persistentvolumeclaim とは？初心者向けにわかるKubernetesのPVC入門共起語・同意語・対義語も併せて解説！

この記事を書いた人

高岡智則

年齢：33歳性別：男性職業：Webディレクター（兼ライティング・SNS運用担当）居住地：東京都杉並区・永福町の1LDKマンション出身地：神奈川県川崎市身長：176cm 体系：細身〜普通（最近ちょっとお腹が気になる）血液型：A型誕生日：1992年11月20日最終学歴：明治大学・情報コミュニケーション学部卒通勤：京王井の頭線で渋谷まで（通勤20分）家族構成：一人暮らし、実家には両親と2歳下の妹恋愛事情：独身。彼女は2年いない（本人は「忙しいだけ」と言い張る）

persistentvolumeclaim とは？

この言葉を最初に見たとき、難しそうに感じるかもしれませんが、基本はとてもシンプルな考え方です。PersistentVolume（PV）はクラスタ内にある「使える storage」そのもの、PersistentVolumeClaim（PVC）はその storage を使いたい人の「請求書」のようなものです。Kubernetes ではアプリを動かすときにデータを長く保存する必要があり、そのデータの場所を PV が提供します。

まず、PV はあらかじめ用意されているか、StorageClass という仕組みを使って動的に作られます。PVC はアプリの要件に合わせて storage の大きさ（例: 1Gi）やアクセスモード（ReadWriteOnce など）を指定します。Kubernetes は PVC が出現すると、それに合う PV を探して結びつけます。これを「バインド」と呼びます。バインドが終わると、Pod がその PVC をマウントしてデータを書き込んだり読み取ったりできるようになります。

PVC の基本的な仕組み

PVC は「どれくらいの容量が必要か」「どんな使い方をしたいか」を宣言します。たとえば、1GiBytes のストレージを ReadWriteOnce（1 台のノードから読み書き可能）で使いたい、という具合です。StorageClass 名を指定すると、クラウド上のディスクのように、必要に応じて新しい PV を自動で作成してくれることがあります。これが「動的プロビジョニング」と呼ばれる仕組みです。

簡単な YAML の例

以下は PVC の基本的な設定の一例です（実際にはクラスタ内で適用します）。

apiVersion: v1kind: PersistentVolumeClaimmetadata: name: my-pvcspec: accessModes: - ReadWriteOnce resources: requests: storage: 1Gi storageClassName: standard

PVC と PV の関係を理解する表

用語	説明
PersistentVolume (PV)	クラスタ内のストレージの実体。PVCに割り当てられる前提の資源。
PersistentVolumeClaim (PVC)	アプリが使いたいストレージの「請求書」。容量やアクセスモードを宣言する。
StorageClass	動的に PV を作るための設定。クラウドのディスクなどを選べます。

このように、PVC を作るときには、どんなデータの保存が必要かを宣言し、Kubernetes が適切な PV を結びつけてくれます。結果として、アプリケーションは Pod が再起動してもデータを失わずに動作します。

最後に覚えておきたいポイントは3つです。1) PVC はデータの請求書、2) PV はデータの実体、3) StorageClass で動的にPVを作れることがあるという点です。これを理解すると、Kubernetes のストレージ周りがぐっと身近に感じられます。

persistentvolumeclaimの同意語

PersistentVolumeClaim: Kubernetes におけるストレージリソースの要求を表す公式オブジェクト。Pod が必要とする容量・アクセスモード・ストレージクラスを指定し、適合する PersistentVolume (PV) に割り当てられる。
PVC: PersistentVolumeClaim の略称。コード・YAML・コマンドラインでよく使われる短縮形。意味は PersistentVolumeClaim と同じ。
永続ボリュームクレーム: 日本語表現の一つ。PVC と同義で、Pod が使う永続的なストレージを要求するオブジェクトを指す。
永続ボリューム要求: 別表記の日本語訳。PVC と同じ意味で、容量・アクセスモード・ストレージクラスなどを定義して PV を請求するオブジェクト。
パーシステントボリュームクレーム: 英語の音写表記。日本語解説で使われることがあるが、公式文書では PersistentVolumeClaim が主流表記。
Persistent Volume Claim: 英語表記のスペース入り表記。意味は PersistentVolumeClaim と同じ。実務上は通常「PersistentVolumeClaim（1語）」の表記が推奨される。

persistentvolumeclaimの対義語・反対語

エフェメラルストレージ（Ephemeral storage）: 一時的で永続性のないストレージ。Podのライフサイクルに紐づき、データは再起動や削除後に消える可能性が高い。PersistentVolumeClaim（PVC）の“長期的なストレージを請求する”性質の対概念として挙げられる。
emptyDir（エンプティDir）: Podが生存している間だけ存在する一時的なストレージ。PVCのように永続性を保証する仕組みではなく、短命なストレージの代表例。
PersistentVolume（PV）: クラスタ内の実際のストレージ資源。PVCはこのPVを請求してバインドされる。PVCとPVは対になる概念として理解すると、PVCの“対義語”というよりは役割の違いを理解しやすい。
非永続ストレージ: データを長期保存しないストレージの総称。PVCが追求する“永続的なストレージ”の反対の性質を示す表現として使える。

