マルチキャストdns・とは？初心者向け解説共起語・同意語・対義語も併せて解説！

この記事を書いた人

高岡智則

年齢：33歳性別：男性職業：Webディレクター（兼ライティング・SNS運用担当）居住地：東京都杉並区・永福町の1LDKマンション出身地：神奈川県川崎市身長：176cm 体系：細身〜普通（最近ちょっとお腹が気になる）血液型：A型誕生日：1992年11月20日最終学歴：明治大学・情報コミュニケーション学部卒通勤：京王井の頭線で渋谷まで（通勤20分）家族構成：一人暮らし、実家には両親と2歳下の妹恋愛事情：独身。彼女は2年いない（本人は「忙しいだけ」と言い張る）

マルチキャストdns・とは？

マルチキャストDNSは、局所ネットワーク内の名前解決を行う仕組みです。通常のDNSはインターネット上の名前と IP の対応を管理しますが、マルチキャストDNSは同じ家やオフィスなどのローカルネットワークで使われます。これにより、複数の機器が自分の名前を使って互いの存在を見つけやすくなり、設定を最小限に保ちながら機器間の通信をスムーズにします。

この仕組みは、UDPポート5353を使い、局所のマルチキャストアドレス宛てに問い合わせを送信します。名前解決のリクエストは、ネットワーク全体ではなく、同じセグメント内の機器にのみ届くため、外部のDNSサーバは必要ありません。つまり、家の中や小さなオフィスの中で、機器を発見して呼び出すことができるのです。

代表的な実装には、Bonjour（Apple の実装名）や Avahi（Linux 系の実装）があり、これらは多くのスマート機器やプリンター、スピーカーなどの自動検出を可能にします。このため、機器を手動でIPアドレスやホスト名で設定する手間が省け、初心者にも使いやすい特徴があります。

ただし、いくつかの注意点があります。マルチキャストDNSは通常、ローカルネットワーク内でのみ機能し、ルータを越えるルーティングには向きません。また、オープンな公共ネットワークでの使用は、セキュリティ上のリスクを伴うことがあります。従って、家庭内ネットワークや小規模オフィス内での利用に限定して、外部の DNS と併用する形が一般的です。

使い方のイメージとしては、プリンターを探すときやスマートスピーカーを追加するとき、ネットワーク上の別の機器を名前で呼ぶときなどに、printer.localのようなホスト名を使ってすぐに接続先を見つけられる点が挙げられます。

仕組みと使い方の流れ

まず、デバイスAが自分の名前を解決したいとき、マルチキャストDNSの問い合わせを局所ネットワークへ送信します。近くの機器BやプリンタCがその名前を解決できるかを確認し、該当するIPアドレスを返します。その結果、デバイスAは名前で機器を呼び出せるようになり、接続の準備を進めます。

このプロセスは、機器の自動検出を前提に設計されており、手動での設定を最小化することが目的です。初心者でも、特定の設定を深く理解せずに活用できる点が魅力です。

家庭や小規模オフィスでの活用例

プリンターやスキャナーの自動検出、スマートスピーカーの検出、ファイル共有機器の名前解決など、日常的な場面で役立ちます。例えば、"printer.local"と呼ぶだけでプリンターへ接続でき、複数台の機器がある環境でも混乱を減らせます。

表で学ぶマルチキャストDNSの特徴

項目	説明
対象範囲	ローカルネットワークのみ（家庭・小規模オフィス）
主な実装	Bonjour、Avahi
使用ポート	UDP 5353
ルーティング制限	通常はルータ越え不可
セキュリティ注意	ローカルネットワーク内の安全性を前提に使用

まとめ

マルチキャストDNSは、局所ネットワーク内で名前解決を簡単にする便利な仕組みです。複雑な設定をせずに機器を見つけ出し、呼び出すことが可能ですが、外部の DNS には依存せず、ローカル環境でのみ動作する点を理解しておくことが大切です。家庭や小規模オフィスのネットワークを快適にするための第一歩として、 Bonjour や Avahi の基本的な仕組みを知ることをおすすめします。

マルチキャストdnsの同意語

mDNS: マルチキャストDNSの略称。ローカルネットワーク内でホスト名を解決するためのDNSプロトコルで、通常UDPポート5353を使用します。
Bonjour: Appleが提供するmDNS実装のブランド名。MacやiPhone/iPadなどで自動的にサービスを発見・名前解決します。
ゼロコンフィグ: Zero-configuration networkingの日本語表現の略称。自動検出・設定を前提とするネットワーク技術の総称です（mDNSやDNS-SDを含む）。
ゼロコンフィグネットワーキング: 自動的な設定と検出を前提とするネットワーク技術の総称。マルチキャストDNSはこの概念の実装の一つです。
Zeroconf: Zero-configuration networkingの英語表記。自動検出・設定を行う仕組みの総称。
DNS-SD: DNS Service Discovery。DNSを用いてローカルネットワーク上のサービスを発見する仕組み。mDNSと組み合わせて使われることが多いです。
DNS Service Discovery: DNSを使ったサービス探索機構。ネットワーク内のプリンタやファイル共有などのサービスを自動検出します。
ローカルDNS: LAN（ローカルエリアネットワーク）内で名前解決を提供するDNS機能の総称。mDNSと組み合わせて使われることがあります。

