fail2banとは?初心者にもわかる基本と使い方ガイド共起語・同意語・対義語も併せて解説!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
fail2banとは?初心者にもわかる基本と使い方ガイド共起語・同意語・対義語も併せて解説!
この記事を書いた人

高岡智則

年齢:33歳 性別:男性 職業:Webディレクター(兼ライティング・SNS運用担当) 居住地:東京都杉並区・永福町の1LDKマンション 出身地:神奈川県川崎市 身長:176cm 体系:細身〜普通(最近ちょっとお腹が気になる) 血液型:A型 誕生日:1992年11月20日 最終学歴:明治大学・情報コミュニケーション学部卒 通勤:京王井の頭線で渋谷まで(通勤20分) 家族構成:一人暮らし、実家には両親と2歳下の妹 恋愛事情:独身。彼女は2年いない(本人は「忙しいだけ」と言い張る)


fail2banとは?基本の考え方

fail2ban は サーバーの不正アクセスを自動で検知しブロックするセキュリティツール です。主な用途は SSH への brute-force 攻撃や攻撃の試行を減らすことです。インストール後、ログを監視して一定の回数の失敗を検知すると、対象の IP をファイアウォールで一定時間遮断します。

fail2ban の仕組み

fail2ban は ログファイルを監視するデーモン です。対象となるサービスのログを読み取り、不正な試行 が一定の閾値を超えると 影響を受ける IP を ban します。 ban はファイアウォールのルールを追加する形で行われるため、攻撃元の通信が遮断されます。

対応するサービスと監視対象

ssh, ftp, apache, nginx などのログを対象に設定できます。デフォルトで ssh の監視に使われることが多いですが、設定ファイルを編集することで他のサービスにも対応させることができます。

インストールと基本設定

多くの Linux ディストリビューションではパッケージマネージャーで簡単に導入できます。例えば apt では次のように実行します。

sudo apt-get update

sudo apt-get install fail2ban

インストール後は設定ファイルを編集します。主な設定ファイルは /etc/fail2ban/jail.conf または jail.local です。

jail.local には監視対象のサービスと ban のルールを記述します。以下は初心者向けの基本設定例です。

基本設定の例

項目説明
enabledサービスごとの有効化フラグ。on に設定
port監視対象のポート。ssh の場合は 22 など
filter対応するフィルタの名前。ssh なら sshd
logpath監視するログファイルのパス
bantimeロック時間。秒で指定。例 600 は 10 分
maxretry失敗回数の閾値。閾値を超えると ban

運用のコツと注意点

初期設定のままでは正当な利用者が誤ってブロックされることがあります。ignoreip に自分の IP アドレスや広範な信頼 IP を追加して誤検知を減らしましょう。ブロックが長すぎると働きが落ちるので、様子を見ながら bantime を調整します。

よくあるトラブルと対処法

設定ファイルの記述ミスやパスの間違い、権限の問題などで fail2ban が起動しないことがあります。サービスの状態を確認し、ログを読んで原因を特定します。

まとめ

fail2ban は初心者でも扱える強力なセキュリティツールです。正しい対象の設定と適切な更新を行えば、サーバーへの不正アクセスを大幅に減らすことができます。導入は難しくなく、まずは SSH の保護から始めると良いでしょう。


fail2banの同意語

fail2ban
Linuxサーバー向けのオープンソースのセキュリティツール。ログを監視して認証失敗や不正アクセスを検知すると IP アドレスを自動的にブロックする仕組みを持ち、主にiptablesやfirewalldと連携して防御ルールを適用します。
Fail2Ban
(同じ意、表記の違い)
f2b
fail2ban の略称として使われることがある非公式な表記。実務では公式名を使うのが一般的ですが文献やコードで見かけることがあります。
自動ブロック機能付きログ監視ツール
ログを監視して不審な挙動を検知した際に自動的にブロックする機能を備えたツールの総称。fail2banの代表的な具体例の一つです。
自動IPブロックツール
検知した不審なIPアドレスを自動的にブロックする機能を指す表現。fail2banがこのカテゴリに該当します。
SSHブルートフォース対策ツール
SSHのパスワード推測攻撃(ブルートフォース)を検知・対処する機能を持つツール。fail2banはこの用途で使われることが多いです。
認証失敗検知と遮断ツール
認証に失敗した試行を検知し、該当するIPを遮断する機能を指す表現。fail2banの核機能を端的に表しています。
侵入防止ツール(ホストベース)
ホスト側で侵入を防ぐための機能を提供するツール。fail2banは主にホスト上で動作し、侵入を未然に防ぎます。
セキュリティ自動化ツール
セキュリティ関連のルール適用や対策を自動化するタイプのツールの総称。fail2banはログ監視と遮断の自動化を担います。
iptables連携ブロックツール
iptablesやnftablesなどのファイアウォールルールと連携して、検知時にブロックを適用する機能を持つツール。fail2banはこれを実現します。
Log監視ベースのセキュリティ対策ソフト
ログを核に不審な挙動を検知し、遮断などの対策を自動で行うソフトウェア。fail2banは代表的な例です。
不正アクセス検知・遮断ソフト
不正アクセスを検知し、攻撃源を遮断する機能を中心にするソフトウェアの総称。fail2banはその一例です。
Linuxサーバー用セキュリティ強化ツール
Linuxサーバーの防御を強化する目的で導入されるセキュリティツールの総称。fail2banはその代表格です。
Brute-force対策ソフトウェア
ブルートフォース攻撃に対して検知・防御を行うソフトウェア。fail2banはSSHなどの認証系サービスを対象に使われます。

