

高岡智則
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tevプロテアーゼとは?
tevプロテアーゼはTobacco Etch Virus由来のタンパク質分解酵素です。名前のとおりウイルス由来ですが、研究室ではタンパク質を特定の部位で“切断”させるための道具として使われます。酵素は生体内では難しい操作ですが、適切な条件下で特定の配列を認識して切る性質があります。これにより研究者は目的のタンパク質を一度作ってから、不要なタグを取り除くことができます。
TEVプロテアーゼの特徴と仕組み
TEVプロテアーゼの最大の特徴は高い特異性です。特定のアミノ酸配列 ENLYFQG/S を認識し、その直後の結合を切断します。認識配列は比較的短く、周囲の他の部分の影響を受けにくいので、融合タンパク質の中のタグを安全に外すのに適しています。認識配列の例として ENLYFQG または ENLYFQS が使われることがあります。
実験での基本的な使い方
実験の基本フローは次の通りです。1) 融合タンパク質を発現・精製 2) 融合体にTEVプロテアーゼを加え、適切な緩衝液と条件下で反応させる 3) タグを取り除いたタンパク質を再精製して純度を高める
TEVプロテアーゼはタグを除去するために使われることが多く、GSTタグやHisタグなどと組み合わせて使われます。認識配列 ENLYFQG/S を持つ部位を切断するので、設計時にはこの配列を組み込んだリンクを設計します。
活性条件と取り扱いのコツ
TEVプロテアーゼの活性は主にpH7.5〜8.0の緩衝液、温度は25〜30°C前後で良く働きます。還元剤として1 mM程度のDTTがよく用いられ、活性を保つために忘れずに添加します。塩濃度やバッファ成分は製品によって異なるため、購入元の推奨条件を参照してください。
反応後、TEVプロテアーゼ自体は別のタグ付きタンパク質として精製できることが多く、実験の終わりには再度の除去が可能です。これにより最終的にタグなしのターゲットタンパク質を得ることができます。
表で見るTEVプロテアーゼの基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | TEVプロテアーゼ |
| 出典 | Tobacco Etch Virus |
| 分子量 | 約27 kDa |
| 認識配列 | ENLYFQG/S(ENLYFQの後にGまたはSが来る) |
| 最適温度 | 25〜30°C |
| 最適pH | 7.5〜8.0 |
| 還元条件 | 1 mM程度のDTTが推奨 |
| 用途 | 融合タンパク質のタグ除去など |
注意点と活用のコツ
TEVは万能ではなく周囲のアミノ酸やタンパク質の立体構造によって切断効率が変わります。設計時には柔軟な linker を入れると切断が安定します。実験条件が難しい場合は他のプロテアーゼ HRV 3C なども検討してください。
まとめと活用のコツ
TEVプロテアーゼは研究現場で非常に便利な道具です。その高い特異性と柔軟な運用性のおかげで、目的タンパク質の解析や構造生物学的研究、薬剤開発の初期段階で広く使われています。初心者でも認識配列と条件を理解すれば、実験計画を立てやすくなるでしょう。
tevプロテアーゼの同意語
- TEV protease
- TEV protease は Tobacco Etch Virus protease の英語表記。融合タンパク質のタグを特異的に切断する酵素で、認識配列 ENLYFQ↓G を用いてタグを除去します。
- Tobacco Etch Virus protease
- TEV protease の正式名称。タバコエッチウイルス由来の特異的プロテアーゼで、主にタンパク質工学でタグ除去に用いられます。
- タバコエッチウイルス由来プロテアーゼ
- TEV protease の日本語表現。タバコエッチウイルス由来の特異的なプロテアーゼで、融合タンパク質のタグ切断に用いられます。
- TEV
- TEV は Tobacco Etch Virus protease の略称で、同じくタグ除去などの目的で使われる酵素を指します。
- TEVエンドペプターゼ
- TEV protease の別称として使われることがある表現。TEV由来の特異的なエンドペプチダーゼで、タグ除去に用いられます。
tevプロテアーゼの対義語・反対語
- 非TEVプロテアーゼ
- TEVプロテアーゼとは異なる酵素。TEVは特定の認識サイトを切断しますが、非TEVプロテアーゼはこの認識を必要とせず、別の基準でタンパク質を切断する酵素です。
- 非特異的プロテアーゼ
- 特定の短いアミノ酸配列を厳密に認識せず、広い部位を切断する可能性がある酵素。TEVのような高い特異性とは対照的です。
- TEV認識を持たないプロテアーゼ
- TEVの認識サイト(例: ENLYFQG を切る性質)を持たない、別の認識性を持つ酵素のこと。
- 活性が不活性化したTEVプロテアーゼ
- 機能としてのTEVプロテアーゼが作用しない状態。逆の機能を持つわけではなく、単に不活性です。
- 広範囲を切断するプロテアーゼ
