等張輸液とは？初心者向けにやさしく解説する基礎ガイド共起語・同意語・対義語も併せて解説！

この記事を書いた人

高岡智則

年齢：33歳性別：男性職業：Webディレクター（兼ライティング・SNS運用担当）居住地：東京都杉並区・永福町の1LDKマンション出身地：神奈川県川崎市身長：176cm 体系：細身〜普通（最近ちょっとお腹が気になる）血液型：A型誕生日：1992年11月20日最終学歴：明治大学・情報コミュニケーション学部卒通勤：京王井の頭線で渋谷まで（通勤20分）家族構成：一人暮らし、実家には両親と2歳下の妹恋愛事情：独身。彼女は2年いない（本人は「忙しいだけ」と言い張る）

等張輸液とは何か

等張輸液とは体の血液と同じくらいの浸透圧をもつ点滴のことを指します。血液中の塩分や電解質を失ったときに体に安全に補充するための基本的な治療の一つです。

この名前の「等張」は英語で isotonic を意味し、体の細胞と同じくらいの浸透圧という意味です。体の水分バランスを整えることで、血圧を保ち、腎臓や循環器の働きを助けます。

ポイント：等張輸液は「細胞に過度な水分を移動させず、体液の塩分を適切に補充する」ことを目的とします。

なぜ等張輸液が必要になるのか

病気やケガ、脱水、手術後の回復期など、体内の水分と電解質のバランスが崩れる場面は多くあります。食事だけでなく体液を補充することで、内臓の働きを安定させ、回復をサポートします。

等張輸液と他の輸液の違い

輸液には他にも低張輸液（細胞内へ水分が入りやすい）や高張輸液（細胞外へ水分が出る）があります。等張輸液はこれらと違い、細胞の内部と外部の浸透圧をほぼ同じに保つことを目的としています。

実際の使い方と注意点

病院では患者さんの状態に合わせて輸液の種類と量を決めます。自己判断で増量・減量をしないことが大切です。過剰な輸液は血管に負担をかけ、むくみや心臓・腎臓のトラブルにつながることがあります。

また、アレルギーや特定の薬剤との相互作用がある場合もあるので、医師や看護師の指示に従いましょう。

よく使われる等張輸液の例

種類	例	特徴
等張輸液の例	0.9%生理食塩液	血液に近い塩分濃度で、脱水や出血時の補液に広く使われます。
等張輸液の例	リンゲル液	電解質を含み、酸塩基バランスを整えやすい点が特徴です。
等張輸液の例	Plasma-Lyte	長時間の輸液や特定の手術・治療で使われ、血清電解質の安定化に役立ちます。

0.9%生理食塩液: 最も基本的な等張輸液の一つ。体液の塩分濃度を整え、脱水時の補液に使われます。
リンゲル液: 体内の電解質を補充し、酸塩基バランスを整えやすい点が特徴です。
Plasma-Lyte: 長時間の輸液や特定の手術・治療で使われ、血清電解質の安定化に役立ちます。

このように等張輸液は、体の水分と電解質を適切に補うための基本的な在り方です。緊急時には医療従事者の指示に従い、自己判断で輸液を変更しないことが重要です。必要があれば検査結果や症状に基づき適切な薬剤と組み合わせて使用します。

よくある質問

Q1 等張輸液は誰でも使えるの？

いいえ。体の状態によって安全性が変わるため、医師の判断と指示が必要です。

Q2 脱水時にはどう使われる？

脱水の程度に合わせて量と期間を決定します。水分だけをとるより、塩分や電解質を補える点がメリットです。

等張輸液の同意語

等張輸液: 体液と同じ浸透圧を持つ輸液。血管内の浸透圧を乱さずに体液を補充する目的で使われる。
等張性輸液: 体液と等しい浸透圧を持つ輸液で、血管内の張力を崩さずに水分・電解質を補給します。
等張液: 浸透圧が体液と同じ液体。点滴や注入に用いる“等張液”と呼ばれることが多い。
生理食塩水（0.9% NaCl溶液）: 最も一般的な等張液の代表例。体液とほぼ同じ浸透圧で、輸液・点滴に用いられる。
0.9% NaCl 溶液: 生理食塩水の化学名。等張性を示す代表的な輸液液の一つ。
等張性点滴液: 点滴に使われる、浸透圧が体液と同じ液体の総称。

等張輸液の対義語・反対語

高張輸液: 体液の浸透圧が血漿の浸透圧より高い輸液。水分は主に血管内へ引っ張られ、細胞は縮む傾向があり、脱水の状態を強める可能性がある。特定の治療目的で使われることがあるが、投与量や適応には注意が必要です。
低張輸液: 体液の浸透圧が血漿の浸透圧より低い輸液。水分は細胞内へ移動しやすく、細胞が膨張することがあるため、適切な判断と管理が求められます。
非等張輸液: 等張輸液以外の液体の総称。浸透圧が血漿と異なる液体を含み、状況に応じて高張・低張のいずれかとして使い分けられます。

