libvirtdとは？初心者が覚える基本と使い方を丁寧に解説共起語・同意語・対義語も併せて解説！

この記事を書いた人

高岡智則

年齢：33歳性別：男性職業：Webディレクター（兼ライティング・SNS運用担当）居住地：東京都杉並区・永福町の1LDKマンション出身地：神奈川県川崎市身長：176cm 体系：細身〜普通（最近ちょっとお腹が気になる）血液型：A型誕生日：1992年11月20日最終学歴：明治大学・情報コミュニケーション学部卒通勤：京王井の頭線で渋谷まで（通勤20分）家族構成：一人暮らし、実家には両親と2歳下の妹恋愛事情：独身。彼女は2年いない（本人は「忙しいだけ」と言い張る）

libvirtdとは？

libvirtd は仮想化のバックグラウンドサービスです。Linux などの環境で仮想マシンを作って動かすとき、このサービスが動作して仮想マシンの起動・停止・設定をまとめて管理します。libvirt というライブラリを使って、libvirtd が実際のハイパーバイザー（例: KVM/QEMU）とやり取りします。

libvirtとlibvirtdの関係

libvirt は仮想化を扱うための道具箱のようなものです。libvirtd はその道具箱を実際に動かす「実務担当者」だと考えるとわかりやすいです。つまり、コマンドを入力すると libvirtd が libvirt の命令を Hypervisor に伝え、仮想マシンの準備や動作を行います。

主な用語

用語	説明
libvirtd	仮想化のデーモン。バックグラウンドで動き、仮想マシンの起動・停止・設定を管理する。
libvirt	仮想化を操作するための共通APIとツールの集合。
virsh	コマンドラインから仮想マシンを操作するツール。
QEMU	多様な仮想マシンの機能を提供するソフトウェア。多くの場合 KVM と組み合わせて使う。
KVM	Linux 上のハードウェア支援仮想化技術。libvirt と組み合わせて仮想マシンを動かします。

実際の使い方の流れ

まずは環境に合わせて必要なパッケージを導入します。例として Debian/Ubuntu 系のコマンドは次のとおりです。sudo apt-get install libvirt-daemon-system libvirt-clients。パッケージの名前はディストリビューションにより異なることがあります。

次に libvirtd を起動して自動起動を設定します。sudo systemctl enable --now libvirtd。これでサーバが再起動しても自動的に起動します。

仮想マシンを操作する基本ツールは virsh です。随時の状態を知るには virsh list --all を使います。新しい仮想マシンを作るには仮想マシンの設定ファイル（XML 形式）を用意して virsh create your-vm.xml を実行します。XML の書き方は少し難しいので、最初は既存のテンプレートを利用するのが良いです。

よくあるトラブルと対処

サービスが起動しない場合はログを確認しましょう。代表的なログは /var/log/libvirt/ の中にあります。設定ファイルに誤りがあると起動できません。設定を修正したら sudo systemctl restart libvirtd を実行します。

基本コマンドの例

コマンド	説明
virsh list --all	現在の仮想マシン一覧を表示
virsh start VM名	仮想マシンを起動
virsh shutdown VM名	ソフトシャットダウン
virsh undefine VM名	定義解除（削除）

具体的な作業の例

最初は、仮想マシンを1つだけ作って操作してみるのが良い練習です。まずはテンプレートの XML を自分の環境に合わせて編集し、virsh define example.xml で定義、virsh start example で起動、virsh list --all で状態を確認します。慣れてきたらネットワークやストレージプールの設定にも挑戦してみましょう。

セキュリティの観点

仮想化環境を外部へ公開する場合は、適切なネットワーク設定と最新のソフトウェア更新を心掛けましょう。libvirtd 自体は信頼できるソースから入手し、不要な機能を無効化するのが安全です。

