eui-64・とは？初心者にも分かるネットワークの基礎解説共起語・同意語・対義語も併せて解説！

この記事を書いた人

高岡智則

年齢：33歳性別：男性職業：Webディレクター（兼ライティング・SNS運用担当）居住地：東京都杉並区・永福町の1LDKマンション出身地：神奈川県川崎市身長：176cm 体系：細身〜普通（最近ちょっとお腹が気になる）血液型：A型誕生日：1992年11月20日最終学歴：明治大学・情報コミュニケーション学部卒通勤：京王井の頭線で渋谷まで（通勤20分）家族構成：一人暮らし、実家には両親と2歳下の妹恋愛事情：独身。彼女は2年いない（本人は「忙しいだけ」と言い張る）

はじめに

このページでは eui-64 について、初心者の方にも分かるように丁寧に解説します。ネットワークの世界では IPv6 アドレスの作り方の一部として出てくる用語です。難しそうに見えますが、基本はとてもシンプルです。

eui-64とはどんなものか

eui-64 は「Extended Unique Identifier 64」の略で、IPv6 のアドレスのうち 64 ビットの識別子を自動で作る仕組みのことを指します。特に機器の MAC アドレスを使って自動的に作られることが多いため、同じ機器がネットワーク上で識別しやすくなります。

どのように使われるのか

IPv6 ではネットワークに接続した機器に対して自動的にアドレスを割り当てる仕組みがあり、それを SLAAC（Stateless Address Autoconfiguration）と呼びます。SLAAC を使うと、手動でアドレスを設定することなく、機器自身がネットワークからアドレスを作り出します。その際に eui-64 が使われることがあります。具体的には、機器の MAC アドレスから 64 ビットの識別子を作り、それを IPv6 アドレスの後半部分として用います。

仕組みのイメージ

ここでは仕組みを簡単にイメージできます。MAC アドレス は機器ごとに一意の番号です。これを元に 64 ビットを作ります。まず MAC アドレスの前半と後半を取り出し、中間に特定のビット列を挿入します。さらに最初のバイトの特定のビットを反転させることがあります。結果として得られる 64 ビットの値が IPv6 アドレスの「インターフェース識別子」として使われます。

重要なポイントと注意点

メリット は、設定が楽になることと、機器が同じネットワーク内で安定して識別される点です。デメリット は、MAC アドレスに依存するためプライバシーの懸念があることです。特に公開されたネットワークや長期間同じアドレスを使い続ける場合、追跡の危険性があります。

代替案と現実的な使い方

セキュリティやプライバシーを重視する環境では、 プライバシー拡張（Randomized IPv6 addresses）を使うことが多いです。これにより、毎回異なるアドレスが割り当てられ、追跡が難しくなります。家庭用ルーターやスマートフォンは自動的にプライバシー拡張を選ぶことが多く、eui-64 を使わずにランダムな識別子を用いる場面も増えています。

比較表

項目	eui-64ベースのアドレス
生成元	MAC アドレスをもとに生成
安定性	長期間同じ識別子を使用することが多い
プライバシー	追跡のリスクがある
使われ方	SLAAC で自動割り当ての一部として使われることがある

まとめ

eui-64 は IPv6 アドレス作成の一手法として有名ですが、現代のネットワークでは プライバシー対策 も同時に考えることが大切です。用途に応じて、eui-64 を使うか、プライバシー拡張を選ぶかを決めると良いでしょう。

eui-64の同意語

EUI-64: Extended Unique Identifier 64 の略称。IPv6 のインターフェースIDをMACアドレスなどから生成する際に用いられる64ビットの形式。
EUI-64形式: EUI-64 の形式。IPv6 のインターフェースIDを決定する規格の一つ。
EUI-64フォーマット: EUI-64 のフォーマットとして使われる表現。
拡張一意識別子64: Extended Unique Identifier 64 の日本語表現の一つ。64ビット長の識別子を指す。
拡張ユニーク識別子64: 64ビット長の拡張ユニーク識別子を表す日本語表現。EUI-64 と同義。
Extended Unique Identifier 64: 英語表記。EUI-64 の正式名称を英語で表したもの。
IPv6インターフェースIDのEUI-64形式: IPv6 のインターフェースIDを EUI-64 形式で生成する方式を指す表現。

