

高岡智則
年齢:33歳 性別:男性 職業:Webディレクター(兼ライティング・SNS運用担当) 居住地:東京都杉並区・永福町の1LDKマンション 出身地:神奈川県川崎市 身長:176cm 体系:細身〜普通(最近ちょっとお腹が気になる) 血液型:A型 誕生日:1992年11月20日 最終学歴:明治大学・情報コミュニケーション学部卒 通勤:京王井の頭線で渋谷まで(通勤20分) 家族構成:一人暮らし、実家には両親と2歳下の妹 恋愛事情:独身。彼女は2年いない(本人は「忙しいだけ」と言い張る)
hsp90とは?初心者にも分かる基礎解説
hsp90 は熱ショックタンパク質の一つで、細胞の中で働く重要な「折りたたみの手伝い屋」です。熱ショックタンパク質は体の温度が上がったりストレスを受けたりしたときに増えるタンパク質の総称で、細胞を守る役割を持ちます。hsp90 はその中でも特にタンパク質を正しい形に整える作業を担います。
タンパク質は長い鎖のような形をしており、正しい形でなければ機能しません。hsp90 は新しく作られたタンパク質が正しい形になるまでの過程を見守り、必要に応じて形を整えるサポートをします。正しい折りたたみが進むと、タンパク質は本来の働きを始めることができます。
この作業にはエネルギーが必要で、それが ATP という分子の形で使われます。hsp90 は ATP を使いながら、タンパク質が崩れないように支えます。hsp90 の働きは他のタンパク質と協力して進むことが多く、単独で動くことは少ないと覚えておくと理解が深まります。
ヒトにおける主なアイソフォームには三つあります。細胞質に多い HSP90α と HSP90β、エンドプラズミックレティクラムの GRP94、ミトコンドリアの TRAP1 です。場所が違えば関係するタンパク質も変わりますが、どれも正しい折りたたみをサポートします。
なぜこのテーマがよく取り上げられるかというと、がん研究の現場で重要な役割を果たすからです。多くのがん細胞は hsp90 を多く必要とするため、hsp90 を抑える薬剤が研究の対象になっています。一般の人が薬を使うべき話ではなく、専門家の指導のもとで進める話題です。
総じて言えるのは、hsp90 は細胞の「品質管理」を担う大切なタンパク質だということです。折りたたみが正しく行われると、タンパク質はその役割を果たし、細胞全体の機能が保たれます。もし折りたたみが乱れると細胞は混乱し、体の健康にも影響を及ぼす可能性があります。
| アイソフォーム | 細胞質には HSP90α と HSP90β、ER には GRP94、ミトコンドリアには TRAP1 が存在します |
|---|---|
| 主な役割 | 新しいタンパク質の正しい折りたたみを手伝う、折りたたみ過程を安定化させる |
| エネルギー源 | ATP を使用して作業を進めます |
| 臨床的関心 | がん研究の標的として注目されており薬剤開発の対象となっています |
hsp90の同意語
- HSP90
- 熱ショックタンパク質90(Heat Shock Protein 90)という分子シャペロンの略称。細胞内のタンパク質折りたたみを助け、ストレス応答時に発現が増える。
- ヒートショックタンパク質90
- HSP90の日本語表現の一つ。熱ショックタンパク質のグループに属する分子シャペロン。
- ヒートショックプロテイン90
- HSP90の日本語表現の別表記。英語のProteinを日本語表記にしたもの。
- HSP90α
- HSP90のαアイソフォーム。主に細胞質で機能し、遺伝子HSP90AA1がコード。
- HSP90β
- HSP90のβアイソフォーム。主に細胞質で機能し、遺伝子HSP90AB1がコード。
- HSP90AA1
- HSP90αをコードする遺伝子名。
- HSP90AB1
- HSP90βをコードする遺伝子名。
- GRP94
- グルコース調節タンパク質94。ER(内質網)局在のHSP90ファミリーの一員で、遺伝子HSP90B1がコード。
- HSP90B1
- GRP94/ER局在性HSP90の遺伝子名。
- HSP90-α
- HSP90αと同義。αアイソフォームを指す表記。
- HSP90-β
- HSP90βと同義。βアイソフォームを指す表記。
- HSP90ファミリー
- HSP90ファミリー全体を指す総称。HSP90自体を含むが、GRP94や他のファミリーメンバーを含むこともある。
- HSP90系タンパク質
- HSP90ファミリーに属するタンパク質の総称。
