

高岡智則
年齢:33歳 性別:男性 職業:Webディレクター(兼ライティング・SNS運用担当) 居住地:東京都杉並区・永福町の1LDKマンション 出身地:神奈川県川崎市 身長:176cm 体系:細身〜普通(最近ちょっとお腹が気になる) 血液型:A型 誕生日:1992年11月20日 最終学歴:明治大学・情報コミュニケーション学部卒 通勤:京王井の頭線で渋谷まで(通勤20分) 家族構成:一人暮らし、実家には両親と2歳下の妹 恋愛事情:独身。彼女は2年いない(本人は「忙しいだけ」と言い張る)
オイラー法とは?
オイラー法は、微分方程式の解を「一歩ずつ進めて近づける」基本的な数値解法のひとつです。実世界の現象を数値で近く解くとき、厳密解を出すのが難しいことが多いですが、オイラー法ならとても直感的に近似解を得ることができます。
ここで扱うのは、
<span>dy/dt = f(t, y) の形の常微分方程式と、初期値 y(t0) = y0 です。刻み幅と呼ばれる小さな時間間隔 h を決めて、時間を t0, t0+h, t0+2h, … と進めていきます。
オイラー法の考え方はとてもシンプルです。現在の時刻 t_n での値 y_n を使って、次の時刻 t_{n+1} = t_n + h での近似値を次の式で求めます。
公式:y_{n+1} = y_n + h f(t_n, y_n)
この式は、点 (t_n, y_n) の傾きを近似的に直線として用い、次の時点の値を直線の延長上で推定する、という直感的な方法です。
具体的な計算法
手順はとても簡単です。
- すみませんが、ここでは「表現を簡潔に」するため、段階的な文字列ではなく説明だけ記します。
1) 初期条件 t0, y0 を決める。 2) 適当な刻み幅 h を選ぶ。 3) y_{n+1} = y_n + h f(t_n, y_n) を用意。 4) t_{n+1} = t_n + h として次の計算へ。
この流れを繰り返すと、t が進むにつれて y が近似的に求まります。
例題: dy/dt = y, y(0) = 1
最も分かりやすい例として、dy/dt = y を考えます。解は y(t) = e^t ですが、オイラー法での近似は次のようになります。
f(t, y) = y なので、
y_{n+1} = y_n + h y_n = y_n(1 + h)
初期値 y_0 = 1、刻み幅 h = 0.1 の場合を計算すると、
| t_n | y_n | y_{n+1} = y_n + h f(t_n, y_n) | |
|---|---|---|---|
| 0 | 0.0 | 1.0000 | 1.1000 |
| 1 | 0.1 | 1.1000 | 1.2100 |
| 2 | 0.2 | 1.2100 | 1.3310 |
| 3 | 0.3 | 1.3310 | 1.4641 |
この表のように、刻み幅 h が小さいほど y の近似は滑らかになり、真の解 y(t) = e^t に近づきます。例えば t = 0.3 のとき、真の値は約 1.3499 ですが、オイラー法の近似は約 1.4641 となる場合もあります。これは刻み幅が大きいと生じる誤差の一例です。
ポイント:刻み幅 h を小さくすると誤差は減りますが、計算回数が増えます。実務では、解の挙動や安定性を考慮して適切な h を選ぶ工夫が必要になります。
オイラー法の利点と注意点
利点:手計算でも理解しやすく、式が単純で実装が容易です。プログラミングの入門としてもぴったりです。
注意点:すべての問題に適しているわけではなく、特に「剛性問題」や長時間の計算では誤差が蓄積して不安定になることがあります。その場合は、より高度な数値解法(例えば改良オイラー法、ルンゲ-クッタ法など)を検討します。
まとめとして、オイラー法は「微分方程式を近似的に解く最も基本的な方法」だと覚えてください。初歩的な理解には最適で、他の数値解法を学ぶ基礎になります。
オイラー法の同意語
- オイラー法
