

高岡智則
年齢:33歳 性別:男性 職業:Webディレクター(兼ライティング・SNS運用担当) 居住地:東京都杉並区・永福町の1LDKマンション 出身地:神奈川県川崎市 身長:176cm 体系:細身〜普通(最近ちょっとお腹が気になる) 血液型:A型 誕生日:1992年11月20日 最終学歴:明治大学・情報コミュニケーション学部卒 通勤:京王井の頭線で渋谷まで(通勤20分) 家族構成:一人暮らし、実家には両親と2歳下の妹 恋愛事情:独身。彼女は2年いない(本人は「忙しいだけ」と言い張る)
メモリマップとは?
メモリマップとは、 コンピュータや組み込み機器が「どのアドレス空間に何があるか」を示す地図のことです。住所のような役割を持つアドレス空間に、RAM や ROM、周辺機器、特殊な機能領域などがどの範囲に配置されているかが並べられています。私たちはプログラムを作るとき、どの領域にデータを置くべきか、どのアドレスから特定の周辺機器を操作できるかを決めるためにこの地図を使います。
日常生活の例えで言うと、町の地図のようなものです。家の住所(RAM の領域)、図書館の住所(ROM の領域)、信号機のある交差点(周辺機器のレジスタ)など、目的地を知るための手掛かりが一堂に揃っています。メモリマップはシステムを正しく動かすための設計図であり、間違った場所にデータを置くと動作が不安定になったり、機器に異常が起きたりする原因になります。
メモリマップの役割と重要性
メモリマップには大きく分けて次の役割があります。
・どの領域にどんなデータが入るかを決めるための基準を提供する
・周辺機器とやり取りするためのレジスタの位置を特定する
・ブート時の初期設定やシステムの起動順序を決定する手掛かりになる
メモリマップはOS が仮想メモリを使うかどうか、あるいは組み込み機器で物理的なアドレスをそのまま使うかによって形が変わります。一般のPC では仮想メモリを使う場合が多く、仮想アドレスと実際の物理アドレスの対応表(メモリマップ)をOS が管理します。一方、マイコンなどの小さなデバイスでは、実際のアドレス空間が固定されていることが多く、開発者が直接この地図に従ってプログラムを書きます。この違いを理解すると、デバッグやパフォーマンス改善に役立つ情報が見えてきます。
具体例:32ビットMCU のメモリマップ
以下は典型的な32ビットマイクロコントローラのメモリマップの例です。実際の値はデバイスごとに異なりますが、概念をつかむには分かりやすいでしょう。
・ROM / Flash: 0x00000000 〜 0x0000FFFF
・RAM: 0x20000000 〜 0x2000FFFF
・周辺機器レジスタ: 0x40000000 〜 0x4000FFFF
・システム制御・デバッグ領域: 0xE0000000 〜 0xE00FFFFF
このような配置はデバイスごとに異なり、開発時には リンカスクリプトという設定ファイルでどの領域にどのコードやデータを置くかを指定します。リンカスクリプトは“この場所にプログラムをロードして実行し、ここからここまでをRAMとして使う”といった地図の指示書の役割を果たします。
表で見るメモリマップの代表例
| 領域 | アドレス範囲 | 用途 |
|---|---|---|
| ROM / Flash | 0x00000000 〜 0x0000FFFF | プログラムコードと定数データ |
| RAM | 0x20000000 〜 0x2000FFFF | 実行時データ、スタック、ヒープ |
| 周辺機器レジスタ | 0x40000000 〜 0x4000FFFF | GPIO、タイマ、シリアルなどの設定口 |
| システム制御 | 0xE0000000 〜 0xE00FFFFF | コアの動作制御、デバッグ機能、ボード固有の設定 |
メモリマップの実務的なポイント
・デバイスごとに異なるので、データシートやリファレンスマニュアルを必ず確認すること
・デバッグ時にはメモリマップを手掛かりに、値の格納先を追跡すると原因特定が早い
・仮想メモリを使う環境では、アドレス変換の仕組みを理解しておくと効率的な設計ができる
・組み込み開発では リンクャー・スクリプト の設定ミスが大きな障害になることがあるため、初期設定を丁寧に行うことが重要です
まとめ
メモリマップは「どの領域がどの目的で使われるか」を示す地図であり、プログラムの配置や周辺機器との通信を正しく設計・デバッグするための基本となる概念です。OS が仮想メモリを使う場合でも、ハードウェアに近い位置づけでこの地図を理解しておくと、システム全体の動作をより深く理解できるようになります。
