

高岡智則
年齢:33歳 性別:男性 職業:Webディレクター(兼ライティング・SNS運用担当) 居住地:東京都杉並区・永福町の1LDKマンション 出身地:神奈川県川崎市 身長:176cm 体系:細身〜普通(最近ちょっとお腹が気になる) 血液型:A型 誕生日:1992年11月20日 最終学歴:明治大学・情報コミュニケーション学部卒 通勤:京王井の頭線で渋谷まで(通勤20分) 家族構成:一人暮らし、実家には両親と2歳下の妹 恋愛事情:独身。彼女は2年いない(本人は「忙しいだけ」と言い張る)
sn2反応・とは?
sn2反応は有機化学の世界でよく出てくる「求核置換反応」の一つです。英語名は Substitution Nucleophilic Bimolecular の頭文字をとって SN2 と書きます。日本語では「求核剤が基質と同時に作用して置換を行う反応」と覚えると分かりやすいです。
特徴として、反応は基本的に一段階で進み、反応物と求核剤が同時に関与します。基質が小さく、離脱基がよく働く場合に起こりやすくなり、置換される炭素の立体配置にも影響します。
机上の例で考えると、1級の炭素原子に結合している良い離脱基(例えばハロゲン原子: Cl, Br, I など)のある化合物と、強い求核剤が出会うと SN2 が起こりやすくなります。
機構の要点は以下のとおりです。
- 背面からの直接攻撃(backside attack)によって形成されます。
- 反応は通常「一段階で進む」ため、遷移状態が関与します。
- 炭素がキラル中心の場合、反応後の立体配置は反転することが多く、これを Walden inversion と呼びます。
- 反応式は一般に rate = k [Nu-] [RX] の形で表され、求核剤と基質の濃度が両方関与します。
実際の条件としては、極性アポターク溶媒(polar aprotic solvents)(例: DMSO、アセトン、アセトニトリルなど)は SN2 を活性化しやすいとされ、プロトン化水溶液のような極性溶媒は時には SN1 を促進します。
置換反応の例を一つ挙げると、メチルブロマイド(CH3Br)と強い求核剤である水酸化物イオン(OH-)が反応すると、メチルアルコール(CH3OH)とブロマイドイオンが生成されます。このとき、もし反応物がキラル中心を持っていれば、生成物の立体配置は反転します。
SN2とSN1の違いを押さえると、有機反応の見取り図がはっきりします。
| 項目 | SN2 | SN1 |
|---|---|---|
| 速度式 | rate = k [Nu-] [RX] | 速度は基質の濃度に依存 |
| 機構 | 一段階、背面攻撃 | 二段階、カルボカチオン形成 |
| 立体化学 | 逆転の可能性あり | 基本的にラセミ化 |
| 基質の制約 | 1級・メチルが有利 | 三級以上が有利 |
| 溶媒の影響 | 極性アポトリックが有利 | 極性プロトン性溶媒が有利 |
以上のポイントを押さえると、SN2反応がどうして起こるのか、どんな条件で起こりやすいのかがイメージしやすくなります。化学の授業で出てくる用語をそのまま暗記するよりも、どの条件で反応が進みやすいのか、という「ルール」を覚えると理解が深まります。
まとめのポイント
SN2は求核置換反応の一形態、反応は背面からの直接攻撃で進み、立体配置を反転させることが多い、そして反応速度は Nu- と RX の濃度に比例する、この三点を押さえておくと、SN2の挙動が分かりやすくなります。
sn2反応の同意語
- SN2反応
- 求核置換反応の一種で、反応機構が二分子性のため反応速度は求核剤と基質の濃度の積に比例します。背面からの求核剤攻撃により置換が進み、立体化学的にはキラル中心が反転します。主に一次・二次アルキルハライドで起こりやすいです。
