

高岡智則
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rna依存性rnaポリメラーゼとは?
rna依存性rnaポリメラーゼ(RdRP)は、RNAの分子をテンプレートとして新しいRNAを作る酵素です。名前の通り、RNAを材料として働くので、DNAテンプレートを使わない点が特徴です。多くのRNAウイルスは自分のゲノムを複製するために RdRP をコードしており、宿主細胞の機能を利用して増殖します。
どういう役割を持つの?
RdRPは、ウイルスが自分の RNA をコピーしたり、長いRNA鎖を作るときの「機械」です。具体的には、ウイルスのゲノムがRNAである場合、そのテンプレートを読み取り、新しいRNAの鎖をつくります。転写や複製といった語が近いですが、RdRPが担うのはRNAの直接の合成です。人の細胞にも似たような機能はありますが、通常はDNAを材料とする酵素が中心です。
身近な例と実際の仕組み
代表的な例として、新型コロナウイルスの RdRP はnsp12と呼ばれるタンパク質で、他の補助タンパク質(nsp7, nsp8)と協力して機能します。ウイルスが細胞の中で増えるとき、この RdRP が RNA の新しいコピーを作り、ゲノムを多数作ることで感染を進行させます。これを防ぐ薬は、RdRP の働きを止めることをねらいとして開発されています。
働く仕組みを簡単に理解するヒント
イメージとしては、テンプレートRNAを据え置き、新しいRNA鎖を一文字ずつつなぎ合わせていく作業です。NTPs(A, U, G, Cといった材料)を使って、自由な末端から新しい鎖を伸ばします。反応は一般に「ねじれた階段」のような構造をとるRNAの読み取りと合成の連続作業で成り立つと覚えておくと分かりやすいです。
よくある誤解と注意点
誤解1: RdRPはDNAをコピーする酵素ではない。RNAを直接コピーする。
誤解2: 細胞にはDNA依存性RNAポリメラーゼが多く存在するが、RdRPはウイルス領域で重要。
誤解3: 薬剤開発の標的になることがある。
表で見るポイント
| 定義 | RNAをテンプレートにRNAを合成する酵素 |
|---|---|
| 使用場面 | RNAウイルスのゲノム複製・一部のRNA代謝経路 |
| 対比 | DNAテンプレートを使うRNAポリメラーゼとの違い |
| 代表例 | SARS-CoV-2のRdRP(nsp12)と補助タンパク質 |
まとめと要点
rna依存性rnaポリメラーゼは、RNAを材料として新しいRNAを作る珍しい酵素です。DNAテンプレートを使わない点が大きな特徴で、ウイルスが自分のゲノムを複製する際の中心的役割を担います。研究者はこの酵素の仕組みを理解することで、感染症の予防や治療薬の開発につなげようとしています。
rna依存性rnaポリメラーゼの同意語
- RNA依存性RNAポリメラーゼ
- RNA分子を鋳型にして新しいRNAを合成する酵素。RNAウイルスの複製に深くかかわる中心的な酵素の一つです。
- RdRP
- RNA依存性RNAポリメラーゼの英語表記の略称。論文や教科書で広く使われます。
- RdRp
- RNA依存性RNAポリメラーゼの別表記の略称。RdRPと同じ酵素を指します。
- RNA-dependent RNA polymerase
- RNAを鋳型に新しいRNAを作る正式名称。主に英語の学術文献で使われます。
- リボ核酸依存性RNAポリメラーゼ
- RNAの日本語表現の一つで、リボ核酸を前提にRNAを合成する酵素を指します。
- リボ核酸依存性RNAポリメラーゼ酵素
- リボ核酸依存性RNAポリメラーゼを“酵素”として言い換えた表現です。
- RdRP酵素
- RdRPを酵素として呼ぶときの言い換え表現です。
rna依存性rnaポリメラーゼの対義語・反対語
- DNA依存性RNAポリメラーゼ
- DNAをテンプレートとしてRNAを合成する酵素。RdRPがRNAをテンプレートにRNAを作るのに対し、DNAテンプレートを使ってRNAを作る点が対極的です。
- RNA依存性DNAポリメラーゼ(逆転写酵素)
- RNAをテンプレートとしてDNAを合成する酵素。RdRPがRNA→RNAを作るのに対して、RNA→DNAの方向に働きます(例:逆転写ウイルスの酵素など)。
- DNA依存性DNAポリメラーゼ
- DNAをテンプレートとしてDNAを合成する酵素。RNAを作らずDNAの複製を担うため、RdRPとは材料・生成物が異なる代表的な対義語です。
- RNase(リボヌクレアーゼ)
- RNAを分解する酵素。RNAを新しく合成するポリメラーゼの機能とは反対に、RNAを壊す役割を持ちます。
rna依存性rnaポリメラーゼの共起語
- RNAウイルス
- RNAを遺伝情報として持つウイルスの総称。RdRPはこれらのウイルスがRNAを正しく複製するのに必須の酵素です。
- ウイルス複製
- ウイルスが宿主細胞内で自身のRNAをコピーして新しいウイルスを作り出す過程。RdRPが中心となる反応です。
- 複製複合体
- RdRPと補因子が集まって形成される、RNAの新規鎖を合成する機能的な酵素群。
- テンプレートRNA
- 新しいRNA鎖を作る際の読み取り用の鋳型(雛形)になるRNA分子。
