末梢血管抵抗・とは？血圧のしくみをやさしく解説します共起語・同意語・対義語も併せて解説！

この記事を書いた人

高岡智則

年齢：33歳性別：男性職業：Webディレクター（兼ライティング・SNS運用担当）居住地：東京都杉並区・永福町の1LDKマンション出身地：神奈川県川崎市身長：176cm 体系：細身〜普通（最近ちょっとお腹が気になる）血液型：A型誕生日：1992年11月20日最終学歴：明治大学・情報コミュニケーション学部卒通勤：京王井の頭線で渋谷まで（通勤20分）家族構成：一人暮らし、実家には両親と2歳下の妹恋愛事情：独身。彼女は2年いない（本人は「忙しいだけ」と言い張る）

末梢血管抵抗・とは？

末梢血管抵抗とは、血液が末梢の細い血管を通るときに生じる“抵抗の力”のことです。血管が細くなるほど抵抗は大きくなり、血流は遅くなります。この抵抗の大きさが日常の血圧に影響します。

血圧との関係

心臓は血液を全身へ送るポンプです。末梢血管抵抗が高いと心臓はより強くポンプしなければならず、血圧は高くなりがちです。逆に抵抗が低いと血圧は下がる傾向があります。

測定とイメージ

末梢血管抵抗そのものを日常的に直接測ることは難しいため、医療の現場では血圧・心拍出量・動脈の硬さなどを総合的に判断して評価します。結局のところ日常で私たちが感じるのは血圧の変化として現れることが多いのです。例えるなら、蛇口の太さを変えると水の量と圧力がどう変わるかを体が感じ取る感覚に似ています。

抵抗を決める主な要因

抵抗は主に以下の要因で変わります。

<th>要因

説明・影響
血管径の変化	血管が収縮すると抵抗が増え、拡張すると抵抗が減ります。
血液の粘度	血液がとろみを持つと流れにくく、抵抗が上がります。
動脈の硬さ・動脈硬化	血管が硬く狭くなると抵抗が増えやすいです。
温度・交感神経の働き	寒さやストレスで血管が収縮し、抵抗が上がることがあります。
年齢・生活習慣	運動不足や過剰な塩分摂取、脂質バランスの乱れは抵抗を高めやすいです。

生活習慣と抵抗の関係

日常生活は末梢血管抵抗の状態に大きく影響します。適度な運動、適切な塩分量、バランスの良い食事、睡眠を整えることが抵抗を適正な範囲に保つ助けになります。また、喫煙は血管を傷つける原因になるため、控えることが推奨されます。

健康トピックとしての位置づけ

末梢血管抵抗は高血圧・動脈硬化・心臓病などと深く関わる重要な指標のひとつです。抵抗が過剰に高い状態が長く続くと、心臓へ過度の負担がかかり、血管疾患のリスクが高まります。定期的な健康チェックと生活習慣の改善が、長い目で見れば健康維持の基本になります。

まとめ

末梢血管抵抗は、末梢の血管が生み出す“血流を妨げる力”の総称で、血圧を左右する大きな要因です。血管径・血液の粘度・動脈の硬さ・温度・ストレスなどの要因が抵抗を決めるため、生活習慣を整えることが血圧の安定につながります。

末梢血管抵抗の同意語

末梢血管抵抗: PVR（Peripheral Vascular Resistance）の略。末梢部の小動脈・毛細血管が血流に対して示す抵抗の総和で、血圧と血流のバランスを決定する要素です。
全身血管抵抗: SVR（Systemic Vascular Resistance）の略。全身の血管系が示す抵抗で、心臓が送り出した血液が末梢の血管で受ける総抵抗を表します。単位は通常 mmHg·min/L で表されます。
血管抵抗: 血管全体が血流に対して示す抵抗の総称。文脈により末梢抵抗や全身抵抗を指すことがあります。
血管床抵抗: 血管床（毛細血管網を含む微小血管系）の抵抗。微小血管系の抵抗を表す用語として使われることがあります。
末梢抵抗: 末梢部の血管が血流に対して示す抵抗の略称。末梢血管抵抗と同義で使われることが多いです。
外周血管抵抗: 末梢部の血管（外周部）の抵抗。文献によって末梢抵抗の表現として使われることがあります。
血管阻抗: 抵抗の別表現として使われることがある語。技術的には“阻抗”は電気回路の概念ですが、血管抵抗の代用として用いられることもあります。
血管抵抗値: 血管抵抗の数値・指標。検査や生理学的評価で用いられる表現です。
血管抵抗係数: ΔP/Q などの式で表される、血管抵抗の係数。臨床・教育の文脈で使われます。
末梢動脈抵抗: 末梢部の動脈が血流に対して示す抵抗。末梢血管抵抗の構成要素として扱われることがあります。