- 常微分方程式を初期条件から一歩ずつ追って解く、最も基本的な数値解法の一つです。現在の値と導関数を使って、次の時点の値を直線的に推定します。
- オイラーの法
- オイラー法の別称。初歩的な一歩法として古くから用いられる表現です。
- オイラー近似
- オイラー法によって得られる解の近似のこと。正確な解ではなく、手計算や計算機での近似解を指します。
- オイラー近似法
- オイラー法を用いた近似解を得る方法の別称です。
- 明示オイラー法
- Explicit Euler method。次の値を y_{n+1} = y_n + h f(t_n, y_n) で計算する、明示的なオイラー法です。
- 陰的オイラー法
- Implicit Euler method。次の値を y_{n+1} = y_n + h f(t_{n+1}, y_{n+1}) の形で求める、陰的(暗黙的)なオイラー法です。
- オイラー法 (一歩法)
- 一歩法としてのオイラー法を指します。現在の点を用いて次の点を1回の計算で求めるシンプルな手法です。
オイラー法の対義語・反対語
- 陰解法
- オイラー法の対義語として広く使われる、未知の値 y_{n+1} を現在のステップで解く必要がある手法。一般に前向き法より安定性が高く、硬い問題にも適します。
- 後向きオイラー法
- Backward Euler method。y_{n+1} = y_n + h f(t_{n+1}, y_{n+1}) のように、未来の値を使って現在の値を求める陰的法。計算は連立方程式を解く必要がありますが、安定性が非常に高いです。
- 解析解/閉形式解
- 微分方程式の厳密解。条件が揃っていれば誤差ゼロで答えを得られるため、数値解法の対義語として挙げられます。
- 高次のルンゲ-クッタ法(例 RK4)
- オイラー法より高精度な数値解法。適切なステップ幅で、同じ計算量でもはるかに正確な近似が得られます。
- 多段法(Adams-Bashforth/Moulton など)
- 過去の複数の値を使って次の値を予測・修正する数値解法。オイラー法より精度が向上することが多いです。
- 安定性を重視する陰的法( stiff 方程式向け)
- 硬い微分方程式を安定に解くよう設計された陰的解法。オイラー法の安定性の問題を克服します。
オイラー法の共起語
- 常微分方程式
- 未知関数の振る舞いを時間の関数として表す式。オイラー法はこの方程式を数値的に解く代表的な方法です。
- 初期値問題
- 初期条件を与えて解を求める問題設定。オイラー法はこの問題を解く際の標準的な数値法の一つです。
- 差分方程式
- 連続モデルを離散化して得られる式。オイラー法で得られる更新式は差分方程式の形を取ります。
- 離散化
- 連続的な現象を discrete な点で近似する作業。オイラー法は離散化の典型例です。
- ステップ幅
- 計算上の時間の刻み幅。小さくすると精度が上がるが計算量が増えます。
- 前進オイラー法
- Explicit Euler,y_{n+1} = y_n + h f(t_n, y_n) の公式で解く最も基本的な方法。
- 後退オイラー法
- Implicit Euler,y_{n+1} = y_n + h f(t_{n+1}, y_{n+1}) の公式。線形代数の解法が必要になることがあります。
- 局所誤差
- 1ステップで生じる誤差。通常は O(h^2) 程度。
- 全体誤差
- 初期値から全体にわたって生じる誤差の累積。通常 O(h) 程度になることが多い。
- 収束
- ステップ幅を小さくすると解が真の解へ近づく性質。
- 安定性
- 小さな誤差が時間とともに暴れず、解が健全に推移する性質。
- テイラー展開
- オイラー法は関数の一階のテイラー展開を用いた近似であるという観点。
- 解析解
- 連続問題の厳密解。誤差を評価する基準として比較対象になります。
- 誤差評価
- 絶対誤差・相対誤差など、解の精度を測る指標。
- ルンゲクッタ法
