デリバリーパイプライン・とは？初心者のためのやさしい解説共起語・同意語・対義語も併せて解説！

この記事を書いた人

高岡智則

年齢：33歳性別：男性職業：Webディレクター（兼ライティング・SNS運用担当）居住地：東京都杉並区・永福町の1LDKマンション出身地：神奈川県川崎市身長：176cm 体系：細身〜普通（最近ちょっとお腹が気になる）血液型：A型誕生日：1992年11月20日最終学歴：明治大学・情報コミュニケーション学部卒通勤：京王井の頭線で渋谷まで（通勤20分）家族構成：一人暮らし、実家には両親と2歳下の妹恋愛事情：独身。彼女は2年いない（本人は「忙しいだけ」と言い張る）

デリバリーパイプライン・とは？

デリバリーパイプラインとは、ソフトウェアを作ってから実際に使える状態にするまでの一連の作業を自動化してつなぐ仕組みのことです。開発者がコードを直したら、それが自動でビルドされ、テストされ、承認された上で、実際の環境へ配布されます。これにより、作業の手戻りを減らし、品質の高いソフトウェアを安定して届けることを目指します。

デリバリーパイプラインは、CIとCDの考え方を組み合わせたものです。CIは継続的インテグレーションの意味で、開発者のコード変更を頻繁に統合して自動的に検証します。CDは継続的デリバリーまたは継続的デプロイの意味で、検証済みのビルドを自動的に本番近い環境まで展開することを指します。これらを組み合わせると、コードの変更がすぐに「使える状態」になりやすくなります。

デリバリーパイプラインの基本的な流れ

パイプラインは、コードが変更された瞬間から始まります。次の段階を自動で回すのが基本動作です。各段階は失敗したときに止まり、原因をすぐに知らせてくれます。これにより、問題を早く見つけて直せるようになります。

Stage	説明
コード検知	リポジトリに変更が上がるとパイプラインが起動します。
ビルド	コードを機械が実行可能な形にまとめます。依存関係も解決します。
テスト	自動化テストを走らせ、バグを見つけます。単体・結合・統合テストなどを含みます。
静的解析	コードの品質やセキュリティの問題を検査します。
パッケージ化	実行可能ファイルやアーカイブを作成します。デプロイ用の成果物です。
デプロイ	本番環境に近い場所へ配布します。場合によっては段階的なリリースを行います。
監視とロールバック	動作を監視し、問題があれば元の安定版へ戻すことができます。

パイプラインを作ることで、人の手を介さない自動化のしくみが生まれます。これにより、作業の癖が少なくなり、ミスが起きても早く修正できます。特にチームで開発している場合、誰が作業していても同じ流れで成果物が作られるため、信頼性が高まります。

初心者が始める際のコツ

まずは、小さなパイプラインから始めましょう。例えば「コードが変わるとビルドとテストを走らせる」だけのCIパイプラインを作るのが安全です。その後、段階的にデプロイを追加していくと良いでしょう。実装時には、失敗時の通知先を設定し、エラーメッセージをわかりやすくすることが大切です。ツールには Jenkins、GitHub Actions、GitLab CI/CD、CircleCI などがあり、学習コストや使い勝手はさまざまです。初心者は自分の使っているリポジトリサービスに合わせて選ぶと理解しやすくなります。

実生活の例え

デリバリーパイプラインは、工場の「お菓子づくりのライン」に例えると分かりやすいです。材料を入れると、機械が自動で粉を混ぜ、焼き時間を管理し、味見をして品質をチェックします。問題があれば即座にラインを止めて調整します。ソフトウェアの場合も同じで、コードの変更があれば自動で動作確認を行い、問題がなければ“完成品”として世の中に出ます。

よくある用語の整理

自動化とは、手作業を人が行わなくても機械が自動で動くことです。継続的統合は頻繁にコードを統合してすぐに検証する考え方、継続的デリバリー/デプロイは検証済みの成果物を自動的に本番近い環境へ移すことを指します。

