torchscript・とは?初心者向けに分かりやすく使い方と仕組みを解説共起語・同意語・対義語も併せて解説!

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torchscript・とは?初心者向けに分かりやすく使い方と仕組みを解説共起語・同意語・対義語も併せて解説!
この記事を書いた人

高岡智則

年齢:33歳 性別:男性 職業:Webディレクター(兼ライティング・SNS運用担当) 居住地:東京都杉並区・永福町の1LDKマンション 出身地:神奈川県川崎市 身長:176cm 体系:細身〜普通(最近ちょっとお腹が気になる) 血液型:A型 誕生日:1992年11月20日 最終学歴:明治大学・情報コミュニケーション学部卒 通勤:京王井の頭線で渋谷まで(通勤20分) 家族構成:一人暮らし、実家には両親と2歳下の妹 恋愛事情:独身。彼女は2年いない(本人は「忙しいだけ」と言い張る)


torchscriptとは何か

torchscript は PyTorch のモデルを Python への依存から切り離して動かすしくみです。実行環境を Python が必要とせず、モバイルアプリやサーバー上で効率的に推論できる点が特徴です。学習済みモデルの現場でのデプロイを楽にするため、現場の開発者にとっては強力な味方になります。

torchscript の基本

TorchScript は主に 二つのモード、Script と Trace で構成されます。Script は Python コードをそのまま解釈してグラフ化します。Trace は実際にデータを流して動作を記録する方法です。

Script の特徴: Python の制御フロー( if, for など)をそのままサポートします。ニューラルネットのモデルだけでなく、条件分岐を含む処理も正しく変換できます。

Trace の特徴: モデルを実行した経路だけを記録します。ダイナミックな分岐がある場合、途中で分岐が変わると正しく扱えないことがあります。

実用的な使い方

まずは PyTorch をインストールします。通常は次のコマンドを使います: pip install torch

次に簡単な例として小さなモデルを作ります。例:

import torch

import torch.nn as nn

class MyModel(nn.Module):

  def __init__(self):

    super().__init__()

    self.linear = nn.Linear(4, 2)

  def forward(self, x):

    # 単純な処理

    return self.linear(x)

このモデルを TorchScript に変換します。例として Script を使う場合は次のようにします。

model = MyModel()

scripted = torch.jit.script(model)

scripted.save('my_model.pt')

一方、入力データの経路を記録して変換する Trace の例は以下のとおりです。

example_input = torch.randn(1, 4)

traced = torch.jit.trace(model, example_input)

traced.save('my_model_traced.pt')

特徴を活かした活用シーン

TorchScript は デプロイの容易さ推論の高速化、さらに C++ ランタイム LibTorch での利用が可能になる点が魅力です。つまり、サーバー上だけでなく、スマートフォンや組み込み機器にもモデルを持ち込みやすくなります。

注意点とポイント

動的な挙動が多いモデル は Script のほうが適している場合がありますが、すべての PyTorch モデルがそのまま Script に適合するわけではありません。逆に Trace は動的分岐が多いと不向きになることがあります。

デモ: 表で比較

項目Script
特徴Python の制御フローをサポート
向くケース条件分岐が多いモデル、複雑な処理

もう一つの表は基本的な比較です。

項目Trace
特徴実行時の操作を記録
向くケース決まった経路の推論が中心のモデル

まとめ

torchscript は PyTorch モデルを デプロイして実行するための橋渡し役 です。 Script と Trace の二つのモードを理解し、モデルの性質に合わせて使い分けることで、Python 依存を減らしつつ推論を高速化できます。


