

高岡智則
年齢:33歳 性別:男性 職業:Webディレクター(兼ライティング・SNS運用担当) 居住地:東京都杉並区・永福町の1LDKマンション 出身地:神奈川県川崎市 身長:176cm 体系:細身〜普通(最近ちょっとお腹が気になる) 血液型:A型 誕生日:1992年11月20日 最終学歴:明治大学・情報コミュニケーション学部卒 通勤:京王井の頭線で渋谷まで(通勤20分) 家族構成:一人暮らし、実家には両親と2歳下の妹 恋愛事情:独身。彼女は2年いない(本人は「忙しいだけ」と言い張る)
はじめに
近年、機械学習という言葉をよく耳にします。機械学習のモデルはたくさんの特徴(年齢、時間、天気など)を使って「予測」をします。そのとき、「どの特徴が予測にどれくらい影響しているのか」を知りたいですよね。そんなとき役に立つのが部分依存プロットです。この記事では、部分依存プロットとは何か、どうやって作るか、どう読むかを、初心者にもわかるように解説します。
部分依存プロットとは何か
部分依存プロット(Partial Dependence Plot, PDP)は、ある1つの特徴の値を変えたとき、モデルが出す予測値がどう変化するかを「他の特徴の影響を平均して」見るグラフです。難しく言うと、他の特徴を平均化して、特定の特徴だけの影響を取り出すための道具です。
たとえば、ある家の価格を予測するモデルを考えます。特徴には「部屋の数」「築年数」「場所」などがあります。部分依存プロットを作ると、部屋の数を1→2→3と増やした場合、その他の特徴をランダムに選んだ状態で多くの予測値を平均して、部屋の数の変化が価格にどう影響するかが見えます。グラフの斜面が急なら影響が大きい、平坦なら影響が小さいことを意味します。
PDPの特徴と限界
・特徴の独立性が高いほど読み取りが素直になります。実際には特徴同士が影響し合うことが多く、読み方には注意が必要です。
・モデルの種類によっても解釈は変わります。線形モデルと非線形モデルでは、同じ特徴でも影響の見え方が違うことがあります。
作り方の基本
以下は、PDPを作る基本的な考え方です。Pythonなどのツールを使うと作業が楽ですが、ここでは仕組みを分かりやすく説明します。
1) データとモデルを準備します。訓練データと、それで作った予測モデルを用意します。
2) 変化させたい特徴の値を、0から100などの範囲でいくつかの点に設定します。
3) 各点について、他の特徴の値をできるだけ多くのデータ点からランダムに取り出して平均します。そのとき、対象の特徴の値だけをその点の値に置き換え、予測を計算します。
4) 得られた予測値を、対象の特徴の値と一緒にグラフ化します。横軸が特徴の値、縦軸が予測値の平均です。
この手順は難しそうに見えますが、実際にはツールが自動でやってくれます。重要なのは「他の特徴の影響を平均する」ことと、「特定の特徴の値を変えたときの予測の傾向を見る」ことです。
応用の現場例
実務では、PDPを使って以下のような洞察を得る場面が多いです。広告のクリック率を予測するモデルで、表示回数や年齢がクリックにどう影響するかを確認したり、住宅価格の予測で部屋の数が価格に与える影響の大きさを比較したりします。
表で見るポイント
| 要点 | 説明 | 例 |
|---|---|---|
| 意味 | ある特徴だけが予測に与える影響を可視化する | 部屋の数が増えると価格がどう変わるかの傾向 |
| 前提 | 他の特徴を平均化する前提で読み解く | 場所と築年数の影響を平均して見る |
| 注意点 | 特徴間の依存性が高いと読み方が難しくなる | 相互作用を過大評価しない |
このように、部分依存プロットは「変数の単純な影響を、他の変数の影響を取り除いた上で見る」ための道具です。使い方を誤らなければ、モデルがどんな場面でどう動くかを日常的に理解する助けになります。
読み方のコツ
・グラフの傾きを見る。急な上昇・下降は影響が大きいことを示します。
・特定の値で平らな部分がある場合は、その値域では影響が小さいと読めます。
・現実のデータにはノイズが混ざります。読み方は「傾向を見る」程度に留めましょう。
まとめ
部分依存プロットは、機械学習の予測が「どの特徴でどう変わるか」を直感的に理解するための道具です。初めは難しく感じるかもしれませんが、基本の考え方を覚え、実際のデータで練習するうちに、モデルの弱点や強みを見抜く力がついてきます。ぜひ自分の身の回りのデータで、一度試してみてください。