- S_N2反応
- SN2反応の表記ゆらぎの一つ。読み方は“エス・エヌ・ツー”で、同義として使われます。
- S_N2
- SN2反応の略記表記の一つ。専門文献などで見かけることがあります。
- 二分子性求核置換反応
- SN2反応の正式名称のひとつ。反応速度が求核剤と基質の濃度の積に比例する性質を表しています。
- 二分子性求核置換機構
- SN2の機構を指す表現。二分子性の遷移状態を経て、背面からの求核攻撃で置換が進みます。
- 協同置換反応
- SN2機構を指す別称として使われることがあり、反応が一度の協同的過程で進行することを強調する言い方です。
- 背面攻撃置換反応
- SN2の特徴的な説明表現。求核剤が分子の背面から攻撃して置換を進める機構を指します。
- 背面アタック置換反応
- 背面攻撃を意味する言い換え表現。日常的な文献で見かけることがあります。
- 反転置換反応
- SN2で生じるキラル中心の立体反転を強調する表現。機構そのものを指すこともあります。
- SN2式置換反応
- SN2型の置換反応を指す表現。機構が二分子性で背面攻撃による置換を特徴とする点を示します。
sn2反応の対義語・反対語
- SN1反応
- SN2反応とは異なり、反応機構が一分子で進む置換反応。基質濃度のみが速さに影響し、カルボカチオン中間体を経由するため立体制御が異なる(しばしばラセミ化を生みやすい)。
- E2反応
- 強い塩基と高温条件で起こる脱離反応。生成物はアルケンであり、置換反応ではない。機構は二段階的で、反応条件次第でSN2と競合する場合が多い。
- E1反応
- 脱離反応の一種で、カルボカチオン中間体を経由する。速度はsubstrate濃度に依存し、求核剤濃度には影響されにくい。SN2とは異なる経路。
- SNAr反応
- 芳香族化合物へ起こる求核置換反応。sp2炭素に対して進むためSN2とは異なる機構で、活性化された芳香族系で起こりやすい。
- SN2'反応
- allylic/benzylic位で起こる置換反応。求核剤が二重結合の隣接位置を攻撃して別の位置へ置換を生じさせる、SN2とは異なる位置選択性の経路。
sn2反応の共起語
- 反応機構
- SN2は二分子反応で、背面からの求核攻撃により同時に置換を完了する協同機構です。
- 背面攻撃
- 求核剤が基質の正面ではなく背面から接近して攻撃する特徴的な反応タイプです。
- Walden逆転
- SN2の進行によってキラル中心の立体配置が反転する現象を指します。
- 脱離基
- 基質から離れて安定化する部分。良い脱離基ほどSN2を促進します(例: Br-, I-, tosylate)。
- 良い脱離基
- SN2を促進する性質を持つ脱離基のこと。強力な脱離基ほど反応が進みやすいです。
- アルキルハライド
- SN2の典型的基質で、R–Xの形。XはCl-, Br-, I-などです。
- 1級アルキルハライド
- 置換基が1つの炭素に結合する基質で、SN2が最も反応しやすいです。
- 2級アルキルハライド
- 置換基が2つの炭素に結合する基質。SN2は可能だが立体障害の影響で反応性は低下します。
- 3級アルキルハライド
- 置換基が3つの炭素に結合する基質。立体障害が大きくSN2は通常進行せず、SN1が優先されます。
- 求核試薬
- 電子対を提供して基質を攻撃する試薬。CN-, HO-, RO-, RS-などが典型です。
- 求核性
- 求核剤がどれだけ攻撃しやすいかを示す性質。強い求核性ほどSN2を促進します。
- 溶媒効果
- 溶媒の性質が反応速度や選択性に影響します。SN2では溶媒選択が特に重要です。
- 非プロトン性溶媒
- DMSO, DMF, acetonitrile など、極性は高いがプロトン供与性の弱い溶媒が多いです。
