pppoa・とは？初心者にも分かる仕組みと使い方共起語・同意語・対義語も併せて解説！

この記事を書いた人

高岡智則

年齢：33歳性別：男性職業：Webディレクター（兼ライティング・SNS運用担当）居住地：東京都杉並区・永福町の1LDKマンション出身地：神奈川県川崎市身長：176cm 体系：細身〜普通（最近ちょっとお腹が気になる）血液型：A型誕生日：1992年11月20日最終学歴：明治大学・情報コミュニケーション学部卒通勤：京王井の頭線で渋谷まで（通勤20分）家族構成：一人暮らし、実家には両親と2歳下の妹恋愛事情：独身。彼女は2年いない（本人は「忙しいだけ」と言い張る）

pppoaとは何か

pppoa とは PPPoA の略で、ATM ネットワーク上で PPP を使ってインターネットに接続する仕組みです。ADSL の接続で長い間使われてきました。現在も一部の回線や旧い機器で見られますが、光回線など新しい回線では PPPoE など別の方式が使われることが多くなっています。ここでは初心者にも分かるように、基本の考え方と設定のポイントを紹介します。

仕組みのイメージ

通信は PPP のデータを ATM の回線の上でやり取りします。ATM はデータを小さな袋セルに分けて運ぶ仕組みで、pppoa はこの袋の中に PPP の情報とデータを詰めて送ります。これにより、インターネットへつながる道筋が作られます。なお オーバーヘッド は回線の種類によって変わりますが、ATM 上の処理の影響を受けやすい点を覚えておきましょう。

設定のポイント

家庭のルーターやモデムで設定します。下記の情報が必要です。

VPI / VCI の値はプロバイダの指示に従います。日本のADSL ではよく VPI=0、VCI=35 の組み合わせが使われることが多いです。

ユーザー名 と パスワード は、契約時に提供される情報を入力します。これらが切れていると接続できません。

設定モード は多くの場合 RFC 2364 系の PPPoA を選択します。機器によっては PPPoA あるいは PPP over ATM の表記になります。設定画面の案内に従って進めましょう。

pppoaとpppoeの違い

以下の表はざっくりとした違いをまとめたものです。実際の設定値は回線事業者に確認してください。

<th>項目

PPPoA	PPPoE
通信の場所	ATM上	Ethernet上
オーバーヘッドの目安	比較的少なめ	やや多め
サポート機器	古い機器にも対応しやすい	新しい機器で主流
設定の基礎	VPI/VCI と PPP 情報をATMで扱う	Ethernetフレーム上でPPPセッションを作る

まとめ

pppoa は古い技術ですが、まだ一部の回線で現役です。設定には VPI/VCI、ユーザー名、パスワード、接続モード の入力が必要です。PPPoA と PPPoE の違いを理解しておくと、回線の乗換えや機器の変更時にも役立ちます。

pppoaの同意語

PPPoA: Point-to-Point Protocol over ATM の略。ATMネットワーク上でPPPフレームをそのままカプセル化して伝送する通信方式で、DSL（主にADSL）でIPトラフィックを運ぶのに使われます。AAL5を利用することが多いのが特徴です。
PPP over ATM: PPPoA の英語表記。ATM上に PPP をカプセル化して伝送する方式で、DSL の接続で用いられます。
PPP-Over-ATM: 英語表記の別形。ATM網上で PPP を伝送する通信方式のこと。
pppoa: 小文字表記の同義語。意味は PPP over ATM と同じで、ATM上で PPP を使ってデータを送る接続方式です。

pppoaの対義語・反対語

PPPoE: ポイント・ツー・ポイント・プロトコル・オーバー・イーサネット。ATMを介さず Ethernet 上で PPP を実行する接続方式で、PPPoA の対義語的な選択肢としてよく比較されます。
IPoE: IP over Ethernet。PPP認証を使わず、Ethernetネットワーク上で DHCP などにより IP アドレスを取得して通信する方式。PPPoA の代替案として現代の主流になりやすい。
IPoA: IP over ATM。ATMネットワーク上で IP を直接運ぶ方式。PPPを使わず、PPPの代替として比較されることがあります。
ブリッジモード: ONUやモデムをブリッジ状態にして、ルータ側に直接 IP アドレスを割り当てる接続形態。PPP認証を経由せず、直接のEthernet通信を行う場合に用いられます。
DHCPベースの接続: DHCPにより動的にIPアドレスを取得する接続。PPP（PPPoA/PPPoE）を経由せず、Ethernet上でIPを自動取得する方式の一つ。

