hls.js・とは？初心者にも分かる基本と使い方ガイド共起語・同意語・対義語も併せて解説！

この記事を書いた人

高岡智則

年齢：33歳性別：男性職業：Webディレクター（兼ライティング・SNS運用担当）居住地：東京都杉並区・永福町の1LDKマンション出身地：神奈川県川崎市身長：176cm 体系：細身〜普通（最近ちょっとお腹が気になる）血液型：A型誕生日：1992年11月20日最終学歴：明治大学・情報コミュニケーション学部卒通勤：京王井の頭線で渋谷まで（通勤20分）家族構成：一人暮らし、実家には両親と2歳下の妹恋愛事情：独身。彼女は2年いない（本人は「忙しいだけ」と言い張る）

hls.jsとは？

hls.jsは、Webブラウザで HTTP Live Streaming を再生するためのJavaScriptライブラリです。HLSとは Apple が提唱するストリーミング方式で、動画を小さなセグメントに分割して配信します。多くのブラウザはネイティブで HLS の再生に対応していませんが、hls.jsを使うとブラウザの種類に関係なく再生可能になることが多いです。この点が大きな利点です。

hls.jsは動画再生を実現するために、ブラウザの動画要素とネットワークの間をつなぐ役割を果たします。HLSのマニフェストファイル（m3u8）とセグメントと呼ばれる小さな動画データを受け取り、ブラウザが理解できる形式へ組み立てて再生します。結果として、ネイティブで HLS をサポートしていない環境でも動画を視聴できるようになります。

仕組み

hls.jsは MediaSource Extensions（MSE）と呼ばれるブラウザの機能を活用します。MSEを使えば動画データをダイナミックに生成・組み立てて再生可能な状態にできます。hls.jsはまず m3u8 のURLを取得し、次にサーバーからセグメントを順次取得。取得したデータを MSE に供給して video 要素に渡し、再生を開始します。つまり、ブラウザ側の再生機能を拡張してくれるライブラリなのです。

なぜ使うのか

主な理由は互換性と柔軟性です。特に以下のケースで役立ちます。

・ネイティブの HLS 対応が薄いブラウザでも再生を確保したいとき

・配信元が HLS 形式で提供されている場合、追加のサーバー変更を最小限に留めたいとき

また、ビットレートの切替え機能によりネットワーク状況に応じて画質を滑らかに変えることができます。これは視聴体験を向上させる大きな要素です。

使い方の基本

使い方は大きく4つのステップに分かれます。初心者にも理解しやすい流れを紹介します。

ステップ1	HLS.js を読み込む準備をします。CDNやパッケージマネージャーを使ってページに組み込むイメージです。
ステップ2	HTML に video 要素を用意します。再生用の要素には id を付けておくと便利です。
ステップ3	JavaScript で Hls オブジェクトを作成し、動画のソース URL を設定します。 video 要素へ attach を行い、再生開始の準備をします。
ステップ4	イベントリスナーを設定してエラーや再生状況を監視します。例えば再生開始時やセグメント読み込み失敗時の挙動を決めておくと安心です。

実際の動作の流れ

まず video 要素をHTMLに置き、次に JavaScript で hls.js のインスタンスを作成します。m3u8 のURLを設定してデータを取り込み、ブラウザの動画エレメントに接続します。これにより、ネイティブ対応が薄い環境でも動画を再生できるようになります。実際にはライブラリのバージョンや環境によって書き方が多少異なることがあるため、公式のドキュメントを確認することをおすすめします。

対応ブラウザと注意点

Safari などネイティブで HLS に対応しているブラウザでは必ずしも hls.js が不可欠というわけではありません。ただし、Chrome 版や Firefox 版など、ネイティブ対応が限定的なブラウザでは hls.js の導入が再生可否を大きく左右します。デバイスごとの挙動差を事前に確認することが重要です。

よくあるポイントと表

特徴	ネイティブ対応の有無に左右されず再生可能
利点	幅広いブラウザで配信を統一的に扱える
注意点	MSE のサポート状況やセキュリティ設定により動作が影響を受けることがある

実務でのヒント

実際の運用ではビットレートの切替え設定やセグメント長の最適化が重要です。セグメント長は通常 2 秒から 6 秒程度に設定すると安定した再生と低遅延のバランスを取りやすいです。また、ネットワーク状況に応じて再生の待機回数やバッファ管理を調整すると、視聴体験の安定性が向上します。

