

高岡智則
年齢:33歳 性別:男性 職業:Webディレクター(兼ライティング・SNS運用担当) 居住地:東京都杉並区・永福町の1LDKマンション 出身地:神奈川県川崎市 身長:176cm 体系:細身〜普通(最近ちょっとお腹が気になる) 血液型:A型 誕生日:1992年11月20日 最終学歴:明治大学・情報コミュニケーション学部卒 通勤:京王井の頭線で渋谷まで(通勤20分) 家族構成:一人暮らし、実家には両親と2歳下の妹 恋愛事情:独身。彼女は2年いない(本人は「忙しいだけ」と言い張る)
frbr・とは?エンティティとユーザーの視点で分かる基本
frbr とは Functional Requirements for Bibliographic Records の略であり、図書館が蔵書情報を整理しやすくするための考え方です。読み替えると「作品がどんな形で現れるか」を整理するための共通のルールづくりと考えると分かりやすいです。1990年代から導入が進み、現在の図書館データベースや検索機能の底にある考え方として多くの場面で使われています。
難しく聞こえますが、基本はとてもシンプルです。frbr の発想は「同じ作品でも表現が違えば別の資料として扱い、しかし作品という核を共有する」という点です。たとえば一冊の本が日本語版と英語版として存在する場合にも、それぞれの版を別の情報として扱いつつ、同じ Work に紐づくことを意味します。これにより利用者は自分の読みたい言語や形式を選びやすくなり、図書館側は資料を重複なく整理できます。
FRBRの4つのエンティティ
| エンティティ | 説明 |
|---|---|
| Work | 作品の核となる抽象的な創作物。具体的な形には依存せず、物語のアイデアや概念そのものを表します。 |
| Expression | 作品の具体的な表現形。言語や楽曲の形式など、同じ Work を異なる表現として示します。 |
| Manifestation | 表現の具体的な版や形。紙の本や電子書籍、映画の版など、物理的またはデジタルの形を指します。 |
| Item | 特定の実物。図書の1冊やDVDの1枚など、手元にある個別のコピーを指します。 |
この WEMI の順番は図書館の検索や貸出の仕組みを整理するのに役立ちます。たとえば同じ小説でも日本語版と英語版がある場合、それぞれを別の「表現」として扱いつつ、同じ Work に結びつけて管理します。ユーザーは作品の背景を理解しやすく、目的の表現へ直接たどり着くことができます。
FRBRのユーザータスクと使い方
frbr が提案する基本的な作業として Find Identify Select Obtain の4つが挙げられます。Find は資料を探す段階、Identify は候補の中から作品を見分ける段階、Select は目的に最適な表現を選ぶ段階、Obtain は実際に手に入れる段階です。これらの流れを理解すると、探している資料がどのエンティティに該当するかを想像しやすくなります。
実世界での利用と利点
現代の図書館システムでは frbr の考え方を取り入れることで複数の表現が混在しても混乱が減り、検索結果の信頼性が上がります。例えば同じ作品の日本語版と英語版の両方を見つけやすくなり、利用者が自分に適した表現を選べます。
frbr と現在のメタデータ標準の関係
FRBR はダブリン・コアのような他のデータモデルと比べて作品の関係性を詳しく表現できる点が特徴です。具体的には FRBR を基礎とした実装として RDA が広く使われています。RDA は Resource Description and Access の略で、frbr の考え方を現実のカタログ記述に落とすための実装ガイドの一つです。
まとめと今後の展望
frbr は作品を中心に、表現・版・実体という段階をたどる考え方です。これを理解すると本文の構成が整理され、情報検索の力が高まります。これからのデータモデルの動向としては frbr の考え方を拡張した派生モデルやそれを実務に組み込むツールが増えています。学習の第一歩として、まず WEMI の考えをしっかり押さえ、Find Identify Select Obtain というタスクの四つを頭に入れておくと良いでしょう。
frbrの同意語
- FRBR
- Functional Requirements for Bibliographic Records の略称。図書館の書誌情報を整理・表現するための概念モデルで、Work/Expression/Manifestation/Item の階層(WEMI)を核とします。
- Functional Requirements for Bibliographic Records
- FRBR の正式名称。書誌データの機能要件を定義する枠組みで、作品(Work)や表現(Expression)などの階層と関係性を規定します。
- FRBRモデル
- FRBR の概念モデルそのもの。情報資源を階層的に整理する枠組みを指します。
- IFLA FRBR
- 国際図書館協会(IFLA)が提唱した FRBR モデルのこと。学術・図書館分野で広く用いられる名称表現です。
- FRBRoo
- FRBR の概念を CIDOC CRM と統合するためのオントロジー/データモデル。機械可読性とデータ連携を高める拡張版です。
- 書誌機能要件
- FRBR の日本語訳の一つ。書誌データの機能要件を指す語です。
- 書誌レコードの機能要件
- FRBR の日本語解釈の別表現。書誌レコードにおける機能要件を意味します。
- FRAD
- Functional Requirements for Authority Data の略称。権威データの機能要件を規定する FRBR ファミリーの関連モデルです。
- FRSAD
- Functional Requirements for Subject Authority Data の略称。主題権威データの機能要件を規定する FRBR ファミリーの関連モデルです。
- FRBRファミリー
- FRBR、FRAD、FRSAD などを総称して呼ぶ表現。 FRBR に関連する一連のフレームワークを指します。
- LRM
- IFLA Library Reference Model の略称。FRBR 系列を統合・発展させた新しい標準枠組みとして位置づけられる概念です。
frbrの対義語・反対語
- 非FRBR的設計
- FRBRの概念モデルを使わず、従来の紙ベースや単一レコード中心の記録管理を指す設計思想。Work/Expression/Manifestation/Itemの階層的整理を前提とせず、簡易で非階層的な整理を好む傾向。