部分依存プロットの同意語
- 部分依存プロット
- 機械学習モデルの特定の特徴量の値が予測値に与える影響を、他の特徴量の影響を平均して示すグラフ。
- 部分依存グラフ
- 同じ概念をグラフとして表した表現。特徴量の値と予測値の関係を視覚化する図。
- 部分依存曲線
- 特徴量の値を横軸、平均化した予測値を縦軸にした曲線状の表示。
- 部分依存図
- グラフ形式の表現で、部分依存の関係を図示したもの。
- 部分依存描画
- 部分依存の関係を図として描画した Visualization。
- 偏依存プロット
- “部分”を“偏”と表記した別表記。意味は同じく、文献に見られることがある表現。
- 偏依存グラフ
- 偏依存という言い方で示すグラフ。部分依存プロットと同義の図表。
- PDP
- Partial Dependence Plotの頭文字をとった略称。初心者にも覚えやすい表現。
- Partial Dependence Plot
- 英語表記そのまま。解説時に英語名として併記されることが多い名前。
部分依存プロットの対義語・反対語
- 完全依存プロット
- 部分依存プロットの対義語として、他の特徴の影響を一切平均化せず、対象の特徴と予測の関係を“完全に”描くイメージ。実務的には、全データの分布を一様に扱うのではなく、特定の条件下での関係性を直截に示すことを指すことがあります。
- 全体依存プロット
- PDPが局所的な主効果を平均化して示すのに対して、全体依存はデータ全体の依存関係をより総合的かつ直接的に可視化することを意図します。厳密な標準用語ではありませんが、全体像を捉えたいときの対比として用いられることがあります。
- 個別依存プロット(ICEプロット)
- 各データ点ごとに、対象の特徴を変化させたときの予測の推移を表示します。PDPがこれらの曲線を平均して一つの曲線にするのに対し、ICEは個々の推移をそのまま示すことで、個別のパターンや異常値も見えやすくします。
- 条件付き依存プロット
- 特定の条件(例: カテゴリがAのデータだけ、または特定のレンジの特徴値だけ)を満たすデータを対象にした依存プロットです。PDPのように全データの平均を取らず、条件を絞って依存を観察します。
- 相互作用重視プロット
- 二つ以上の特徴がどう組み合わさると予測がどう変わるかを強調するプロットです。PDPは主効果の平均を示しがちですが、相互作用重視のプロットは特徴間の連携効果に焦点を当てます。
- 直接効果プロット
- 特定の特徴の“直接的”な影響だけを描く試み。他の特徴の潜在的な間接効果を排除・抑制して、対象特徴の直線的・単純な影響を可視化します。
部分依存プロットの共起語
- PDP
- Partial Dependence Plot(部分依存プロット)の略。1つ以上の特徴量が予測値に与える平均的な影響を可視化するグラフ。
- 部分依存プロット
- 特定の特徴量が予測値へ与える影響を、他の特徴量を固定して平均化することで表す解釈手法。グローバル解釈の代表。
- 1-way PDP
- 1つの特徴量の影響を描く部分依存プロット。対象の特徴量の値を変えたときの予測値の平均変化を示す。
- one-way PDP
- 同義。英語表記の別名。
- 2-way PDP
- 2つの特徴量の組み合わせによる影響を描くPDP。相互作用を可視化する基本形。
- two-way PDP
- 同義。英語表記の別名。
- 特徴量
- モデルに入力として使われる説明変数。PDPの対象となる。
- 特徴量の影響
- ある特徴量が予測に与える効果のこと。
- 予測値
- モデルが出す推定結果。PDPはこの値の変化を説明する。
- 平均効果
- 特徴量が予測に与える平均的な影響のこと。
- グローバル解釈
- モデル全体の挙動を説明する解釈の枠組み。PDPはこの枠組みの代表手法の一つ。
- 局所解釈
- 個別の予測に対する説明。PDPとは異なる視点。
- SHAP
- Shapley値に基づく局所・全体解釈手法。PDPと補完的な情報を提供。
- LIME
- 局所的な解釈法。PDPと併用されることがある。
- Shapley値
- 特徴量の寄与を公平に割り当てる指標。PDPと比較して個々の予測寄与を示す。
- 相互作用
