

高岡智則
年齢:33歳 性別:男性 職業:Webディレクター(兼ライティング・SNS運用担当) 居住地:東京都杉並区・永福町の1LDKマンション 出身地:神奈川県川崎市 身長:176cm 体系:細身〜普通(最近ちょっとお腹が気になる) 血液型:A型 誕生日:1992年11月20日 最終学歴:明治大学・情報コミュニケーション学部卒 通勤:京王井の頭線で渋谷まで(通勤20分) 家族構成:一人暮らし、実家には両親と2歳下の妹 恋愛事情:独身。彼女は2年いない(本人は「忙しいだけ」と言い張る)
パッチアンテナとは
パッチアンテナは、薄い基板の上に金属のパッチを貼り付けて作る、マイクロストリップアンテナと呼ばれる種類の一つです。電波を放射する仕組みは、パッチとその下の導体層(地板)との間に生じる電磁場の振る舞いを利用します。一般にはスマートフォンや無線LAN機器、GPS機器など、小型で平らな形状が望まれる場面で採用されます。
どういう仕組みか
基板の上にパッチを置き、端部が開放状態になると、電場がパッチの周りに広がります。この電場の分布が電波を作り出す仕組みです。パッチの長さLと幅Wは、周波数によって決まり、通常は波長の半分程度のサイズになります。周波数が高いほどパッチは小さく、低いほど大きくなります。
代表的なタイプと使い方
矩形(長方形)パッチや円形パッチが最も一般的です。給電は主に次の2つの方法で行われます。
・マイクロストリップライン給電(パッチの端に沿って導体を走らせる方法)
・プローブ給電(パッチの中心近くに小さな金属棒を差し込み、信号を注入する方法)
利点と注意点
利点は次のとおりです。薄くて軽量、PCBに直接組み込みやすい、指向性が穏やかで特定の方向へ信号を送るのが得意、コストが比較的低い点です。
欠点は、帯域幅が狭いことが多い点です。設計次第で広帯域化も可能ですが、その分構造が複雑になりやすく、基板材料や製造精度の影響を受けやすい点にも注意が必要です。
用途の例
Wi-Fiルーターの内蔵アンテナ、無線LANアクセスポイント、GPS・GNSSの受信機、衛星通信の小型モジュール、RFIDリーダーなど、平たい形状が求められる場所でよく使われます。
設計のポイントと選び方
パッチアンテナを選ぶときは、周波数帯・帯域幅・放射パターン・サイズ・製造コストを総合的に考えます。重要な設計要素は次のとおりです。
・周波数と帯域幅:対象の周波数に対して適切なパッチのサイズを決定します。
・基板材料と厚さ:比誘電率や厚さは帯域と効率に影響します。
・給電方式とマッチング:パッチと入力信号のインピーダンスを合わせることが性能を左右します。
作ってみるヒント
自作する場合は、まず設計図を引き、基板を選び、パッチをパターン化してエッチングします。完成後はネットワークアナライザなどで反射損失(S11)を測り、実測と設計の差をチェックします。現実的には、測定環境の影響や基板の偏差で結果が変わる点を想定しておくことが大切です。
代表的な仕様の表
| 説明 | |
|---|---|
| 薄型・軽量 | 基板上の平面的なパッチで構成され、装着性が高い |
| PCB一体化しやすい | 他の電子回路と近接して配置でき、集積度が高い |
| 帯域が狭いことが多い | 周波数依存性が強く、広帯域化には工夫が必要 |
| 放射パターンが指向性 | 特定の方向へ電波を送りやすい |
まとめ
パッチアンテナは薄くて軽い無線アンテナとして多くのデバイスに使われています。設計時には周波数、帯域幅、基板材料、給電方式を慎重に選ぶことが大切です。正しく設計・製作・測定を行えば、スマートフォンやWi-Fi機器など身の回りの無線通信を支える重要な部品になりえます。
パッチアンテナの同意語
- パッチアンテナ
- パッチ状の薄い金属パッチを基板上に配置して放射する、平面型のアンテナ。矩形や円形などのパッチ形状があり、軽量・薄型・低コストで小型化がしやすいのが特徴。
- パッチ型アンテナ
- 放射体がパッチ状の形をしたアンテナの総称。矩形・円形などのパッチを用いることが多い。
- パッチ式アンテナ
- パッチ形式で設計されたアンテナ。主に平面パッチを指す表現として使われる。
- パッチ状アンテナ
- パッチの形を持つ薄型の平面アンテナ。
- マイクロストリップパッチアンテナ