最後に覚えておきたいのは、デリバリーパイプラインは完璧を約束するものではなく、ツールと運用の組み合わせで成り立つ点です。小さな成功体験を積み重ね、失敗の原因を記録していくことが、長期的な安定と成長につながります。

セキュリティと権限管理にも注意が必要です。デリバリーパイプラインでは、認証情報を安全に扱うことが大切です。外部のサービスのAPIキーやデータベースのパスワードなどを直接パイプラインに置かず、秘密管理ツールを使います。アクセス権を厳しくし、必要最小限の権限だけを与える「最小権限の原則」を守ることが重要です。

よくある間違いと対処法として、テストを軽視すると、バグが本番で見つかりやすくなります。失敗時の通知を怠ると、重大なエラーに気づくのが遅くなります。これらを避けるには、テストを充実させ、通知ルールを決め、定期的にパイプラインを見直すことが必要です。

デリバリーパイプラインは、ソフトウェア開発を早く、確実に、そして安全に進めるための仕組みです。初心者は小さなステップから始め、少しずつ自動化を広げていくと良いでしょう。

デリバリーパイプラインの同意語

デリバリーパイプライン: ソフトウェアをビルドしてから自動的にテスト・デプロイまで一連の工程を実行する、配信を自動化する作業の流れ。
CI/CDパイプライン: 継続的インテグレーションと継続的デリバリー/デプロイを組み合わせた自動化プロセス。コードの統合・品質保証・リリースまでを自動化します。
デプロイパイプライン: ビルド後、アプリを本番環境へ導入するまでの自動化工程の連なり。デプロイ作業を自動化します。
リリースパイプライン: ソフトウェアのリリース作業を段階的に自動化・標準化したパイプライン。リリースプロセスの一貫性を高めます。
配信パイプライン: エンドユーザーへ機能を届けるための自動化工程。継続的デリバリーの一部として機能します。
配布パイプライン: ソフトウェアを顧客や環境へ配布する作業を自動化する連続的な工程。
継続的デリバリーパイプライン: 変更を小さく頻繁にリリースするための自動化されたデリバリー工程。
継続的デプロイメントパイプライン: 変更を検証後、ほぼ自動的に本番環境へデプロイする仕組みのパイプライン。
自動化デプロイパイプライン: デプロイ作業を人の手を介さず自動で実行するパイプライン。
自動化ビルド・テスト・デプロイパイプライン: ビルド、テスト、デプロイを連携して自動化する一連の工程。
ソフトウェアデリバリーワークフロー: ソフトウェアを開発から本番まで届けるための作業手順の連なり。
リリース自動化ワークフロー: リリース作業を自動化するための手順の集合。品質と安定性を保ちつつ配信を加速します。

デリバリーパイプラインの対義語・反対語

手動デプロイのみのワークフロー: 自動化されたデリバリーパイプラインに対して、全ての作業を人の手で行うワークフローのこと。
アドホックデプロイ: 決まったパイプラインを使わず、都度その場の判断でデプロイを実施する運用。
自動化なしのデプロイ工程: デリバリーパイプラインの自動化要素が欠け、手動または断片的なデプロイ手順。
停止・停滞したデリバリーフロー: 継続的なデリバリーパイプラインが機能せず、デリバリーフローが止まっている状態。
単発リリース: パイプラインを介さず、都度・単発でリリースするリリース形式。
非継続的デプロイ: 継続的な自動デプロイを前提とせず、断続的・非連続的なデプロイ手法。

