12誘導心電図とは?初心者にもわかる基本ガイド共起語・同意語・対義語も併せて解説!

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12誘導心電図とは?初心者にもわかる基本ガイド共起語・同意語・対義語も併せて解説!
この記事を書いた人

高岡智則

年齢:33歳 性別:男性 職業:Webディレクター(兼ライティング・SNS運用担当) 居住地:東京都杉並区・永福町の1LDKマンション 出身地:神奈川県川崎市 身長:176cm 体系:細身〜普通(最近ちょっとお腹が気になる) 血液型:A型 誕生日:1992年11月20日 最終学歴:明治大学・情報コミュニケーション学部卒 通勤:京王井の頭線で渋谷まで(通勤20分) 家族構成:一人暮らし、実家には両親と2歳下の妹 恋愛事情:独身。彼女は2年いない(本人は「忙しいだけ」と言い張る)


12誘導心電図とは?

12誘導心電図は、心臓の電気的な活動を「12の視点」から同時に記録する検査です。体の表面に貼った電極を通して、心臓の電気的な動きを読み取るもので、病院の診察室でよく使われます。胸痛があるときの診断や、心臓のリズムが乱れていないかを知るのに役立ちます。12本の電極で、左右の手足と胸の部位から情報を集め、12個のリードと呼ばれる波形を作ります。

12誘導心電図と1つの波形の違い

1つの波形だけをとる心電図(単誘導)に比べ、12誘導心電図は心臓のさまざまな方向の情報をまとめてくれます。これにより、心臓のどの部位が問題を起こしているかを、より正確に判断することができます。

測定の流れと準備

検査の流れは、次のようになります

まず、患者さんの胸や手足の肌を清潔にします。金属のアクセサリーは外すことが多く、貼る場所の油分を取り除くことで波形の乱れを防ぎます。次に、医療スタッフが12個の電極を決められた位置に貼り付け、機械が心臓の電気信号を拾います。測定自体は 数分程度で完了します。記録中は動かないようにすることが大切です。

検査中は呼吸を止める必要はなく、通常は息を自然に、可能な限りリラックスした状態で受けます。撮影後は電極を外し、特に痛みはありません。

各リードの役割と意味(12リードの要点)

以下の表は、12誘導心電図に含まれる代表的なリードと、それぞれが見るべき情報の概要です。

リード名場所・起点意味・用途のポイント
I左右の腕の間心臓の水平な軸の情報。横方向の情報を主に見る。
II右腕→左脚最もリズムを読み取りやすいリード。P波・QRS・T波の形を総合的に見るのに適しています。
III左腕→左脚下へ向かう向きの情報。軸の判断に役立ちます。
aVR右腕を補正他のリードと組み合わせて異常のヒントを探る補正リード。
aVL左腕を補正左側の心臓の活動を強調します。
aVF足(左足の心電図の正中線)下壁の情報を見やすくします。
V1胸の右側、第四肋間前中隔・右室の初期波形を観察。
V2胸の左側、第四肋間前中隔の追加情報を得る。
V3V2とV4の間境界領域の情報を補完。
V4左胸の前線、第五肋間心尖部に近い領域の情報を強調。
V5前腋窩線、第五肋間側壁の情報を追加で見る。
V6前腋窩線、第五肋間V4と同様に前壁・側壁の特徴をとらえる。

読み方の基本と注意点

基本は、波形の形と ST の変化をチェックすることです。ST上昇は心筋梗塞の可能性を示すことがあり、ST降下は虚血のサインになり得ます

読影で大切なのは、同じ患者さんの複数のリードを横断してパターンを比べることです。突然の変化や、波形が通常と違う場所を見つけたら、医師は追加の検査を提案することがあります。

まとめとよくある質問

12誘導心電図は誰が使うの? 医師・看護師が、患者さんの心臓の状態を総合的に評価するために用います。

検査は痛いの? いいえ。皮膚に電極を貼るだけで痛みはなく、終わると取り外します。


12誘導心電図の同意語

12誘導心電図
心臓の電気活動を12個の誘導で同時に記録する検査。最も基本的な表現で、診療現場でも広く使われます。
12誘導ECG
ECG(心電図)の12誘導版を意味する表現。英語表記のECGと同義で使われます。
12リード心電図
リード(導出)を12個使って心臓の電気活動を記録する検査。リードという語を用いる表現です。
12リードECG
12リードの心電図検査をECG表記で表したもの。
十二誘導心電図
漢数字表記の同義語。意味は12誘導心電図と同じです。
十二誘導ECG
同じく漢数字とECGの組み合わせ。
十二リード心電図
漢数字とリードの組み合わせ。12誘導と同義。
十二リードECG
漢数字+リード+ECGの組み合わせ。
12導出心電図
導出(lead)を指す語を使った表現。意味は12誘導心電図と同じ。
12導出ECG
リードを意する導出を使ったECG表現。
十二導出心電図
漢数字+導出の表現。12誘導心電図の別称。
十二導出ECG
同義のECG表現。
12導出心電図検査
検査を指す言葉を加えた表現。12誘導心電図検査と同義。
12誘導心電図検査
検査としての表現。12誘導心電図と同義の意味です。

