

高岡智則
年齢:33歳 性別:男性 職業:Webディレクター(兼ライティング・SNS運用担当) 居住地:東京都杉並区・永福町の1LDKマンション 出身地:神奈川県川崎市 身長:176cm 体系:細身〜普通(最近ちょっとお腹が気になる) 血液型:A型 誕生日:1992年11月20日 最終学歴:明治大学・情報コミュニケーション学部卒 通勤:京王井の頭線で渋谷まで(通勤20分) 家族構成:一人暮らし、実家には両親と2歳下の妹 恋愛事情:独身。彼女は2年いない(本人は「忙しいだけ」と言い張る)
ptpv2とは?
ptpv2は Precision Time Protocol Version 2 の略で、ネットワーク上の複数の機器の時刻を高精度に揃える仕組みです。第二世代のPTPとして、以前の版より精度が向上し、データセンターや製造現場、通信網など、さまざまな場所で使われています。「時刻合わせ」が正確だと、ログの整合性やイベントの同期がとれやすくなり、トラブル対応や性能測定がきちんと行えるようになります。
PTP自体は IEEE 1588 という標準規格に基づいています。ptpv2はこの規格の中でも機能が追加・改善された版本で、以下のような特徴があります。高精度・低遅延・柔軟な構成が挙げられます。実際の現場では、マスター時計とスレーブ時計、境界時計(Boundary Clock)、透過時計(Transparent Clock)といった要素が協調して動きます。
ptpv2の仕組みと用語
ptpv2 の基本は、ある機器を「マスター時計」として他の機器を「スレーブ時計」として時刻を合わせる仕組みです。重要な用語をざっと紹介します。マスタークロックはネットワーク内で最も信頼できる時刻ソース、スレーブクロックはマスター clock に合わせて自分の時刻を微調整します。境界時計は別の場所で受け取った時刻情報を別のセグメントへ再配布し、全体の同期を保つ役割を果たします。透過時計は通過する信号の遅延を補正することで、全体の精度を向上させます。
ptpv2 には主に Sync、Follow_Up、Delay_Req、Delay_Resp、Announce などのメッセージが存在します。Sync は時刻情報の伝達を担い、Two-step 方式では Follow_Up が併せて送られ、One-step 方式では Sync にタイムスタンプを含めて送る形になります。これにより、遅延補正が正確に行われ、誤差を抑えることができます。
ptpv2の仕組みをかんたんに整理
下の表は、ptpv2の基本的な流れと主要なメッセージの役割を整理したものです。初心者にも分かりやすくなるよう、要点だけをまとめました。
| 説明 | |
|---|---|
| Sync | マスター時計からスレーブへ時刻情報を送る基本メッセージ |
| Follow_Up | Two-step の場合、Sync の後に正確なタイムスタンプを追加で送信 |
| Delay_Req | スレーブからマスターへ遅延情報のリクエストを送る |
| Delay_Resp | マスターがDelay_Req に対する応答を返す |
| Announce | Best Master Clock の選定情報やドメイン情報を伝える |
実際に使われる場所と設定のポイント
ptpv2は、データセンター内のスイッチ群、通信網の基地局、産業用自動化機器、金融機関の取引システムなど、高精度な時刻同期が求められる場面で活躍します。設定のポイントは以下のとおりです。ドメインの設定、マルチキャストかユニキャストかの選択、ポート番号とファイアウォールの開放、そしてOne-step か Two-step の選択です。特にファイアウォールやルータの経路遅延が大きいと、時刻誤差が増えるため、ネットワーク設計時に遅延を最小化することが重要です。
以下は、実務での基本的な構成要素の例です。マスター時計を信頼できるソースにする、必要に応じて境界時計を設置する、遅延補正が正しく行われるようネットワーク機器の設定を最適化する、監視とテストを定期的に実施する、といった点です。実際の環境では、機器のサポートや製品マニュアルに沿って設定を進めてください。
用語の補足とポイント
ptpv2を初めて学ぶ人は、以下の点を押さえると理解が進みます。UTC や TAI などの時刻系の違いに注意、機器の精度クラス(ハードウェアクロックの性能)、ネットワーク遅延の評価方法、適切なドメイン番号の選択です。これらを把握しておくと、トラブル時の原因追跡や改善の指針が立てやすくなります。
よくある誤解と解決策
「ptpv2 は全てのネットワークで同じ精度になる」という誤解があります。実際には機器の性能差や遅延の揺らぎ、構成の違いによって精度は変わります。解決策としては、適切な時計機器の選択と、境界時計/透過時計の活用、ネットワーク設計の最適化、そして定期的な監視・検証を行うことです。
まとめ
ptpv2は、現代のネットワークで欠かせない高精度な時刻同期技術です。One-step/Two-step の選択、マルチキャスト/ユニキャストの運用、境界時計や透過時計の活用など、現場のニーズに合わせて設定を組み立てることが大切です。正しく設定すれば、イベントログの正確性が向上し、トラブル対応の迅速化やパフォーマンスの安定化につながります。
