

高岡智則
年齢:33歳 性別:男性 職業:Webディレクター(兼ライティング・SNS運用担当) 居住地:東京都杉並区・永福町の1LDKマンション 出身地:神奈川県川崎市 身長:176cm 体系:細身〜普通(最近ちょっとお腹が気になる) 血液型:A型 誕生日:1992年11月20日 最終学歴:明治大学・情報コミュニケーション学部卒 通勤:京王井の頭線で渋谷まで(通勤20分) 家族構成:一人暮らし、実家には両親と2歳下の妹 恋愛事情:独身。彼女は2年いない(本人は「忙しいだけ」と言い張る)
力率(cosφ)・とは?
まず知っておきたいのは、電気は単に電圧と電流が同じ方向に走るだけではないということです。交流電源では電圧と電流の間に「位相」という角度が生まれます。その角度を φ(ファイ)と呼び、力率は cosφ で表されます。cosφ は 1 に近いほど効率がよく、0 に近いほど効率が悪くなる目安です。
力率は電気が実際に仕事として使われる量と、電源が出せる総量の関係を表します。ここで登場する3つの大切な量を覚えましょう。実効電力 P、見かけの電力 S、反応電力 Qです。これらは次の式で結びつきます。
P = V × I × cosφ、S = V × I、Q = V × I × sinφ、cosφ = P / S、φ = arccos(cosφ) です。
実例で見る cosφ の意味
身近な例として、家庭の電圧を 230 ボルト、電流を 5 アンペア、cosφ が 0.8 の場合を考えます。実効電力は P = 230 × 5 × 0.8 = 920 W。見かけの電力は S = 230 × 5 = 1150 VA。反応電力は Q = sqrt(S^2 − P^2) = sqrt(1150^2 − 920^2) ≒ 690 VAR となります。これらの数値から、同じ電圧と電流でも cosφ が小さいと実際に仕事に使える電力が少なくなることが分かります。
力率が低いと起こること
力率が低いと、次のような問題が起こりやすくなります。電力会社には余分な容量を要求され、配電線の発熱が増え、設備の容量を大きく取らなければならなくなることがあります。特にモーターや蛍光灯のような機械的・磁場を作る機器は反応電力が増えやすく、cosφ が下がりがちです。結果として、同じ仕事をするのに必要な電力が多くなり、コストが増えます。
力率を改善する方法
力率を改善する代表的な方法として 力率補正(Power Factor Correction, PFC) があります。回路に容量性のキャパシタを並列に追加することで、電流と電圧の位相をそろえ、cosφ を 1 に近づけます。これにより同じ負荷での実効電力を増やさずに済み、配線の容量を有効活用できます。
他の方法としては、高効率の機器選定、適切な負荷管理、同期コンデンサ設備の導入などがあります。実際には建物や工場の電力仕様を調べ、現状の cosφ、P、Q、Sの関係を把握したうえで最適な改善策を選ぶことが大切です。
用語の意味をもう少し詳しく
・実効電力(P):W(ワット)で表され、機器が実際に仕事をした量です。
・見かけの電力(S):VA(ボルトアンペア)で表され、電源の総量を示します。
・反応電力(Q):VAR(ボルバー)で表され、磁場を作るときに必要なエネルギーのことです。
・力率(cosφ):P / Sで定義され、0 から 1 の間の値です。
表で見る基本
| 用語 | 意味 | 単位 |
|---|---|---|
| P | 実効電力 | W |
| S | 見かけの電力 | VA |
| Q | 反応電力 | VAR |
| cosφ | 力率 | - |
まとめ
力率 cosφ は、電気を使うときの効率の指標です。cosφ が高いほどエネルギーの無駄が減り、設備費用の節約にもつながります。身近な家電は高い力率を保つよう設計されていますが、工場や大型施設では力率補正装置の導入が重要になることがあります。正しく cosφ を理解・測定・改善することが、快適で経済的な電気利用の第一歩です。
力率(cosφ)の同意語
- 力率
