部性。例として予防接種や教育、花の美しさを周囲が享受する状況などがある。
負の外部性: 他者にコストを課す外部性。例として大気汚染や騒音、交通渋滞など。
社会的費用: ある経済活動が生み出す私的費用に加え、第三者が負うコストを含めた総コストの概念。
社会的便益: 社会全体が得られる総便益。私的便益に外部の影響を含めた考え方。
私的費用: 個人や企業が直接負担する費用。外部性は含まれない前提で計算されることが多い。
私的便益: 個人や企業が直接得る利益。
内部化: 外部性の影響を市場価格に組み込み、第三者への影響を価格メカニズムで反映させること。
ピグー税: 負の外部性を内部化する税金。排出量課税などが代表例。
ピグー補助: 正の外部性を内部化する補助金。研究開発や教育への補助が代表例。
市場の失敗: 自由市場だけでは最適な資源配分が実現しない状態。外部性はその主要な原因の一つ。
政府介入: 規制、課税・補助、公共財の提供などを通じて市場の失敗を是正する政策行動。
社会的最適: 社会全体にとって資源配分が最も効率的になる状態。外部性を内部化することで到達しやすくなる概念。
社会余剰: 消費者余剰と生産者余剰に、外部の影響を加えた総余剰（社会的余剰）を指す指標。
費用便益分析: 政策や事業の費用と便益を社会的視点で比較・評価する分析手法。外部性も含めて評価する。
公共財: 非競合性・非排除性を特徴とする財。外部性と関連して、市場の欠陥を補う役割を果たすことがある。
局所的外部性: 影響が近隣の人々に限定される外部性のこと。
広域外部性: 影響が広い範囲に及ぶ外部性のこと。