メモリマップの同意語
- メモリ地図
- メモリの物理的・仮想的な領域割り当てを、地図のように図や表で示したもの。容量・開始アドレス・用途などを一目で把握できます。
- アドレス空間マップ
- アドレス空間全体の領域と対応関係を示す図・表のこと。仮想アドレスと物理アドレスの対応や用途を視覚化します。
- メモリ空間マップ
- メモリ空間全体の配置・用途を示す地図状の表現。主に仮想アドレス空間と物理メモリの区分を表します。
- アドレス空間図
- アドレス空間の区画と用途を図として表したもの。システムのアドレッシング分布を理解するのに役立ちます。
- メモリ配置図
- 実際のメモリ領域の配置と開始アドレス・サイズを図示したもの。どの領域がどの用途かを示します。
- メモリ割り当て表
- 各メモリ領域がどの機能やデバイスに割り当てられているかを列挙した表です。
- メモリレイアウト
- メモリの全体的な配置構成の呼び名。どの領域がどこにあるかの設計情報を指します。
- メモリマッピング
- メモリのアドレスと実体メモリの対応づけ(割り当て)を示す概念。設計時やデバッグ時に使われます。
- メモリマップ表
- メモリマップを表形式で表現したもの。領域名・開始アドレス・サイズなどを列挙します。
- アドレスマップ
- アドレス空間の領域と用途を整理した地図のこと。システムのアドレッシング設計を指します。
- メモリ配置表
- メモリの配置情報を列挙した表。領域ごとの開始地址・サイズ・用途がまとまっています。
- アドレス空間レイアウト
- アドレス空間全体の配置計画。どの区域がどの用途に割り当てられているかを示します。
- 物理メモリ地図
- 実際のRAM/ROMの割り当てを地図として示したもの。物理アドレスの分布を把握しやすくします。
- メモリ構成図
- メモリのブロック構成や周辺機器領域との関係を図示したもの。全体像を理解するのに役立ちます。
- メモリ構成表
- メモリのブロックごとの割り当てやサイズを表形式で整理したもの。
メモリマップの対義語・反対語
- 直接参照(直接アクセス)
- メモリをメモリマップの抽象化を介さずに、アドレスをそのままたどって読み書きすること。地図を使って場所を決める代わりに、直接番号で参照するイメージです。
- 未割り当てメモリ領域
- 現在どのデバイスや用途にも割り当てられていない、利用可能な空きメモリの範囲。メモリマップが示す割り当て済み領域と反対の状態を指します。
- 物理アドレス直参照
- 仮想化やマッピングを経ず、物理メモリの実アドレスを直接参照・操作すること。マップを介さない直接的なアクセスの考え方です。
- マッピングなし(メモリマップ不要)
- メモリのアドレスと機器の対応づけを行うマッピング機能が存在しない、または不要とされる状態。
- リソース直参照
- RAMや周辺機器を、メモリマップの表を参照せずに個別のリソースとして直接参照・操作する設計思想。
- アドレス空間の直接利用
- アドレス空間を直接的に利用する運用・設計。マップを用いた抽象化を回避するイメージです。
メモリマップの共起語
- アドレス空間
- コンピュータが利用できる全体のメモリ領域のこと。仮想アドレスと物理アドレスの両方を含む概念で、ソフトウェアとハードウェアの橋渡しになります。
- 仮想アドレス
- プログラムが実際の物理メモリを意識せずに参照する住所。OSが物理アドレスへ翻訳して割り当てます。
- 物理アドレス
- 実際にメモリ上の物理的なアドレス。CPUが直接メモリを参照する際に使われます。
- RAM
- 揮発性の主記憶。プログラムの実行中のデータを一時的に保存します。
- ROM
- 不揮発性の記憶。ファームウェアや初期コードを永続的に保存します。
- メモリ配置
- メモリ領域をどの場所にどの用途で割り当てるかを設計すること。コード領域・データ領域・スタック・ヒープなどを含みます。
- メモリ管理
- OSがメモリの確保・解放、領域の割り当てと保護を管理する仕組みのこと。
- ページング
- 仮想アドレスをページ単位で区切り、対応する物理アドレスへ割り当てる仕組み。
- ページテーブル
- 仮想ページと物理フレームの対応表。OSがアドレス変換に用います。
- メモリマップドI/O
- デバイスのレジスタをメモリ空間のアドレスに直接割り当てる方式。I/Oをアドレスで操作します。
- デバイスメモリ
- デバイス用に確保されたメモリ領域。デバイスドライバから直接参照されます。
- ハードウェアレジスタ