デリバリーパイプラインの共起語

継続的統合: ソースコードを頻繁に統合して自動でビルドとテストを回す開発手法。CIとも呼ばれる。
継続的デリバリー: コードを自動的にリリース可能な状態まで準備する工程を指す。CDと同義で使われることが多い。
自動化: 人の手作業を機械に任せること。デリバリーパイプラインの中心的要素。
ビルド: ソースコードから実行可能なアーティファクトを作る工程。依存関係を解決して成果物を生成する。
テスト: 品質を担保する検証作業の総称。自動化されたテストがパイプライン内で実行される。
単体テスト: 個々の部品が正しく動作するかを検証するテスト。
統合テスト: 複数の部品が組み合わさって正しく動作するかを検証するテスト。
E2Eテスト: エンドツーエンドの観点で機能全体を検証するテスト。
デプロイ: ビルド済みアーティファクトを実行環境へ配置して稼働させる工程。
リリース: 新機能を公開してユーザーに提供する行為。
ロールバック: 新しいデプロイで問題が起きた場合、前の安定版へ戻す操作。
環境: 開発・検証・本番など、ソフトウェアが動く実体の総称。
ステージング: 本番環境を模した検証用の環境。
本番環境: 実際のユーザーが利用する稼働環境。
パイプライン: ビルド→テスト→デプロイといった一連の流れを指す。
パイプラインツール: この流れを自動化するツール群の総称。
Jenkins: 代表的なオープンソースのパイプライン作成ツール。
GitHub Actions: GitHub上でCI/CDを自動実行する機能。
GitLab CI: GitLabのCI/CD機能。
CircleCI: クラウド型またはオンプレのCI/CDサービス。
Docker: アプリとその依存関係を一つのユニットにまとめるコンテナ技術。
Kubernetes: 大量のコンテナを自動で管理・スケールするオーケストレーションプラットフォーム。
コンテナ: 軽量な仮想化単位。アプリと依存ライブラリをまとめて動かす。
クラウド: AWSやGCP、Azureなどのリソースを提供するネットワーク上のサービス。
IaC: Infrastructure as Codeの略。インフラをコードとして定義・管理する考え方。
Terraform: インフラをコードで宣言的に構築する代表的なIaCツール。
CloudFormation: AWS向けのIaCサービス。
アーティファクト: ビルドの成果物。実行ファイルやパッケージなど。
ログ: システムが出力する記録データ。後で分析するために保存する。
ロギング: ログを収集・整理・分析する一連の実践。
メトリクス: 性能や安定性を表す数値データ。
可観測性: システムの挙動を理解するための設計・実装・データの総称。
トレース: リクエストの経路を追跤する情報。分散トレースが重要。
監視: システムの状態を継続的に観察して異常を検知する活動。
アラート: 閾値を超えた時に通知を出す仕組み。
シークレット管理: 機密情報（パスワード・APIキー）を安全に管理・配布する実践。
セキュリティ: デリバリーパイプライン全体の安全性を確保する考え方。
変更管理: 変更の記録・承認・監査を行うプロセス。
バージョン管理: ソースコードや構成の履歴を管理する仕組み。
ソースコード管理: コードのバージョンを追跡・管理する実践。
ブルーグリーンデプロイ: 2つの同一環境を切替えるデプロイ戦略。
カナリアリリース: 新機能を段階的に小規模な割合で公開するデプロイ戦略。