まとめ

hls.js は HLS 配信を広い環境で再生可能にする強力なツールです。ネイティブの HLS 対応が限定的なブラウザでも再生を実現でき、動画配信の互換性を高めるのに役立ちます。初心者はまず基本的な使い方を押さえ、実際の配信環境やデバイスごとに挙動を確認してから導入を検討すると良いでしょう。

hls.jsの同意語

hls.js: HTTP Live Streamingをブラウザ上で再生するためのJavaScriptライブラリ。MSE（Media Source Extensions）を利用してHLSストリームを再生するオープンソースプロジェクト。
Hls.js: 同じく、hls.jsの別表記。
HLS.js: 同様にHLS.jsの別表記。
hls.jsライブラリ: HLSをブラウザ上で再生する機能を提供するJavaScriptライブラリの名称。
Hls.jsライブラリ: 同上。日本語表記の別案。
HLS.jsライブラリ: 同上。大文字表記の別案。
HTTP Live StreamingをJavaScriptで実現するライブラリ: HLSをWebブラウザで再生するためのJavaScript実装ライブラリという説明表現。
JavaScriptで実装されたHLSプレーヤー: ブラウザ上でHLS再生を可能にするJavaScriptベースのプレーヤーの総称。
MSEベースのHLSプレーヤー: Media Source Extensionsを利用してHLSを再生するプレーヤーのタイプ。
ブラウザ用HLSプレーヤー: Webブラウザ上でHLS再生を実現するプレーヤーの分類。
オープンソースのHLS再生ライブラリ: ソースコードが公開され、誰でも利用・改変できるHLS再生ライブラリ。
オープンソースHLS.js: HLS.jsをオープンソースとして指す表現。

hls.jsの対義語・反対語

非HLS: HLS以外の配信方式を指す言葉。HLS.jsの対義語として使われることがある。
MPEG-DASH: HLSの主要な競合規格。Dynamic Adaptive Streaming over HTTPの略。HTTP上で配信される別規格。
DASH.js: MPEG-DASHを再生するためのJavaScriptライブラリ。HLS.jsの対比として挙げられることがある。
Smooth Streaming: Microsoftが提案したHTTPベースの動画配信規格。HLS/DASH以外の選択肢として語られることがある。
プログレッシブ・ダウンロード: 動画ファイルを段階的にダウンロードして再生する従来の配信方式。ストリーミングではなく、後から再生を開始するタイプ。
RTSPストリーミング: Real Time Streaming Protocolを用いる非HTTPのストリーミング方式。HLSとは異なる通信プロトコル。
RTMPストリーミング: Real-Time Messaging Protocolを使う動画配信方式。HTTPベースのHLSとは異なる実装。
ネイティブHLS対応ブラウザ: HLSをネイティブで再生できるブラウザ。HLS.jsが不要になるケースの対比として使われることがある。

hls.jsの共起語

HLS: HTTP Live Streamingの略称。Appleが提案した、HTTP経由で動画を配信する規格。
m3u8: HLSのプレイリスト形式。拡張子は.m3u8。複数の画質を定義するプレイリストを指す。
MSE: Media Source Extensions。ブラウザのビデオ再生を動的に制御するためのWeb API。
HTML5ビデオ: HTML5のvideo要素を使って映像を表示し、hls.jsがMSE経由で再生する場合の基盤要素。
TSセグメント: Transport Stream形式のセグメントファイル（.ts）。HLSの初期世代で使われることが多い。
フラグメント化MP4 (fMP4): Fragmented MP4形式のセグメント。最近のHLSで主流となっているセグメント形式。
ABR（適応ビットレート）: 回線状況に応じて画質を自動的に切り替える機能。
ライブ配信: リアルタイム性の高い放送形式。HLSのライブモードに対応。
DVR機能: ライブ配信で過去映像を巻き戻して再生できる機能。
VOD: Video On Demand。オンデマンド再生に対応する動画形式。
CDN: Content Delivery Network。動画データを世界中のサーバで分散配信する仕組み。
DRM: Digital Rights Management。著作権保護付きコンテンツの配信を管理する技術。
EME: Encrypted Media Extensions。暗号化メディアの再生を可能にするAPI群。
AES-128: HLSで使われることがある暗号化方式の一つ。キーを使ってデータを保護。
PlayReady: DRMの一種。MicrosoftのDRM仕様。
Widevine: DRMの一種。GoogleのWidevineでライセンス配布を管理。
LL-HLS: Low-Latency HLS。遅延を抑えたHLSの拡張仕様。
低遅延配信: LL-HLSを含む、配信の遅延を抑える技術や実装。
マスタープレイリスト: 複数の画質レベルをまとめたトップレベルのプレイリスト。
メディアプレイリスト: 実際の画質別プレイリスト。各ビットレートのURLが列挙される。
バッファ: 再生安定のためのデータを蓄積する領域。過剰なバッファは遅延の原因にも。
エラーハンドリング: 再生エラー時の検知と対処の仕組み。
ブラウザ互換: HLSの再生対応状況。Safariはネイティブ、他ブラウザはMSE経由で対応することが多い。
Safari: iOS/macOSでHLSをネイティブ再生可能なブラウザ。
Chrome: 主にMSE経由でHLSを再生するブラウザ。実装の幅が広い。
動画プレーヤー: hls.jsを組み込んだ動画プレーヤーの総称（ウェブ上の再生UI）。
ライセンスサーバ: DRMを使う場合に、ライセンスを発行するサーバ。
セグメント: HLSの個々のデータブロック。TSやfMP4の最小再生単位。