よくある質問（FAQ）

Q: libvirtd は必須ですか？ A: 基本的には libvirt 系の機能を使う場合に必要ですが、用途によっては別の管理方法もあります。

まとめ

libvirtd は仮想化環境を安全に、安定して動かすための「司令塔」のようなものです。初心者でも少しずつコマンドを覚え、仮想マシンの作成・起動・停止・削除を体験していくことができます。最初は難しく感じても、基本の流れを理解すれば自分のパソコンで色々な実験が楽しめます。

libvirtdの関連サジェスト解説

libvirtd.service とは: libvirtd.service とは、Linux の仮想化環境を動かす libvirt のデーモンを systemd が管理するサービスのことです。libvirt は仮想マシン（VM）を作成・起動・停止・削除したり、仮想ネットワークやストレージを扱う統一的な操作ツールの集合で、複数のハイパーバイザーと連携します。libvirtd はその中心的なバックエンドで、KVM、QEMU、Xen などの仮想化技術とやり取りします。systemd は現代の Linux で使われるサービス管理フレームワークで、libvirtd.service は systemd の“単位”として起動順序や自動起動設定が決まります。実務では、まず libvirtd が動作しているかを確認します。コマンド例は systemctl status libvirtd.service、systemctl is-enabled libvirtd.service。起動していない場合は systemctl start libvirtd.service、自動起動を有効にするには systemctl enable --now libvirtd.service を使います。libvirtd が動いていれば virsh などのツールを使って VM の状態を操作できます。例として virsh list --all で現在の VM の一覧を表示し、virsh start 、virsh shutdown 、virsh suspend などの基本操作が可能です。さらに、ネットワーク設定やストレージプールの管理も libvirt 経由で行えます。仮想マシンの定義は XML ファイルで管理され、virsh edit で編集したり virsh define <ファイル> で新規に定義します。初心者はまず公式ドキュメントの基本例から始め、自分の環境に合わせて少しずつ理解を深めると良いでしょう。注意点として、libvirtd は重要な権限を伴うサービスです。停止すると VM も止まるため、作業は適切なタイミングで行い、root 権限が必要な操作が多いことを理解しておきましょう。セキュリティやバックアップの観点から、不要時にはサービスを止める、ログを監視する、最新のアップデートを適用するなど基本的な運用ルールを覚えておくと安心です。

libvirtdの同意語

libvirtd: libvirtデーモンとして動作するバックグラウンドプロセス（サービス）。仮想化環境を管理する中心的なデーモンです。
libvirt daemon: libvirtをバックグラウンドで動かすデーモンの英語表現。仮想化の管理を担当します。
libvirtデーモン: 仮想化環境の管理を担うlibvirtのデーモン。バックグラウンドで機能します。
libvirt管理デーモン: libvirtを使って仮想マシンを管理するデーモンという説明。管理機能を提供します。
仮想化管理デーモン: 仮想化環境を管理するデーモンの総称。文脈によりlibvirtを指すことがあります。
libvirtdサービス: systemdなどで提供されるlibvirtdのサービス単位。起動・停止の対象になります。
libvirt APIサーバ: libvirtが提供するAPIをクライアントに提供する背後のサーバ的役割。クライアントはこのAPIを使って仮想マシンを操作します。
仮想化管理サーバ: 仮想マシン管理機能を提供するサーバ的存在の説明。文脈次第でlibvirtを指すことがあります。
libvirtバックエンドデーモン: libvirtのバックエンド機能を担うデーモンという説明。実体としてはlibvirtdの機能群を指します。

libvirtdの対義語・反対語

仮想化マネージャーなし: libvirtd のような仮想化の管理デーモンを使わず、仮想化環境の管理を行わない状態。
libvirt不使用: libvirt API や libvirtd を使わず、仮想化を管理しない運用。
物理マシン直操作: 仮想化を介さず、物理サーバーを直接操作・管理する方法。
bare-metal運用: ハイパーバイザーを挟まず、物理マシン上で直接OSとアプリを動かす運用形態。
ハイパーバイザー非利用: ハイパーバイザーを使用して仮想マシンを作成・管理しない状態。
仮想化機能ゼロ運用: 仮想化機能を一切使わず、VM を作成・管理しない運用。
仮想化管理APIを使わない: 仮想化リソースをAPI経由で管理する手段を使わない状態。
VM不使用運用: 仮想マシンを作成・起動・管理せず、物理環境だけで運用するスタイル。