eui-64の対義語・反対語

非EUI-64型IPv6アドレス: EUI-64を使わず、IIDをMACアドレス以外の方法で決定するIPv6アドレスの集合。 IIDはMAC以外の方法で決まる（例：乱数、別の識別情報、手動設定など）。
ランダムIID: IIDを乱数で決定する方式。MACアドレスを用いないため追跡性が低く、プライバシー保護の目的で使われることが多い。
プライバシー拡張による一時アドレス: RFC 4941に基づく、一時的なIPv6アドレス。長期的な識別子としてのIIDを使わず、一定期間ごとに変更される。
静的IPv6アドレス（手動設定）: 管理者が手動で割り当てるIPv6アドレス。IIDはMAC由来ではなく、固定的な値を持つことが多い。
DHCPv6割り当てアドレス: DHCPv6を用いて割り当てられるIPv6アドレス。必ずしもEUI-64由来ではなく、ネットワーク運用で使われる代替手段。
MAC非依存IIDアドレス: IID生成時にMACアドレスを使わない設計のアドレス。

eui-64の共起語

IPv6: 次世代のIP規格。EUI-64はIPv6アドレスのインターフェース識別子をMACアドレスから自動生成する仕組みの一部です。
IID（Interface Identifier）: IPv6アドレスの下位64ビット。EUI-64から派生してIIDを作ることが多いです。
MACアドレス: デバイスの物理アドレス（48ビット）。EUI-64の元データとして使われます。
MAC-48: MACアドレスの通称。48ビット長の識別子です。
IEEE 802.3: Ethernetの標準群。MACアドレスの長さや表現に関係します。
EUI-64フォーマット: 64ビットのインタフェース識別子の表現形式。MACアドレスの一部を64ビットに展開します。
FF:FEの挿入: 元のMACアドレスの中間に FF FE を挿入して 64ビット IID を作ります。
U/Lビット（ユニバーサル/ローカルビット）: 最初のオクテットの上位ビットを反転させ、アドレスが普遍的かローカルかを示します。
RFC 4291: IPv6アドレシングの標準を定義した文書。EUI-64を用いた IID の基準も含みます。
SLAAC（Stateless Address Autoconfiguration）: 状態を持たないアドレス自動設定機構。EUI-64を IID の生成に使うことがあります。
リンクローカルアドレス: FE80::/10 の範囲のアドレス。IID を EUI-64 から生成する場合があります。
グローバルアドレス: インターネット上で有効な IPv6 アドレス。IID に EUI-64 を用いることもあります。
IPv6アドレス自動設定: ネットワークに接続した端末が自動で IPv6 アドレスを決定する仕組み。
OUI（Organizationally Unique Identifier）: MAC アドレスの先頭 24ビット。ベンダー識別子として使われます。
プライバシー拡張（SLAAC の IID のランダム化）: 追跡を避けるため IID をランダム化する拡張。EUI-64 の使用を避ける場合に用いられます。
MACアドレスの露出リスク: EUI-64 生成で MAC アドレスが IID に含まれる場合、端末の MAC を外部に露出するリスクがあります。

eui-64の関連用語

EUI-64: IPv6アドレスの後半64ビット（IID）を生成するための64ビット識別子。元はMACアドレスを元に作成され、SLAACで使われるIIDとして利用される。
MACアドレス (MAC-48): ネットワーク機器の物理的な固有識別子。通常48ビットで表され、OUIとNICの識別子から構成される。
IEEE EUI-64: IEEEが規定する、MACを64ビットIIDに変換する標準的な方式。IIDとしてIPv6で使用される。
FF:FE挿入: MACを64ビット IID に変換する際、前半3バイトと後半3バイトの間に0xFFFEを挿入する規則。
U/Lビット (Universal/Local): 最初のオクテットの第2ビットでUniversalかLocalかを示す指標。IID生成時には多くの場合 Local 指向に設定する。
Modified EUI-64 (改変EUI-64): MACからIIDへ変換する際、FFFEの挿入とU/Lビットの調整を組み合わせた実務的な手法。
IID (Interface Identifier): IPv6アドレスの後半64ビットの識別子。EUI-64やプライバシー拡張で生成される。
SLAAC (Stateless Address Autoconfiguration): ルータ広告を用いてIPv6アドレスを自動設定する仕組み。IIDは通常EUI-64由来。
IPv6アドレス自動設定: IPv6アドレスをデバイスが自動的に設定するしくみ。SLAACとDHCPv6が関係する。
リンクローカルアドレス (fe80::/10): 同一リンク内通信に使用されるIPv6アドレス。IIDは通常EUI-64由来で生成されることが多い。
プライバシー拡張 (RFC 4941): IIDをMAC由来ではなく乱数等で生成し、追跡を困難にする機能の総称。RFCで定義。
安定プライバシーアドレス (RFC 7217): デバイス再起動後も同じプライバシーIIDを使い続ける設計の手法。
DHCPv6: IPv6の「状態型」自動設定を担うプロトコル。アドレスの配布をDHCPサーバが担当する場合に使われる。
RFC 4291: IPv6アドレスの構造と命名規則を定める基本仕様。IIDの扱いにも影響を与える指針を含む。