pppoaの共起語

pppoa: PPP over ATM の略。ATM回線上で PPP を実現する接続方式で、主に ADSL などの回線で使われることがあります。
pppoe: PPP over Ethernet の略。Ethernet 上で PPP を実現する接続方式。PPPoA と比較されることが多いです。
atm: Asynchronous Transfer Mode。セル単位の伝送を行う回線技術で、PPPoA はこの ATM 上で PPP を動かします。
PVC: Permanent Virtual Circuit。ATM 回線上の長期的な仮想回線で、PPPoA の設定時に基礎となる概念です。
VPI/VCI: ATM 回線識別子。VPI は仮想パス識別子、VCI は仮想チャネル識別子で、接続先によって値が異なります。
VPI: Virtual Path Identifier。ATM の経路を識別する番号の一部です。
VCI: Virtual Channel Identifier。ATM のチャネルを識別する番号です。
DSL: Digital Subscriber Line。電話回線を使ってデータを送る技術の総称です。
ADSL: Asymmetric Digital Subscriber Line。上下の帯域幅が非対称の DSL の一種です。
DSLAM: DSL Access Multiplexer。複数の DSL 回線を集合して回線網へ接続する装置です。
Router: ルータ。家庭やオフィス内の機器をインターネットに接続し、データを適切に転送します。
Modem: モデム。電話回線とデジタル機器の間を仲介する機器です。
MTU: Maximum Transmission Unit。ひとつのパケットの最大データ長を指します。
MRU: Maximum Receive Unit。PPP セッションで受信側の最大フレーム長を指します。
IPアドレス: ネットワーク上の端末を識別する住所。動的に割り当てられることが多いです。
IPv4: Internet Protocol version 4。現在最も広く使われている IP アドレス規格です。
IPv6: Internet Protocol version 6。IPv4 の後継で、アドレス空間を大きく拡張します。
DNS: Domain Name System。ドメイン名を対応する IP アドレスに変換する仕組みです。
NAT: Network Address Translation。LAN 内の複数端末を1つの外部 IP に変換する技術です。
DHCP: Dynamic Host Configuration Protocol。端末に自動的に IP アドレス等を割り当てる機能です。
QoS: Quality of Service。通信の優先度や帯域を制御する機能です。
VLAN: Virtual Local Area Network。物理的な LAN を仮想的に分割する機能です。
DNS設定: DNS サーバーの設定。名前解決のための設定項目です。
セキュリティ: 通信を守る対策全般。ファイアウォール設定や強力な認証などを含みます。

pppoaの関連用語

PPPoA: PPP over ATMの略。ATMネットワーク上でPPPセッションを確立してインターネットへ接続する方式。家庭用DSLで使われることが多い。
PPP: Point-to-Point Protocol。二点間の通信でデータをフレーム化し、認証や圧縮などを提供するデータリンク層のプロトコル。
ATM: Asynchronous Transfer Mode。53バイトのセルを使ってデータを高速に運ぶ伝送技術。長距離回線やDSLなどで使われる。
AAL5: ATM Adaptation Layer 5。アプリケーション層のデータをATMセルに包む役割を持つ層。PPPoAはこのAAL5を使うことが多い。
LLC: Logical Link Control。データリンク層の上位の機能を担い、上位プロトコル（PPP/IPなど）の多重化を可能にする層。
SNAP: Subnetwork Access Protocol。LLCの上で使われるヘッダの一種で、特定のプロトコルを識別するために使われることがある。
VC: Virtual Circuit。仮想回線のこと。PPPoA-VCではこの仮想回線を使って通信を区別する。
PVC: Permanent Virtual Circuit。常時開いている仮想回線のこと。
SVC: Switched Virtual Circuit。需要に応じて張成する仮想回線。
VPI/VCI: Virtual Path Identifier / Virtual Channel Identifier。ATM回線内の経路を識別する番号。PPPoAで使われデータの宛先を決める。
PPPoA-LLC: PPP over AAL5 with LLC encapsulation。LLC/SNAPを使ってPPPフレームをAAL5上に包み込む方式のひとつ。
PPPoA-VC: PPP over AAL5 with VC multiplexing。VCを使って複数のPPPセッションを同じAAL5経路で分離する方式。
RFC 2364: PPP over ATMの標準。PPPをATMネットワーク上で動かす方法を規定した古い仕様。
RFC 2684: Multiprotocol Encapsulation over ATM Adaptation Layer 5。AAL5上で複数のプロトコルをカプセル化する規格。PPPoAとPPPoEの総称的な標準。
PPPoE: PPP over Ethernet。Ethernet上でPPPセッションを確立する方式。多くの光回線やDSL終端機で使われる。
DSL: Digital Subscriber Line。電話回線を使った高速インターネット接続技術の総称。PPPoA/PPPoEはその上で動作することが多い。
DSLAM: DSL Access Multiplexer。複数のDSL回線を集約して上位ネットワークへつなぐ機器。
BRAS/BNG: Broadband Remote Access Server / Broadband Network Gateway。ユーザー認証・帯域管理・トラフィックの出口処理を担当する機器。
MTU/MRU: Maximum Transmission Unit / Maximum Receive Unit。送信側/受信側が扱える最大データサイズのこと。PPPoA/PPPoEの設定で影響する。