比推力とは？初心者にもわかるしくみと calc 方法共起語・同意語・対義語も併せて解説！

この記事を書いた人

高岡智則

年齢：33歳性別：男性職業：Webディレクター（兼ライティング・SNS運用担当）居住地：東京都杉並区・永福町の1LDKマンション出身地：神奈川県川崎市身長：176cm 体系：細身〜普通（最近ちょっとお腹が気になる）血液型：A型誕生日：1992年11月20日最終学歴：明治大学・情報コミュニケーション学部卒通勤：京王井の頭線で渋谷まで（通勤20分）家族構成：一人暮らし、実家には両親と2歳下の妹恋愛事情：独身。彼女は2年いない（本人は「忙しいだけ」と言い張る）

比推力とは？基礎からやさしく解説

比推力は、ロケットや宇宙機の「燃料をどれだけ効率よく使えるか」を示す重要な指標です。日常生活には出てこない用語ですが、宇宙開発の話を理解するためには欠かせません。

比推力の公式と意味

比推力（Isp）は、推力 Fを、質量流量 ṁと標準重力 g0 で割って得られます。すなわち、

Isp = F / (ṁ g0) です。

ここでの単位は「秒」です。なぜなら、1秒間にどれだけの推力を作るのか、1秒間にどれだけの燃料を使うのかを合わせて考える指標だからです。

実例で見る比推力

実世界の例として、液体酸素と液体水素を燃料とするエンジンは、比推力が約 450 秒程度のものが多いです。固体燃料を使うロケットは、一般に比推力が 250〜300 秒台と低めです。つまり、同じ量の燃料を使った場合、Isp が高いエンジンほど「燃料を長く効率よく使える」ことになります。

なぜ比推力が大事なのか

宇宙船を地球の重力から解き放つには、長く高い推力を保つ必要があります。燃料は重く、いっぱい積むと重くなりすぎて船全体の性能が下がります。比推力が高いエンジンは、少ない燃料でより長く宇宙へ向かうことができます。この「効率の良さ」が、宇宙探査やミッションの成功に直結します。

式の別の言い方

Isp は、「1kg の燃料を使って何秒分の推力を得られるか」、と同じ意味になります。地球での重力を基準とした値なので、条件が変われば Isp も変わります。

表で見る変数の意味

変数	意味
F	推力（ニュートン）
ṁ	質量流量（kg/s）
g0	標準重力（約 9.80665 m/s²）
Isp	比推力（秒）として表される指標

まとめ

比推力は、燃料をどれだけ効率よく使えるかを表す指標です。数式 Isp = F / (ṁ g0) から、推力と燃料の量、地球の重力が関係していることが分かります。宇宙開発の設計者は、より高い Isp を目指して、燃焼の方法やエンジンの形を工夫します。日常生活では難しい話に見えるかもしれませんが、基礎を知るとロケットの「賢さ」が少し理解できるようになります。

補足ポイント

Isp が高いほど燃料効率が良いという話だけでなく、実際にはエンジンの設計やコスト、信頼性、ミッションの性質によって最適値は変わります。惑星間ミッションの計画では、Isp だけでなく推力の大きさや燃料の総量、船の重さなどを総合的に考えます。

比推力の関連サジェスト解説

比推力 isp とは: 比推力 isp とは、ロケットエンジンが燃料をどれだけ効率よく使えるかを表す指標です。Isp は Specific Impulse の略で、単位は秒です。Isp が大きいほど、同じ量の燃料で長く推力を出せることを意味し、燃料を節約しやすくなります。数式では Isp = Thrust / (mdot × g0) となり、Thrust はニュートン、mdot は質量流量（kg/s）、g0 は地球の標準重力加速度（約9.81 m/s^2）です。別の言い方をすると Isp = Ve / g0 となり、Ve は排気ガスの実効速度です。

比推力の同意語

Specific impulse: ロケット推進の指標で、燃焼によって噴出するガスの質量に対して生み出される推力の効率を時間の単位で表したもの。定義は Isp = Thrust / (mass flow rate × g0) で、単位は秒(s)。地球の重力加速度 g0 は約 9.80665 m/s^2。英語表記として広く使われます。
Isp: Specific impulse の略称。推力を燃料の質量流量と地球の重力加速度で割った値を指し、単位は秒。英語圏の技術資料で頻繁に見られる表記です。
比推力: 日本語表記の正式名称。ロケット推進の効率を表す指標で、単位は秒。Specific impulse の日本語呼称として用いられ、初心者にも一般的に理解されている用語です。