libvirtdの共起語

libvirtd: libvirt デーモン。仮想マシンの管理機能を提供する背後のプロセスで、接続設定・セキュリティ・ネットワークなどの管理を行います。
libvirt: 仮想化を管理するフレームワークの総称。libvirtd はこのフレームワークのデーモンで、API と連携して仮想マシンを操作します。
virsh: libvirt のコマンドラインツール。仮想マシンの定義、起動、停止、設定変更などを行います。
QEMU: libvirt が裏で利用するオープンソースのハイパーバイザーのひとつ。仮想マシンの実体を提供します。
KVM: Linux カーネルの仮想化機構。QEMU と組み合わせて仮想マシンを実行します。
LXC: Linux コンテナ。仮想マシンより軽量な仮想化手法で、libvirt が管理対象として扱えます。
Xen: 別のハイパーバイザー。libvirt からも操作可能です。
VM: 仮想マシンの略。libvirt が管理する仮想環境の基本単位です。
Domain: libvirt における仮想マシンの概念。XML で定義され、管理対象となります。
XML: Domain XML など、仮想マシンの設定を記述するマークアップ言語。
domain.xml: 仮想マシン定義 XML のファイル名。Domain XML に準じる。
virt-manager: 仮想マシンを GUI で管理するツール。libvirt と連携します。
systemd: 現代の Linux ディストリビューションでサービスを管理する init システム。libvirtd も systemd のユニットとして動作します。
libvirtd.conf: libvirtd の設定ファイル。接続先・セキュリティ・ネットワーク設定を管理します。
TLS: リモート接続の暗号化を提供するプロトコル。証明書を使って安全に通信します。
qemu+tcp: リモート接続用の URI の一種。TCP 経由で仮想マシンに接続します。
qemu+tls: TLS を用いたリモート接続用の URI。セキュアな通信を行います。
uri: libvirt へ接続する先を表す文字列。例: qemu:///system、qemu+tcp://host/system。
virtlogd: libvirt のログ配信を担うデーモン。libvirtd と連携します。
storage pool: 仮想マシンのディスクイメージを格納する仮想ストレージ領域。
volume: ストレージプール内の個々のディスクイメージ。VM の仮想ディスクとして機能します。
storage: ストレージ全般。仮想ディスクを格納する対象。
network: 仮想マシン同士やホストとの通信を可能にする仮想ネットワーク。
virtual network: 仮想化環境が提供するネットワークの総称。
bridge: 仮想ネットワークを物理ネットワークと接続するブリッジ機能。
NAT: 仮想ネットワークで外部通信を実現するための変換方式。
security: セキュリティ設定。SELinux/ AppArmor やファイアウォール関連を含みます。
SELinux: Linux のセキュリティ拡張。libvirt の動作にも影響します。
AppArmor: Ubuntu 系で使われるセキュリティモジュール。libvirt の挙動に影響します。
PCI passthrough: PCI デバイスを仮想マシンへ直接割り当てる機能。性能向上に寄与します。
hypervisor: 仮想化の基盤となるソフトウェア。KVM/QEMU/ Xen などが該当します。
virtualization: 仮想化全般の総称。libvirt/ libvirtd はこの分野のコアです。
virtualization stack: 仮想化を構成する一連の層。ハイパーバイザー、仮想ネットワーク、ストレージなどを含みます。