- 特定の短い認識サイトを必要とせず、タンパク質を多様な部位で切断する性質のプロテアーゼ。TEVの高特異性とは反対の特性。
- 汎用プロテアーゼ
- さまざまなタンパク質を幅広く分解できる、いわゆる“万能”タイプのプロテアーゼ。TEVの特異性とは対極の性質。
tevプロテアーゼの共起語
- ENLYFQG
- TEV認識配列の核となる8文字のアミノ酸配列。TEVプロテアーゼはこの配列を認識し、ENLYFQGの末尾で切断します。
- 認識配列
- TEVプロテアーゼが認識するモチーフ全般。ENLYFQGを中心に、周辺の文脈も影響します。
- 切断部位
- 切断が起こる位置。TEVはENLYFQGの末尾であるQとGの間を切断します。
- タグ除去
- 融合タンパク質からタグをTEVプロテアーゼで取り除く代表的用途。
- 融合タンパク質
- 目的タンパク質とタグ等を結合したタンパク質構造。TEVで分離可能。
- 大腸菌発現系
- TEVプロテアーゼや被切断タンパク質の発現に使われる一般的な宿主細胞。
- 商用TEVプロテアーゼ
- 市販のTEVプロテアーゼ製品。活性、安定性、付属条件が製品ごとに異なる。
- S219V変異
- 自己分解を抑え安定性を高めるための変異(Ser219をValに置換)。
- 自己切断
- TEVプロテアーゼ自身が自分の認識サイトを切断してしまう現象。
- 触媒部位
- TEVプロテアーゼの反応を司る活性中心の部位。
- システインプロテアーゼ
- TEVは活性中心にシステインを用いるシステインプロテアーゼの一種。
- 基質特異性
- TEVが特異的にENLYFQGを認識して切断する性質。
- 緩衝液
- 反応を安定化させる緩衝液。
- Tris-HCl
- TEV反応でよく使われる代表的な緩衝剤のひとつ。
- pH最適
- TEVプロテアーゼの最適pHは概ね7.5〜8.0程度。
- 発現温度
- 発現時の温度設定。低温発現はタンパク質の折りたたみ安定性を向上させることがある。
- 発現系
- 発現を行う宿主系の総称(例: 大腸菌系)。
- DTT
- 還元剤として使われ、活性中心のシステインを保護する役割がある。
- 2-mercaptoethanol
- DTTの代替として使われる還元剤。TEV反応に影響を与えることがある。
- His-tag
- ヒスチジンタグ。タンパク質純化や後のタグ除去の前提としてよく使われる。
- GST-tag
- GSTタグ。純化や分子比の調整で用いられ、TEVで除去されることが多い。
- MBP-tag
- MBPタグ。高溶解性を与え、TEVで除去されることが多い。
- 脱タグ
- TEVを用いて発現タンパク質からタグを取り除く操作。
- 反応時間
- TEV反応の所要時間の目安。条件によって1〜数時間、場合により過夜になることも。
- 目的タンパク質
- 切断後に得たい本来のタンパク質を指す。
- 認識サイト設計
- 融合タンパク質設計時にTEV認識サイトを組み込む設計手法。
- 自己分解抑制
- S219V変異や低温、還元条件でTEVの自己分解を抑える工夫。
- 切断後N末端残基
- TEV切断後に生じるN末端の最初のアミノ酸(通常Glyなど)。
tevプロテアーゼの関連用語
- TEVプロテアーゼ
- Tobacco Etch Virus由来の特異的なサイト特異的システインプロテアーゼ。融合タンパク質のタグを定義された認識配列で切断して取り除くために広く使われます。
- 認識配列
- TEVプロテアーゼが認識するアミノ酸配列は ENLYFQG(ENLYFQ|G)。このうちQとGの間で切断されます。
- 切断部位
- 切断は認識配列のQとGの間で発生します。上流の部分末端はQで終わり、下流はGから始まります。
- 下流N末端開始残基
- 下流タンパク質はGから始まるN末端を得ます(GがN末端の最初の残基となることが多いです)。
- タグ除去の用途
- 融合タンパク質のタグを取り除く目的で、純度を上げたり機能解析を容易にする際に使用されます。
- 機能分類
- TEVプロテアーゼはシステインプロテアーゼに分類され、活性には還元環境が必要です。
- 最適条件
- 一般的な条件はpH7–8、温度は4–25°C程度です。
- 還元条件と活性維持
- 還元剤(例:DTT)を含む緩やかな還元条件で活性を維持します。酸化ストレスを避けることが重要です。
- 活性単位と測定
- 活性はU(単位)で表され、標準条件下で基質を一定量分解する量として定義されます。
- 保存と安定性
- 凍結保存が可能で、-20°C〜-80°C、50%グリセロールなどで安定性が向上します。
- 市販製品の一般像
- 市販のTEVプロテアーゼ製品は、Hisタグ付きTEVプロテアーゼなど、使いやすい形態で販売されています。
- 代替・関連酵素
- タグ除去に使われる他の代表的酵素にはHRV 3Cプロテアーゼ、PreScission、Factor Xa、Thrombinなどがあります。
- 設計時のコツ
- タグと目的タンパクの間に柔軟なリンカーを入れ、TEV認識配列を露出させる設計にすると切断効率が向上します。
- 注意点
- 過度の長時間処理を避け、最適pH・温度を逸脱すると切断効率が低下します。還元条件を崩さないようにしてください。



