マルチキャストdnsの対義語・反対語

ユニキャストDNS解決: DNSクエリを特定のDNSサーバへ1対1で送信する解決方式。マルチキャストを使うマルチキャストDNS（mDNS）のローカル自動発見とは異なり、外部のDNSサーバや企業のリゾルバに直接問い合わせます。
グローバルDNS解決: ローカルネットワークを超え、インターネット上のグローバルDNSサーバを使って名前解決を行う方式。mDNSのローカル限定解決の対極です。
公開 DNS利用: 一般に公開されているDNSサーバを利用して名前解決します。ローカルのマルチキャスト機能は前提としていません。
静的DNS設定: 名前とIPの対応を手動で固定的に設定する方式。自動の発見・解決機能を使わず、固定的な運用になります。
中央集権型DNS: 名前解決を1つまたは少数の中央サーバに集約するモデル。分散・自動発見を前提とするmDNSとは対照的です。
インターネット向けDNS解決: ローカルLANを超え、インターネット上のDNSを使って解決します。
外部DNSリゾルバ利用: クライアントが自前の解決機能だけでなく、ISPや公開DNSなど外部のリゾルバを介して名前解決を行う形式です。

マルチキャストdnsの共起語

マルチキャストDNS: ローカルネットワーク上で名前解決を行うDNSの一種。UDPポート5353を用い、IPv4は224.0.0.251、IPv6はFF02::FBといったマルチキャストアドレスを使い、DHCPや固定のDNSサーバーを必要とせず機器同士を自動検出します。
mDNS: Multicast DNS の略。ローカルリンク内でホスト名解決と DNS サービス検出を行う、mDNS の英語表記。
DNS-SD: DNS Service Discovery のこと。DNSを使ってネットワーク上のサービスを検出・提供を列挙します。
Zeroconf: Zero Configuration Networking の略。設定なしで機器同士が発見・接続できる仕組みの総称。
ZeroConf: Zeroconf の別表記・略称で同義語。
Bonjour: Apple が提供する mDNS/DNS-SD の実装名。macOS/iOS で標準搭載され、同じネットワーク上の機器を自動検出します。
Avahi: Linux などのオープンソース実装。mDNS/DNS-SD を提供し、Bonjour との相互運用性があります。
mdnsresponder: Apple の mDNSResponder というデーモン。mDNS のホスト名解決と DNS-SD を担当します。
RFC 6762: mDNS の標準仕様。ローカルネットワークでの名称解決方法や挙動を規定しています。
RFC 6763: DNS-SD の標準仕様。DNS を用いたサービス検出の仕様を定義しています。
ポート5353: mDNS が使用する UDP ポート番号。経路制御なしで同一リンク内のデバイスが通信します。
224.0.0.251: IPv4 の mDNS マルチキャストアドレス。ローカルネットワーク内の全機器へ名前解決情報を配信します。
FF02::FB: IPv6 の mDNS マルチキャストアドレス。
.local: mDNS で使われるホスト名の末尾。例) printer.local のようにローカル機器を識別します。
LLMNR: Link-Local Multicast Name Resolution の略。Windows などで mDNS が使えない場合の代替的なローカル名前解決機構です。

マルチキャストdnsの関連用語

マルチキャストDNS (mDNS): ローカルネットワーク上で名前解決を行うDNS形式。UDPポート5353を使用し、中央のDNSサーバを必要とせず、ホスト名.local のようなローカルドメインを使う。
Zeroconf (ゼロコンフィグレーション・ネットワーキング): デバイス同士が自動的にIPアドレス割り当て・名前解決・サービス発見を行う設計思想。mDNSやDNS-SDを含むことが多い。
DNS-SD (DNS Service Discovery): DNSの仕組みを使ってローカルネットワーク内のサービスを発見・アクセスする方法。サービス名と場所を PTR/SRV/TXT レコードで表現する。
Bonjour (ボンジュール): AppleによるmDNS/DNS-SDの実装名。macOS/iOSで標準実装として組み込まれており、他OSでも対応可能。
Avahi (アヴァヒ): Linux系でのmDNS/DNS-SD実装。avahi-daemonを用いてネットワーク内サービスを検出・公開する。
.local ドメイン: mDNS/DNS-SDでよく使われるローカル名前空間。インターネット上には解決されず、同一ローカルネットワーク内でのみ有効。
RFC 6762: Multicast DNS: マルチキャストDNSの公式仕様。名前解決をマルチキャスト上で行う仕組みを定義。
RFC 6763: DNS Service Discovery: DNS-SDの公式仕様。サービスの種類・場所・プロパティをDNSレコードで表現する。
PTR レコード: サービスのリストを指し示すためのDNSレコード。例: _http._tcp.local の PTR が実在するサービスを示す。
SRV レコード: サービスの実体情報を含むレコード。ホスト名、ポート、優先度、重みなどを指定する。
TXT レコード: サービスの追加情報をキーバリュー形式で格納するレコード。機能や属性を説明するメタデータに使われる。
A レコード: IPv4アドレスを返すDNSレコード。
AAAA レコード: IPv6アドレスを返すDNSレコード。
UDP ポート 5353: mDNSが主に使用する通信ポート。
IPv4 マルチキャストアドレス 224.0.0.251: mDNSのIPv4用マルチキャストアドレス。
IPv6 マルチキャストアドレス FF02::FB: mDNSのIPv6用マルチキャストアドレス。
LLMNR (Link-Local Multicast Name Resolution): Windowsなどで使われる同様のローカル名解決プロトコル。mDNSとは別の規格で相互運用性は限定的。
セキュリティと運用の注意: ローカルネットワーク内での偽装・なりすまし、過剰応答、キャッシュ汚染などのリスクがある。信頼できるネットワーク内での運用と適切なファイアウォール/セグメント設計が重要。
ユースケースと活用例: プリンタやスマート家電の自動検出、会議室機器の自動接続、IoTデバイスの初期設定の自動化など。
制限と留意点: 通常は同一サブネット内での利用を想定。異なるサブネット間での動作にはリフレクターやゲートウェイが必要になる場合がある。