タクトスイッチ・とは？初心者にも分かる使い方と選び方ガイド共起語・同意語・対義語も併せて解説！

この記事を書いた人

高岡智則

年齢：33歳性別：男性職業：Webディレクター（兼ライティング・SNS運用担当）居住地：東京都杉並区・永福町の1LDKマンション出身地：神奈川県川崎市身長：176cm 体系：細身〜普通（最近ちょっとお腹が気になる）血液型：A型誕生日：1992年11月20日最終学歴：明治大学・情報コミュニケーション学部卒通勤：京王井の頭線で渋谷まで（通勤20分）家族構成：一人暮らし、実家には両親と2歳下の妹恋愛事情：独身。彼女は2年いない（本人は「忙しいだけ」と言い張る）

タクトスイッチとは？

タクトスイッチは電子機器の心臓部とも言える「押すだけで回路を閉じる小さなボタン」です。ボタンの押し込み動作が電気回路のON/OFFを作るため、マイコンの入力部や、LEDの点灯スイッチ、ボタン付きのリモコンなど、さまざまな場所で使われます。

特徴としては「短い移動距離（ストローク）」と「一瞬だけつながる」という点です。押して離すと元の状態に戻り、指を離した時には回路が切り離れます。この性質を利用して、短い信号を作るのがタクトスイッチの役割です。

なお、タクトスイッチと混同されやすい部品にスライドスイッチやプッシュ式のボタンがあります。タクトスイッチは通常、基板上に取り付けて使用します。形状によっては角度や長さが異なるため、設計時には寸法を必ず確認しましょう。

仕組みと基本動作

内部には金属の接点があり、押すことで二つの点が接触して電流が流れます。離すと接点は離れ、回路は再び開きます。これは「瞬間的にONになる」状態を作るため、状態が長く続かないように設計されています。

接点の数には2つの基本形があり、2つの接点だけの構成（2Pin）と、追加の接点を持つ4Pin構成があります。後者は並列接点を提供し、信頼性が若干高い場合があります。表面実装型（SMD）と挿入実装型（Through Hole、THT）など、基板実装方法も選択肢として重要です。

主なタイプと特徴

タイプ	2Pin 2端子の基本形。コストが低く、初心者向け。
タイプ	4Pin 2組の接点を持つ形。信号の安定性を高めることが多い。
実装方法	THT（Through Hole）とSMD。基板の設計や組み立て方法に合わせて選ぶ。
ストローク	おおよそ0.1mm〜0.6mm程度。短いほど反応が敏感、長いと押し心地が柔らかい。
作動力	通常は数百グラム程度。製品仕様で0.2N〜0.8N程度が目安。

仕様の読み方と選び方のポイント

タクトスイッチを選ぶときは、以下の点を確認します。

ストロークと作動力：操作感と反応性のバランスを決める。高頻度で押す場合は低めの作動力が良いことが多い。

耐久回数：データシートには耐久回数が記載されています。長寿命が必要なら高い耐久仕様を選ぶ。

実装タイプ：PCB設計に合わせてSMDかTHTかを決める。小型化にはSMD、手はんだでの改造が多いならTHTが便利。

導電材と接点仕様：金属接点の材質やコーティング（金メッキなど）は寿命と接触信頼性に影響します。

使い方の基本とデバッグのコツ

マイクロコントローラと組み合わせて使用する場合、入力ピンにはプルアップやプルダウン抵抗が必要です。タクトスイッチは開放状態のときが多いので、読み取りが不安定になることがあります。ソフトウェアでのデバウンス処理を行うことが重要です。代表的なデバウンスの方法は、一定時間が経過してから状態を確定させる方法や、複数回の変化を検知して安定化させる方法です。

ハードウェアでデバウンスする場合は、キャパシタと抵抗を組み合わせた回路を使うとノイズを減らせますが、設計が複雑になることがあります。初心者はまずソフトウェアでのデバウンスから始めるのがよいでしょう。

よくある質問とポイント

Q1: 2Pinと4Pinの違いは？ A1: 2Pinは基本形で、4Pinは接点を追加して信頼性を高めた構成です。

Q2: どのサイズを選ぶべき？ A2: 基板の実装スペースと使う力、押し心地の好みで決めます。小型のものはスペースを節約できます。

Q3: 取り付け時の注意点は？ A3: はんだ付け時の温度管理と、裏面の足位置が適切かを確認します。

まとめと購入時のポイント

タクトスイッチは電子工作の基本パーツの一つです。小さくても信号を確実にONにする役割を果たします。基板設計時には寸法と取り付け方法をよく確認し、用途に合うストローク・作動力・耐久性のバランスを選ぶことが大切です。初心者は2Pinの基本形から始め、徐々に4PinやSMDタイプへとステップアップすると良いでしょう。

タクトスイッチの同意語

タクトスイッチ: 小型で薄型の押しボタン式スイッチ。押すと瞬間的に導通し、離すと回路が切れる瞬間接点タイプ。電子工作や基板実装によく使われます。
押しボタンスイッチ: 手で押して操作するボタン状のスイッチ全般の呼び名。瞬間的に導通するタイプが多く、タクトスイッチを含む広いカテゴリを指します。
瞬間接点式押しボタン: 押している間だけ導通する接点を持つスイッチ。タクトスイッチとほぼ同義で、短時間だけ回路をつなぐ用途に用いられます。
プッシュスイッチ: Push switchの表現。手で押して導通を閉じるスイッチの総称として広く使われます。
プッシュボタン: ボタン型のスイッチ。押すと回路を閉じるタイプで、形状は小型のものが多いです。
押ボタンスイッチ: 押すと接点が導通するボタン状スイッチの略称・同義表現。日常会話でもよく使われます。
タクトボタン: タクトスイッチの別称として使われることがある、薄型の小型押しボタン式スイッチ。