比推力の対義語・反対語

低比推力: 比推力が小さく、燃料1kgあたりの推力が少ない状態。燃料の利用効率が低く、同じ量の燃料で得られる推力が少ないことを指します。
小比推力: 比推力の値が小さいことを表す表現。高い比推力と比較して効率が劣るニュアンスです。
比推力が低い: 比推力の値が低い状態をそのまま表す自然な言い方。低いほど推進効率が悪いことを意味します。
低効率推進: 推進システム全体の効率が低い状態。少ない燃料から十分な推力を得られず、燃料の利用効率が悪いことを示します。
エネルギー効率が低い推進: 比推力の低さにより、燃料エネルギーの利用効率が低くなる推進のことを指します。
高比推力: 比推力が高い状態。1kgの燃料から多くの推力を得られ、燃料の利用効率が良い推進のこと。

比推力の共起語

比推力: エンジンが生み出す推力を、推進剤の質量流量で割った値。単位は秒で表され、値が大きいほど燃焼剤をより長く効率よく使える指標です。
真空比推力: 真空中での比推力。大気の影響を受けない条件での性能を示します。
地上比推力: 大気圧下での比推力。発射時の実測値の近似として使われます。
推力: ロケットエンジンが物体を前方へ押し出す力。単位はニュートン(N)。
推力重量比: エンジンの推力を機体重量で割った値。高いほど軽い機体に大きな力を出せます。
ノズル: 燃焼ガスを加速して推力に変える部品。
ノズル設計: ガスを効率よく加速する形状や断面を設計する工程。
燃焼室圧力: 燃焼室内の圧力。高いほど推力が増えるが材料耐熱の制約があります。
質量流量: 単位時間あたりエンジンに供給される推進剤の質量。Isp計算の基礎となります。
混合比: 燃料と酸化剤の質量比。最適な混合比が比推力を左右します。
燃料: 推進剤のうち、燃焼の主役となる可燃性物質。
酸化剤: 燃焼を起こすための酸素供給源。
液体燃料ロケット: 燃料と酸化剤が液体の状態で供給されるロケットエンジン。
固体燃料ロケット: 燃料が固体で封入されたエンジン。構造が単純で信頼性が高い場合が多いです。
Isp: 比推力の英語名。Ispは特定推力の略で、一般には秒（s）で表します。
g0: 地球の標準重力加速度。Ispの計算式で使われる基準値で約9.80665 m/s^2。
推力曲線: 時間とともに推力がどう変化するかを表す曲線。エンジンの安定性評価に使われます。
大気条件: 発射時の周囲気圧・温度などの環境条件。比推力に影響します。
推進剤選択: どの燃料と酸化剤を組み合わせるかの決定。比推力を大きく左右します。
推力密度: エンジンの推力を重量で割った値。機体設計の際に重要です。
特性推力: 比推力の別名。エンジンの性能指標として使われます。
計算式: 比推力は通常 Thrust / (質量流量 × g0) の式で求められ、単位は秒(s)です。

比推力の関連用語

比推力: ロケットエンジンが1秒間に消費する推進剤の質量に対して、得られる推力の強さを、地球上の標準重力加速度 g0 で割って示した指標です。単位は秒（s）。Isp が大きいほど、同じ燃料量でより長く進むことを意味します。
有効排気速度: Isp と密接に関連する量で、ve = Isp × g0 によって求められる排気ガスの実効速度のこと。推進剤の種類や混合比で変わります。
排気速度: 噴出するガスの速度の総称。ノズル設計や燃焼条件で決まります。
推力: エンジンが宇宙船に対して生じさせる力のこと。単位はニュートン（N）です。
質量流量: 1秒間に消費する推進剤の質量。単位は kg/s。比推力はこの量を使って計算されます。
初期全質量: ロケットが打ち上げ直前に携帯する全質量。燃料、機体、酸化剤を含みます（M0）。
最終全質量: 燃料を使い切った後のロケットの全質量（Mf）。
ロケット方程式: Δv = ve × ln(M0 / Mf) という、推進剤の燃焼で得られる推力による推進量の理論式。
質量比: 初期全質量 M0 と最終全質量 Mf の比。ロケットの質量減少の度合いを表します。
真空比推力: 真空条件での比推力。大気の影響を受けない理想的な値として算出されます（Isp の真空値）。
海面比推力: 大気圧下で測定・評価された比推力。海面条件下での実測値を指します。
標準重力加速度: 地球上の標準的な重力加速度g0の値。Isp の計算で用いられる定数（約9.80665 m/s^2）。
Δv（デルタV）: ロケットが達成できる速度の変化量。ロケット方程式から求まります。
混合比: 燃料と酸化剤の混合比のこと。Isp と ve に影響します（例: O/F 比）。
液体推進剤: 燃料と酸化剤を液体として貯蔵・供給する推進剤の種類。Isp の向上の可能性がある。
固体推進剤: 固体状の燃料と酸化剤が一体化している推進剤の種類。長期安定性と高い比推力の組み合わせを持つことがある。
電気推進: イオン推進など、電気エネルギーを使ってイオンを加速し推力を生む推進方式。Isp は非常に高いが推力は小さい。