出来形図・とは？初心者にもわかる基本ガイド｜現場で使える作図のコツ共起語・同意語・対義語も併せて解説！

この記事を書いた人

高岡智則

年齢：33歳性別：男性職業：Webディレクター（兼ライティング・SNS運用担当）居住地：東京都杉並区・永福町の1LDKマンション出身地：神奈川県川崎市身長：176cm 体系：細身〜普通（最近ちょっとお腹が気になる）血液型：A型誕生日：1992年11月20日最終学歴：明治大学・情報コミュニケーション学部卒通勤：京王井の頭線で渋谷まで（通勤20分）家族構成：一人暮らし、実家には両親と2歳下の妹恋愛事情：独身。彼女は2年いない（本人は「忙しいだけ」と言い張る）

出来形図・とは？

出来形図とは建築や土木の現場で完成後の実測値を描いた図のことです。設計図と比較して現場の実際の状態を示す記録として用いられます。現場での寸法のズレや形状の変化を、将来の補修や引渡しの際に参照できるように残します。

出来形図の役割と目的

出来形図の主な役割は三つです。第一に品質の検証と証拠の確保、第二に契約上の納品物の一部としての役割、第三に設計変更時の差異記録です。これらは工事が完了した後も長く参照され、トラブルが起きた場合の根拠資料になります。

出来形図はただの図面ではなく実測データの集合体です。現場で測定した長さや高さ、位置の誤差を図上に追記します。例えば壁のコンクリート厚さや床の水平・垂直の誤差、配管や鉄骨の位置関係などを正確に表現します。

出来形図が必要になる場面

大きな建築物や道路、橋梁などの現場では、完成後の状態を正確に確認する必要があります。現場検査や引渡し前の最終確認、さらには将来の保守計画のための資料として活用されます。

法令や契約条項によっては納品物として請求されることがあり、設計図との差異を具体的に示すことが求められます。出来形図を整備しておくと、現場の透明性が高まり、関係者間の誤解を減らせます。

出来形図の作り方の基本

基本は三つのステップです。現場での正確な測定、図面への転記と記録、検査と承認です。

まず現場では、測定機器を使って長さ・高さ・位置を実測します。測定はできるだけ誤差を小さくすることが大切です。次に測定値を図面に転記します。単位はミリメートル、スケールは現場の実情に合わせて選ぶと良いでしょう。転記の際には記録の整合性を最優先します。最後に現場監督や設計者、品質管理担当者が図と現物を照合して承認します。ここが品質の最終決定の場です。

図面作成時には以下の点を押さえます。

用語の統一 出来形図は製作完了の事実を示す図です。設計図との差異を明確にするために、測定単位、位置の基準点、形状の表現方法などを統一します。

表で見る出来形図の要点

項目	説明
測定項目	長さ高さ位置形状
記録形式	図面上への転記と補足メモ
単位	ミリメートル mm
活用先	検査引渡し将来の補修計画

このように出来形図は現場の実際を図面として残す重要な道具です。正確さと統一性が求められ、工事品質を支える土台となります。

よくある誤解と注意点

出来形図は設計図の代わりではなく、完成後の状態を示すものです。設計図との差が大きい場合は即座に是正指示が必要です。また、現場の環境条件や測定機器の設定にも注意が必要で、測定前の準備と現場の整理整頓が効果的です。

まとめ

出来形図は現場での実測値を図面化して、品質管理・引渡し・将来の補修計画に役立つ貴重な資料です。正確な測定と統一された記録方法を守ることが、信頼できる出来形図を作るコツです。

出来形図の同意語

出来形図: 工事の実際の形状・寸法を、完成時点の状態として図面にしたもの。現場での実測に基づき、設計図との差や施工の実態を記録・検証する用途で使われる。
竣工図: 工事が竣工した後に作成される図面で、実際の仕上がりや形状を反映したもの。
実測図: 現場で実測して作成した図面。寸法・形状を正確に描き、施工後の記録として用いられる。
現況図: 現在の状態を表す図面。現場の現況を把握する目的で使われる。
現況測量図: 現況を測量して作成した図面。現状の寸法・形状を正確に記録する。
施工完了図: 工事が完了した時点の状況を示す図面。完成後の実形を反映する。
施工後実測図: 施工後の状態を実測して描いた図面。現状と設計の差を記録する。
出来形記録: 出来形を記録した図面・書類。実測結果を正式な記録として残す。
完成図: 完成した状態を示す図面。現場の実形を把握するために用いられる。
完成後図面: 工事完成後に作成される図面。設計と現実の差異を記録するための資料。
実際形状図: 現場で確認した実際の形状を描いた図面。実測値に基づく。
現場記録図: 現場での作業経過・状態を図面として記録したもの。