- デバイスを制御・監視するためのレジスタ群。メモリ空間に配置され、読み書きで制御します。
- アドレス変換
- 仮想アドレスと物理アドレスの対応を決定する変換のこと。
- ASLR
- アドレス空間配置をランダム化してセキュリティを高める技術。攻撃者の予測を難しくします。
- 組込みシステム
- 小型・低消費電力の機器向けのシステム。限られたメモリでのメモリマップ設計が重要になることが多いです。
- ブート時メモリマップ
- 起動時にOSやファームウェアが認識するメモリ領域の地図。初期化時の参照に使われます。
- メモリマップ表
- メモリの各領域とアドレス範囲を整理した設計文書。設計・デバッグ時に役立ちます。
- デバイスドライバ
- OSとデバイスのやり取りを担うソフトウェア。デバイスメモリやレジスタを操作します。
- セグメンテーション
- メモリを機能別のセグメントに分けて管理する昔ながらの方式。現在はページングと併用されることが多いです。
メモリマップの関連用語
- メモリマップ
- メモリ空間の使い道を、アドレスの範囲と用途で表した一覧。OSや組み込み開発で、どの領域がどこにあるかを示します。
- アドレス空間
- プログラムが使えるアドレスの総範囲のこと。仮想空間と物理空間に分けて管理されることが多いです。
- 仮想アドレス空間
- OSが提供する、実際の物理メモリとは別の見かけのアドレス範囲。MMUで物理アドレスに変換されます。
- 物理メモリ
- 実際の記憶素子(RAM)上の領域。仮想アドレスと対応付けて使われます。
- MMU
- Memory Management Unitの略。アドレス変換やアクセス保護をハードウェアで行います。
- ページ
- 仮想メモリと物理メモリを同じ大きさのブロックで管理する基本単位。
- ページング
- 仮想アドレス空間をページに分割し、ページと物理フレームを対応させる仕組み。
- ページテーブル
- 仮想ページと物理フレームの対応表。仮想アドレスを物理アドレスへ変換する情報を持ちます。
- TLB
- Translation Lookaside Bufferの略。最近使われたアドレス変換を高速化するキャッシュ。
- セグメンテーション
- 仮想アドレス空間をセグメントと呼ばれる領域に分割して管理する方式。ページングと併用されることが多いです。
- アドレス変換
- 仮想アドレスを物理アドレスに変換する処理。MMUが担います。
- MMIO
- メモリマップドI/O。周辺機器が特定のメモリアドレスに割り当てられ、読み書きで操作します。
- リンカーマップファイル
- リンク時に作成される、各セクションの実際の配置やアドレスを示すファイル。デバッグや最適化に使います。
- MAPファイル
- リンカーマップファイルと同様に、アドレス配置を一覧表示するファイル。古いツールでよく使われます。
- ELF実行ファイルのメモリ配置
- ELF形式の実行ファイルで、どのセクションがどのアドレスに配置されるかを示す情報。
- TEXTセクション
- 実行コードが入る領域。プログラムの命令列が配置されます。
- DATAセクション
- 初期化済みグローバル変数が置かれる領域。
- BSSセクション
- 初期化されていないグローバル変数が置かれる領域。実行時にゼロで初期化されます。
- ユーザ空間とカーネル空間
- OSで分けられる領域。ユーザ空間はアプリケーション用、カーネル空間はOS本体や特権処理用。
- スタック
- 関数呼び出し時の戻り先や局所変数などを積んでおく領域。後入れ先出しで成長します。
- ヒープ
- 動的メモリ確保に使う領域。malloc/ free などで管理されます。
- フラッシュ領域と RAM領域
- フラッシュは非揮発性の保存領域でプログラムや定数を置く。RAMは実行中のデータを置く揮発性領域。
- ページフォールト
- 仮想アドレスが現在の物理メモリに存在しない場合にOSが発生させる例外。
- メモリ断片化
- 長時間の使用で空き領域が細かく分かれ、連続確保が難しくなる現象。
- リンクスクリプト
- リンカーに対して、どのセクションをどのアドレスへ置くかを指示する設定ファイル。
- アライメント
- データを一定の境界に揃えて配置すること。性能や正しい動作のために重要です。
- メモリ保護
- 読み書き実行の権限を領域ごとに設定して、不正なアクセスを防ぐ仕組み。
- キャッシュ
- CPU内部の高速一時記憶。メモリアクセスを速くするが、メモリマップと連携して管理が必要になることがあります。



















