nvl関数・とは？初心者に優しく解説する使い方と実例共起語・同意語・対義語も併せて解説！

この記事を書いた人

高岡智則

年齢：33歳性別：男性職業：Webディレクター（兼ライティング・SNS運用担当）居住地：東京都杉並区・永福町の1LDKマンション出身地：神奈川県川崎市身長：176cm 体系：細身〜普通（最近ちょっとお腹が気になる）血液型：A型誕生日：1992年11月20日最終学歴：明治大学・情報コミュニケーション学部卒通勤：京王井の頭線で渋谷まで（通勤20分）家族構成：一人暮らし、実家には両親と2歳下の妹恋愛事情：独身。彼女は2年いない（本人は「忙しいだけ」と言い張る）

nvl関数とは

nvl関数はデータベースの世界で NULL 値を別の値に置き換えるためのとても便利な機能です。NULL は「値がまだ決まっていない状態」や「未知の値」を表す特別な状態で、計算や表示の際にそのままにしておくと結果が崩れることがあります。そんなとき nvl関数を使うと、NULL の代わりに決まった値を返して、処理を安定させることができます。

基本の使い方

基本形は次のとおりです。nvl(式1, 式2) ここで式1が NULL でない場合は式1の値を返し、NULL の場合は式2を返します。とてもシンプルな考え方です。

実務での具体例

以下は代表的な使い方の例です。SELECT NVL(salary, 0) FROM employees のように書くと、salary が NULL のときは 0 が返されます。別の例として SELECT NVL(commission, 0) FROM sales も同様です。これにより集計結果に NULL が混ざって見た目が崩れるのを防げます。

状況	式の例	結果の説明
列が NULL の場合	NVL(salary, 0)	salary が NULL のとき 0 を返す
非 NULL の場合	NVL(bonus, 100)	bonus がある値ならそのまま返す

NVLと COALESCE の違い

似た機能として COALESCE があり、複数の引数を順番に見て最初の非 NULL 値を返します。NVL は Oracle に特有の関数で、データ型の扱いに注意が必要です。NVL の戻り値の型は通常、先頭の引数のデータ型に依存します。これにより、型変換の問題が起きることもあります。実務では CNAS などの「標準 SQL に近い動作」を好む場合は COALESCE の方を使う場面が多いかもしれません。

実際の SQL 例

Oracle での基本的な使い方の例です。SELECT NVL(salary, 0) AS salary_used FROM employees という形で書くと、salary が NULL の場合は 0 が返ります。

他のデータベースで同様の動きをさせたい場合は代わりに IFNULL や COALESCE を使います。MySQL なら IFNULL(salary, 0)、PostgreSQL や ANSI SQL では COALESCE(salary, 0) が一般的です。

よくある注意点

NULL と比較: NULL は通常の比較演算子では true になりません。NVL を使うことで NULL を扱いやすくします。
データ型: 戻り値のデータ型は先頭の引数の型に依存することが多く、型変換が自動で行われるかどうかを確認する必要があります。
パフォーマンス: 大量のデータを処理する場面では NVL の使い方次第でパフォーマンスに影響が出ることがあります。適切なインデックスとクエリ設計を心がけましょう。

まとめと使い分けのコツ

NVL は NULL を任意の値へ置換する標準的な機能として、表示や集計の安定性を高めるのに役立ちます。Oracle を使う場面ではまず NVL を検討し、他のデータベースでは COALESCE や IFNULL の方を選ぶことも覚えておくと良いでしょう。実務では、データの性質や戻り値のデータ型を事前に確認してから適切な関数を選ぶことが重要です。

使い方のポイントをおさえよう

このように NVL は NULL の扱いを簡単にしてくれる頼もしい味方です。日常的なデータ処理の場面で NULL が混ざることは珍しくありません。そんなとき NVL を使えば、表示の崩れを防ぎ、集計結果を安定させることができます。

