msbuild.exeとは？今すぐ使い方をマスターする初心者向けガイド共起語・同意語・対義語も併せて解説！

この記事を書いた人

高岡智則

年齢：33歳性別：男性職業：Webディレクター（兼ライティング・SNS運用担当）居住地：東京都杉並区・永福町の1LDKマンション出身地：神奈川県川崎市身長：176cm 体系：細身〜普通（最近ちょっとお腹が気になる）血液型：A型誕生日：1992年11月20日最終学歴：明治大学・情報コミュニケーション学部卒通勤：京王井の頭線で渋谷まで（通勤20分）家族構成：一人暮らし、実家には両親と2歳下の妹恋愛事情：独身。彼女は2年いない（本人は「忙しいだけ」と言い張る）

msbuild.exeとは

msbuild.exe は Microsoft Build Engine の実行ファイルであり、ソフトウェアのビルドを自動化するためのツールです。Windows 上で開発する際に使われ、ソリューションファイルや プロジェクトファイルを読み込んでコードをコンパイルし、実行可能ファイルやライブラリを作成します。Visual Studio から自動的にビルドされる処理も最終的には msbuild を通して実行されることが多く、継続的インテグレーションやデプロイ環境でも広く使われています。MSBuild はビルドの仕組みの名前であり、msbuild.exe はその実体となる実行ファイルです。

基本的な使い方

コマンドラインから実行することで、目的のプロジェクトをビルドします。基本は次の2つの要素で成り立ちます。1) 対象のファイル 2) ビルドの設定です。

代表的なコマンド例をいくつか挙げます。ソースの場所は環境に合わせて書き換えてください。

<th>スイッチ

説明
/t:Target	ビルドするターゲットを指定します。例は Build や Clean など
/p:Property=Value	ビルド時のプロパティを設定します例 Configuration=Release
/m	複数のプロセスでビルドを並列実行します
/nologo	ロゴ表示を抑制します
/verbosity	出力の詳細度を設定します

実際の実行例を見てみましょう。

実例ソリューションファイルをリリースビルドでビルドする場合の例です。

msbuild.exe C:/Projects/Sample.sln /t:Build /p:Configuration=Release

補足と注意点

注意: 環境により msbuild.exe の場所が異なる場合があります。PATH に入っていない場合はフルパスを指定します。
ヒント: 新しいプロジェクトでは dotnet build の使用が推奨されるケースがあります。特に SDK スタイルのプロジェクトでは dotnet コマンドの方がシンプルです。

初心者がつまずきやすいポイントとして、ビルド設定とターゲットの理解が挙げられます。Configuration や Platform などのプロパティが正しく設定されていないと意図した結果になりません。

このツールは大規模なソリューションや複数プラットフォームのビルドを自動化する力があります。初めは基本の使い方を覚え次第にプロパティやターゲットの使い方を学ぶとよいでしょう。これから学ぶ人にも役立つ入門記事としておすすめです。

msbuild.exeの同意語

MSBuild: Microsoft Build Engineの略称。.NET系プロジェクトをビルドするためのビルドエンジンのこと。
Microsoft Build Engine: MSBuildの正式名称。Microsoftが提供するビルドエンジン。
msbuild.exe: Windows上でMSBuildを実行するための実行ファイル名。コマンドラインからビルドを開始する際に使われる。
MSBuild（実行ファイル）: MSBuildの実行ファイル版。コマンドラインからの呼び出しを指す表現。
ビルドエンジン: ソフトウェアをビルドする中心的な処理システムの総称。MSBuildを指す場合が多い。
ビルドツール: ビルドを自動化するツールの総称。MSBuildを含むが、対象は広い。
.NETビルドツール: .NETアプリをビルドするためのツール全般の総称。MSBuildを中心に用いられることが多い。
C#ビルドツール: C#プロジェクトのビルドに使われるツールのひとつとしてMSBuildを指すことが多い。
MSBuildコマンドラインツール: MSBuildをコマンドラインから実行する際の表現。
Visual Studioのビルドエンジン: Visual Studio IDEが内部で利用するビルド機構の背後にあるエンジン。MSBuildを基盤として動作することが多い。

msbuild.exeの対義語・反対語

クリーン: ビルド成果物を削除して、ビルド前の状態に戻す操作。MSBuild の Clean ターゲットに対応する概念です。
停止: ビルドの実行を途中で止めること。現在進行中の処理を中断する状態・操作です。
未ビルド: これからビルドを実行しない、現状を維持する状態。ビルドをスキップする選択肢を示します。
アンビルド: ビルドで生成された成果物を撤回して未生成状態へ戻す想定の概念。実務では未生成状態に戻す意味合いです。
破棄: ビルドによって作成された成果物を削除・廃棄して、開発環境を空にすること。
ロールバック: ビルド・リリース後の変更を取り消して、以前の安定状態へ戻すこと。