- より高精度な数値解法。代表例は4次ルンゲクッタ法で、オイラー法より計算量は多いが精度は高い。
- 線形微分方程式
- 係数が線形なODE。オイラー法の挙動が理解しやすい代表例。
- 非線形微分方程式
- f が非線形のODEにも適用可能だが、安定性の扱いが難しくなることがあります。
- 誤差蓄積
- 各ステップの誤差が次のステップへ影響して累積する現象。
- 計算量
- 1ステップあたりの計算コストと全体の総計。小さなステップ幅は計算量を増やします。
- 実装
- 実際のコードでの実装ポイント(関数の定義、ループ、境界条件の処理など)。
- アダプティブステップ
- 誤差を一定に保つためにステップ幅を動的に変える工夫。
- 差分法
- 微分方程式を差分方程式へ置換する一般的な手法。オイラー法は差分法の一種。
- 数値解法
- 微分方程式を数値的に解く技法の総称。
オイラー法の関連用語
- オイラー法
- 常微分方程式を解く最も基本的な数値解法のひとつ。現在の値から微分を使って次の値を直線的に近似する一段法です。
- 前進オイラー法(Explicit Euler)
- y_{n+1} = y_n + h f(t_n, y_n) の形で次の値を更新する最も基本的な実装。計算が軽いが安定性には限界があります。
- 後退オイラー法(Implicit Euler)
- y_{n+1} = y_n + h f(t_{n+1}, y_{n+1}) の形で未知の次の値を解く陰解法。安定性が高い場合が多い。
- 初期値問題(IVP)
- y'(t) = f(t, y(t))、y(t_0) = y_0 のように初期条件を与える問題を指します。
- 常微分方程式(ODE)
- 独立変数が一つの微分方程式。オイラー法はODEを解くための数値法です。
- スカラーODE
- 未知関数がスカラー値のみの微分方程式。
- ベクトルODE
- 未知関数がベクトル値の微分方程式。複数の成分を同時に扱います。
- 一段法
- 現在の値だけを用いて次の値を求める手法。オイラー法は代表的な一段法です。
- 多段法
- 複数の過去の情報を用いて次の値を求める手法。Runge-Kuttaは多段法の一種です。
- Runge-Kutta法(RK法)
- 高精度な多段法の総称。代表例としてRK4が広く使われます。
- RK2(2次のRunge-Kutta)
- 2段階で近似を行う方法の総称。中間値を使って更新します。
- RK4(4次のRunge-Kutta)
- 4つの評価点を用いて高精度に解く最も一般的な多段法の一つ。
- 修正オイラー法 / ヒューン法(Heun法)
- 前進オイラー法の予測値を修正して精度と安定性を改善する方法。
- 適応ステップサイズ法
- 局所誤差を見て自動的に時間刻みを調整する方法。効率と精度の両立に役立つ。
- 時間刻み / ステップサイズ(h)
- 解の更新間隔。小さいほど精度は上がるが計算量が増える。
- 局所誤差
- 1ステップ当たりの近似誤差。通常は O(h^p) で表されます。
- 全体誤差
- 積み重ねた全ステップの総括的誤差。一般に O(h^{p-1}) 〜 O(h^p) となることが多い。
- 収束性
- ステップサイズを小さくすると数値解が真の解へ近づく性質。
- 安定性
- 数値解が解の挙動を乱さずに安定して進む性質。特に長時間計算や剛性問題で重要。
- 安定性領域
- 複素平面で、特定の線形方程式に対して解が発散しない h の範囲を示す領域。
- 剛性 / 剛性問題
- 微分方程式のうち、ミクロな時間スケールとマクロな時間スケールが大きく異なる問題。Explicit Euler は剛性に弱いことがあります。
- 初期条件
- y(t0) の値、IVP の開始点の条件。
- 境界条件に対する適用
- 境界条件が定義される場合にもオイラー法を拡張して用いることができます(例: 空間的離散化と組み合わせる場合)。
- 数値解法の差分表現
- 微分方程式を離散化して近似解を得る一般的な考え方。



















