ネストリウス派・とは？初心者でも分かる解説と歴史共起語・同意語・対義語も併せて解説！

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高岡智則

年齢：33歳性別：男性職業：Webディレクター（兼ライティング・SNS運用担当）居住地：東京都杉並区・永福町の1LDKマンション出身地：神奈川県川崎市身長：176cm 体系：細身〜普通（最近ちょっとお腹が気になる）血液型：A型誕生日：1992年11月20日最終学歴：明治大学・情報コミュニケーション学部卒通勤：京王井の頭線で渋谷まで（通勤20分）家族構成：一人暮らし、実家には両親と2歳下の妹恋愛事情：独身。彼女は2年いない（本人は「忙しいだけ」と言い張る）

ネストリウス派とは何か

ネストリウス派は、5世紀初頭に活躍した聖書学者ネストリウスに関連する信仰の潮流です。正式にはネストリアン派と呼ばれることもあり、マリアをTheotokos（神の母）として称えるかどうかをめぐる議論が有名ですが、実際のところは人と神の関係をどう理解するかが中心の話題です。

歴史的背景

4世紀末から5世紀初頭の帝国と教会の権威闘争の中で、キリストの性質と受肉のあり方について異なる理解が生まれました。ネストリウス派は、人間としてのイエスと神としてのキリストが結合して1人の救い主となったという点を強調し、時に「二つの性格が同一の人格に結びつく」という見方をとりました。この見方は、宮廷の政治的対立や教会の教義確定の過程で議論を呼び、最終的には教会会議で異端とされることになります。

主要な教義のポイント

キリストは神の子であり人の子でもあるという観点を強調し、マリアをTheotokos（神の母）と呼ぶべきかどうかを巡って論争しました。ネストリウス派は「Christotokos（キリストの母）」という語を用いることを重視し、マリアが神の母であると呼ぶ表現には慎重であるべきだと主張しました。一方、対立した教会は「Theotokos」という表現を支持し、イエス・キリストが神と人との結合体であることを肯定しました。

主要な教義の対立点

対立点の要点は、キリストの性質と受肉の取り扱いです。ネストリウス派は人間としてのイエスと神としてのキリストをひとつの「お方」に結びつける見方を強調しましたが、正統派は神と人が完全に結びつくとする観点を取ります。

現在と影響

ネストリウス派は東方教会の一派として存続しましたが、431年のエフェソス公会議で異端と判断され、正統派キリスト教会の神学と分岐します。その後の歴史の中で、「ネストリウス派」という呼称は主に東方正教会の一部の教派や聖地で継承され、現在でも学問的にはキリスト論の発展や教会史の研究対象として重要です。

表での比較

項目	ネストリウス派の特徴	正統派の見解
キリストの性質	人と神の二つの性格が結合	一つの人格に神性と人性が完全に結合
マリアの呼称	Christotokos（キリストの母）を支持	Theotokos（神の母）を支持
結論	431年の公会議で異端と判断	正統な教義を確立

このようにネストリウス派は歴史の中で教義の解釈の違いが生んだ派閥であり、現代のキリスト教の多様性の理解につながる重要な一章です。

ネストリウス派の同意語

ネストリウス派: ネストリウスの教えに基づく古代のキリスト教派。キリストの神性と人性を二重に捉える教義を持ち、マリアを“神の母”とする考えをめぐる論争と関連づけられることが多い。東方教会（Church of the East）の流れを指す名で、歴史的には中東・中央アジアを中心に広がった。
ネストリウス教派: ネストリウス派と同義の表現。ネストリウスの教義を継承・体系化する教派を指す言い方。
ネストリウス主義: ネストリウスの教義を中心とした思想・教義体系。一般にはNestorianismと呼ばれるキリスト論の立場を指す語。
景教: 中国・日本の歴史的文献でNestorianismを指す呼称。東方のキリスト教を意味する語として使われる。
景教派: 景教を信奉する教会系統を指す表現。Nestorianismの流れを示す別称として用いられることがある。
ネストリアン派: Nestorianの語源を音写した表現。ネストリウス派の別称として使われることがある。

ネストリウス派の対義語・反対語

二性一体説: イエス・キリストは神性と人性を一つの人格の中に二つの性質として結びつけているとする教義。Nestorianismの主張に対して、キリストは一つの人格に二つの性質をおさめるとする正統教義（カルケドンの教理）を指す対義語として用いられる。
モノフィズム: キリストには神性のみ（または神性が人性を完全に取り込んだ形）しかないとする教義。Nestorianismの“二つの分離した人格”という主張とは対立する概念。
一性論: キリストの性が一つの性であるとする教義。モノフィズムの別表現として使われることがあり、対義として理解されることもある。
Theotokos肯定論: 聖母マリアを『神の母（Theotokos）』と呼ぶことを肯定する立場。Nestoriusはこの称号を避けるべきとしたが、対義として分かりやすく挙げられる。
正統派キリスト教: キリストは二性一体の一人の人格を持つとする、初期教会の伝統的・主流の信仰。Nestorianismの対義の大枠として用いられる。
カルケドン定義（公会の二性一体説）: 公会カルケドンで確定された、イエス・キリストが二つの性質を持つ一人の人格であるとする教義。Nestorianismを批判する最も重要な公式定義。