12誘導心電図の対義語・反対語

1誘導心電図(単一誘導心電図)
12誘導心電図に対する対義語として、1つの誘導だけを用いる心電図。得られる情報量が最も少なく、心臓全体の広い電気活動を評価するには不向きですが、手軽さ・携帯性に優れ、緊急時の初期スクリーニングや家庭用チェックなどに適しています。
簡易心電図
短時間・少誘導の心電図。通常は2〜3誘導程度や1誘導程度で測定され、医療機関の標準12誘導ほどの詳しい情報は得られませんが、速報性が高く手軽です。
非12誘導心電図
12誘導以外の誘導配置で記録した心電図。標準の12誘導の全情報は得られず、局所的な変化の把握には限界があります。
非標準誘導心電図
標準の12誘導以外の誘導セットで記録された心電図。特定の診断用途や研究で使われることがありますが、解釈は12誘導に比べ複雑さが増すことがあります。
携帯・モバイルECG(携帯型心電図)
スマートフォン連携の携帯型ECGなど、少数の誘導で手軽に測定できるデバイス。外出先での簡易チェックには便利ですが、医療機関での正式診断には不十分な場合が多いです。
ホルター心電図(長時間連続記録)
長時間(通常24〜48時間)にわたり連続して心電図を記録する方法。12誘導そのものは固定的ですが、長時間データとして発作の捕捉には有効で、誘導数は少ないことが多いです。
24誘導心電図
12誘導より多くの誘導を使用する心電図。情報量は増えますが、臨床での標準は12誘導が一般的で、用途によっては追加の誘導を使うことがあります。

12誘導心電図の共起語

12誘導心電図
心電図検査のひとつ。12本の導出を使って心臓の電気活動を総合的に評価する検査
導出
心電図を構成する各リードの取り方・配置のこと
肢誘導
腕と脚の四肢から得られる導出。I, II, IIIなどが該当
前胸部誘導
胸部に貼る電極(V1〜V6)による導出
I
肢誘導の一つ。右手と左手の間の電位差を描くリード
II
肢誘導の一つ。右腕と左脚の間の電位差を描くリード
III
肢誘導の一つ。左腕と左脚の間の電位差を描くリード
aVR
肩から右心房側の電位を示す補正リード
aVL
左肩側の電位を示す補正リード
aVF
左足側の電位を示す補正リード
V1
前胸部第1誘導。右側胸骨縁の第四肋間あたりに貼る胸部電極
V2
前胸部第2誘導。左胸肋間の同じ高さ
V3
前胸部第3誘導。V2とV4の中間位置
V4
前胸部第4誘導。左胸鎖乳突線と第5肋間
V5
前胸部第5誘導。前後の誘導で左前腋窩線
V6
前胸部第6誘導。左腋中線付近
P波
心房が脱分極しているときの波形。規則性チェックに使う
QRS波
心室の脱分極を示す大きい波。リードごとに形が異なる
T波
心室の再分極を示す波。高い/低いなどの変化を読み取る
STセグメント
QRS末端とT波前の区間。ST上昇/低下は虚血の指標
PR間隔
心房から心室へ伝導する時間。延長が房室ブロック等を示す
QT間隔
一回の心拍周期における心室脱分極と再分極の合計時間。QTc補正が重要
RR間隔
連続するR波の間隔。心拍数の目安となる
心拍数
1分あたりの心拍の回数。通常は60-100回/分程度
正常心電図
正常パターンの心電図。波形や間隔が正常範囲内
虚血性心電図
心筋への血流不足を示す可能性のある波形の変化
心筋梗塞
冠動脈が閉塞して心筋が壊死する状態。ST上昇や新たなQ波などで診断
ST上昇型心筋梗塞
STセグメントが上昇する急性心筋梗塞の典型所見
ST低下
STセグメントの下降。虚血や一部の不整脈で見られる
不整脈
心拍のリズムが乱れる状態。早期収縮・遅延など
心房細動
心房が機械的に不規則に興奮し、心拍が不規則になる不整脈
心房粗動
心房が速く、規則的な波形で収縮する不整脈
房室ブロック
房室結節の伝導が遅延・遮断される状態
心室頻拍
心室起源の速い心拍。危険な不整脈の一つ
心室細動
心室の無秩序な電気活動。即時の救急対応が必要
電極配置
正確な波形を得るための電極の配置と順序
前胸部導出
V1〜V6の胸部導出の総称
皮膚接着・電極貼付
良好な信号を得るための皮膚前処理と導線の貼り方
ノイズ・アーチファクト
体動・呼吸・電気機器などによる信号の乱れ
安静時心電図
安静状態で記録する心電図。診断の基本
負荷心電図
運動で心臓を追い、虚血を評価する検査(ストレステスト)
運動負荷心電図
体を動かして心電図を取り、心臓機能を評価
ホルター心電図
長時間連続して心電図を記録する持続性モニター