msbuild.exeの共起語

MSBuild: Microsoft Build Engine。.NET系プロジェクトのビルドを定義・実行するビルドエンジンです。
msbuild.exe: MSBuildを実行するWindows用の実行ファイル。コマンドラインからビルドを開始します。
Visual Studio: マイクロソフトが提供する統合開発環境。MSBuildはVisual Studioのビルド機能から呼び出されます。
Build Tools for Visual Studio: Visual Studioをインストールせずにビルドを行えるツール群。MSBuildを使います。
.NET Framework: .NET Framework向けのプロジェクトをビルドする際にMSBuildが用いられます（古い環境）。
.NET Core / .NET: 新しい.NETのプラットフォーム。SDKスタイルのプロジェクトでMSBuildが使われます。
csproj: C# などのプロジェクトファイル。XML形式でビルド設定が記述されます。
vbproj: VB.NETのプロジェクトファイル。
sln: Visual Studioのソリューションファイル。複数プロジェクトをまとめてビルドします。
ソリューション: slnの日本語表現。複数プロジェクトを束ねる単位。
プロジェクト: 個別のビルド対象となるファイルセット。
ターゲット: MSBuildで実行されるビルドの段階。例: Build、Clean、Publish。
タスク: ターゲット内で実際の処理を行うビルドアクション。例: ResolveReferences、CopyFiles。
プロパティグループ: ビルド設定を定義するセクション。
アイテムグループ: ビルドで扱うファイルやアイテムを定義するセクション。
Import: 外部のMSBuildファイルを読み込む指示。
出力先パス: ビルド成果物の出力先ディレクトリの設定。
出力ディレクトリ: 同上。ビルドの出力先を指定します。
コンフィギュレーション: Debug/Releaseなどのビルド構成。
プラットフォーム: ビルド対象のCPUアーキテクチャ。例: x86、x64、AnyCPU。
binディレクトリ: ビルド出力のデフォルトフォルダ。通常は bin/Debug または bin/Release。
objディレクトリ: 中間ファイルを格納するディレクトリ。
NuGet: 依存パッケージの管理ツール。パッケージの復元や参照に使われます。
PackageReference: NuGetの新しいパッケージ参照形式。
packages.config: NuGetの古いパッケージ参照形式。
dotnet build: NET CLIのビルドコマンド。内部でMSBuildを呼び出します。
SDKスタイルのプロジェクト: 現代的な.NETプロジェクトのファイル形式。を使います。
XML: csprojやtargetsファイルはXML形式で記述されます。
MSBuild.binlog: ビルドの詳細情報をバイナリログとして出力するログファイル。
Verbosity: ビルド出力の詳細度を設定するオプション。/vで調整します。
ログファイル: ビルドログをファイルに保存する設定。/flや/l:logfileなど。
マルチプロセスビルド: 複数CPUコアを同時に使用してビルドを高速化する設定。
ターゲット指定: コマンドラインで /t:TargetName のようにビルドターゲットを指定。
プロパティ指定: コマンドラインで /p:Property=Value のようにプロパティを上書きする機能。
ノーロゴ: 実行時にロゴを表示しないオプション。

msbuild.exeの関連用語

msbuild.exe: MSBuild の実行ファイル。コマンドラインからビルドを開始するための実行ファイルです。
MSBuild: Microsoft Build Engine の略。Visual Studio や .NET のビルドを自動化するビルドエンジンです。
csprojファイル: C# プロジェクトの設定を記述するファイル。ビルド手順・出力設定・依存関係などを定義します。
slnファイル: ソリューションファイル。複数のプロジェクトをひとまとめに管理します。
targetsファイル: 再利用可能なビルド手順を定義するファイル。拡張子は .targets。
propsファイル: 共通のプロパティを集約して複数プロジェクトで共有するファイル。拡張子は .props。
Target: ビルドプロセスの1つの区切り。実行される処理のまとまりを定義します。
Task: Target 内で実行される具体的な処理単位。例: コンパイル、コピーなど。
Item: ビルド対象のファイルやリソースを表すデータ。ItemSpec で指定します。
ItemGroup: 複数の Item をまとめて定義するブロックです。
Property: ビルド時に使われる値。Configuration や OutputPath など。
PropertyGroup: Property のグループ定義ブロック。
DefineConstants: コンパイル時定数を定義します。条件付きコンパイルに利用します。
Configuration: ビルド構成。Debug や Release などを指します。
Platform: ビルド対象のプラットフォーム。例: AnyCPU、x86、x64。
OutputPath: ビルド成果物の出力先フォルダ。
IntermediateOutputPath: 中間ファイルの出力先（通常 obj フォルダなど）。
TargetFramework: 対象とするフレームワークを指定します（例: net6.0）。
TargetFrameworks: 複数のフレームワークを同時にビルドする場合に指定します。
AssemblyName: 出力するアセンブリ名（.dll または .exe）。
RootNamespace: デフォルトのルート名前空間を指定します。
OutputType: 出力ファイルの種類。Library（dll）または Exe（exe）を指定します。
PackageReference: NuGet パッケージの参照を csproj 内で宣言します。
ProjectReference: 他のプロジェクトへの参照を表します。
Reference: 外部アセンブリの参照（古い形式の参照）。
Include: ビルド対象に含めるファイルの条件。
Exclude: ビルド対象から除外するファイルの条件。
Condition: プロパティやアイテムを適用する条件式。
Import: 別ファイルを取り込み、ビルド設定を拡張します。
UsingTask: カスタムタスクを MSBuild に登録します。
ToolsVersion: 使用する MSBuild ツールのバージョンを指定します。
Restore: NuGet パッケージの復元を指示するターゲット。SDK 系プロジェクトでよく使います。
Clean: ビルド成果物を削除します。
Build: デフォルトのビルドターゲット。ソースをコンパイルします。
Rebuild: クリーン→ビルドを再実行します。
MaxCpuCount: 並列ビルド時の最大 CPU コア数を設定します。
NodeReuse: ビルドノードの再利用設定を行います。
Csc: C# コンパイラを実行するタスク。
Vbc: VB.NET コンパイラを実行するタスク。
SdkStyleProjects: SDKスタイルの csproj を用いる新しいフォーマットのプロジェクト。