- プロトン性溶媒
- 水、アルコール、プロトン性溶媒はSN2を抑制する傾向があります。
- 立体制約/立体障害
- 基質の置換基の大きさによって反応の進みやすさが左右されます。特に3級は難しいです。
- 遷移状態
- 反応の途中で一時的に高エネルギーになる状態。背面攻撃を経てこの遷移状態を越えます。
- 二分子反応
- SN2は基質と求核試薬の2つの分子が同時に関与する反応です。
- 反応速度式
- rate = k[基質][求核試薬](二成分の二次反応)
- エナンチオマー
- キラル基質がある場合、SN2では生成物が反転したエナンチオマーになることがあります。
- SN1反応との違い
- SN1は単分子機構で、速さは基質濃度の影響を強く受けます。SN2は二分子機構で両方の濃度に依存します。
sn2反応の関連用語
- SN2反応
- 基質と求核剤の二分子が同時に関与する協奏機構の置換反応。背面攻撃により新しい結合が形成され、離脱基が同時に離脱する。キラル中心では反転(ワルデン反転)が生じやすい。
- 求核剤
- 電子対を提供して基質の炭素へ攻撃する物質。強い求核性ほどSN2の速度が速くなる。例: CN−, OH−, RO− など。
- 基質
- 反応の中心原子に置換が入る分子。SN2は一次基質で最も反応しやすく、二次は遅く、三級は通常は進行しにくい。
- 離脱基
- 反応中に分離するグループ。良い離脱基ほどSN2を有利にする。一般的に I− > Br− > Cl−、F−は離脱基としては弱いことが多い。
- 背面攻撃
- 求核剤が離脱基の反対側(背後)から攻撃する主要な攻撃様式。SN2の決定的特徴。
- 協奏機構
- 反応が単一の遷移状態を経て進行する、二分子の反応機構。
- 遷移状態
- 反応のエネルギー障壁の頂点。背面攻撃の瞬間に特徴づけられる。
- 二分子反応
- 反応速度が基質と求核剤の濃度の双方に依存する性質。SN2は二分子反応として扱われる。
- 立体化学的反転
- キラル中心の配置が反転して生成物の立体配列が変わる現象。
- ワルデン反転
- SN2反応に特有の立体化学的反転の英語名。日本語では“ワルデン反転”と呼ばれることが多い。
- 基質の1次/2次/3次分類
- 基質の置換基数によりSN2の進行性が変わり、一次が最も速く、三級は通常遅い。
- ハロゲン化アルキル
- 離脱基としてハロゲンを持つ有機化合物。SN2の典型的基質。
- 離脱基の良さ
- 離脱基としての安定性が高いほどSN2の進行が速くなる。
- 溶媒効果
- 溶媒の極性・性質が反応速度と機構に大きく影響。極性アプロチック溶媒はSN2を促進することが多い。
- 極性アプロチック溶媒
- DMF・DMSO・アセトニトリルなど、求核剤を過度に水和させず活性を高めやすい溶媒。
- 温度効果
- 反応温度が上がると速さが増す一方、競合反応(E2やSN1など)を促すことがある。
- SN1反応との違い
- SN1は離脱基の離脱後にカルボカチオンが形成され、水和・再結合などで生成物が決まる。SN2は二分子で協奏的に進み、背面攻撃で反転が生じる。
- SN2'反応
- アリル/ベンジル系の基質で、求核剤が離脱基の隣接する炭素でなく別の炭素へ攻撃し、生成物の位置が移動する現象。
- 二次置換とE2の競合
- 二次基質ではSN2と脱離(E2)の競合が起こり得る。条件によってSN2を選択的に促進することが可能。
- 速度式
- SN2は二分子反応なので rate = k[基質][求核剤] の形で表される(研究条件によっては近似的に二次反応として扱われることもある)。
- 離脱基の順序
- 離脱基の安定性の序列は I− ≫ Br− > Cl− > F− の順に有利に働くことが多い。



