ptpv2の同意語
- PTPv2
- Precision Time Protocol Version 2 の略称。時刻同期プロトコルの第二版。
- PTP v2
- PTP Version 2 の略称。第二版の時刻同期プロトコルを指す表現。
- PTP Version 2
- 正式英語表記。IEEE 1588-2008準拠の時刻同期プロトコルの第二版。
- Precision Time Protocol Version 2
- 英語の正式名称。PTP の第二版。
- IEEE 1588-2008
- PTP v2 の標準規格。IEEE が定めた 2008 年版の仕様。
- IEEE 1588-2008準拠の時刻同期プロトコル
- PTP v2 がこの規格に準拠して動作する時刻同期プロトコルの説明表現。
- 精密時刻同期プロトコル 第2版
- 日本語訳表現。PTP の第二版を指す表現。
- PTP-2
- PTP Version 2 の短縮表記。
ptpv2の対義語・反対語
- 非精密時刻同期
- PTPv2の高精度な時刻同期の対義語として、精度が低く、ざっくりとした時刻合わせを指す概念。
- 粗い時刻同期
- 粒度が大きく、秒単位またはそれ以上の粗さでの時刻合わせを指す概念。
- 手動時刻同期
- 自動化なしで人の手作業で時計を合わせる方法。
- 自動化されていない同期
- 同期処理が自動化されておらず、手動・運用前提の状態。
- ローカル時計依存
- 外部の基準時刻を参照せず、ローカルの時計だけに頼る状態。
- 完全オフライン
- ネットワークを使わず、外部時刻基準を用いない運用。
- 低精度
- 高精度なPTPv2とは反対に、精度が低い状態。
- 大きな時刻ズレ
- 基準時刻との差が大きく、すぐには正確な時刻にならない状態。
- 不安定な時刻
- 時刻が頻繁に変動・揺れるため、安定していない状態。
- NTP依存のみ
- PTPv2に代わる、あるいは依存する形でNTPなどの別プロトコルに頼って時刻を合わせる状態。
ptpv2の共起語
- IEEE 1588
- PTPv2 の基盤となる国際標準規格。時刻同期の基本ルールを定義します。
- IEEE 802.1AS
- TSN/AVB における PTP のプロファイル。ネットワーク機器間の時刻同期を実現する仕様です。
- グランドマスター
- 全体の時刻の基準となる上位時計。ネットワーク全体に正確な時刻を配布します。
- マスタークロック
- グランドマスターを含む上位時計の総称。PTP の主時計として機能します。
- スレーブ
- グランドマスターから時刻情報を受け取る端末・時計。
- 境界クロック
- ネットワーク機器が境界点として動作し、PTP の境界を担当します。
- 透過クロック
- 経路遅延を補正しつつ時刻情報を通過させるクロック。パケットを透過させつつ遅延補正を実現します。
- PDelay
- Peer Delay メカニズム。同士間の遅延を測定して時刻補正に使います。
- 遅延要求
- Delay Request メッセージ。マスターに遅延情報の算出を求めます。
- 遅延応答
- Delay Response メッセージ。遅延情報を返します。
- Sync メッセージ
- 時刻同期の基本情報を伝える主要な PTP メッセージ。
- Follow Up メッセージ
- Sync の正確なタイムスタンプを補足的に伝える追加メッセージ。
- Announce メッセージ
- ネットワーク内の時計情報(優先度・階層など)を通知するメッセージ。
- 二段階モード
- Two-step モード。Sync と Follow Up を分離して送る方式。
- 一段階モード
- One-step モード。Sync とタイムスタンプを一つのパケットにまとめて送る方式。
- BMCA
- Best Master Clock Algorithm。最適な時刻源を自動的に選択するアルゴリズム。
- ハードウェアタイムスタンプ
- NIC などのハードウェアで付与される正確なタイムスタンプ。
- ソフトウェアタイムスタンプ
- OS が付与するタイムスタンプ。遅延が大きくなることがあります。
- Linuxptp
- Linux 上の PTP 実装ツール群。ptp4l などを含みます。
- ptp4l
- LinuxPTP のデーモン。PTPv2 の時刻同期を実行します。
- phc2sys
- LinuxPTP のツール。PHC(ハードウェアクロック)とシステムクロックの同期を取ります。
- PHC
- Precision Hardware Clock。ハードウェアベースの時刻源。
- タイムスタンプ
- パケットに付与される正確な時刻情報。遅延計測の基準となります。
- NTP
- Network Time Protocol。PTPv2 とは別の時刻同期プロトコルで、比較対象としてよく出ます。
- TSN
- Time-Sensitive Networking。時間に敏感な通信を実現するネットワーク技術群で、PTP と組み合わせて使われます。