persistentvolumeclaimの共起語

PersistentVolume: PVC が参照する実体のストレージ資源。クラスタ内のストレージの実体です。
PV: PersistentVolume の略称。PVC が結びつく前のストレージ資源の正式名です。
StorageClass: 動的プロビジョニングを可能にするストレージクラスの定義。
StorageClassName: PVC Spec に指定する StorageClass の名前。
AccessModes: PVC が要求するストレージのアクセスモードの集合。たとえば ReadWriteOnce など。
ReadWriteOnce: 1 ノードでのみ読み書き可能なアクセスモードです。
ReadOnlyMany: 複数ノードから読み取り専用でアクセス可能なモードです。
ReadWriteMany: 複数ノードから同時に読み書き可能なモードです。
Resources: PVC が必要とするリソースの総称です。
Requests: Resources の中で実際に要求する量（容量）。
Storage: resources.requests.storage によって指定される容量の値です。
Phase: PVC の現在の状態を表すフェーズです。
Pending: まだ割り当てが完了していない状態です。
Bound: PVC が PV に結びつき、使用可能になった状態です。
Lost: PVC の関連情報が失われた状態です。
VolumeName: PVC に割り当てられた PV の名前です。
ClaimRef: この PVC が参照している PV の参照情報です。
Namespace: PVC が属する名前空間を示します。
DataSource: PVC 作成時にデータソースとして指定する VolumeSnapshot や他の PVC などです。
VolumeMode: ボリュームのモードを指定します（Filesystem または Block）。
Filesystem: ファイルシステムモードとして使用します。
Block: ブロックデバイスモードとして使用します。
DataSourceKind: データソースの種類を表します（VolumeSnapshot など）。
WaitForFirstConsumer: StorageClass のバインディングを最初の Pod が現れるまで待つ設定です。
VolumeBindingMode: StorageClass 内のボリュームバインディングの挙動を決定します。
DynamicProvisioning: StorageClass による動的プロビジョニングの概念です。
Provisioner: 動的プロビジョニングを実行するストレージドライバ名です。
CSI: Container Storage Interface の略。ストレージドライバの標準規格です。
ReclaimPolicy: PV が PVC から外れた後の処理方針です（Delete / Retain）。
VolumeExpansion: PVC のサイズ拡張機能に関する機能です。
AllowVolumeExpansion: PVC のサイズ拡張を許可する設定です。
VolumeSnapshot: ボリュームのスナップショットを利用したバックアップ/クローンの機能です。

persistentvolumeclaimの関連用語

PersistentVolumeClaim: Kubernetes でストレージリソースを要求するオブジェクト。容量(int 束ねたストレージ量)、アクセスモード、StorageClass などを指定し、クラスタ内の適切な PersistentVolume に割り当ててもらいます。
PersistentVolume: 実際のストレージリソースを表す Kubernetes オブジェクト。PV はクラスタのストレージを具体的に指し、PVC からの要求に基づいて割り当てられ、データを長期間保持します。
StorageClass: ストレージの種類や動的プロビジョニングの設定を定義するリソース。プロビジョナー名、パラメータ、VolumeBindingMode などを含みます。
DynamicProvisioning: PVC が作成されたときに、StorageClass に基づいて自動的に PV が作成・割り当てされる仕組み。手動で PV を作成する手間を省きます。
AccessModes: PV/PVC がサポートするアクセス形態の集合。代表的な値として ReadWriteOnce、ReadOnlyMany、ReadWriteMany があります。
ReadWriteOnce: 1 ノードからのみ読み書き可能。最も一般的なモードです。
ReadOnlyMany: 複数ノードから読み出し専用でアクセス可能なモードです。
ReadWriteMany: 複数ノードから読み書き可能なモードです。
VolumeMode: ボリュームのデータ形式を表します。Filesystem（ファイルシステム）か Block（ブロックデバイス）のどちらかを選択します。
Filesystem: ボリュームをファイルシステムとして利用するモード。
Block: ボリュームをブロックデバイスとして直接扱うモード。
ReclaimPolicy: PVC から解放された後の PV の取り扱い方。Retain、Delete、Recycle（古い挙動、現在は非推奨）の選択肢があります。
Retain: データを保持して PV を削除せず、再利用を防ぐモード。
Delete: PV とバックエンドストレージを削除します。動的 provisioning ではこの挙動が一般的です。
Recycle: 古いリソースを再利用可能にする処理。現在は非推奨とされています。
ClaimRef: PV が現在どの PVC に束縛されているかを示す参照情報（claimRef）。
VolumeName: PV が指す実際のストレージ資源の名前。バインディング時に参照されます。
Provisioner: StorageClass が指すプロビジョナーの名称。例: kubernetes.io/aws-ebs、kubernetes.io/glusterfs など。
VolumeBindingMode: StorageClass が PV と PVC のバインディング時期を決定する設定。WaitForFirstConsumer などのモードが存在します。
WaitForFirstConsumer: 最初のポッドがスケジュールされるまで PV のバインドを遅延させるモード。ノードの近接性を考慮できます。
CSI: Container Storage Interface の略。Kubernetes とストレージドライバーを接続する標準インターフェースです。
CSIDriver: CSI ドライバーを定義・登録するリソース。特定のストレージバックエンドを Kubernetes に接続します。
Namespace: PVC は名前空間スコープのリソース。名前空間内で作成・使用され、他の名前空間とは独立しています。
StatefulSet: 状態を持つアプリケーションを管理するための workload。StatefulSet では安定した PVC の割り当てと順序付けられたスケーリングが利用されます。