mp-bgpとは？初心者向けに解説するMultiprotocol BGPの基礎と使い方共起語・同意語・対義語も併せて解説！

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高岡智則

年齢：33歳性別：男性職業：Webディレクター（兼ライティング・SNS運用担当）居住地：東京都杉並区・永福町の1LDKマンション出身地：神奈川県川崎市身長：176cm 体系：細身〜普通（最近ちょっとお腹が気になる）血液型：A型誕生日：1992年11月20日最終学歴：明治大学・情報コミュニケーション学部卒通勤：京王井の頭線で渋谷まで（通勤20分）家族構成：一人暮らし、実家には両親と2歳下の妹恋愛事情：独身。彼女は2年いない（本人は「忙しいだけ」と言い張る）

mp-bgpとは？

mp-bgp は Multiprotocol Border Gateway Protocol の略称で、従来の BGP を拡張して「複数のアドレスファミリー」を扱えるようにした技術です。これにより IPv4 の他に IPv6 や VPN に対応した経路を同時に伝播でき、企業やインターネットサービスプロバイダが大規模なネットワークを柔軟に運用できます。

従来のBGPとmp-bgpの違い

従来の BGP は主に IPv4 の経路を扱い、単一のアドレスファミリーに限定されがちでした。しかし mp-bgp はアドレスファミリーを追加することで、IPv4 だけでなく IPv6 や MPLS VPN などの経路情報を同時に配布できます。

これにより ISP や大規模企業のネットワーク設計が大きく変わり、異なるネットワーク間の経路情報の整合性を保つための仕組みが強化されます。

なぜ mp-bgp が必要なのか

現在のネットワークは IPv6 の導入や VPN の拡大など、複数のネットワーク技術を同時に使います。そのような状況で mp-bgp は経路情報の一元管理を可能にします。

複数のファミリーを扱えれば、異なるネットワーク間の経路選択を統一的に行えるため運用が楽になります。

実務での使い方と導入のポイント

導入にはルータのサポート、設定の整合性、セキュリティ、パフォーマンスの観点などを確認します。アドレスファミリーを追加する場合は neighbor の設定、 afi/safi の組み合わせ、ルートターゲットの管理が重要です。

初期設定ではまず基本となる IPv4 の BGP 設定を確認し、その後 IPv6 と VPN のアドレスファミリーを追加していくのが一般的です。設定ミスを避けるために、テスト環境で段階的に導入することをおすすめします。

表で見る mp-bgp のポイント

機能	BGP	MP-BGP
対象アドレスファミリー	IPv4	IPv4 IPv6 VPN
経路情報の伝播	単一ファミリー	複数ファミリーを同時伝播
設定の複雑さ	比較的シンプル	設定が増えるが柔軟性が高い

mp-bgp の要点 複数のアドレスファミリーを扱えるようにすることで、IPv6 や VPN の経路情報を同時に扱え実務の柔軟性が高まります。

運用時の注意点 アドレスファミリーごとのポリシーやルールをきちんと分けて管理し、設定ミスを避けることが重要です。

mp-bgpの同意語

MP-BGP: Multiprotocol Border Gateway Protocolの略。BGPの拡張で、IPv4/IPv6など複数のアドレスファミリを同じ経路情報で扱えるようにします。VPNv4/VPNv6 などの経路も扱えます。
マルチプロトコルBGP: MP-BGPの日本語表現。複数のアドレスファミリをサポートするBGPの拡張です。
マルチプロトコル対応BGP: MP-BGPと同義の表現。IPv4/IPv6/VPNv4などのアドレスファミリをBGPが扱えるようにする拡張のことです。
BGP-MP: BGPの拡張としてのMP-BGPの略称表現。意味はMP-BGPと同じです。
MPBGP: Multiprotocol Border Gateway Protocolの略称。MP-BGPと同義です。
拡張BGP（マルチプロトコル対応）: BGPを複数のアドレスファミリに対応させる拡張機能を指します。
アドレスファミリ対応BGP: IPv4/IPv6/VPNv4など、複数のアドレスファミリをサポートするBGPのことです。
VPN向けMP-BGP: VPN用途に特化した経路を配布するためのMP-BGPの使い方を示す表現です。VPNv4/VPNv6の経路を扱えます。
マルチアドレスファミリBGP: 複数のアドレスファミリをサポートするBGPのこと。

mp-bgpの対義語・反対語

単一プロトコルBGP: BGPがひとつのアドレスファミリのみを扱う設計。MP-BGPが複数AFI/SAFIを同時に扱える点の対義語として使われることがあります。
従来型BGP: MP-BGP拡張前の従来のBGP。複数AFI/SAFIを同時運搬する機能がない点が対義のイメージです。
非マルチプロトコルBGP: マルチプロトコル拡張を使わないBGP。複数AFI/SAFIをサポートしない前提。
IPv4限定BGP: IPv4アドレスファミリのみを対象とするBGP設計。
IPv6限定BGP: IPv6アドレスファミリのみを対象とするBGP設計。
単一AFI/SAFI対応BGP: 1つのAFI/SAFIのみをサポートするBGP。MP-BGPの多AFI/SAFI機能を持たない状態。

