

高岡智則
年齢:33歳 性別:男性 職業:Webディレクター(兼ライティング・SNS運用担当) 居住地:東京都杉並区・永福町の1LDKマンション 出身地:神奈川県川崎市 身長:176cm 体系:細身〜普通(最近ちょっとお腹が気になる) 血液型:A型 誕生日:1992年11月20日 最終学歴:明治大学・情報コミュニケーション学部卒 通勤:京王井の頭線で渋谷まで(通勤20分) 家族構成:一人暮らし、実家には両親と2歳下の妹 恋愛事情:独身。彼女は2年いない(本人は「忙しいだけ」と言い張る)
はじめに
根軌跡・とは、制御工学で使われる「開ループの伝達関数」に対して、ゲインを変化させたとき閉ループの極(ポール)がどの位置に動くかを表す図のことです。英語では Root Locus に相当し、日本語では「根軌跡図」と呼ばれます。ここでの“根”は、s 平面の式の解、つまり極のことを指します。
根軌跡がなぜ役立つのか
根軌跡は、どのゲインでシステムが安定になるか、どのゲインで振動が出るかを直感的に判断するのに使われます。制御系を設計する人は、目標とする安定性を達成するために適切なゲインを選ぶ指標として根軌跡を活用します。
基本的な用語
ポール(極)は、閉ループ伝達関数が分母ゼロになる点です。系の自然な挙動を決めます。 ゼロは、分子がゼロになる点で、応答の形を決めます。根軌跡では、これらの点がどのように影響するかを同時に見ることができます。
読み方の基本
開ループ伝達関数 G(s)H(s) があるとき、閉ループの特性方程式は 1 + K G(s)H(s) = 0 となります。ここで K はゲインです。K を動かすと閉ループの極が s 平面上を動きます。この動く経路を根軌跡図として描くのが目的です。
根軌跡の読み方(ざっくり版)
以下は初心者向けの要点です。
1) 実部が負の領域(左半平面)にある点ほど、安定性が保たれやすいと考えます。
2) 実軸のどの区間で根軌跡が現れるかは、開ループの極と零の配置で決まります。
3) 根軌跡と呼ばれる経路は、角度条件と大きさ条件を満たす点で形成されます。すなわち、s が root locus 上にあるとき ∠G(s)H(s) = (2k+1)π(k は整数)を満たします。
大事なポイントの要約
安定性を左右するのはゲイン K の大小と、開ループの極・零の配置です。根軌跡を用いることで、どのゲイン域で安定か、どの域で振動するかを視覚的に予測できます。
小さな例で見る根軌跡
例として、開ループ伝達関数が G(s)H(s) = K / (s(s+2)(s+5)) だとします。K を順に変えると、閉ループの極が左半平面の左から右へ動く様子が根軌跡として現れます。0 の近くのポールは K が大きくなると遠くの漸近線へ向かい、s = 0 を通る軌道を描くことがあります。
表でまとめる基本ルール
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| 開ループの極と零 | G(s)H(s) の分母の極と分子の零を確認します。 |
| 角度条件 | 根軌跡上の点 s は ∠G(s)H(s) = (2k+1)π を満たす必要があります。 |
| 実軸の区間 | 左半平面の実軸上の区間には根軌跡が現れることが多いですが、例外もあります。 |
| 漸近線 | K が大きいときの極の挙動は漸近線で近似できます。漸近線の方向はポールの個数と零の個数の差に依存します。 |
まとめ
根軌跡は、制御系の設計で安定性と応答の仕方を予測するための強力な道具です。初心者はまず極と零の位置を把握し、角度条件と実軸の区間を読み解く練習をすると良いでしょう。実務では、これに加えてコンピュータツールを使い、ゲインを自動的に探索する方法がよく使われます。
根軌跡の同意語
- 根の軌跡
- 閉ループ系の極が、ゲインを変化させたときにどの位置を通って動くかを示す曲線。制御設計の理解と安定性評価の基本になります。
- 根軌跡
- 根の軌跡と同じ意味の表現。閉ループ極の動き方を示す曲線を指します。
- 特性方程式の根の軌跡
- 特性方程式の根がゲインとともにどのように移動するかを表す軌跡で、安定性と応答の設計指標になります。
- 閉ループ極の軌跡
- 閉ループ系の極(ポール)がゲインに応じて描く軌跡のこと。ダイナミクス設計の要点です。
- 極の軌跡
- ポールの軌跡の意。根軌跡と同義として使われることがあります。
- 根の分布曲線
- 特性方程式の根が、パラメータ範囲でどう分布するかを示す曲線。安定性の把握に役立ちます。
- 根の動きの軌跡
- ゲイン変化に伴う根の動きを示す表現。初心者にも直感的に理解しやすい言い換えです。
- 特性根の軌跡
- 特性方程式の根(特性根)の動きを示す軌跡。
根軌跡の対義語・反対語
- 極軌跡
- ポール(極)の軌跡。根の軌跡の対義語として、閉ループ系の極の位置の変化を表す概念。
- 零点軌跡
- ゼロ点の軌跡。根の軌跡の対比として、伝達関数の分子側の零点の位置の移動を表す概念。
- 終点軌跡
- 終点・末端の位置の軌跡。根の起点である“根”に対する終点の動きを示す対比的表現。
- 末端軌跡
- 末端の位置の軌跡。起点と対になる終端寄りの動きをイメージさせる表現。
- 葉軌跡
- 植物の葉の位置の軌跡。根の対義語として日常語の比喩表現。
- 枝軌跡
- 植物の枝の位置の軌跡。根と対照的な部位を連想させる比喩表現。
- 茎軌跡