タクトスイッチの対義語・反対語

ラッチ式スイッチ: 一度押すとONの状態を保持し、もう一度押すとOFFになる、いわゆる保持型のスイッチです。タクトスイッチは基本的に押して離すと回路が元に戻る瞬間動作ですが、ラッチ式は押している間だけでなく、状態を長く保持します。
トグルスイッチ: レバーやツマミを切替えてON/OFFを切り替える機械式スイッチ。押すたびにONとOFFを切り替え、手を離してもその状態を維持します。
リレー: 小さな信号で大きな電力を制御する電磁式のスイッチ。タクトスイッチのような直接的な接点操作ではなく、別回路を使って回路を切り替えます。
静電容量式タッチスイッチ: 指を押さなくても、手の接近や軽い接触で反応してON/OFFを切り替えるセンサー式のスイッチ。物理的なクリック感はありません。
フォトスイッチ: 光を検出してON/OFFを切り替えるスイッチ。物理的な押下を伴わず、光の状態で判定します。
ソリッドステートスイッチ（半導体スイッチ）: トランジスタやMOSFETなどの半導体素子でON/OFFを切り替える、機械的接点を使わないスイッチ。高速・長寿命で、衝撃に強い利点があります。

タクトスイッチの共起語

スイッチ: 電気回路の開閉を行う部品。タクトスイッチは小型の押しボタン型スイッチの一種です。
押しボタン: 手で押して操作するスイッチの総称。タクトスイッチはこの押下操作を前提とした部品です。
表面実装: 基板の表面に部品を取り付ける実装方式（SMD）。タクトスイッチの多くは表面実装タイプです。
スルーホール: 基板の穴に脚を挿してはんだ付けする取り付け方式。耐久性やメンテナンス性を重視する場面で選ばれます。
はんだ付け: 部品を基板と電気的に接続する一般的な方法。タクトスイッチは多くの場合はんだ付けで固定されます。
基板: プリント基板（PCB）のこと。タクトスイッチはこの上に配置され、配線が行われます。
行程: 押下距離のこと。タクトスイッチには決められた行程があり、クリック感にも影響します。
クリック感: 押したときに感じる手ごたえと音。タクトスイッチの重要な特徴のひとつです。
押下力: 押すのに必要な力。単位は gf（グラムフォース）などで表されます。
定格: 動作させる際の最大電圧・電流、耐久性、温度範囲などの仕様。安全に使える条件を示します。
耐久性: 一定回数の操作に耐える能力。公称寿命（例: 数十万〜数百万回）で表されます。
温度特性: 動作温度範囲。低温・高温環境での安定性を示します。
ピン数: 接続端子の数。タクトスイッチは2〜6ピン程度が一般的です。
ピン配置: 端子の並び方。実装の向きや配線設計に影響します。
サイズ: 外形寸法。設計時に基板穴やスペースと合致させるための指標です。
ボックス型: 筐体が箱状のタイプ。防塵性や耐久性の違いを生みます。
材質: 本体の素材。樹脂材質（例: ABS、PBT）などが使われ、耐熱性や感触に影響します。
ブランド: 主要メーカー名。例としてOMRON、ALPS、Panasonic、C&K などが挙げられます。
用途: マイコン基板・家電のリモコン・各種電子機器の入力部など、操作部として使われます。
防塵性: 埃や水滴の侵入を抑える設計・仕様。環境耐性を高める要素です。
動作音: 押下時の音。設計や用途に応じて静音タイプも選べます。
耐摩耗性: 端子接点の摩耗に対する耐性。長寿命を支える要素です。

タクトスイッチの関連用語

タクトスイッチ: 小型の機械式スイッチの一種。PCB上に取り付け、押すと回路を閉じてONにします。一般的には手を離すと元の状態に戻るモーメンタリ型。
ノンラッチ型タクトスイッチ: 押している間だけ導通するタクトスイッチ。離すと回路が切れる、代表的な使い方。
ラッチ型タクトスイッチ: 押すたびに状態が保持され、次に押すと状態が切り替わる（トグル型）。
SMDタクトスイッチ: 表面実装型のタクトスイッチ。基板の表面に直接はんだ付けして取り付けます。小型・高密度実装に向く。
Through-holeタクトスイッチ: スルーホール（リード線）タイプのタクトスイッチ。基板の裏からはんだ付けします。耐久性や力の伝わり方が安定していることが多い。
4端子構成のタクトスイッチ: 多くのタクトスイッチは4端子を持ち、対になった2組の端子で接点を構成します。NO/NCの組み合わせに対応。
NO接点（Normally Open）: 通常は電気を通さず、押すと導通します。押下時のみ回路が閉じるタイプ。
NC接点（Normally Closed）: 通常は導通しており、押すと導通がなくなるタイプ。ごく一部の機種に搭載。
押下力（押下圧）: 押す際に必要な力のこと。製品ごとに異なり、手ごたえは製品仕様に記載されています。
ストローク（作動距離）: 押下して回路を閉じるまでの内部移動距離。短いものほど小型の製品に適します。
デバウンス: スイッチを押したときの金属接点の微小振動（反発）を抑え、安定した信号にする処理や設計思想。
電気的定格: 定格電圧・定格電流。スイッチが安全に操作できる最大の電圧・電流で、製品ごとに異なります。設計時には必ず確認。
用途例: キーボード、リモコン、家電の操作パネル、計測機器の操作スイッチなど、押して回路を動かす場面で使われます。
代替語・関連語: プッシュボタン。日常的には“押しボタン”と呼ばれることも多い、タクトスイッチの同義語・類似語です。