hls.jsの関連用語

hls.js: HLSをHTML5のvideo要素で再生するためのJavaScriptライブラリ。セグメントの読み込み・デコード・再生・エラー処理をブラウザ上で行う仕組みを提供します。
HLS: HTTP Live Streamingの略。動画を小さなセグメントに分割して配信するストリーミング技術。セグメントのURLとメタ情報を含むプレイリストを使います。
MSE: Media Source Extensionsの略。ブラウザに動画データをリアルタイムで組み立てて再生させるためのAPI群。
MediaSource: MSEの中心となるオブジェクト。複数のSourceBufferを統括して動画データを管理します。
SourceBuffer: MSEのセグメントデータを格納するバッファ。appendBufferでデータを追加して再生に供します。
M3U8: HLSのプレイリストファイル。拡張子は.m3u8で、セグメント情報やストリーム情報を記述します。
EXT-X-STREAM-INF: マスタープレイリスト内で各品質のストリームを説明するタグ。帯域、解像度、コーデックなどを含みます。
EXT-X-TARGETDURATION: プレイリスト内のセグメントの最大長さを秒単位で示すタグ。
EXT-X-MEDIA-SEQUENCE: プレイリスト内の最初のセグメント番号を指定するタグ。
EXTINF: 各セグメントの再生時間を秒で表すタグ。
EXT-X-DISCONTINUITY: セグメント間に再生上の不連続があることを示すタグ。
EXT-X-PROGRAM-DATE-TIME: セグメントの開始時刻を実世界の日時として付与するタグ。
EXT-X-KEY: セグメントの暗号化情報を指定するタグ（例：AES-128）。
AES-128: HLSで広く使われる対称鍵暗号化方式のひとつ。
CENC: Common Encryption。CMAFで用いられる共通暗号化仕様。
CMAF: Common Media Application Format。fMP4ベースの配信フォーマット。
fMP4: Fragmented MP4。HLSで使われる分割MP4セグメント形式。
TS: Transport Stream。旧来のセグメント形式として使われることが多い。
master playlist: EXT-X-STREAM-INFを含む、複数の品質のプレイリストをまとめたプレイリスト。
media playlist: 実際のセグメント情報を含む、特定品質のプレイリスト。
variant: マスタープレイリストにおける品質バリアント（例：720p、1080pなど）。
bandwidth: variantの帯域情報。推奨する回線速さの指標として使われます。
resolution: 動画の解像度。例：1280x720、1920x1080など。
CODECS: 動画・音声のコーデックを示す識別子。例：avc1.42E01E、mp4a.40.2。
avc1.42E01E: H.264/AVCのコーデックIDの一例。
mp4a.40.2: AACオーディオのコーデックIDの一例。
LL-HLS: Low-Latency HLSの略。低遅延化を目指すHLSの拡張。
PART: LL-HLSで用いられるPARTセグメントを定義するタグ。
PART-INF: PARTセグメントの情報を補足するタグ。
PRELOAD-HINT: 次のセグメントの事前ロードを示すヒント情報。
EXT-X-PART: PARTセグメントを定義するタグ。
live: リアルタイムで更新されるライブ配信。
VOD: Video On Demand。事前に全体が用意されている動画配信。
latency: 再生の実測遅延や目標遅延の程度。LL-HLS/LHLSで低遅延化を図ることが多いです。
buffer: 再生を滑らかにするために事前に蓄えるデータの領域。
maxBufferLength: hls.jsの設定で許容するバッファの最大長さ（秒）。
startPosition: 再生開始位置（秒単位）。
autoStartLoad: 自動的にデータの読み込みを開始する設定。
capLevelToPlayerSize: プレイヤーサイズに合わせて自動的に品質を調整する設定。
levels: 利用可能な品質レベルの配列。各レベルは帯域・解像度・コーデック情報を持つ。
currentLevel: 現在選択されている品質レベル。
MANIFEST_PARSED: マニフェストの解析が完了したことを通知するイベント。
LEVEL_LOADED: 新しい品質レベルの情報がロードされた時に発火するイベント。
PLAYBACK_ERROR: 再生時に発生したエラーを通知するイベント。
MEDIA_ERROR_SOURCE_NOT_SUPPORTED: ブラウザが再生対象のソースをサポートしていない場合のエラー。
native HLS in Safari: Safariなど一部ブラウザがネイティブでHLSを再生できる機能。
browser support: ブラウザのMSE/HLSサポート状況。対応可否を確認する際の指標。
EXT-X-MAP: 初期化セグメントの位置情報を示すタグ。初期データの取り扱いに使われます。
EXT-X-DATERANGE: イベント範囲を定義するタグ。広告や番組イベントのマークに使われることがあります。
EXT-X-CUE-OUT: 広告の出時間をマークするタグ（広告挿入の補助として使われることがあります）。
adMarkers: 広告の開始・終了位置などを示すマーカー情報。
PTS/DTS: プレゼンテーションタイムスタンプ/デコードタイムスタンプ。映像と音声の同期に使われます。
latencyMode: LL-HLSの遅延モード設定。低遅延を優先するかどうかを制御します。
prefetch: 事前のセグメント読み込みを指示する機能。