- 産業用イーサネット
- 工場など産業用途で PTP を活用するイーサネット系ネットワークの総称。
- 平均経路遅延
- Mean path delay。マスターからスレーブへ伝わる遅延の平均値の指標。
- プロフィール
- PTP の適用範囲や設定を定義する仕様(例: IEEE 802.1AS プロファイル)。
ptpv2の関連用語
- PTP
- ネットワーク機器同士の時刻を高精度に同期させるための通信プロトコル。その総称として使われ、PTPv2もこの分類に含まれます。
- PTPv2
- IEEE 1588-2008として規定されたPTPのバージョン2。現在最も広く実運用で使われているPTP仕様です。
- GrandmasterClock
- BMCAで最も信頼できると判断された時刻源の時計。ネットワーク全体の公式な時刻基準になります。
- OrdinaryClock
- 基本的なPTP時計。通常は1つ以上のポートを持つ端末で、主にエンドポイントとして機能します。
- BoundaryClock
- 上流と下流のドメインを接続する中継時計。遅延を分離して全体の精度を向上させます。
- TransparentClock
- 通過するパケットの遅延を補正して伝えるスイッチ。遅延の累積を補正フィールドに反映します。
- SlaveClock
- Grandmasterや他のマスター時計に同期する端末の時計。最終的にはGMに合わせて時刻を揃えます。
- BMCA
- Best Master Clock Algorithmの略。ネットワーク全体で最適なマスター時計を選ぶアルゴリズムです。
- ClockIdentity
- 時計を一意に識別する8バイトの識別子。通常は機器の識別情報を元に生成されます。
- ClockQuality
- 時計の品質情報を表す指標。clockClass・clockAccuracy・offsetScaledLogVarianceなどを含みます。
- DomainNumber
- PTPが分けて扱う論理的領域の番号。複数ドメインを同一ネットワークで運用する際に使います。
- Priority1
- BMCAで時計の優先順位を決定する1番目の値。小さいほど優先されやすいです。
- Priority2
- BMCAで時計の優先順位を決定する2番目の値。Priority1と併せてGMを決定します。
- PortIdentity
- 時計識別子とポート番号の組み合わせで一意に決まるポートの識別子。
- PortNumber
- PTP機器内の個別ポート番号。複数ポートを持つ機器で使われます。
- AnnounceMessage
- BMCAの情報源となるメッセージ。グランドマスター候補の情報を拡散します。
- SyncMessage
- マスターからスレーブへ時刻の前提となる時刻を伝える基本メッセージ。
- FollowUpMessage
- 2ステップ方式で用いられる補足情報を伝えるメッセージ。Syncの時刻補正を提供します。
- DelayRequestMessage
- スレーブからマスターへ往復遅延を測るリクエストメッセージ。
- DelayResponseMessage
- DelayRequestに対するマスターの応答。遅延データを返します。
- EndToEndDelayMeasurement
- End-to-End方式で端末間の遅延を測定する方法。遅延測定はE2Eの観点で行われます。
- PeerDelayMechanism
- Peer Delay方式。隣接機器間で遅延を直接測定して精度を高める遅延測定機構。
- OneStepClock
- SyncとFollowUpを1つのメッセージで完結させる構成。遅延伝搬を簡潔化します。
- TwoStepClock
- SyncとFollowUpを別々のメッセージとして送信する構成。高精度な遅延補正に向きます。
- CorrectionField
- TC等の補正情報を格納するフィールド。伝搬遅延を補正するのに使われます。
- HardwareTimestamping
- 受信・送信時刻をハードウェアで正確に記録するタイムスタンプ手法。精度が高いです。
- ManagementMessages
- PTP設定の読み出し・変更を行う管理用メッセージ群。リモート監視にも使われます。
- IEEE8021AS
- タイムシンクのための業界標準プロファイル。主にTSN分野で使われます。
- EthertypePTP
- Ethernet上でPTPを識別・伝送するための識別子。代表的には 0x88F7 などが使われます。
ptpv2のおすすめ参考サイト
- IEEE1588 (あいとりぷるいーいちごーはちはち) とは? | 計測関連用語集
- PTPとは - IT用語辞典 e-Words
- Precision Time Protocol (PTP) とは | 用語集 | HPE 日本
- リレー技術セミナー 【基本】PTPによる同期技術 - Inter BEE
- PTPとは - IT用語辞典 e-Words



