fail2banの対義語・反対語

オープンアクセス
全てのIPを制限なく受け入れる運用。 fail2ban のような自動ブロック機能を使わない状態。
ホワイトリスト方式
事前に許可した IP だけを通過させる運用。 fail2ban のブラックリストに対する反対の考え方。
許可リストのみ
許可リストに載っている IP だけを受け付け、それ以外を原則遮断する運用。 fail2ban の自動ブロックとは逆の思想。
自動遮断なし
ログを監視するだけで、IP を自動的に遮断しない設定。侵入検知はあるかもしれないが自動封鎖は行わない。
ラックリスト非利用
ブラックリスト機能を使わず、ブロック対象を生じさせない運用。 fail2ban の対極に位置する考え方。
常時解放モード
特定の条件なしに常時アクセスを許可する状態。セキュリティの抑止力が低下する可能性が高い。
手動検知・介入のみ
自動の遮断機能を使わず、セキュリティ対応を人の判断と手動介入に任せる運用。
監視のみで自動制御なし
監視は行うが、異常を検知して自動的に遮断する機能を使わない状態。

fail2banの共起語

bantime
ブロックする期間。失敗したIPアドレスを何秒間遮断するかを決める設定です。
findtime
カウントする時間の枠。指定時間内の認証失敗を合算して判定します。
maxretry
banの閾値となる連続失敗回数。これを超えるとそのIPが ban されます。
jail
Fail2banが保護対象として監視する“グループ”。特定のログファイル・フィルター・アクションの組み合わせ。
filter
ログを解析する正規表現のパターンを定義する設定。例: sshd の認証失敗を検出するルール。
action
ban実行時に呼び出す処理の組み合わせ。iptables/nftablesでのブロックやメール通知などを含みます。
iptables
Linuxの従来のファイアウォールバックエンド。Fail2banがこの backend でブロック操作を行うことが多いです。
nftables
新しい世代のファイアウォールバックエンド。iptablesの代替として使われます。
ufw
Uncomplicated Firewallの略。Fail2banがこの前提でアクションを実行する場合があります。
logpath
監視対象のログファイルの場所。例: /var/log/auth.log または /var/log/secure。
sshd
SSH関連の認証失敗を検出するフィルター名。sshdのログを対象にします。
recidive
再発をまとめて処理するための特別なジャイル。長期間のブロックを効率化します。
ignoreip
BAN対象外とするIPのリスト。信頼できるIPを除外して正規アクセスを許可します。
destemail
通知を受ける宛先メールアドレス。Fail2banのメール通知先です。
sender
通知メールの送信元情報(メールアドレス・表示名)。
mail
メール通知を有効にするかどうか。オンにすると検出時にメールが送られます。
fail2ban-client
Fail2banをコマンドラインから操作するツール。状態確認や設定変更に使います。
fail2ban-regex
ログとフィルターの正規表現照合を検証するツール。フィルターの適合を試す際に使います。
systemd
systemdでFail2banサービスを管理するかどうか。起動・自動起動設定に関わります。
status
現在のジャイルの稼働状況を表示します。どのIPが ban されているか等を確認できます。
jail.local
個別の設定を上書きするローカル設定ファイル。運用ごとにカスタマイズします。
jail.d
追加のジャイル設定ファイルを格納するディレクトリ。モジュール的な設定を分けて管理します。
auth_log
認証関連のログファイルの総称。例: /var/log/auth.log、/var/log/secure
ssh_filter
SSH関連の認証失敗パターンを定義するフィルターの識別子。sshdのログに対応します。
logrotate
ログファイルのローテーション設定。長期運用時のログ管理とFail2banの動作安定化に影響します。