補足: リファレンス風のまとめ

基本形: NVL(式1, 式2) 式1 が NULL なら式2 を返す

主な使いどころ: 集計前に NULL を埋めたいとき、表示を見やすくしたいとき

代替手段: COALESCE または IFNULL を状況に応じて選ぶ

nvl関数の同意語

NVL関数: OracleでNULLを指定値に置換する基本的な関数。第一引数がNULLでない場合はその値を、NULLの場合は第二引数の値を返します。
ISNULL: SQL Server（および一部のデータベース）で使われるNULL値置換機能。第一引数がNULLのとき第二引数を返します。OracleのNVLに相当しますが、挙動や型の取り扱いが異なる場合があります。
IFNULL: MySQLやSQLiteなどで使用されるNULL値置換関数。NULLの場合に指定値を返します。NVLやISNULLの代替として広く使われます。
COALESCE: ANSI SQLの標準関数。引数の中で最初に非NULLの値を返します。2引数だけでなく複数引数に対応し、移植性が高い点が特徴です（NVLの汎用的な代替としても使われます）。
NVL2: Oracleの派生関数。第一引数がNULLでない場合は第二引数を、NULLの場合は第三引数を返します。NVLの直接の代替ではなく、用途が少し異なる点に注意してください。
CASE WHEN ... THEN ... ELSE ... END: CASE式を使ってNULL判定とデフォルト値の設定を行う一般的な方法。複雑な条件にも対応でき、データベース間の互換性も高いです。
DECODE: Oracleの条件分岐関数。NVLの直接の同義ではありませんが、同様の用途で使われることがあります。現代的なコードではCOALESCEやCASEの方が推奨されます。

nvl関数の対義語・反対語

NULLをそのまま返す: 入力がNULLのとき、代替値へ置換せずNULLをそのまま返す考え方・表現
NULL値を置換しない: NULLを別の値に変換せず保持する挙動を指す表現
NULLを保持する: NULLを変換せずデータとして保持・伝える意味合い
未定義値をそのまま出力する: NULL（未定義値）を変換せず出力する考え方
置換なしのNULL返却: NULLを別値に置換せず、NULLを返す設計
非NULL化を行わない: NVLのような非NULL化を実施しないことを示す表現
空値をそのまま出力する: 空値（NULL）を変換せずそのまま出力する意味
代替値を使わずNULLを返す: 代替値を用いず、NULLを返す方針

nvl関数の共起語

NULL: データが値を持たない状態を表す特別な値。NVLは NULL を指定した別の値に置換して欠損値を埋めるために使います。
欠損値: データに値がない状態を表す用語。SQLでは NULL として表現され、NVL は欠損値を別の値へ置換します。
デフォルト値: NULL の代わりに使われることが多い初期値。NVL で欠損値に対するデフォルト値を設定します。
COALESCE: 複数の値のうち最初の非 NULL 値を返す標準 SQL の関数。NVL の代替としてよく使われます。
NVL2: NVL の拡張版。第一引数が NULL かどうかで返す値を分岐させます。
NULLIF: 二つの値を比較して等しければ NULL を返す関数。NULL の扱いを調整する際に併用されることがあります。
IS NULL: 値が NULL かどうかを判定する比較演算子。
IS NOT NULL: 値が NULL でないかを判定する比較演算子。
CASE: 条件に応じて異なる値を返す分岐構造。NULL の扱いを含む複雑な欠損値処理の代替として使われます。
二引数: NVL は二引数の関数で、最初の引数が NULL でなければそれを、NULL なら第二引数を返します。
Oracle: Oracle データベースで広く使われる NVL 関数の実装。
SQL: Structured Query Language。NVL は SQL の機能の一部として利用されます。
データ整形: 欠損値を埋めてデータを整形・整合性を保つ処理の一部。
欠損値処理: NULL 値の処理全般。欠損値を適切な値へ変換します。
実務用途: 日常のデータ処理で、欠損値を安全に扱うために使われます。

nvl関数の関連用語

nvl関数: Oracleで使われるNULL置換関数。第一引数がNULLの場合、第二引数の値で置換し、第一引数がNULLでなければその値をそのまま返します。
NULL: 値が“未知”・“欠損”を表す特別な値。IS NULLやNVLなどで扱います。
NULL値の扱い: SQLではNULLは「値が存在しない」ことを示し、通常の比較演算子では等価判定できません。
NVL2: NVLの派生関数。第一引数がNULLかどうかで別の返値を返すOracle独自の関数。
COALESCE: 複数の引数のうち最初に非NULLの値を返す、ANSI SQL準拠の関数。NVLの代替としてよく使われます。
CASE式: 条件に応じて返す値を分岐させるSQLの基本構文。NULLを扱う際にも活躍します。
DECODE: Oracle独自の条件判定関数。CASEの代替として用いられ、NVLと組み合わせて使うことも可能です。
IS NULL: 値がNULLかどうかを判定する比較演算子。
IS NOT NULL: 値がNULLでないかを判定する比較演算子。
NULLIF: 二つの値を比較し等じて同じならNULLを返す、NULLの生成を行う関数。
IFNULL: MySQLなどで使われる、第一引数がNULLなら第二引数を返す関数。NVLと機能が近い。
ISNULL: SQL Serverでよく使われるNULL置換関数。IFNULL、NVLと同様の目的で使われます。
NVLとCOALESCEの違い: NVLは2引数固定、データ型の扱いが第一引数依存。COALESCEは ANSI SQL準拠で任意の個数・型変換の挙動を持つことがあります。
データ型の挙動: NVLは第一引数の型に沿って戻り値の型を決定し、場合によっては型変換が発生します。