mp-bgpの共起語

MP-BGP: Multiprotocol Border Gateway Protocol。複数のアドレスファミリを同じBGPセッションで運ぶことを可能にする拡張。
BGP: Border Gateway Protocol。インターネットの経路情報を自治システム間で交換する基本的なルーティングプロトコル。
AFI_SAFI: Address Family Identifier / Subsequent Address Family Identifier。どのタイプのアドレス情報を扱うかを指定する識別子。
IPv4: IPv4アドレスのルーティング情報。従来の基本ファミリ。
IPv6: IPv6アドレスのルーティング情報。次世代IPに対応するファミリ。
VPNv4: VPNv4アドレスファミリ。VPNの顧客間分離を実現するための情報セット。
VPNv6: VPNv6アドレスファミリ。IPv6ベースのVPNルーティング情報。
RD: Route Distinguisher。同一のアドレス空間を識別するための識別子。
RT: Route Target。VRF間のルーティング情報のimport/exportを制御する属性。
VRF: Virtual Routing and Forwarding。顧客ごとに独立した仮想的なルーティングテーブル。
EVPN: Ethernet VPN。MP-BGPを用いてL2/L3 VPNのMAC/IPルートを交換する技術。
L3VPN: Layer 3 VPN。顧客ごとのルーティング情報を分離して提供するVPN方式。
L2VPN: Layer 2 VPN。データリンク層での仮想プライベート回線。
MPLS: Multiprotocol Label Switching。パケットにラベルを付けて転送を最適化する技術。
NLRI: Network Layer Reachability Information。BGPで伝達されるルーティング情報の本体。
NextHop: 次の宛先ノード。BGP属性の一つで、転送先を示す。
ASPath: AS番号の経路履歴。ループ防止と経路選択に使われる属性。
RouteReflector: ルートリフレクター。大規模網で全ピアをフルメッシュ化せずスケールさせる仕組み。
TCP_Port_179: BGPセッションのデフォルトポート。TCPポート179を使用。
MAC_IP_Routes: EVPNで扱うMACアドレスとIPアドレスのルート情報。

mp-bgpの関連用語

MP-BGP: Multi-Protocol BGP の略。BGP にアドレスファミリを複数扱える機能を追加した拡張。VPN、IPv4/IPv6、EVPN などを同じ経路情報で伝送できる。
BGP: Border Gateway Protocol。自治システム間で経路情報を交換する標準的なルーティングプロトコル。
AFI/SAFI: Address Family Identifier と Subsequent Address Family Identifier の略。MP-BGP が扱うアドレスファミリを識別する指標。例: IPv4/IPv6、Unicast、VPNv4、VPNv6、EVPN など。
IPv4: 32ビットのアドレス空間。インターネットで最も広く使われるアドレスファミリの一つ。
IPv6: 128ビットのアドレス空間。将来性が高い新しいアドレスファミリ。
VPNv4: VPNv4 は BGP-MPLS を使って IPv4 VPN ルートを伝送するアドレスファミリ。RDとRTを組み合わせて顧客ごとにルートを分離する。
VPNv6: VPNv6 は IPv6 VPN ルートを伝送するアドレスファミリ。IPv6 環境の VPN に対応する。
RD: Route Distinguisher。VPN 内で同一のルートを顧客ごとに識別するための識別子。ASベース型やIPアドレスベース型などの形式がある。
RT: Route Target。VPN ルートのインポート/エクスポートを制御する拡張コミュニティ。VRF 間の分離を実現する。
VRF: Virtual Routing and Forwarding。顧客ごとに仮想的なルーティングテーブルを作成する仕組み。PE が管理する。
MPLS: Multi-Protocol Label Switching。パケットにラベルを付けて転送する高速なデータ転送技術。MP-BGP はこの MPLS というトランスポート上で VPN ルートを運ぶ。
L3VPN: Layer 3 VPN。顧客の IP ルートを PE/CE 間で分離して提供する VPN のタイプ。
EVPN: Ethernet VPN。L2/L3 VPN のために MAC/IP ルートを MP-BGP で伝送する仕組み。VXLAN との組み合わせでデータセンター網にも適用される。
RFC 2547: RFC 2547 は BGP/MPLS IP VPNs の初期標準。VPNv4 の概念を導入。
RFC 4364: RFC 4364 は RFC 2547 の拡張・更新版。現代の MP-BGP ベースの VPN 定義の中心。
iBGP: 同一自治体内の AS 内での BGP。完全メッシュや Route Reflector でスケーラビリティを確保。
eBGP: 異なる AS 間の BGP。境界間でルーティング情報を伝える。
Route Reflector: Route Reflector。iBGP の完全メッシュを減らすための中継点。大規模ネットワークでスケーラビリティを向上。
Next Hop: BGP の Next Hop 属性。MP-BGP ルートでは通常 PE のアドレスが次のホップとして使われることが多い。
CE: Customer Edge。顧客側のエッジルータ。
PE: Provider Edge。サービスプロバイダの境界ルータで、顧客のVRFとVPNルートを処理する。
AS Path: AS_PATH 属性。経路が通る AS の連なりを示す情報。ルート選択に影響。
MED: Multi-Exit Discriminator。複数の出口点がある場合の優先ルートを指定する属性。
Graceful Restart: Graceful Restart。ルータ再起動中も既存のルーティング情報を保持して、再起動後の安定運用を支援する機能。