- 交流回路における有効電力 P と皮相電力 S の比。力率が高いほど電力を効率よく使える指標で、0 〜 1 の値を取る。式 PF = P / S = cosφ で表される。
- 力率係数
- 力率の別称。同じ意味で使われることがある表現。
- 電力因数
- Power Factor の日本語訳のひとつ。PFと同義で用いられることがある表現。
- 電力因子
- Power Factor の訳語として用いられることがある表現。
- PF
- Power Factor の略称。技術資料や機器仕様などでよく使われる。
- cosφ
- 位相角 φ の余弦。電圧と電流の位相差があるときの力率を表す値。
- コサインφ
- cosφ の日本語表記の一つ。位相角 φ の余弦。
- 相位角φの余弦
- 位相差 φ のコサイン値で、力率の定義に直結する表現。
- 有効電力と皮相電力の比
- 力率の定義そのもの。P/S で表され、0〜1 の値をとる。
- P/S比
- 有効電力と見かけ電力の比。力率の別表現として用いられることがある。
- 有効電力比
- 有効電力 P が見かけ電力 S に対してどれだけ占めるかを示す比率。
- 力率値
- 力率を数値として表した値。0 〜 1 の範囲で表示される。
力率(cosφ)の対義語・反対語
- 無力率
- cosφ = 0 の状態。電圧と電流の位相差が90度となり、実効電力 P が0、エネルギーはリアクティブ電力として蓄えられたり返されたりします。純粋なリアクティブ負荷(理想的なコイルやコンデンサ)で現れやすい概念です。
- 負の力率
- cosφ が負の値になる状態。電流が電圧より先行するケースを含み、実効電力 P が負になるため、電力がネットワークへ戻ることを指します。現実には稀で、特別な条件下で起こることがあります。
- 180度位相差
- cosφ = -1 の状態。電圧と電流が完全に180度ずれており、実効電力は最大マイナスとなります。現実には極端なケースで、逆流の最大となる状態を表します。
- 進相の力率
- φ が負で cosφ は正の範囲(-90° < φ < 0°)にある状態。電流が電圧より先に来る(leading)ため、主にコンデンサ負荷などが原因となり、力率は正の値を保ちながら「前倒れの」状態を示します。
- 遅相の力率
- φ が正で cosφ は正の範囲(0° < φ < 90°)にある状態。電流が電圧より遅れる(lagging)ため、主にインダクタ負荷などが原因となり、力率が低下していることが多い状態を示します。
- 低力率
- 力率が低い状態全般を指します。cosφ が小さい正の値で、実効電力に対するリアクティブ電力の比率が大きく、改善すべき指標として使われます。高力率(cosφ が1に近い)と対義語として日常的に使われます。
力率(cosφ)の共起語
- cosφ
- 力率を表す式の中で使われる cos(φ) のこと。φ は電圧と電流の間の位相差を表す角度。
- φ
- 電圧と電流の間の位相差を表す角度。遅相(φ>0)の場合は誘導性負荷、進相(φ<0)の場合は容量性負荷を示すことが多い。
- 力率
- Power Factor の日本語表記。有効電力と皮相電力の比で、0〜1 の値。1 に近いほど電力利用効率が高い。
- 有効電力
- P。負荷が実際に仕事をする電力。単位は W。
- 無効電力
- Q。磁性などで生じる、実際の仕事には使われない電力。単位は VAR。
- 皮相電力
- S。電圧と電流の積。単位は VA。S は複素数として P + jQ で表される。
- P
- 有効電力を表す記号。
- Q
- 無効電力を表す記号。
- S
- 皮相電力を表す記号。
- PF
- Power Factor の略称。PF = P / S の関係で力率を表す指標。
- 力率改善
- 負荷の位相差を縮めて力率を高める取り組み。例:コンデンサの追加、適切な負荷分散など。
- 力率補正
- PF 補正。契約上の力率基準を満たすための対策。電気料金の節約などにつながる。
- コンデンサ
