算術シフト・とは？初心者にもわかる基本と実例解説共起語・同意語・対義語も併せて解説！

この記事を書いた人

高岡智則

年齢：33歳性別：男性職業：Webディレクター（兼ライティング・SNS運用担当）居住地：東京都杉並区・永福町の1LDKマンション出身地：神奈川県川崎市身長：176cm 体系：細身〜普通（最近ちょっとお腹が気になる）血液型：A型誕生日：1992年11月20日最終学歴：明治大学・情報コミュニケーション学部卒通勤：京王井の頭線で渋谷まで（通勤20分）家族構成：一人暮らし、実家には両親と2歳下の妹恋愛事情：独身。彼女は2年いない（本人は「忙しいだけ」と言い張る）

算術シフトとは何か

算術シフトは、数値を2進数で表したときにビットを左右へ動かす操作の一種です。特に右に動かす場合には「算術右シフト」と呼ばれ、左に動かす場合には「算術左シフト」と呼ばれます。算術シフトの特徴は、符号ビット（最上位ビット）をどう扱うかにあります。符号を持つ整数をそのまま別の値へ近づけるとき、正しいほうの符号を保つための処理が必要になることが多いのです。

算術シフトとよく混同されるのが「論理シフト」です。論理シフトでは、ビットを動かしたときに新しく入る桁には0が入りますが、算術シフトでは符号ビットをそのままコピーすることで、負の値を正しく扱えるようにします。したがって、右へ1ビット移動させたときの結果は、ほとんどの場合2で割る操作に近い意味を持ちます（負の数の場合は切り捨て方に注意が必要です）。

算術シフトの仕組みと実例

ここでは分かりやすさのため8ビットの整数を例にします。正の数を右へ1ビットシフトすると、実質的に値は半分になります。負の数を右へ1ビットシフトすると、符号ビットを保ったまま商の符号を維持するような結果になります。これを二の補数表現で考えると、右シフトは符号ビットを1で埋めることで実現されます。

次の例を見てください。

8ビットの例

正の数: 01011010 (92) を右へ1ビットシフトすると 00101101 (45) となり、ほぼ半分です。

負の数: 11001010 (-54) を右へ1ビットシフトすると 11100101 (-27) となり、符号ビットを維持したまま値が半分に近づきます。

このように、算術シフトは正の数と負の数の両方で扱いが異なる点が特徴です。左シフトは基本的に論理左シフトと同じ動作になりますが、右シフトだけは符号の扱いが重要です。

表で見る算術シフトの動き

<th>元の値 (8ビット)

右へ1ビット算術シフト	説明
01011010	00101101	正の数なので符号ビットは0のまま、値は約半分になる
11001010	11100101	負の数なので符号ビットを1のままコピー、値は約半分

実務での使いどころと注意点

算術シフトは、整数の近似的な除法を高速に実現したいときに役立つことがあります。特に古いCPUや低レベルの処理では、掛け算・割り算よりもシフトのほうが高効率な場合があります。ただし現代の高級言語やコンパイラは最適化をしてくれることが多いため、実務で使う場合は言語仕様を必ず確認することが大切です。言語によっては、符号付き整数の右シフトが実装依存になることがあります。PythonやJavaScript、Java、C/C++などでは動作が微妙に異なるケースがあるため、特に移植性を意識する場面では避けるか、明示的な演算を使うことをおすすめします。

算術シフトを安全に使うためのポイントをまとめると以下の通りです。

・右シフトは符号ビットを保つことを前提に設計されているので、負の数を扱う場合には結果が期待と異なる可能性があることを理解する。

・左シフトは桁あふれに注意する。高位のビットが捨てられるため、元の値が想定より小さくなることがある。

算術シフトは、数字の二進法表現と演算の基本を理解するうえで重要な考え方です。中学生のうちに、右シフトが符号をどう扱うか、左シフトがどう桁を動かすかをイメージできると、後のプログラミング学習に役立ちます。

算術シフトの同意語

算術右シフト: 右方向へビットをずらし、左端のビットを符号ビットで埋めて符号を保持するシフト操作（符号付き整数の右シフト）。
算術左シフト: 左方向へビットをずらし、右端を0で埋めるシフト操作。通常は符号の取り扱いに特別な意味を持たず、論理左シフトと同じ挙動になる。
算術的右シフト: 算術右シフトと同義の表現。右へずらす際に符号ビットを拡張して、負の値の符号を保つ。
算術的左シフト: 算術左シフトと同義の表現。左へずらす際の挙動は通常論理左シフトと一致する。
符号付き右シフト: 右方向への算術的シフトと同義。符号ビットを拡張して符号を保持する。
符号付き左シフト: 左方向へのシフトで、符号の保持に関する表現として使われることがある（多くは算術左シフトと同義）。
符号付きビットシフト: 符号付き整数に対するビット移動全般を指す総称。右/左の算術シフトを含むことがある。

算術シフトの対義語・反対語

論理シフト: ビットを右方向または左方向に移動させ、移動して空いたビットを0で埋めるシフト。算術シフトとは違い符号ビットを保持しないため、正負の区別を意識せずに計算を行います。
ゼロ埋め右シフト: 右へシフトする際、左端のビットを0で埋める呼び方。符号ビットを保持せず、負の数の扱いが変わる点が特徴です。
ゼロ埋め左シフト: 左へシフトする際、右端のビットが0で埋められる呼び方。算術左シフトと実質的に同じ動作になることが多く、符号ビットを保持しません。
符号ビットを保持しないシフト: 算術シフトの一種で、符号ビットを保持せず0で埋める性質を強調した表現。一般には論理シフトと同義として使われることが多いです。