- 基板上のマイクロストリップ導体でパッチを形成する、パッチアンテナの代表的なタイプ。
- マイクロストリップアンテナ
- 薄い絶縁基板の上に金属パターンを配置して放射する平面アンテナの総称。パッチを含むことが多い。
- 平面パッチアンテナ
- 放射体が平面状で、基板上に実装されるパッチアンテナの特徴を表す表現。
- 平面式パッチアンテナ
- 平面構造のパッチを用いるタイプのパッチアンテナ。
- 矩形パッチアンテナ
- 放射パッチが矩形形状のアンテナ。広く用いられる基本形。
- 長方形パッチアンテナ
- 矩形パッチアンテナと同義。長方形のパッチを用いるタイプ。
- 正方形パッチアンテナ
- パッチが正方形形状のアンテナ。具体的な設計条件に応じて使われる。
- 円形パッチアンテナ
- 放射パッチが円形のアンテナ。特定の周波数特性を持つ設計選択。
- 薄型パッチアンテナ
- 薄く薄型に作られたパッチアンテナ。携帯機器など薄型機器で特に重宝される。
- フラットパッチアンテナ
- 平坦で薄いパッチを用いるタイプの呼称。平面パッチと同義に使われることがある。
- マイクロストリップ・パッチアンテナ
- マイクロストリップ基板上のパッチを用いたアンテナの表現。
パッチアンテナの対義語・反対語
- 非パッチアンテナ
- パッチ型(平面のマイクロストリップ構造)を用いない、パッチ以外の全てのアンテナを指す概念。平面性が低い/非平面的・非パッチ系のアンテナを含むイメージです。
- ワイヤアンテナ
- 導体がワイヤ状のアンテナ。パッチの平面構造に対して、線状の長さを生かした設計が特徴です。
- ダイポールアンテナ
- 二つの導体から成る基本的なアンテナ。パッチのような平面構造ではなく、直線状の二極構造です。
- ロングワイヤアンテナ
- 長い導線を使うタイプのアンテナ。広い帯域や長い距離伝送を得やすい一方、設置スペースが必要になる点が特徴です。
- 立体型アンテナ
- 3次元の立体的形状を活かすアンテナ。パッチの平面性と対照的に、3D形状で指向性を作る設計が多いです。
- ディッシュアンテナ
- 反射鏡付きのパラボラ式アンテナ(ディッシュ型)。平面パッチとは異なる曲面形状で高指向性を実現します。
パッチアンテナの共起語
- マイクロストリップアンテナ
- パッチアンテナと同じく平面上に金属パターンを描くタイプのアンテナで、薄い基板上で動作します。
- 基板材料
- パッチの基板となる素材のこと。誘電率や損失が設計性能に直結します。
- 誘電率
- 基板の電気的特性を表す値。ε_r が大きいほど小型化が進む一方、損失が増える場合があります。
- 損失正接
- 材料のエネルギー損失を表す指標。小さいほど効率が良いです。
- 帯域幅
- パッチが有効に動作する周波数域の幅。広帯域化には特別な設計が必要です。
- 共振周波数
- パッチが最も効率よく放射される周波数。設計の基準となります。
- 反射係数
- インピーダンス整合の程度を示す指標。S11 が小さいほど良好な整合を示します。
- VSWR
- 反射電力の比率を表す指標で、1に近いほど良く、整合性を示します。
- 給電方式
- パッチへ電力を供給する方法の総称。直接結合給電と間接結合給電などがあります。
- 直接結合給電
- マイクロストリップ線を直接パッチに接続して給電する方法です。
- 間接結合給電
- 近接した導波路や寄生体を用いて間接的に給電する方法です。
- マイクロストリップライン
- 基板上を伝搬する平面伝送路で、給電や結合部として使われます。
- パッチ形状
- パッチの形状には正方形、長方形、円形などがあり、帯域や放射特性に影響します。
- 正方形パッチ
- 最も基本的な形状で、設計が比較的簡単です。
- 円形パッチ
- 円形のパッチで、別の帯域特性を狙う設計に用いられます。
- デュアルバンド
- 2つの周波数帯で動作する設計で、デバイスの帯域を広げます。
- マルチバンド
- 複数の周波数帯で動作する設計で、複数用途に対応します。
- アレイ
- 複数のパッチを並べて指向性を高める構成です。
- 指向性
- アンテナが放射する電波の方向性の程度を表します。
- 偏波
- 電波の振動方向。線形偏波が一般的ですが、円偏波にも設計可能です。
- EMシミュレーション
