nolock とは？初心者にもわかるデータベースの読み取りの秘密共起語・同意語・対義語も併せて解説！

この記事を書いた人

高岡智則

年齢：33歳性別：男性職業：Webディレクター（兼ライティング・SNS運用担当）居住地：東京都杉並区・永福町の1LDKマンション出身地：神奈川県川崎市身長：176cm 体系：細身〜普通（最近ちょっとお腹が気になる）血液型：A型誕生日：1992年11月20日最終学歴：明治大学・情報コミュニケーション学部卒通勤：京王井の頭線で渋谷まで（通勤20分）家族構成：一人暮らし、実家には両親と2歳下の妹恋愛事情：独身。彼女は2年いない（本人は「忙しいだけ」と言い張る）

nolock とは？

nolock はデータベースの読み取り処理に関する用語です。実際には NOLOCK という表記で登場することが多く、主に Microsoft SQL Server で使用されるテーブルヒントの一つです。

このヒントを使うとデータを読むときにロックを「かけない」ように見えます。つまり他の人がそのデータを書き換え中でも、読み取り処理が進む可能性が高くなります。

どういう仕組みか

データベースにはデータを守るためにいろいろなロックの仕組みがあります。通常はデータを読み取るときにも一部のデータを壊さないように 共有ロック がかかります。

NOLOCK を使うとこの共有ロックを回避して読み取りを行います。その結果ダーティリード という未確定のデータを返す可能性が出てきます。書き込みが完了していない情報がそのまま読まれるケースがあるのです。

利点と注意点

利点は待ち時間の短縮です。ロックを回避することで長い待機が減り、データを素早く取得できる場面があります。特にアクセスが多いウェブサイトの閲覧用データや現状の概況を素早く知りたいときに有効な場合があります。

注意点 はデータの整合性です。ダーティリードが発生する可能性があるため、数値が実際の直近の状態と一致しないことがあります。金融系のデータや会計の確定データの取得には適していません。もし重要な意思決定を伴う処理なら NOLOCK の使用は避け、代わりに別の手段を検討しましょう。

実務での使い方の考え方

現場では NOLOCK を使うかどうかの判断をケースバイケースで行います。速報性が重要で読み取りの正確性が多少揺れてもよいレポートやキャッシュの更新を優先する処理では有効な選択肢になることがあります。

代替案としては読み取り時のブロックを回避するための READ COMMITTED SNAPSHOT や読み取り専用のセッション設定を活用する方法があります。これらは読み取りの速度とデータの整合性のバランスをとる手法として推奨されることが多いです。

nolock を使った場合の具体例

ニュースサイトの訪問者数をカウントするための集計クエリなど、データ更新が頻繁で直近の値を完璧に正確に取る必要がない場面で NOLOCK を検討することがあります。たとえば多くの利用者が同時にアクセスするテーブルの読み取りで、ロックの競合が原因で表示が遅れる場合に一時的に NOLOCK を適用することがあります。

ただしこの場合でもデータの「最新性」を必須としない指標や、後から再計算で修正できる指標に限定しましょう。もし結果に微妙なズレが許容できない場合は NOLOCK は避けましょう。

NOLOCK と他のロックレベルの比較

ロックの種類	特徴	影響
NOLOCK	読み取り時にロックを取得しない	ダーティリードの可能性あり
READ COMMITTED	デフォルトの分離レベル。読み取り時は共有ロックを取得	高い整合性を維持しやすい
READ COMMITTED SNAPSHOT	スナップショットを使って読み取りを行う	読み取りのブロックを回避しつつ整合性を保つ

