コアグラーゼ陽性とは？初心者にもわかる基礎解説共起語・同意語・対義語も併せて解説！

この記事を書いた人

高岡智則

年齢：33歳性別：男性職業：Webディレクター（兼ライティング・SNS運用担当）居住地：東京都杉並区・永福町の1LDKマンション出身地：神奈川県川崎市身長：176cm 体系：細身〜普通（最近ちょっとお腹が気になる）血液型：A型誕生日：1992年11月20日最終学歴：明治大学・情報コミュニケーション学部卒通勤：京王井の頭線で渋谷まで（通勤20分）家族構成：一人暮らし、実家には両親と2歳下の妹恋愛事情：独身。彼女は2年いない（本人は「忙しいだけ」と言い張る）

コアグラーゼ陽性とは？

このページでは「コアグラーゼ陽性」という言葉が何を意味するのか、初めて学ぶ人にも分かるように噛み砕いて解説します。

コアグラーゼと陽性・陰性の意味

コアグラーゼとは細菌が出す酵素の一つで、体の中の血液を固まりやすくする働きがあります。陽性とは、この酵素を作る性質があること、検査でその性質が見つかった状態を指します。反対に陰性とは、コアグラーゼを作らない、または作る量が少ないことを意味します。

なぜ「陽性」が重要なのか

検査室では、細菌を同定するためにコアグラーゼの有無を調べます。代表的な「コアグラーゼ陽性」細菌のひとつが Staphylococcus aureus です。S. aureus は日常生活の中にも見られ、感染を起こすことがあります。対して コアグラーゼ陰性 の菌には Staphylococcus epidermidis などがあり、病院内で問題になる場面もあるものの、必ずしも悪い菌というわけではありません。

どうやって調べるのか

実際の検査は病原菌を培養してから行います。培養した細菌のサンプルを特殊な試薬と反応させ、反応が起きるかどうかを確かめます。反応が見られれば「コアグラーゼ陽性」、見られなければ「コアグラーゼ陰性」と判断します。現場ではこの情報をもとに、どの薬を使うか（抗菌薬の選択）を判断する手掛かりになります。

陽性・陰性の結果が示す別の意味

コアグラーゼ陽性の菌がすぐに病気を起こすとは限りません。感染が起きるかどうかは、菌の量、場所、免疫の状態など多くの要因に左右されます。検査結果はあくまで「菌の性質の手がかり」であり、医師は臨床状況と合わせて判断します。

まとめ（ポイント表）

項目	説明
コアグラーゼ陽性とは	コアグラーゼを産生する細菌の性質。病原性と関係することが多い。
代表的な陽性菌	Staphylococcus aureus
陰性の例	Staphylococcus epidermidis

日常のポイント

健康管理の観点からは、傷口を清潔に保つこと、医師の指示に従って薬を正しく使うことが大切です。自分で判断せず、疑問がある場合は医療従事者へ相談しましょう。

よくある質問

Q: コアグラーゼ陽性とMRSAの関係は？
A: コアグラーゼ陽性は病原性の指標の一つですが、MRSAかどうかを直接決めるものではありません。MRSAは特定の耐性を持つ菌の一種で、別の検査が必要です。

Q: 陽性だから必ず感染するのですか？
A: いいえ。陽性は菌の性質を示す情報であり、感染するかどうかは体の状態や傷の状況など多くの要因に左右されます。

コアグラーゼ陽性の同意語

コアグラーゼ陽性: コアグラーゼ（凝固酶）を産生し、凝固反応が陽性になる性質を指す表現。
凝固酶陽性: コアグラーゼ陽性と同義。凝固酶を産生して凝固反応が陽性になる性質。
コアグラーゼ産生陽性: コアグラーゼを産生し、陽性と判断される状態を指す表現。
凝固酶産生陽性: 凝固酶を産生して陽性になる性質を表す表現。
コアグラーゼ陽性株: コアグラーゼを陽性に産生する株を指す表現。
凝固酶陽性株: 凝固酶を産生して陽性となる株を指す表現。
コアグラーゼ陽性菌: コアグラーゼを陽性に示す菌を指す表現。
凝固酶陽性菌: 凝固酶を産生して陽性となる菌を指す表現。
コアグラーゼ産生株: コアグラーゼを産生している株を指す表現。

コアグラーゼ陽性の対義語・反対語

コアグラーゼ陰性: コアグラーゼを産生しない性質を指します。一般にコアグラーゼ陽性の菌とは反対で、凝固酵素を作らないため血漿を固まらせることがありません。例としてはコアグラーゼ陰性の表現型を持つ菌株が挙げられます。
非コアグラーゼ産生: コアグラーゼを産生しないことを表す表現です。実務上はコアグラーゼ陰性と同義で、検査でコアグラーゼを作らないことを意味します。
コアグラーゼ産生なし: コアグラーゼの産生がないことを直接示す表現。陰性の結果と同義です。
コアグラーゼ活性陰性: コアグラーゼ活性を検出できない、陰性の結果を示す言い方です。検査の読み方を強調した表現です。
コアグラーゼ陰性菌: コアグラーゼを産生しない性質を持つ菌のグループを指します。陰性の性質がある菌全体を表す言い方です。