デリバリーパイプラインの関連用語

デリバリーパイプライン: ソフトウェアをアイデアから本番環境へ届けるための自動化された一連の工程。ビルド、テスト、デプロイ、リリースなどの段階を含み、繰り返し実行されます。
継続的インテグレーション（CI）: 開発者が小さな変更を頻繁に統合し、自動ビルドと自動テストを走らせる仕組み。問題を早く発見し品質を保つ目的です。
継続的デリバリー（CD）: コードを常時リリース可能な状態に保ち、任意のタイミングで本番へデプロイできる状態を自動化する考え方です。
継続的デプロイメント: 継続的デリバリーの拡張で、変更を自動的に本番環境へデプロイまで行う実践を指します。人の承認を挟む設計も組み込むことがあります。
アーティファクト: ビルドの成果物。実行ファイル、ライブラリ、パッケージなど、コード以外の成果物を指します。
アーティファクトリポジトリ: ビルド成果物を保管・配布する場所。例として Nexus や Artifactory などがあります。
ビルド: ソースコードをコンパイルして実行可能な形に整える作業。依存関係を解決し、テスト前の準備をします。
テスト: 自動化テストを含む品質保証の過程。ユニットテスト、統合テスト、UI テストなどを自動実行します。
デプロイ: アプリケーションを実運用環境へ配置する作業。リリース準備が整った状態を作ります。
本番環境: 実際のユーザーが利用する環境。最も重要な環境で、安定性が求められます。
ステージング環境: 本番に近い検証用の環境。リリース前の最終確認を行います。
リリース: 新機能を公開可能な状態に整え、ユーザーへ届けるプロセス。
ロールバック: デプロイ後に不具合が生じた場合、前の安定版へ戻す操作です。
ブルーグリーンデプロイ: 2つの環境を切替えながらデプロイを行い、ダウンタイムを最小化する手法です。
カナリアリリース: 新機能を徐々に限定的に公開して影響を観察するリリース手法です。
デプロイメント戦略: デプロイの方針や設計思想の総称で、可用性とリスクのバランスを取ります。
バージョン管理: コードの履歴を管理する仕組み。Git や Subversion などが代表例です。
ブランチ戦略: 開発の分岐方針を決める運用ルール。GitFlow などが有名です。
IaC（インフラストラクチャー・アズ・コード）: インフラをコードとして定義し自動化・再現性を高める考え方。Terraform や CloudFormation などを使います。
設定管理: 構成情報を一元管理し、環境ごとの差分を最小化する取り組みです。
コンテナ化: アプリと依存関係をコンテナという箱に閉じ込め、移植性と隔離を高めます。
Docker: 最も普及しているコンテナ技術で、アプリとその依存関係を一つの画像にまとめます。
コンテナレジストリ: コンテナイメージを保管・配布するリポジトリです。
コンテナオーケストレーション: 複数のコンテナを自動的に起動・停止・スケールさせる管理技術です。
Kubernetes: 代表的なコンテナオーケストレーションプラットフォームです。
IaCツール: インフラをコードとして定義するツール群の総称。例として Terraform、CloudFormation、Ansible などがあります。
Terraform: クラウドリソースをコードで定義して作成・変更・削除する IaC ツールです。
Ansible: 設定管理と自動化を実現する IaC/自動化ツールです。
CloudFormation: AWS の公式 IaC ツールで、インフラをコードとして管理します。
セキュリティスキャニング: コードや依存ライブラリの脆弱性を自動で検出するプロセスです。
秘密情報管理: APIキーやパスワードなどの秘密情報を安全に管理・アクセス制御します。
監視/モニタリング: システムの状態を継続的に監視し、異常を検知する仕組みです。
可観測性: システムの挙動を理解するために、ログ・指標・トレースを総合的に活用する考え方です。
ログとメトリクス: 発生した出来事の記録と、性能指標の記録を指します。
ジョブ/ステップ: パイプラインの実行単位。ジョブは大枠の作業、ステップはその中の個々の処理です。
パイプライン定義: パイプラインの流れや処理をコードとして記述したものです。主に YAML で表現します。
ワークフロー: パイプラインの全体的な順序や条件を定義する設計図のことです。
ランナー/実行環境: パイプラインを実行するための実行プラットフォーム。例として GitHub Actions のランナーがあります。
承認フロー: デプロイや変更を本番へ進める前に人の承認を求めるプロセスです。
デプロイメントゲート: 品質チェックを自動で行い、条件を満たさない場合はデプロイをブロックする仕組みです。
依存関係管理: 使用するライブラリやサービスの依存関係を整理・更新して安定性を保ちます。
パラメータ化: 設定を外部化してパイプラインを再利用可能にする手法です。環境ごとに値を切り替えます。