このように NOLOCK は使い方を間違えるとデータの信頼性を損ねる可能性があります。教育用の学習やデモ環境では避け、実践の現場では代替案と比較して判断することが重要です。

nolockの関連サジェスト解説

sql with nolock とは: sql with nolock とは、SQL Server で使われるテーブルの読み取りヒントの一つです。テーブル名の後ろに WITH (NOLOCK) を付けると、クエリはデータベースのロックをかけずに値を読もうとします。これにより、他の人が更新している途中のデータも読み取ってしまう汚れた読み取り dirty read が発生する可能性があります。NOLOCK は処理を速くする利点がある一方で、データの正確性を欠くリスクも高い点を理解することが大切です。実務ではロック待ちを減らして応答を早くするために使われることがありますが、集計結果や決定に影響を与える場面では避けたほうが安全です。使い方の例はシンプルで「SELECT * FROM テーブル WITH (NOLOCK)」です。しかしこの書き方は本当に現在の値を確定させたデータとは限りません。特に更新中のデータを誤って読み取ることがあり、表示が不整合になるケースがあります。大規模なレポート作成やダッシュボードのように「速さ」を重視する読み取りには向く場合もありますが、重要度が高い情報には向かないと覚えておきましょう。代替手段としてはREAD COMMITTED SNAPSHOT を有効にする方法や行バージョンの管理を利用して、ロックをかけずに整合性を保つ方法があります。アプリ側の設計としては、クエリを最適化して読み取りの回数を減らす、必要なデータだけを選ぶ、などの工夫も大切です。結局 sql with nolock は読み取りの応答を速くするメリットがある一方でデータの正確性に影響を及ぼす可能性があるため、使用する場面をよく考え、検証を行ってから採用するのが良いでしょう。

nolockの同意語

NOLOCK: SQL Server でテーブルに適用する読み取りヒント。ロックを取得せずにデータを読み取るため、他のトランザクションの更新を待たずに参照します。結果としてダーティリードのリスクがあり、データの整合性が保証されないことがあります。
READ UNCOMMITTED: SQL の分離レベルの一つ。未確定データを読み取れる状態で、NOLOCK と同様の挙動を示すことが多いです。
WITH (NOLOCK): SELECT などのクエリ内でテーブルに適用するヒント。NOLOCK と同じくロックを回避して読み取る指示です。
UNCOMMITTED READ: READ UNCOMMITTED の別名。未確定データの読み取りを許容する読み取りモードです。
DIRTY READ: ダーティリード。未確定の変更を含むデータを読むこと。整合性を保証しません。
LOCKLESS READ: ロックをかけずにデータを読む読み取り方法の総称。NOLOCK 的な挙動を指すことが多いです。
ロックなし読み取り: ロックを取得せずデータを読む読み取り方法の説明。実行時の整合性には注意が必要です。
未確定読み取り: 未確定データを含む読み取りの表現。データの新旧により結果が変わる可能性があります。
ダーティリード: ダーティリードは未確定データの読み取りの別名。整合性リスクを伴います。

nolockの対義語・反対語

ロックをかける: NOLOCKの反対の発想。データ読み取り時にロックを取得して他トランザクションの更新を待つことで、データのブレを防ぐ。具体的にはSHLOCK/XLOCK/READ COMMITTED以上の分離レベルが該当します。
ロックを取得する: 同上。読み取り時にロックを確保して、他の操作による未確定データの影響を避ける考え方。
READ COMMITTED: 読み取り時にロックをかけて、未コミットデータを読み取らない標準的な分離レベル。NOLOCKの反対の代表格。
SERIALIZABLE: 最も厳格な分離レベル。トランザクションを直列化して、同時実行による影響を徹底的に排除する。NOLOCKの対極。
HOLDLOCK: SERIALIZABLE相当のロック挙動を維持するヒント。読み取り中にも長くロックを保持する。
SHLOCK: 共有ロック。読み取り時にもデータを他の更新から守るためのロック。
XLOCK: 排他ロック。該当データを他のトランザクションが読み書きできないようにする強いロック。
ROWLOCK: 行レベルのロック。データ全体ではなく特定の行だけをロックする方式。
UPDLOCK: 更新ロック。更新を行う前にロックを確保してデッドロックを回避するためのヒント。
READ COMMITTED SNAPSHOT: バージョン管理を利用して読み取り時のロックを回避しつつ整合性を保つ設計。NOLOCKの代替として使われる場合がある。
ダーティリードを防ぐ: 未確定データの読み取り（ダーティリード）を許さず、データの整合性を優先する考え方。NOLOCKの対義概念として語られることがある。