末梢血管抵抗の対義語・反対語

末梢血管拡張: 末梢の血管が拡張して抵抗が低下する状態を指します。血流が増えやすくなります。
血管拡張: 血管が拡張する現象全般。抵抗が低下し、血流が増加することがあります。
低末梢血管抵抗: 末梢の血管抵抗が低い状態。血流抵抗が減少していることを意味します。
末梢血管抵抗の低下: 末梢の血管抵抗が低下している状態。抵抗の低下が起きていることを示します。
全身血管抵抗低下: 全身を巡る血管抵抗が低下した状態。高流量化や血圧変動の要因になることがあります。
低抵抗状態: 全体の血管抵抗が低い状態。血圧の低下や血流の増加と関連することがあります。
動脈拡張: 動脈の直径が広がることで血流抵抗が低下する状態です。
血管拡張性: 血管が拡張しやすい性質・状態を表します。抵抗が下がりやすい体質を示唆します。
低全身血管抵抗: 全身の血管抵抗が低い状態。SVR（全身血管抵抗）の低下を表現する言い方です。

末梢血管抵抗の共起語

全身血管抵抗: 全身の血管が血液の流れに対して提供する抵抗の総量。末梢血管抵抗はこの一部で、血圧の決定要因のひとつです。
血圧: 血液が動脈壁に与える圧力。末梢血管抵抗が高いと血圧上昇に寄与します。
心拍出量: 心臓が1分間に送り出す血液量。末梢血管抵抗と心拍出量の関係で血圧が決まります。
動脈抵抗: 動脈内の血液流れに対する抵抗。末梢血管抵抗の核心となる要素です。
血管平滑筋: 血管壁の平滑筋が収縮・拡張して抵抗を調整します。末梢血管抵抗の機序の中心です。
内皮機能: 血管内皮細胞の機能。NOやエンドセリンの産生を通じて血管トーンを調整します。
NO（一酸化窒素）: 内皮由来の血管拡張因子。末梢血管抵抗を低下させます。
エンドセリン-1: 血管収縮を促す内皮由来物質。末梢血管抵抗を高める要因です。
レニン-アンジオテンシン系（RAAS）: 血圧と血管抵抗を長期的に調整するホルモン系。
アンジオテンシンII: RAASの主要な血管収縮物質。血管を収縮させPVRを高めます。
ACE阻害薬: アンジオテンシンIIの生成を抑え、血管を拡張してPVRを低下させます。
ARB（アンジオテンシンII受容体拮抗薬）: アンジオテンシンIIの受容体を阻害して血管拡張を促しPVRを低下させます。
カルシウム拮抗薬: 平滑筋のカルシウム流入を抑え、血管を拡張してPVRを低下させます。
交感神経系: 自律神経の一部で、末梢血管の収縮・拡張を調整します。
アドレナリン／ノルアドレナリン: 血管を収縮させる主な神経伝達物質。PVRを上げます。
血管拡張薬: 末梢血管を拡張させPVRを低下させる薬剤の総称です。
血管収縮薬: 末梢血管を収縮させPVRを高める薬剤の総称です。
高血圧: 長期的に血圧が高い状態。末梢血管抵抗が関与します。
内皮依存性血管拡張: 内皮機能を介した血管拡張の仕組みで、NOなどが関与します。

末梢血管抵抗の関連用語

末梢血管抵抗: 末梢の血管を流れる血液に対する抵抗。主に動脈の細小血管（細動脈・前毛細動脈）で決まる。血管径・血液粘度・血管長さが影響する。
全身血管抵抗（SVR）: 全身の血管に対する総抵抗。平均動脈圧と心拍出量で決まる指標。SVRは式としておおむね (MAP − 右心房圧) / CO で表されるが、右心房圧は通常無視して計算されることが多い。
動脈径: 血管の内径。半径が小さくなるほど抵抗は急激に大きくなる。抵抗は半径の4乗に反比例する（ポアズイユの法則の原理）
血液粘度: 血液の粘り気。ヘマトクリット値や血液の性状で決まり、粘度が上がると抵抗が大きくなる。
心拍出量（CO）: 心臓が1分間に送り出す血液量。心拍数×一回拍出量で求められる。COが変わると全身の血圧とSVRの関係に影響する。
平均動脈圧（MAP）: 動脈内の平均的な血圧の指標。組織灌流の目安として用いられる。MAPは一般に MAP = DBP + 1/3(SBP − DBP) で近似される。
Poiseuilleの法則: 血管内の抵抗は血管の長さ・血液粘度・半径に影響され、抵抗Rは半径の4乗に反比例する。末梢血管抵抗の物理的根拠となる。
自律神経系: 末梢血管の収縮・拡張を調整しSVRを変化させる。交感神経は主に収縮、その他の神経は心機能を調整する。
RAAS（レニン-アンギオテンシン-アルドステロン系）: 腎臓からレニンが分泌されAng IIを作り出し血管を収縮させSVRを上げる。アルドステロンが体内の水分量を増やし血圧を高める。
内皮因子（NO・エンドセリン）: 内皮細胞が分泌するNOは血管を拡張させ、エンドセリンは収縮を促す。これらが末梢血管抵抗を動的に調整する。
内皮機能: 内皮細胞の機能状態。健全な内皮は適切な拡張を保つが、内皮機能障害があると末梢血管抵抗が上がりやすくなる。
高血圧・低血圧との関係: 末梢血管抵抗の変化は血圧の高さ・低さに直結する。長期的には血管の形態変化にも影響する。