- nsp12
- コロナウイルスなどの非構造タンパク質12号。RdRPの本体となる酵素タンパク質です。
- nsp7
- RdRPの補因子として働く非構造タンパク質の一つ。
- nsp8
- RdRPの補因子で、RNA合成をサポートする役割を持つ非構造タンパク質。
- GDDモチーフ
- RdRPの触媒部位にある、グリシン-アスパラギン酸-アスパラギン酸のアミノ酸配列。核酸の結合・伸長反応に関与。
- モチーフA/B/C
- RdRPの活性部位周辺に見られる特徴的なアミノ酸配列群で、反応メカニズムに関与します。
- Mg2+イオン
- RdRPの触媒反応に必須の二価金属イオン。基質の加水分解反応を助けます。
- Mn2+イオン
- Mg2+と同様にRdRPの活性を助けることがある金属イオン。条件により影響します。
- NTPs
- RNA鎖を延長する材料となる核苷酸三リン酸。RdRPはNTPを取り込み新しいNTP鎖を作ります。
- 正鎖RNA
- 陽性鎖RNA。翻訳可能なゲノムRNAを指すことが多く、RdRPが正鎖RNAを複製・転写する対象。
- 負鎖RNA
- ネガティブ鎖RNA。新しい陽性鎖RNAの鋳型となるRNA。
- テンプレート依存
- RdRPは既存のRNA鎖を読み取り、それを模倣して新しいRNA鎖を作成する性質。
- 合成
- 新しいRNAを作る過程。
- ポリメラーゼ活性
- RNA鎖を連続して伸長させる酵素の機能。
- 忠実性
- 複製の正確さ。RdRPは他のDNAポリメラーゼほど高くないが、適切な機能が求められます。
- in vitroアッセイ
- 試験管などの体外環境でRdRP活性を測定する実験系。
- RdRP阻害薬
- RdRPの作用を抑制する薬剤。
- リメデシビル
- RdRPを阻害する薬剤の一つで、COVID-19の治療薬として用いられることがある。
- 補因子
- RdRPの活性を補助する蛋白質。
- 複製中間体
- RNA複製の途中段階で生じる短いRNA断片。
- 触媒部位
- 反応を触媒するRdRPの部位。
- ウイルス薬剤
- ウイルスの増殖を止める薬剤群。RdRPを標的とすることが多い。
- 分子生物学
- RdRPの研究が行われる学問分野。
- ウイルス学
- ウイルスの性質・挙動を扱う研究分野。
- 病原体
- 病気を引き起こす生物。RdRPを持つウイルスはその一例。
rna依存性rnaポリメラーゼの関連用語
- RNA依存性RNAポリメラーゼ
- RNAをテンプレートとして新しいRNAを合成する酵素。主にRNAウイルスのゲノム複製に関与するほか、植物や線虫など一部生物のRNA干渉の増幅にも関与します。
- RdRPファミリー
- RNA依存性RNAポリメラーゼの仲間を指す総称。さまざまな生物のRNA複製機能を担う。
- デノボ開始
- プライマーを使わずRNA鎖の新規開始を行う能力。RdRPの代表的な性質で、補助因子と組み合わせて機能します。
- モチーフA
- RdRPに保存された初期領域の一つ。RNAの結合や反応の調整に関与します。
- モチーフB
- RdRPの保守的な部位の一つで、触媒の周辺構造に関与します。
- モチーフC(GDDモチーフ)
- 触媒の中心部位を形作るGDDの3連アミノ酸。核酸の結合と反応の促進に重要です。
- モチーフD
- RdRPの保存モチーフの一つ。正確性や基質の選択に関与することがあります。
- モチーフE
- RdRPの保存モチーフの一つ。立体構造の維持と機能の連携に役立ちます。
- モチーフF
- RdRPの保存モチーフの一つ。全体の触媒機構を支える役割を担います。
- 複製複合体
- RdRPと補助因子が組み合わさって形成される複製を行う機能の総体。ウイルスではゲノム複製の核となります。
- 正の鎖RNAウイルスと負の鎖RNAウイルス
- RdRPは正鎖RNAウイルスと負の鎖RNAウイルスのゲノム複製に不可欠。正鎖はそのまま翻訳され、負鎖は鋳型として機能します。
- nsp12
- コロナウイルスなどのRdRPに対応する酵素名。ゲノムのRNA複製を担います。
- nsp7とnsp8
- nsp12を補助する因子で、RdRPの活性を高める役割を果たします。
- RdRP阻害薬
- RdRPの働きを抑える薬剤の総称。ウイルスのゲノム複製を止める目的で使われます。
- レムデシビル
- RdRPを標的に作用する抗ウイルス薬の代表例。ウイルスのRNA合成を阻害します。
- リバビリン
- RdRP活性を乱す抗ウイルス薬。複製の誤りを誘発する効果もあるとされています。
- ファビピラビル
- RdRPを標的とする抗ウイルス薬。ウイルスRNAの合成を妨げます。
- cryo-EM(クライオ電子顕微鏡)・X線構造解析
- RdRPの立体構造を解く研究手法。palm/fingers/thumbという三つの領域の構造がよく説明されます。
- palm/fingers/thumb構造
- RdRPの典型的な手のひら・指・親指の3つのサブドメイン構造。活性部位の位置づけの比喩として使われます。
- 校正機能の欠如
- RdRPには多くの場合、3′-5′エキソヌクレアーゼなどの校正機能が欠如または限定的で、コピーエラーが起きやすい性質があります。



