nolockの共起語

WITH (NOLOCK): SQL Server のテーブルヒントの一種。FROM 句のテーブル名の後ろに付けて使用し、共有ロックを取得せずにデータを読むことができるが、未コミットデータの読み取り（ダーティリード）のリスクがある。
NOLOCK: SQL Server のロックヒントの一つで、SELECT 文などで使用する。読み取り時にロックを待たず、未コミットのデータを返す可能性がある（ダーティリード）。
READ UNCOMMITTED: SQL Server の最も低いトランザクション分離レベル。NOLOCK と同義で、未コミットデータの読み取りを許容する。
READ COMMITTED: デフォルトの分離レベル。他セッションが挿入・更新中のデータを読まないが、ファントムリードは起こり得る。NOLOCK とは異なる挙動。
ダーティリード: 未コミットの変更を読み取ってしまう現象。NOLOCK 使用時に起こりうるリスクの一つ。
ファントムリード: 同一クエリ実行中に挿入・削除が発生し、結果セットが変わる現象。NOLOCK 使用時に起こりやすいリスクの一つ。
ロックヒント: NOLOCK を含む、テーブルヒントの総称。ロックの挙動を制御する指示。
クエリヒント: 実行計画やクエリ動作を制御する指示の総称。NOLOCK はその一種。
ロック: データの整合性を守るための仕組み。NOLOCK はこの挙動を回避・緩和する指定。
READPAST: ロックされている行を読み飛ばすヒント。NOLOCK と組み合わせて使われることがある。
ROWLOCK: 行単位のロックを明示するヒント。細かな競合を避ける目的で使われることがある。
PAGELOCK: ページ単位のロックを明示するヒント。性能調整のために使われることがある。
TABLOCK: テーブル全体に対するロックを明示するヒント。処理の安全性・性能を考慮して使われる。
スナップショット分離: READ COMMITTED SNAPSHOT や SNAPSHOT 分離レベルのこと。NOLOCK の代替として検討されることがある。
スナップショット: データの時点コピーを参照して読み取る仕組み。NOLOCK のデータ不整合を避けたい場合の代替案として利用されることがある。
データ整合性のリスク: NOLOCK 使用時に懸念される、読み取るデータの正確性・一貫性の欠如を指す概念。

nolockの関連用語

NOLOCK: SQL Server で使われるテーブルヒント。SELECT の読み取り時にロックを取得せず、他のトランザクションの更新を待たずにデータを読むための指定ですが、未コミットの変更を読んでしまう“ダーティリード”のリスクがあります。
WITH (NOLOCK): NOLOCK を実際に指定する構文。例: SELECT * FROM テーブル WITH (NOLOCK)。テーブル名の直後に書く。
ダーティリード: 未コミットの変更が反映されているデータを読み取ってしまうこと。NOLOCK を使うと起こり得る読み取りの不確定要素。
ロック: データベースが同時に複数の操作を受けても整合性を保つための仕組み。読み取りの際に他の処理と競合しないようにします。
共有ロック: データを読み取る際に使われるロック。ほかのトランザクションは更新できず、読み取りは安定します。
排他ロック: データを更新中などに使われるロック。他のトランザクションはそのデータを読んだり更新したりできません。
READ UNCOMMITTED: 最も緩い分離レベル。ダーティリードを許容する状態で、NOLOCK の動作に近いとされます。
READ COMMITTED: デフォルトの分離レベル。読み取り時にロックを取得して、未確定データの読み取りを防ぎます。
REPEATABLE READ: 同じトランザクション内であれば、同じデータが繰り返し読まれることを保証します。ただし phantom 変化を完全には防げないことも。
SERIALIZABLE: 最も厳格な分離レベル。実質的にトランザクションを直列化して実行し、完全な一貫性を目指します。
スナップショット分離レベル: 過去のデータバージョンを参照して読み取りを行い、ロックを長く取らずに整合性を保つ分離レベル。主に row versioning を使います。
スナップショット: データの過去バージョンを参照する仕組み。これにより読み取りと更新が衝突しにくくなります。
ROW VERSIONING: 行のバージョンを管理して、読み取り時の一貫性を確保する技術。スナップショット分離レベルとセットで使われることが多いです。
READPAST: SQL Server のテーブルヒントの一つで、現在ロック中の行を読み飛ばして処理します。特定の連続読み取り時に有用ですが、欠落データのリスクがあります。