コアグラーゼ陽性の共起語

コアグラーゼ陽性とは: コアグラーゼという血漿を凝固させる酵素を産生する菌を指す診断上の特徴。最も典型的なのは黄色ブドウ球菌（コアグラーゼ陽性ブドウ球菌）です。
黄色ブドウ球菌: Staphylococcus aureus の日本語名で、コアグラーゼ陽性の代表的な病原体。皮膚感染や敗血症などを起こします。
コアグラーゼ試験: 菌がコアグラーゼを作るかを調べる培養・生化学検査。陽性ならコアグラーゼ陽性菌と判断されやすいです。
凝固反応／凝固試験: 血漿を凝固させる現象を観察する検査。コアグラーゼ陽性の判定に用いられます。
凝固酵素: コアグラーゼとして働く酵素の総称。血漿の凝固を促します。
MRSA（メチシリン耐性黄色ブドウ球菌）: 抗生物質の一部に耐性を持つS. aureus の株。コアグラーゼ陽性と同時に耐性を持つことが多く治療方針に影響します。
抗菌薬感受性検査: 薬剤に対する細菌の感受性を評価する検査。MRSAなどの耐性株の適切な治療薬選択に役立ちます。
耐性菌: 抗菌薬に耐性を持つ菌の総称。MRSAはその代表例のひとつです。
感染症: コアグラーゼ陽性菌が原因となる感染の総称。皮膚・軟部・血流など多様です。
皮膚・軟部感染症: 化膿性の皮膚・軟部組織の感染。最も身近なコアグラーゼ陽性菌の病変の一つです。
菌血症／敗血症: 血中に菌が広がる状態。重症化すると敗血症へ進行します。
呼吸器感染症: 肺炎など呼吸器の感染。コアグラーゼ陽性菌が関与することがあります。
創傷感染: 手術創や外傷創の感染。コアグラーゼ陽性菌が関与する場面が多いです。
病原性因子: 毒素・酵素など、病原性を高める因子。S. aureusは様々な毒素を産生します。
毒素産生: 毒素を作る機能。皮膚感染や全身感染の病態を悪化させる要因となります。
院内感染: 病院内で広がる感染。コアグラーゼ陽性菌は院内感染対策の対象になりやすいです。

コアグラーゼ陽性の関連用語

コアグラーゼ陽性: コアグラーゼ陽性とは、特定の細菌がコアグラーゼ（凝固素）を産生し、血漿中のフィブリノーゲンをフィブリンへ変換して血漿を凝固させる性質のこと。主にStaphylococcus aureusがこの性質を持つ。
コアグラーゼ（凝固素）: コアグラーゼは血漿を凝固させる酵素。コアグラーゼ陽性かどうかを判断する検査の中心的な指標。
金色ブドウ球菌（Staphylococcus aureus）: コアグラーゼ陽性の最もよく知られた種。皮膚感染、食中毒、肺炎、心内膜炎など多様な感染症の病原体。
Staphylococcus属（ブドウ球菌属）: グラム陽性の球菌の一群。コアグラーゼ陽性と陰性の種を含む。
コアグラーゼ陰性球菌: コアグラーゼを産生しないStaphylococcus属の代表例。S. epidermidis など。通常は日和見感染の原因。
MRSA（メチシリン耐性黄色ブドウ球菌）: β-ラクタム系薬剤に耐性を持つコアグラーゼ陽性の病原菌。院内外で重要な感染対策対象。
MSSA（メチシリン感受性黄色ブドウ球菌）: β-ラクタム系薬剤に感受性を示すコアグラーゼ陽性株。
コアグラーゼ試験（凝固素試験）: 株がコアグラーゼを産生するかを判定する検査。スライド法とチューブ法の2種類がある。
スライド凝固試験: Bound coagulase（表面結合型凝固素）を検出する簡易検査。すぐ結果が出ることが多い。
チューブ凝固試験: Free coagulase（遊離型凝固素）を検出する検査。凝固が起こるまで数時間〜一日程度観察する。
グラム陽性球菌: 鏡検で確認される特徴。グラム陽性で球形、クラスター状に集まることが多い。
β-溶血性: 血液寒天培地でβ-溶血を示す性質。S. aureus は多くの場合β-溶血を示す。
皮膚・軟部組織感染症（コアグラーゼ陽性菌による）: 膿瘍、毛包炎、蜂巣炎など、皮膚・軟部組織の化膿性感染症の主な原因のひとつ。
敗血症・菌血症: 血流へ菌が入り全身へ拡がる感染症。S. aureus は敗血症の主要な原因のひとつ。
毒素性ショック症候群（TSS）: S. aureus が産生する毒素により発症する急性の全身性症候群。血圧低下や臓器障害を引き起こす。
エンテロトキシン（腸毒素）: S. aureus が産生する腸管毒素の総称。食中毒の原因になることがある。
Protein A（タンパク質A）: S. aureus の表層成分で、IgG のFc部に結合して免疫回避の役割を持つ。貴重な病原性因子のひとつ。
Panton–Valentine leukocidin（PVL）: 一部の community-associated MRSA に関連する毒素。皮膚・軟部組織感染の重症化と関連することがある。