- 植物の茎の位置の軌跡。部位の対比としての比喩表現。
- 非根軌跡
- 根以外の軌跡、つまり「根」を核としない別の軌跡を示す概念。
- 零点・極点軌跡セット
- 零点軌跡と極軌跡をセットで対比する総称。根の軌跡と対をなす観点を示す表現。
根軌跡の共起語
- 開ループ
- 開ループ系はフィードバックを組み込んでいない伝達関数のことです。root locus の分析ではこの開ループ伝達関数 G(s)H(s) にゲイン K を掛けて閉ループの極の移動を追います。
- 閉ループ
- 閉ループ系はフィードバックを組み込んだ系で、root locus はこの閉ループの極がゲイン K によってどう動くかを示します。
- 伝達関数
- 入力と出力の関係を表す式。root locus の分析では、分母の極(特性方程式)を通じて安定性を判断します。
- 特性方程式
- 閉ループの極を決定する方程式。典型的には 1+K G(s)H(s) = 0 の根が閉ループの極です。
- 極点
- s平面上の極点のこと。root locus によってゲインに応じて動く点です。
- 零点
- s平面上の零点のこと。root locus の曲線の形状に影響します。
- ゲイン
- ループ全体の増幅率。K の値を変えると根軌跡上の点が動きます。
- 安定性
- 閉ループが収束して出力が発散しない性質。root locus の形状とゲイン範囲で判断します。
- s平面
- 複素数平面の名称。root locus はこの平面上の極・零を描き、その動きを追います。
- 開ループ伝達関数
- G(s)H(s) のこと。root locus の基礎となる開ループの伝達関数です。
- 閉ループ伝達関数
- 循環系の出力と入力の関係を表す式。一般に T(s) = G(s) / (1 + K G(s)H(s)) の形を取り、閉ループの極は特性方程式 1 + K G(s)H(s) = 0 の解です。
- フィードバック
- 出力の一部を入力に戻す仕組み。負帰還は安定性を向上させやすいとされます。
- 補償
- 補償回路や補償素子を用いて root locus の形状を整えること。P、PI、PD などの制御器の追加が含まれます。
- PI制御
- 比例と積分を組み合わせた制御。過渡応答の改善と定常誤差の低減を狙います。
- PD制御
- 比例と微分を組み合わせた制御。応答速度を高めつつ振動を抑える効果があります。
- 位相裕度
- 位相の余裕。root locus 上で−180度に近づく前に発生する遅れの余裕を表し、安定性の指標となります。
- ゲイン余裕
- ゲインがどれだけ増加しても安定を保てる余裕。root locus から読み取ることができます。
- 安定領域
- ゲイン値 K が安定になる範囲のこと。根軌跡を見て判断します。
- 根軌跡
- root locus の別称。ゲインを変えると極がどの位置へ動くかを示す曲線のことです。
根軌跡の関連用語
- 根軌跡
- 閉ループ系の極が、ゲインKを変化させたときs平面上でどの位置に移動するかを示す曲線。
- 根軌跡図
- 根軌跡を実際に描いた図。s平面上の極の移動経路を視覚的に示す図。
- 開ループ伝達関数
- 開ループ時の伝達関数。通常はG(s)にKを乗じたKG(s)の形で表され、根軌跡の解析対象となる。
- 閉ループ伝達関数
- 閉ループ系の出力と入力の比を表す伝達関数。単位フィードバックの場合T(s)=KG(s)/(1+KG(s))など。
- 伝達関数
- 入力と出力の関係をラプラス領域で表す多項式比。分子・分母の多項式で表される。
- 特性方程式
- 閉ループの極を決定する方程式。通常は1+KG(s)=0の根を求める。
- 極点
- s平面上で分母が0になる点。系の自然振動数や減衰を決定する。
- 零点
- s平面上で分子が0になる点。ゲインの影響を受ける系の挙動を決定する。
- ゲイン
- 系の増幅係数K。根軌跡を描く際の基本パラメータとして変化させる。
- ゲインマージン
- ゲインをどれだけ増やしても安定を保てる最大値の余裕。
- 位相マージン
- 周波数特性における位相余裕。-180°を超えない範囲の余裕度。
- 角度条件
- 根軌跡上の点が極になるための角度条件。∠(s−z)−∠(s−p)=(2k+1)πが成立する点である。
- Nyquist基準
- Nyquistの安定判定とroot locusの関係。開ループ周波数特性を用いて閉ループ安定性を判断する別法。
- s平面
- 複素数平面の変数s。根軌跡はこの平面上の点の動きとして表現される。
- 負帰還
- 出力を減衰させて系を安定化させるフィードバック方式。root locusは通常負帰還の前提で解く。
- 補償設計
- 性能や安定性を改善するために補償器を追加する設計手法。root locusを用いて補償器の影響を評価する。
- Lead補償器
- 位相を前倒しして位相マージンを増やす補償器。高周波域の応答を改善する。
- Lag補償器
- 位相を遅らせる補償器。低周波域の定常誤差などを改善することが多い。
- 相対安定性
- 閉ループ極が右半平面に現れないことを評価する安定性の一つの指標。
- 絶対安定性
- 全ての閉ループ極が左半平面にあること。最も厳密な安定条件のこと。
- Routh-Hurwitz法
- 特性方程式の係数だけで安定性を判定する古典的手法。



