ネストリウス派の共起語

ネストリウス派: 古代キリスト教の派閥で、神の言葉（ロゴス）と人間イエスという二つの人格を分離して捉えるとされる教義に結びつけられ、後には異端とされてきたと説明されることが多い。
ネストリウス: 4世紀の東方教会の司教で、彼の教義はエフェソス公会議で異端と判断されたと伝えられる中心人物。
エフェソス公会議: 431年に開かれた公会議。聖母マリアが神の母（Theotokos）であるかを巡る論争が焦点となり、ネストリウス派の教義が否定された。
Theotokos: Theotokosはギリシャ語で『神の母』を意味し、聖母マリアが神の母であるとする称号。エフェソス公会議の核心論点の一つ。
聖母マリア: キリストの母。Theotokos論争の中心的対象となった聖母。
東方教会: 東方教会（Church of the East）は、中東・アジアで発展した古代キリスト教会の総称で、ネストリウス派の伝統が影響しているとされる。
アッシリア東方教会: 現代にも存続する東方教会の継承団体で、ネストリウス派の系譜を継ぐとされる代表的教会。
シリア語文献: ネストリウス派の教義・聖典に関する文献の多くがシリア語で残っており、研究の主な一次資料となっている。
テオトコス論争: 聖母が神の母であるかを巡る論争。エフェソス公会議の中心テーマの一つ。
二人格説: イエス・キリストには神のロゴスと人間イエスという二つの人格が存在するとする見解で、ネストリウス派と関係付けて語られることがある。
受肉: 神が人となる出来事。キリスト教の核心教義の一つで、ネストリウス派の議論とも関連する話題。
キリスト論: キリストの神性と人性の関係を扱う神学分野。ネストリウス派の論点と深く関わる。
公会議: 教義を公式に定義する会議。初期キリスト教には複数の公会議があり、Nestorianism への判断にも影響を与えた。
異端: 正統派と異なる教義。ネストリウス派の教義は歴史的に異端と見なされてきた。

ネストリウス派の関連用語

ネストリウス派: 初期キリスト教の教派で、キリストの神性と人性を厳密に区別する二性論を重視し、聖母マリアを Theotokos（神の母）と呼ぶべきかを巡り対立が生じた一派。
ネストリウス: 5世紀のコンスタンティノープル総主教。キリストの二つの性質を別個の性として扱う立場を主張し、聖母マリアを Theotokos（神の母）とするべきだとする主張で知られるが、431年エフェソス公会議で教義が否定された。
エフェソス公会議: 431年に開かれた公会議。ネストリウス派の教義を異端とし、聖母マリアを Theotokos（神の母）として認める宣言を行い、正統派の教義を確立した。
チャルセドン公会議: 451年に開かれた公会議。キリストには二つの性質が完全に結合するヒポスタティック・ユニオンを公式に認定し、二性論を確固たる教義として確立した一方、後に非カルセドン派が生まれる要因にもなった。
二性論: キリストには神性と人性という二つの性質があり、これらは一人のキリストに完全に結合しているとする教義。
神の母（Theotokos）: 聖母マリアを神の母と称する表現。エフェソス公会議で公的に認められた称号。
キリストの母（Christotokos）: 聖母マリアをキリストの母とする表現。ネストリウス派が用いたとされる伝統的表現。
東方教会（Church of the East）: 古代ペルシャ帝国を中心に展開したキリスト教会の一派。ネストリウス派の伝統を継承し、後に中東・アジアへと拡散した。
アッシリアン教会東方（Assyrian Church of the East）: 現代まで存続する東方教会の一派。古代 Church of the East の遺産を継承しているとされる。
大秦景教流行中国碑: 長安の唐代・676年頃に建立された石碑（Nestorian Stele）。ネストリウス派キリスト教が中国へ伝来したことを記録する重要史料。
ミアファイズム（Miaphysitism）: キリストには神性と人性が一つの自然の中に結合しているとする教義。コプト正教会・シリア正教会など非カルセドン派の伝統として広く用いられる。
一性論（Monophysitism）: キリストには一つの性質のみがあるとする教義。ミアファイズムと混同されることがあるが、歴史的には別の立場として議論されることもある。
非カルセドン派: チャルセドン公会議に従わず、ミアファイズム系の伝統を継承する教会群。代表例としてコプト正教会・シリア正教会などが挙げられる。
コプト正教会: エジプトを中心に形成された非カルセドン派の教会。ミアファイズムの伝統を継承し、独自の教理と典礼を持つ。
シリア正教会: シリア地域の非カルセドン派教会。ミアファイズムを継承する伝統を持つ。
ヒポスタシスの結合（Hypostatic Union）: キリストの神性と人性が一つの人格（ヒポストasis）に完全に結合するという教義。
チャルセドン定義（Chalcedonian Definition）: チャルセドン公会議で採択された、キリストが二つの性質を持つことを正式に定義する教義宣言。