- HFSSやCSTなどの電磁界シミュレータを用いて設計前に性能を予測します。
- 設計パラメータ
- パッチのサイズ、厚み、給電位置、基板材料など、設計の決定要素です。
- アプリケーション
- 衛星通信、Wi-Fi、GPS、携帯通信など、パッチアンテナの用途を指します。
- 測定機材
- ネットワークアナライザやスペクトラムアナライザなど、実機測定で性能を確認します。
- S11
- 反射係数を周波数で表した指標で、低いほど整合が良いことを示します。
パッチアンテナの関連用語
- パッチアンテナ
- 基板上の薄い金属パッチを放射素子として用いるマイクロ波・無線用のアンテナ。通常は基板材料の誘電体と地板(導体プレーン)で構成され、薄くて軽量で実装しやすいのが特徴です。
- マイクロストリップアンテナ
- パッチアンテナを含む、基板と導体プレーン、誘電体からなる平面型のアンテナの総称。薄型で低コストの実装が可能です。
- 矩形パッチ
- 長方形形状のパッチを用いた最も一般的なパッチアンテナ。寸法は共振周波数に直接影響します。
- 円形パッチ
- 円形のパッチを用いるタイプのパッチアンテナ。特定の偏波や広帯域設計で利点があります。
- スタックドパッチ
- 複数のパッチを上下に積層して作る設計。帯域幅の拡張や利得向上を狙います。
- パッチアレー
- 複数のパッチを規則正しく配置した陣列。ビームフォーミングで指向性を高められます。
- 開口結合給電
- 開口部を介して別のパッチと電磁結合させて給電する方式。帯域拡張に有効な設計です。
- 近接結合給電
- 近接する別のパッチを介して電磁結合で給電する方式。直接給電より帯域を広げやすい利点があります。
- 同軸プローブ給電
- 同軸ケーブルの内導体をパッチの金属側へ直接接続して給電する方法。実装が比較的容易です。
- エッジ給電
- パッチの端部を給電点とする給電方式。単一パッチでの実装に適しています。
- 直接給電
- マイクロストリップ線路や同軸を直結して給電する基本的な方式。
- 地板(導体プレーン)
- パッチの裏側に置かれる大きな金属平面。放射を安定化させ、共振条件を作る役割を担います。
- 基板
- パッチアンテナの電磁特性を決める絶縁体の層。材料選択で帯域や損失が変わります。
- 基板材料
- FR4、 Rogers など、誘電率や損失性が異なる材料。用途に応じて選択します。
- 誘電率(ε_r)
- 基板が電場をどれだけ遅らせるかを示す指標。数値が大きいほど波長が短くなります。
- 有効誘電率(ε_eff)
- 実際の伝播に影響する近似的な誘電率。基板厚さやパッチ形状により変わります。
- 基板厚さ
- 基板の厚み。厚さが帯域幅とパッチ長さに影響します。
- 放射効率
- 電力のうち放射される割合。材料の損失や金属表面の損失が影響します。
- 放射パターン
- アンテナから放射される電磁波の空間分布。パッチは通常前方へ強い放射をします。
- 指向性
- 放射の主な往来方向。パッチアンテナは前方指向が一般的です。
- 帯域幅(Bandwidth)
- 有効に機能する周波数の範囲。設計方法次第で狭帯域から広帯域まで調整します。
- 共振周波数
- パッチが最も強く放射する周波数。寸法と材料で決まります。
- 偏光
- 電磁波の電場の振動方向。線形偏光や円偏光を設計で選択します。
- 線形偏光
- 電場が一直線上に振動する偏光。多くの無線機器で標準的です。
- 円偏光
- 電場の振動が円になる偏光。衛星通信や一部の受信条件で利点があります。
- インピーダンス整合
- 送信機とアンテナのインピーダンスを合わせ、反射を抑える設計の要点。
- リターンロス(S11)
- 反射の大きさを示す指標。小さいほど整合が良い状態を表します。
- デュアルバンドパッチ
- 2つの周波数帯で動作するよう設計されたパッチ。無線機の周波数対応を広げます。
- 多層基板
- 複数の基板を積層して作る構造。帯域拡張や複数機能の実装に用いられます。
- ビームフォーミング
- アレイを制御して特定方向へビームを形成する技術。通信距離の向上や干渉低減に効果的です。
- アプリケーション例
- WLAN、GPS、衛星通信、ドローン、IoT など、パッチアンテナが幅広く使われる用途の例です。



