- 容量性補償を行う部材。誘導性負荷の無効電力を打ち消して力率を改善する目的で並列接続されることが多い。
- 容量性負荷
- Xc が支配的で、位相を前進させる負荷。進相を引き起こす。
- 誘導性負荷
- Xl が支配的で、位相を遅らせる負荷。モーターや磁性負荷が代表例。
- 抵抗負荷
- 位相が 0 の負荷。力率は最大(cosφ ≈ 1)に近づく。
- Xl
- 誘導性リアクタンス。負荷が遅相になる原因の一つ。
- Xc
- 容量性リアクタンス。負荷を前進させる原因の一つ。
- 容抗
- リアクタンスの総称。Xl と Xc を含む概念。
- 三相
- 三相電力系。P = √3 V_L I_L cosφ などの式で力率と関係する場合が多い。
- 単相
- 単相電力系。力率の扱いは三相と異なる点がある。
- 電力会社
- 電力料金・契約条件に力率が影響することがあり、低い力率は追加料金の対象になることがある。
- PFC
- Power Factor Correction の略。力率補正技術の総称。
- 力率計
- 力率を測定する計測機器。cosφ や PF を表示する。
- 波形の歪み
- 電力波形の歪みがあると総合的な力率(総合 PF)が低下することがある。
力率(cosφ)の関連用語
- 力率
- 交流電力における有効電力Pと皮相電力Sの比で表される指標。cosφの値が1に近いほど電力の使い方が効率的で、0〜1の範囲をとることが一般的。
- cosφ
- 位相差φの余弦。力率を表す指標で、φが小さいほど力率が高くなる。
- 有効電力
- 負荷が実際に仕事として使う電力。単位はワット(W)。
- 虚功電力
- 系に蓄えたり戻したりされる無効なエネルギー。位相差により発生し、単位はボルトアンペアリアクティブ(VAR)で表す。
- 皮相電力
- 電圧と電流の積で表される全電力の量。単位はVA。PとQのベクトル和としてSで表される。
- 位相差φ
- 電圧波形と電流波形のずれ角度。cosφが力率、tanφがQ/Pの関係などとして現れる。
- 先行力率
- キャパシタンス性の負荷などにより、電流が電圧よりも先に位相を取る状態。cosφは正で、φは負になることがある。
- 遅行力率
- 主にインダクティブな負荷によって、電流が電圧より遅れて流れる状態。cosφは0〜1の値を取り、φは正になることが多い。
- 無効電力
- 電力系におけるエネルギーの蓄積・供給を伴う成分。Qとして表され、力率改善の対象となる。
- 力率補正
- 力率を改善して皮相電力Pの割合を高める技術や取り組み。電力料金の削減や設備負荷軽減に寄与する。
- コンデンサ補償
- 容量性リアクタンスを導入してφを小さくする力率補正の代表的手法。並列接続のコンデンサが用いられる。
- 抵抗性負荷
- Rのみで構成される負荷。理想的には力率が高く、cosφは1に近い。
- 誘導性負荷
- Lが主成分の負荷。電流が電圧より遅れるため力率が低下し、遅行力率になる。
- 容量性負荷
- Cが主成分の負荷。電流が電圧より先行するため先行力率になる。
- パワーファクターメーター
- 力率を測定する計測機器。PFC設計や監視に用いられる。
- 3相電力
- 三相交流系の力率。3相系でもP、Q、Sの関係は適用され、全体の力率として現れる。
- 電力料金への影響
- 低い力率は追加料金やペナルティの対象になることがある。適切な力率管理がコスト削減につながる。
- PFC
- Power Factor Correctionの略。力率を改善するための設計・機器・運用全般を指す。
力率(cosφ)のおすすめ参考サイト
- (受電)力率とは? | 省エネQ&A | J-Net21[中小企業ビジネス支援サイト]
- 電源の力率とは何ですか? - PULS
- 力率とは?:計算と効率改善 | 交流(AC)の基礎 - ROHM TechWeb
- 電源の力率とは何ですか? - PULS
- 【5分でわかる】有効電力と力率の求め方とは?わかりやすく解説
- 力率・無効電力・皮相電力とは? - エネがえる



