hsp90の対義語・反対語
- HSP90抑制
- HSP90の機能を抑制する状態。HSP90がクライアントタンパク質を安定化させる働きを弱める、もしくは阻害する状況を指します。
- HSP90欠乏
- 細胞内でHSP90の量が不足している状態。クライアントタンパク質の正しい折り畳みや機能維持が難しくなる可能性があります。
- HSP90不活性化
- HSP90が活性を失い機能していない状態。クライアントタンパク質の安定化・折り畳みが妨げられます。
- HSP90非依存
- HSP90に依存せず、他のシャペロン経路(例:HSP70系)によってタンパク質の折り畳みや安定化が行われる状態。
- HSP90活性低下
- HSP90の活性が低下している状態。クライアントタンパク質の処理能力が低下することがあります。
- HSP70依存折り畳み
- HSP90に頼らず、HSP70系シャペロンが主に折り畳みを担う状態。HSP90の役割を補完・代替する状況を示します。
- 熱ショック反応の抑制
- 熱ストレス時のシャペロン応答(熱ショックタンパク質の誘導など)が抑制される状態。
hsp90の共起語
- HSP90
- ヒートショックプロテイン90の略。細胞内の分子シャペロンとして、特定のクライアントタンパク質が正しく折りたたまれるよう支援する重要なタンパク質。
- HSP90α
- HSP90の細胞質アイソフォームの一つ。主に細胞質で機能する。
- HSP90β
- HSP90のもう一つの細胞質アイソフォーム。全体のシャペロン機能を補完する。
- GRP94
- HSP90ファミリーのER内アイソフォーム(別名HSP90B1)。ER腔内のタンパク質折りたたみを支援する。
- TRAP1
- ミトコンドリアに局在するHSP90ファミリーの一員。ミトコンドリア内のタンパク質折りたたみを助ける。
- HSP90ファミリー
- HSP90には複数のアイソフォームがあり、細胞質・ER・ミトコンドリアで機能を分担している家族。
- 分子シャペロン
- タンパク質の折りたたみ・品質管理を担う分子機械の総称で、HSP90はその代表格。
- シャペロン
- タンパク質の折りたたみを補助する役割を持つ蛋白質全般の総称。
- クライアントタンパク質
- HSP90が正しく折りたたみ・安定化を支援する対象タンパク質群。がん関連タンパク質などが含まれることが多い。
- ATPase活性
- HSP90がATPを分解して得るエネルギーで、シャペロンの動力となる。
- ATP結合ドメイン
- HSP90のN末端にあるATP結合部位。ATPの結合・解離を制御する。
- NBD
- Nucleotide-Binding Domainの略。ATPase活性を担う領域。
- コーチェナー
- 共同シャペロンの総称。HSP90と協働してクライアントタンパク質の成熟を助ける。
- CDC37
- HSP90と組み合わせてキナーゼなどのクライアントタンパク質を安定化させる共同シャペロン。
- STI1/HOP
- HSP70とHSP90を橋渡しする共同シャペロン。タンパク質折りたたみサイクルを推進。
- Aha1
- HSP90のATPase活性を促進する共同シャペロンの一つ。
- p23
- HSP90とクライアントタンパク質の結合を安定化させる共同シャペロン。
- FKBP52
- 免疫系関連タンパク質で、HSP90複合体を補助する共シャペロン。
- FKBP51
- FKBPファミリーの一員で、HSP90複合体の機能を調整する。
- HSP90阻害剤
- HSP90の機能を阻害する薬剤群。クライアントタンパク質の分解を促進することを狙う。
- geldanamycin
- 天然物由来の古典的HSP90阻害剤。
- tanespimycin
- 17-allylamino-17-demethoxygeldanamycinの別名。HSP90阻害剤の一つ。
- 17-AAG
- 17-allylamino-17-demethoxygeldanamycinの略。古典的HSP90阻害剤。
- Ganetespib
- 第二世代のHSP90阻害剤。臨床開発が進んでいる薬剤。
- radicicol
- 天然由来のHSP90阻害剤の一つ。異なる候補分子。
- HSP90抑制の癌治療
- がん治療においてHSP90の機能を抑制し、クライアントタンパク質の機能低下を狙う戦略。
- 熱ショック蛋白質
- 体温上昇などのストレス条件下で誘導される蛋白質群の総称。HSP90を含むヒートショックプロテインの一部。