- 従来型カタログ方式
- データが紙媒体や単一のデータベースに統合され、FRBRの階層構造を前提としない伝統的なカタログ運用。
- MARCベース中心の記録
- FRBRの思想を前提とせず、MARC形式を軸にした記録・検索設計。階層的なFRBRモデルよりも古典的なデータ構造を重視。
- 単一レコード主義
- 資料を1つのレコードで完結させ、FRBRの複数階層の表現・流通を前提としない方針。
- 非階層的設計
- 資料間の関係性を階層化せず、フラットなデータ構造を重視する設計思想。
- 紙媒体優先の資料管理
- デジタル化・機能的分離を前提とせず、紙ベースの資料管理を中心とする運用。
- FRBR-LRM回避・代替モデル志向
- FRBRの次世代モデルであるFRBR-LRMを避け、従来のモデル論を継続する姿勢。
frbrの共起語
- 作品(Work)
- FRBRの最上位エンティティで、抽象的な創作物の核となる概念。特定の物語や創作アイデアの源泉を指します。
- 表現(Expression)
- 作品が言語・音楽・映像などの形式で具体化されたもの。翻訳版や異なる言語の版も表現として扱われます。
- 実現形(Manifestation)
- 表現を出版・頒布という形で物理的・デジタルに具現化した版・エディション。実際の版を特定する要素です。
- 所蔵物(Item)
- 実際に図書館で所蔵・貸出可能な、個別の物品(コピー・版の実体)。
- FRBR-LRM(Library Reference Model)
- FRBRの後継となる概念モデルで、Work/Expression/Manifestation/Itemの4エンティティとその関係を整理します。
- FRBRoo
- FRBRとCIDOC CRMを統合したオントロジー。ライブラリ資料と博物館資料のデータ連携を促します。
- 書誌データ(Bibliographic data)
- 資料の記述情報の総称。著者・題名・出版情報など、識別や検索の基盤となるデータ。
- 書誌レコード(Bibliographic record)
- 図書館の蔵書データベースで用いられる公式な資料記録。発見性の核となるエントリ。
- 版・エディション(Edition / Edition)
- 表現を具体化した版を指す概念。どの出版物のどの版かを特定します。
- 言語(Language)
- 表現が用いる言語。翻訳・多言語版の区別を助けます。
- メディア形式(Media / Format)
- 表現が用いる媒体・形式(印刷、電子書籍、音声など)。
- ISBD(International Standard Bibliographic Description)
- 書誌記述の国際標準表記法。記述の一貫性と機械処理性を高めます。
- RDA(Resource Description and Access)
- 現代の書誌記述規則。FRBRの概念と組み合わせて資料を表現します。
- カタログ化(Cataloging)
- 資料をカタログに登録・整理する作業。FRBRの4エンティティを意識して行われることが多いです。
- 発見性(Discoverability)
- FRBRの階層的な構造が、利用者の検索・発見を効果的に支援する考え方です。
- 識別子・URI(Identifiers / URI)
- Work/Expression/Manifestation/Itemなどを一意に識別する識別子やURIの活用。
- オントロジー(Ontology)
- 概念を階層的・関係づけて表現する知識モデル。FRBRooやLRMを機械処理するための語彙体系。
- CIDOC CRM連携(CIDOC CRMとの連携)
- 文化財データとの統合を見据えた情報モデルで、FRBRooの基盤にもなっています。
frbrの関連用語
- Work
- FRBRの最上位にある抽象的な作品の概念。創作物の核となるアイデアやテーマを指す。
- Expression
- Work の具体的表現。言語・音楽・演劇など、作品がどのように表現されるかを示す形態。
- Manifestation
- Expression の物理的・デジタル形態。特定の版・録音・デジタルファイルなど、形として現れた実現。
- Item
- Manifestation の個々の実物。図書館の特定のコピーやデジタルファイルの個別データなど。
- Person
- 著者・作曲家・演者・編集者など、作品に関わる個人を表す主体。
- Corporate Body
- 出版社・企業・政府機関など、組織的な主体を表す。
- Family
- 同名の法人・団体などが関係する“家族的”な集合体。FRBR における団体のカテゴリーの一つ。
- Concept
- 主題・トピック・概念。索引語・キーワードの基礎となる抽象的な概念。
- Object
- 物理的・現実世界の対象物。実物の事物や素材などを指す。
- Event
- 出来事や事象。出版の発行、演奏会、制作過程など、事象として発生するイベント。
- Place
- 場所・地域。出版地・製作地・展示地など、空間的な場所を表す。
- FRBR-LRM
- Library Reference Model の略。FRBR を発展させた新しい標準的枠組み。
- FRBRoo
- FRBR と CIDOC CRM の統合仕様。両モデルを統合して表現するためのオントロジー。
- FRAD
- Functional Requirements for Authority Data。権威データの作成と管理を扱うFRBR系の関連枠組み。
- RDA
- Resource Description and Access。図書館用の記述標準で、FRBR を基礎に設計されている。
- IFLA
- 国際図書館協会連盟。FRBR などの標準を策定する国際組織。
- Find
- ユーザーが情報を探し出すプロセスの第一段階。
- Identify
- 対象を同定・識別する段階。作品・表現・版の一致を確認する作業。
- Select
- 目的の資料を選び取る段階。複数候補から適切なものを選ぶ。
- Obtain
- 選んだ資料を入手・取得する段階。アクセスや提供を受ける。
- LRM
- Library Reference Model の略称。FRBR の後継的枠組みとしての総称。
- CIDOC CRM
- 文化財情報の統合的概念模型。FRBRoo の背景技術として使われる。
- Authority Data
- 権威データ。著者名・団体名の標準化された表記と識別情報。



