出来形図の対義語・反対語

設計図: 出来形図の対義語として最も基本的な概念。建物や構造物を施工する前に決めた寸法・仕様を示す図面で、実際の施工後の形状を記録する出来形図とは性格が異なります。
予定図: 工事開始前に作成・共有される完成予定の図面。出来形図が現場の実測を反映するのに対し、予定図は完成前の計画を示します。
元図: 設計の原点となる初期図。出来形図の対になる、設計段階の基準となる図面です。
原図: 元の図面・初期設計を指す言葉。設計時点の図面として、出来形図の対になる概念です。
計画図: 計画段階で描かれる図面で、現場の実測や完成後の形状ではなく、意図された計画を伝えます。
施工図: 工事を実際に進める際に用いられる詳細図。出来形図の記録的性質とは異なり、施工手順や寸法を実務用に表します。
竣工図: 工事が完了した後に作成・整備される完成図。出来形図が現場の実測を記録するのに対して、竣工図は完成時点の公式図として機能します。
現況図: 現在の実測状態を示す図。現場の現状を伝える目的で使われ、設計段階の図である出来形図の対比として捉えられます。

出来形図の共起語

出来形: 現場で実測して完成後の形状・寸法を表す図面やデータのこと。設計図と照合して基準どおりかを確認するために使われます。
出来形管理: 出来形の寸法・形状が設計どおりかを現場で継続的に監視・記録・是正指示を出す管理作業です。
出来形検査: 実測結果が図面・規格と一致するかを現場で検査する工程。合格/不合格の判定を行います。
現場: 工事が進行する場所。周辺環境や地形・道路状況なども含む現場全体のことを指します。
現場管理: 現場の安全・品質・進捗・原価などを統括して管理する業務です。
測量: 位置・距離・角度などを正確に測定する作業。出来形図を作る基礎データにもなります。
測量図: 測量の結果を図面として表した資料。現場の位置関係を視覚化します。
測量士: 現場の測量を専門に担当する技術者です。
施工: 建設工事そのもの、実際の作業を指します。
施工図: 実際の施工を進めるために作成する図面。寸法・形状・部材の接合方法を示します。
監理: 設計・仕様どおり工事が進むよう品質・安全・進捗を監督する役割です。
監理技術者: 現場の監理を担当する専門職。技術的判断を下します。
品質管理: 品質を一定の基準に保つための計画・検査・記録の総称です。
品質検査: 材料・部材・工程の品質が規格に適合するかを検査します。
是正: 不具合があった場合に原因を究明し修正・改善を行うことです。
是正指示: 不適合箇所を修正するよう現場へ指示する文書・手続きです。
設計図: 設計段階で作成される図面。建物や構造の意図を示します。
設計管理: 設計と施工の整合性を管理する活動。設計変更の影響を評価します。
設計変更: 設計に変更が必要な時に図面を改定することです。
竣工: 工事が完成し引渡し可能な状態になること。
竣工検査: 竣工後に実施する最終検査。問題がないかを確認します。
現況図: 現在の状況を示す図面。現場の現状を記録します。
現況測量: 現状の寸法・位置を測って正確なデータにします。
現場写真（関連記事：写真ACを三ヵ月やったリアルな感想【写真を投稿するだけで簡単副収入】）: 現場の状況を写真で記録する資料です（進捗・品質の確認に役立ちます）。
地盤調査: 地盤の性質・強度を調べる調査。基礎設計の重要データになります。
地形図: 土地の地形を示す図面。現場の位置関係を把握するのに使います。
基礎図: 基礎部分の設計図面。建物の荷重を地盤へ伝える部分です。
CAD: CADソフトを使って図面を作成・編集する作業です。
BIM: Building Information Modeling。3Dモデルと工事情報を統合して設計・施工・維持管理を支える手法です。
施工計画: 工事の工程・順序・日程を決める計画作成のことです。
現場監督: 現場の作業を日々指揮・統括する役職の人。