hsp90の関連用語
- HSP90 (ヒートショックプロテイン90)
- 細胞内の主要な分子シャペロンの一つ。ATPを使ってクライアントタンパク質の折りたたみ・安定化・機能の回復を手助けする。主に細胞質に多いが、ERやミトコンドリアのアイソフォームも存在する。
- HSP90α (HSP90AA1)
- ストレス時に急増する誘導性アイソフォーム。がん細胞などで過剰発現することがある。
- HSP90β (HSP90AB1)
- 常在性のアイソフォーム。基本的なシャペロンとして多くのクライアントの安定化を担う。
- GRP94 / HSP90B1
- 小胞体内(ER)のHSP90アイソフォーム。分泌タンパクの折りたたみ・品質管理を担当。
- TRAP1
- ミトコンドリア内のHSP90系シャペロン。代謝・生存に関わるクライアントの安定化を支援。
- HOP / STI1
- HSP70とHSP90の間でクライアントを受け渡す架け橋役のコーチペロン。
- Aha1
- HSP90のATP加水分解を促進し、シャペロンサイクルを速める補助因子。
- Cdc37
- キナーゼ系クライアント特異的コーチペロン。キナーゼの成熟と安定化を助ける。
- p23
- HSP90-クライアント複合体を安定化させ、機能を維持させるコーチペロン。
- CHIP / STUB1
- HSP90クライアントのユビキチン化・分解を促進するE3リガー。
- FKBP52
- ステロイド受容体の機能とHSP90複合体の性質を調整する免疫関連タンパク。
- FKBP51
- FKBP52と類似、受容体複合体の特性を変え、薬剤感受性にも影響。
- PP5
- HSP90複合体のリン酸化状態を調整するホスファターゼ。
- HSF1
- 熱ショック応答の中心となる転写因子。HSPの遺伝子発現を誘導する。
- ESR1
- エストロゲン受容体。HSP90のクライアントとして安定化・機能調節を受ける。
- AR
- アンドロゲン受容体。HSP90により安定化して機能を保つ。
- HER2 / ERBB2
- 細胞表面受容体チロシンキナーゼ。HSP90のクライアントとして安定化・成長信号を制御。
- AKT (PKB)
- 細胞生存経路の中心キナーゼ。HSP90のクライアントタンパクの一つとして安定化。
- RAF1
- MAPK経路のキナーゼ。HSP90により安定化・成熟。
- CDK4
- 細胞周期の進行に関与するキナーゼ。HSP90のクライアントとして機能。
- p53
- 腫瘍抑制タンパク。ストレス条件下でHSP90と複合体を組んで機能を調整。
- HIF-1α
- 低酸素環境下の主要転写因子。HSP90と相互作用して安定化。
- Tau
- ニューロンの微小管結合タンパク。神経変性疾患の関連タンパクで、HSP90が安定化を補助することがある。
- Geldanamycin
- HSP90のN末端ATP結合部を阻害する天然物。研究・薬剤開発の端緒となった。
- 17-AAG (Tanespimycin)
- N末端ATP結合部を阻害するHSP90阻害薬。臨床試験で検討された。
- 17-DMAG (Alvespimycin)
- 17-AAGの水溶性類似体。臨床試験で評価されたHSP90阻害薬。
- Radicicol
- N末端ATP結合部を標的とする天然物のHSP90阻害薬。
- Ganetespib (STA-9090)
- 臨床で広く検討される高効率HSP90阻害薬。
- PU-H71
- HSP90を選択的にターゲットする化合物。腫瘍細胞で有望とされる。
- NVP-AUY922 (Luminespib)
- 高活性のHSP90阻害薬。がん治療の臨床候補。
- Debio-0932
- HSP90阻害薬の臨床候補。腫瘍抑制を狙う。
- Novobiocin
- HSP90のC末端を阻害する古典的薬剤。クライアントの再折り畳みに影響。
- Proteostasis
- タンパク質の折り畳み・品質管理・分解を含む細胞の総合的な恒常性。
- Chaperone network
- HSP70/90を核とするタンパク質折り畳みと品質管理の相互連携系。
- N末端ATP結合ドメイン阻害
- HSP90のN末端ATP結合部を標的とする薬剤カテゴリー。
- C末端阻害薬
- HSP90のC末端ドメインを標的とする薬剤カテゴリー。
- クライアントタンパク質
- HSP90が安定化・成熟を支援する標的タンパク質の総称。



