fail2banの関連用語

fail2ban
fail2banは、サーバのログを監視して不正な試行を検知し、該当するIPを自動的にブロックするセキュリティツールです。主にSSHのブルートフォース攻撃やウェブアプリの不正アクセスを防止します。
jail
jailは、監視対象のサービスと適用するルールをまとめた単位です。各 jail は対象のログパス、検知ルール、実行するアクションを個別に設定します。
jail.local
jail.localはデフォルト設定を上書きするためのローカル設定ファイルです。環境に合わせてカスタマイズします。
jail.conf
jail.confはfail2banの基本設定ファイルですが、推奨は jail.local を用いてカスタマイズすることです。
jails.d
jails.dディレクトリには追加の jail 設定ファイルを格納します。複数サービスを分離して管理できます。
filters
filtersはfail2banがログを解析するための正規表現パターンを格納する設定群です。主に filters.d に置かれます。
filter
フィルターは、特定のサービス用の不正パターンを定義します。failregex などを含みます。
failregex
failregexは、ログのどの部分が不正試行を表すかを判断する正規表現の集合です。サービスごとに定義します。
ignoreregex
ignoreregexは、誤検知を避けるために除外する正規表現を指定します。
logpath
logpathは、監視対象のログファイルのパスです。例: /var/log/auth.log、/var/log/nginx/access.log など。
maxretry
maxretryは、一定時間内に許容される不正試行の上限回数です。これを超えると ban されます。
findtime
findtimeは、不正試行をカウントする時間窓の長さです。
bantime
bantimeは、ブロックを適用する期間の長さです。秒・分・時間で設定できます。
ignoreip
ignoreipは、ブロック対象から除外するIPアドレスのリストです。ホワイトリスト的な役割を果たします。
backend
backendは、fail2banが実際にブロックを適用するファイアウォールの実装を指示する設定です。
iptables
iptablesはLinuxの伝統的なパケットフィルタ機能です。fail2banはこのバックエンドを使ってIPを遮断します。
nftables
nftablesはiptablesの後継で、より新しいパケットフィルタ機能を提供します。fail2banはnftablesをバックエンドとして利用できます。
ufw
ufwはUbuntu系で使われる簡易ファイアウォールツールです。fail2banはこのバックエンドを通じてブロックします。
firewalld
firewalldはRed Hat系の動的ファイアウォール管理ツールです。fail2banと組み合わせてブロックを適用できます。
pf
pfはBSD系のファイアウォールです。環境によってはバックエンドとして使われることがあります。
action
actionは、検知時に実行される具体的な処理のセットです。iptables-*, nftables, hostsdeny などのアクションが用意されています。
status
fail2ban-client statusを使うと、現在の ban 状況や jail の概要を確認できます。
ban
banは、検知時に対象IPへブロックを適用する処理です。
unban
unbanは、ブロックを解除する処理です。 bantime 終了後や手動で解除します。
logs
fail2banの動作ログは通常 /var/log/fail2ban.log に記録され、検知履歴や ban の履歴を確認できます。
attack_patterns
attack_patternsは、fail2banが対象とする代表的な攻撃パターンのことです。例としてSSHへのログイン失敗やウェブアプリの不正リクエストなどがあります。
example_services
fail2banはSSH、Apache、Nginx、Postfix、Dovecot など、複数のサービスを対象に設定できます。

fail2banのおすすめ参考サイト


インターネット・コンピュータの人気記事

awstatsとは?初心者でもわかる使い方と基本解説共起語・同意語・対義語も併せて解説!
14178viws
bing・とは?初心者のための基本ガイド:検索エンジンの仕組みと使い方共起語・同意語・対義語も併せて解説!
1975viws
着信転送とは?初心者向けガイドで分かる使い方と設定のコツ共起語・同意語・対義語も併せて解説!
849viws
リマインドメールとは?初心者にもわかる基本ガイドと使い方のコツ共起語・同意語・対義語も併せて解説!
589viws
com端子・とは?初心者にも分かる基礎ガイド|シリアルポートの使い方と歴史を解説共起語・同意語・対義語も併せて解説!
575viws
充電アダプターとは何かを徹底解説|初心者でも分かる基本と選び方のコツ共起語・同意語・対義語も併せて解説!
542viws
pinロックとは?初心者が知っておくべき基本と使い方ガイド共起語・同意語・対義語も併せて解説!
532viws
asp・とは?初心者向けに徹底解説する基本と使い方ガイド共起語・同意語・対義語も併せて解説!
461viws
16進数カラーコード・とは?初心者でもつまずかない基礎と使い方ガイド共起語・同意語・対義語も併せて解説!
448viws
ローカルポート・とは?初心者にも分かる基本と使い方ガイド共起語・同意語・対義語も併せて解説!
428viws
7zファイル・とは?初心者でもわかる使い方と特徴を解説共起語・同意語・対義語も併せて解説!
379viws
全角文字とは?初心者向け解説|全角と半角の違いをやさしく学ぶ共起語・同意語・対義語も併せて解説!
351viws
差し込み印刷・とは?初心者でもすぐわかる使い方と仕組みガイド共起語・同意語・対義語も併せて解説!
345viws
ワンタイムコード・とは?初心者でも分かる基本と使い方ガイド共起語・同意語・対義語も併せて解説!
320viws
none とは?初心者にもやさしく解説する意味と使い方ガイド共起語・同意語・対義語も併せて解説!
309viws
select句・とは?初心者でも分かるSQLの基本と使い方共起語・同意語・対義語も併せて解説!
302viws
csvダウンロードとは?初心者が今すぐ使える基本ガイド共起語・同意語・対義語も併せて解説!
297viws
ダイレクトチャットとは?初心者向けガイドで使い方と注意点を徹底解説共起語・同意語・対義語も併せて解説!
296viws
解像度スケールとは?初心者でも分かる解像度スケールの基礎と使い方共起語・同意語・対義語も併せて解説!
275viws
sha256とは?初心者が知るべき暗号ハッシュの基礎と使い道共起語・同意語・対義語も併せて解説!
239viws

新着記事

インターネット・コンピュータの関連記事