等張輸液の共起語

生理食塩水: 等張輸液の代表的な溶液で、0.9%の塩化ナトリウムを含み、体液と同等の浸透圧を持ちます。点滴として広く用いられ、脱水やショック時の初期補充に使われます。
点滴: 静脈から体内へ液体を投与する投与法。等張輸液は点滴の代表的な形として使われます。
静脈輸液: 静脈を通して行う輸液全般。等張輸液は静脈路から投与します。
容量負荷: 循環血液量を増やす目的の輸液。等張輸液は容量負荷として用いられることが多いです。
血圧維持: 輸液の目的の一つで、低血圧を防ぐための体液補充に等張輸液が使われます。
術中輸液: 手術中の体液管理。等張輸液は術中の基本的な輸液として用いられます。
ショック対応: 急性循環不全の初期対応として等張輸液が使われることがあります。
乳酸リンゲル液: LR液とも呼ばれ、ナトリウム・カリウム・カルシウムなどを含む等張性の輸液。体液・pHバランスを整える目的で使われます。
リンゲル液: 乳酸リンゲル液の略称。血液の電解質バランスを補正するために用いられます。
ナトリウム: 塩化ナトリウムを主成分とする溶液の主要な成分。等張輸液の主要電解質の一つです。
浸透圧: 体液とほぼ同等の浸透圧を指す指標で、等張輸液の鍵となる性質です。
電解質バランス: ナトリウム・カリウム・カルシウムなどの電解質のバランスを整えること。等張輸液はこのバランスを保つのに使われます。
低張輸液: 浸透圧が体液より低い液。水分を補給する目的で使われることがありますが、等張輸液とは区別されます。
高張輸液: 浸透圧が体液より高い液。特定の状況で使用され、体内のナトリウム濃度を上げることを目的とします。
0.9% NaCl: 生理食塩水の数値表現。等張輸液の代表的な具体例です。
生理的塩類濃度: 体液と同程度の塩類濃度を有する溶液の総称。等張輸液の特徴のひとつです。
流量調整: 点滴の流速を適切に設定して投与量を調整します。等張輸液では重要な管理項目です。
輸液療法: 水分と電解質を補う治療法。等張輸液は基本となる選択肢のひとつです。
術前・術後の輸液管理: 手術の前後での水分・電解質バランスを整えるために等張輸液が用いられます。

等張輸液の関連用語

等張輸液: 血漿とほぼ同じ浸透圧(約275〜295mOsm/kg)の輸液。体液量を安全に補充する目的で使われ、血管内容量を増やすのに適している。
等張性: 浸透圧が血漿と同程度である性質。等張輸液はこの性質を満たす液体を指す。
等張液: 血漿浸透圧とほぼ同じ浸透圧を持つ液体の総称。
生理食塩水（0.9% NaCl）: NaClを0.9%含む晶質輸液。最も一般的な等張クリスタロイドで、脱水・出血時の初期補液として使われる。大量投与は高クロール血症性アシドーシスのリスクがある。
乳酸リンゲル液（Lactated Ringer's）: Na、K、Ca、Cl、乳酸を含む等張晶質液。乳酸は体内で重炭酸イオン前駆体となる。肝機能障害がある場合は注意。
バランス結晶液: 血漿の浸透圧・電解質組成に近づけて作られた晶質液。長期投与でのクロール過剰を軽減する利点がある。Plasma-Lyte、Normosol-Rなどが代表例。
Plasma-Lyte: バランス結晶液の代表例。浸透圧は血漿に近く、クロール過多を抑える設計。
Normosol-R: 別のバランス結晶液のブランド名。Na、K、Ca、Clを含み、血漿成分に近い設計。
クリスタロイド輸液: 小分子の水と電解質で構成される液体。組織間へ拡散しやすく、血管内容量を増やす目的で使われる。
コロイド輸液: 膠質性の大分子を含む液体。血管内容量を長く維持しやすいが、費用や副作用リスクがある。
アルブミン: 5%または25%のコロイド製剤。血管内容量を効率よく増やすが、費用が高く適応が制限される。
ヘタスターチ（Hetastarch）: 合成膠質。腎機能障害や出血リスクの懸念から使用は慎重。
高張輸液（Hypertonic saline）: 3% NaCl など高浸透圧の輸液。重度の低ナトリウム血症や頭蓋内圧亢進時などで短期間使用。過量投与は禁忌。
低張輸液（Hypotonic saline）: 0.45% NaCl など低浸透圧の輸液。脱水の一部補正や維持輸液に使われるが、低Na血症や脳浮腫のリスクを考慮。
D5W（5%デキストロース液）: 5%デキストロースを含む液。初期には等張として扱われるが、体内でデキストロースが代謝され低張性の水になる。栄養補給にも使われるが、維持輸液としては注意。
輸液療法: 体液の不足や循環血液量の低下を改善する治療の総称。
静脈内輸液/静注輸液: 血管内へ液体を直接投与する投与法。
輸液量管理（フルードバランス）: 投入量と排出量を管理して適正な体液量を維持すること。