libvirtdの関連用語

libvirtd: libvirtデーモン。ホスト上で仮想化リソースを管理する常駐プロセスで、他のツールからの指示をlibvirt API経由で受け取り仮想マシンを操作します。
libvirt: 仮想化リソースを統合的に管理するAPI/ライブラリとツールの総称。QEMU/KVMやXen、LXCなど複数のハイパーバイザーを一本化して扱えるようにします。
virsh: コマンドラインからlibvirtへ指示を出すツール。VMの起動・停止・状態確認・スナップショット作成などを行えます。
virt-manager: GUIで仮想マシンを管理するツール。直感的な画面でVMの作成・設定・監視が可能です。
QEMU: オープンソースの仮想化ソフトウェア。libvirtと組み合わせて実際の仮想マシンを動かすバックエンドです。
KVM: Linuxカーネルに組み込まれたハイパーバイザー機構。QEMUと組み合わせて効率的な仮想化を実現します。
Xen: 別のハイパーバイザーの一つ。libvirtはXenを含む複数のハイパーバイザーをサポートしています。
LXC: 軽量なコンテナ型仮想化技術。仮想マシンよりリソースを抑えて高速に動作させることができ、libvirtで管理可能です。
ドメイン: libvirtで管理する仮想マシンの単位。VMの設定・状態を表す基本的な対象です。
XMLドメイン定義: 仮想マシンの設定をXML形式で記述した定義ファイル。CPUやメモリ、ディスク、ネットワークなどを定義します。
ストレージプール: 仮想マシンのディスクイメージを格納する場所の集合。種類としてdir/FS、logical、netfs、iscsi、rbdなどがあります。
ストレージボリューム: ストレージプール内の個々のディスクイメージ。仮想マシンのディスクとして割り当てられます。
デフォルト仮想ネットワーク: libvirtが提供する初期設定の仮想ネットワーク。通常NATを介して外部と通信します。
仮想ネットワーク: 仮想マシン同士や外部ネットワークとの通信を管理する設定。DNS/DHCPの提供も含みます。
ライブマイグレーション: 実行中の仮想マシンを別のホストへ移動する機能。ダウンタイムを最小化できます。
ストレージマイグレーション: 仮想マシンのディスクを別のストレージへ移動する機能。運用の柔軟性を高めます。
ドメインスナップショット: 仮想マシンの状態を時点保存する機能。後でその状態へ復元できます。
QEMUゲストエージェント: ゲストOS内にインストールするエージェント。libvirtと連携して情報取得やシャットダウンなどを行えます。
virtlogd: 仮想マシンのログを管理する補助デーモン。イベントログの記録などを担当します。
virtlockd: ファイルロックを管理する補助デーモン。共有リソースの競合を防止します。
qcow2: QEMUのディスクイメージフォーマット。スナップショットや圧縮・暗号化をサポートします。
接続URI: libvirtへ接続するためのURI。例：qemu:///system（全体のホストを対象）、qemu:///session（現在のユーザーセッション）など。
system接続とsession接続: system接続はホスト全体を対象に、session接続は現在のユーザーセッションのみを対象にした接続モードです。
TLS/証明書: libvirt接続をTLSで保護する仕組み。証明書と秘密鍵を用いて認証・暗号化を行います。
AppArmor/SELinux/sVirt: 仮想マシンのセキュリティ分離を強化する仕組み。ポリシーにより仮想マシンの権限を制御します。
自動起動（autostart）: ホスト起動時に仮想マシンを自動的に起動する設定です。
クラウド-init / Cloud-init: ゲストOSの初期設定を自動実行する仕組み。初期セットアップに便利です。
libvirtd.conf: libvirtデーモンの設定ファイル。接続・セキュリティ・リソース制限などを記述します。
qemu.conf: QEMUバックエンドの設定ファイル。デバイス作成時のデフォルト挙動などを定義します。
dnsmasq: libvirtの仮想ネットワークでDHCP/DNSを提供する軽量サーバ。VMへのIP割り当て等を行います。
VNC/Spice: 仮想マシンのディスプレイ出力。VNCは広く使われ、Spiceは高機能なリモート表示を提供します。
OpenStackとの連携: OpenStackはlibvirtをドライバとして用い、Novaなどが仮想マシンを管理します。