12誘導心電図の関連用語

12誘導心電図
心臓の電気活動を12の誘導で同時に記録する検査。標準肢誘導6つと胸部誘導6つで構成され、冠動脈の虚血や心筋梗塞の評価に用いられます。
標準肢誘導
I、II、III の3つの肢誘導で、エインスホーフェンの三角形を形成します。心臓の基本的な方向を示します。
拡張肢誘導
aVR、aVL、aVF の3つの拡張誘導で、心臓の他の向きの活動を評価します。
胸部誘導
V1 から V6 までの胸部誘導で、前壁や側壁など心臓の異なる部位の波形を描きます。
エインスホーフェンの三角形
心電図の肢誘導の位置関係を示す仮想的な三角形。三つの肢誘導が頂点となります。
Wilson中心端
Wilson中心端は肢誘導の基準電位を作る共通の電極系統。12誘導の計測基盤となります。
心電図の基本波形
P波は心房の脱分極、QRSは心室の脱分極、T波は心室の再分極、U波は一部で見られる補助的な波です。
P波
心房が興奮しているときに現れる小さな上向きの波。正常は2〜3小格の時間。
QRS波
心室が一気に脱分極する時の大きな波。幅は通常100 ms以下。
T波
心室が再分極する波。形状は倒置・尖鋭・緩やかさは個人差があります。
U波
時折見られる小さな波で、必ずしも現れるわけではありません。
PR間隔
心房と心室の伝導時間、通常0.12〜0.20秒の範囲。
QRS幅
心室脱分極の伝導時間、正常は0.08〜0.10秒程度。
QT間隔
心筋の全脱分極と再分極の総時間。心拍数によって変化するため補正が必要。
QTc補正
QT間隔を心拍数に合わせて補正した指標。Bazett法などで計算されます。
STセグメント
QRS後の基線からの静止部分。虚血・梗塞の初期所見として重要。
ST上昇
STセグメントが基線より上昇している所見。急性心筋梗塞の典型像の一つ。
ST低下
STセグメントが基線より下がる所見。虚血や心筋障害のサイン
Q波
心室興奮後の初期の陰性波。病的Q波は心筋梗塞の既往を示唆します。
病的Q波
異常に深く長いQ波で、既に心筋梗塞が起こっていた可能性を示します。
心房肥大
P波の形状から心房の拡大を推測する所見。代表例はP pulmonaleやP mitrale。
P pulmonale
右心房の肥大を示唆するピーク状のP波。II誘導で特徴的です。
心室肥大
QRSの振幅の増大やST-T変化で心室肥大を示唆。LVHの評価にはSokolow-Lyon基準などを用います。
左室肥大(LVH)
Sokolow-Lyon基準やCornell基準などで評価される左心室肥大の所見。
右室肥大(RVH)
右心室の肥大がV1でのR波の変化やV5-V6のS波などから示唆されます。
左軸偏位
心臓の電気軸が左方向へ偏る状態。主にI誘導とaVFの読み方で判断します。
右軸偏位
軸が右方向へ偏る状態。I誘導とaVFの信号で判断します。
極端軸偏位
軸が極端に左または右へずれた状態。心機能の問題を示すことがあります。
左脚ブロック(LBBB)
左脚の伝導が遅れてQRSが広がる所見。LBBBの一部として表れます。
右脚ブロック(RBBB)
右脚の伝導が遅れることでV1で特有の波形を示します。
房室ブロック第一度
PR間隔が持続的に0.20秒を超えて長くなる状態。通常は無症状。
房室ブロック第二度 (Wenckebach)
ある拍動でだけ心室へ伝わらず脱落します。進行性になることも。
房室ブロック第三度
房室伝導が完全に遮断され、心房と心室が独立して動く状態。
心筋虚血
十分な血流が心筋に供給されず、胸痛やECG変化が出現する状態。
心筋梗塞 STEMI
ST上昇を特徴とする急性心筋梗塞。早期の治療が必要です。
心筋梗塞 NSTEMI
ST低下やT波変化を伴う非ST上昇型の心筋梗塞。
ノイズとアーティファクト
筋電、動き、電極接触不良などでECGにノイズが混じる現象。適切な準備と置換で対処します。
電極配置の基本
肢電極と胸部電極の正しい位置づけが12誘導の正確さを左右します。
標準速度と感度
記録速度は通常25 mm/秒、感度は1 mV=10 mmで設定します。

12誘導心電図のおすすめ参考サイト


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