- 特徴量間の組み合わせ効果。2-way PDPで可視化されることが多い。
- 相関と依存
- 特徴量間の関連性。PDPの解釈には分布の偏りに注意。
- 連続特徴量
- 連続値をとる特徴量。PDPで滑らかな曲線を描くことが多い。
- カテゴリカル特徴量
- カテゴリ値をとる特徴量。PDPの解釈の際にはエンコーディングが必要。
- エンコーディング
- カテゴリ変数を数値化する処理。PDPでは適切な変換が重要。
- 可視化
- データやモデルの挙動を図で表現すること。
- プロット
- グラフのこと。PDPはその一種。
- モデル
- 機械学習モデル。PDPの対象となる関数。
- 機械学習モデル
- 決定木系、ランダムフォレスト、勾配ブースティング、ニューラルネットなどの総称。
- 決定木
- シンプルな木構造のモデル。PDPの説明対象にも使われることがある。
- ランダムフォレスト
- 複数の決定木を組み合わせたアンサンブルモデル。PDPでの解釈対象としてよく使われる。
- 勾配ブースティング
- 勾配ブースティング系のモデル。PDPの解釈対象として一般的。
- XGBoost
- 高性能な勾配ブースティング実装。PDPでの解釈対象として広く使われる。
- LightGBM
- 高速な勾配ブースティング実装。PDPの適用対象。
- データ分布
- データがどのように分布しているか。PDPの解釈は分布に依存して影響を受ける。
- 再現性
- 同じ設定・データで同じ結果が得られる性質。PDP作成時にも影響することがある。
- データ前処理
- 欠損値処理、正規化、エンコーディングなど、PDP作成前の準備作業。
- 非線形エフェクト
- 特徴量と予測値の関係が非線形である場合の影響をPDPで表現。
- 非線形性
- 同義。非線形な関係をPDPで可視化することが多い。
部分依存プロットの関連用語
- 部分依存プロット
- 特定の特徴量の値が予測に与える平均的な影響を示すグラフ。他の特徴量はデータ全体の分布に沿って平均化され、モデル全体の挙動を把握するための指標です。
- ICEプロット
- Individual Conditional Expectation の略。各データ点ごとの予測の変化を描く線を多数描画し、特徴量の効果がデータ点によってどう異なるかを可視化します。PDPはICE曲線の平均です。
- 2変数部分依存プロット
- 2つの特徴量の組み合わせが予測に与える影響を2次元の面として表示するグラフ。相互作用の有無を直感的に確認できます。
- ALEプロット
- Accumulated Local Effects の略。特徴量の依存性を局所的に捉え、それを積み上げて全体の効果を表すグラフ。PDPの特徴量依存が他の変数と強く相関している場合の問題を緩和します。
- SHAP値
- Shapley値を使って、各特徴量が個別の予測にどれだけ貢献したかを示す指標。局所解釈とグローバル解釈の両方に利用できます。
- LIME
- Local Interpretable Model-agnostic Explanations の略。個別の予測を局所的な線形モデルで近似して解釈します。
- グローバル代替モデル
- 解釈性の高い代理モデルを用いて、オリジナルモデルの挙動を全体像として近似・説明する手法。
- 特徴量重要度
- モデル全体で、各特徴量が予測に与える影響の大きさを評価する指標。PDPとは異なり、個別の値に依存せず全体的な寄与を示します。
- 解釈可能性
- モデルの予測が理解しやすい・説明しやすい性質。PDPやLIME、SHAPなどは解釈性を高める手法です。
- 相互作用 / 相互作用効果
- 複数の特徴量が組み合わさった時に予測に与える影響が、単純な足し算では表せない場合の現象。PDPは相互作用を観察しにくいことがあるため、2変数プロットやALEで検討します。
- 信頼区間
- PDPやICEプロットに対して、ブートストラップ等で推定される不確実性の区間を表示することがあります。
- 周辺分布の期待値
- 他の特徴量をその分布で平均化(周辺化)して得られる、特定の特徴量の影響の期待値。
- モデル依存性 / モデル非依存性
- PDPはモデルに依存せず適用できる(モデル非依存・モデルagnostic)。ただし、特定のモデルの性質には影響を受ける場合があります。



