torchscriptの同意語

TorchScript
公式名称の1つで、PyTorchのJIT機能を使い、Pythonに依存せずにモデルを保存・実行できる形式のことです。
PyTorch Script
TorchScriptの別名として使われる表現で、同じくPython依存なしのモデル形式を指します。
TorchScript形式
TorchScriptで表現・保存されたモデル形式そのものを指す表現です。
TorchScriptモデル
TorchScript形式で表現されたモデルのことを指します。推論用に最適化されたPyTorchモデルです。
PyTorch Scripted Model
Script化(Scripted)されたPyTorchモデルのことを指します。
Torch JIT Script
TorchのJust-In-Time(JIT)機能を使って作成されたScript形式のモデルを指します。
JIT Script
JIT Script機能で作られたScript形式のモデルの通称です。
静的グラフ化PyTorchモデル
TorchScriptにより静的な計算グラフへ変換されたPyTorchモデルのことです。
推論用PyTorchモデル形式
推論(推測)の用途に適した、保存可能なPyTorchモデルの形式を指します。
Python依存なし実行可能形式
Pythonランタイムなしで実行できる形式で、サーバーや他の環境での推論に向いています。

torchscriptの対義語・反対語

Eagerモード(実行時評価)
TorchScriptの対義語として最も一般的な概念。Pythonコードをその場で実行するモードで、計算グラフを事前に静的に作成せず、逐次の計算をその場で行います。デバッグは容易ですが、最適化・移植性・デプロイ性能はTorchScriptほど高くありません。
非スクリプト版(スクリプトなしの通常PyTorch動作)
TorchScriptを使わず、通常のPyTorchコードをそのまま動かす状態。スクリプト化の恩恵(保存・最適化・移植性)は受けられませんが、デバッグや開発の自由度は高いです。
Pythonコード直実行(直接Pythonでの実行)
TorchScriptを介さず、Pythonコードを直接実行する形。実装の柔軟性は高い一方、最適化やモデルの自動デプロイ性は低くなることがあります。
動的実行(インタプリタ実行)
TorchScriptの静的グラフ化に対して、計算グラフを動的に構築・更新する実行モード。柔軟性が高いですが、同じ入力でも再現性の保証や最適化は難しくなることがあります。
非JIT/静的グラフ化なし(非静的グラフ運用)
TorchScriptの核心機能であるJITによる静的グラフ化を使わない状態。実行は生のPython演算に近く、デプロイ時の最適化・高速化の恩恵は小さくなります。

torchscriptの共起語

PyTorch
深層学習フレームワーク PyTorch の中核機能。TorchScript は PyTorch のモデルを静的な表現に変換して、保存・デプロイを容易にします。
JIT
Just-In-Time コンパイルの略称。TorchScript の実行前にコードを最適化し、高速な推論を実現します。
torch.jit
TorchScript を扱う API の集まり。script、trace、保存・読み込みなどを提供します。
Script
torch.jit.script によって Python コードを TorchScript に変換する方法。制御フローを含むことができる点が特徴。
Trace
torch.jit.trace によってモデルの実行を記録して TorchScript を作る方法。動的な制御フローには制限がある点に注意。
Scripted model
ScriptModule として表現される、スクリプト化されたモデル。再現性の高い推論を提供します。
Traced model
Trace によって作られた TorchScript モデル。実行は固定の計算グラフになるが、分岐などが制限される。
ScriptModule
TorchScript 化されたモジュールの型。nn.Module を TorchScript に適用した結果得られる。
Serialization
TorchScript モデルの保存・読み込み機能。ファイルとして長期保存が可能。
Save
torch.jit.save で TorchScript モデルをファイルに保存する操作。
Load
torch.jit.load で保存済みの TorchScript モデルを読み込む操作。
Python subset
TorchScript がサポートする Python のサブセット。すべての Python 構文が使えるわけではなく、制約がある。
TorchScript IR
TorchScript の中間表現。グラフ構造と演算ノードの表現として内部で扱われる。
forward
モデルの推論エントリポイントとなる関数名。TorchScript では forward の実装が推論を導きます。
nn.Module
PyTorch の基本的なモジュールクラス。TorchScript 化の対象になることが多い。
static graph
TorchScript が生成するグラフは静的な構造を持つことが多く、最適化がやりやすい。
dynamic control flow
if、for、while など動的な制御フローを TorchScript で扱う場合の制約と対応。
deployment
本番環境での推論実行を想定した形式。保存・読み込み・ロードが容易。
mobile
モバイルデバイスでの実行を想定した軽量化と最適化。TorchScript を使ってスマホ上で推論可能。
libtorch
TorchScript モデルを C++ から読み込んで実行できるライブラリ
runtime
TorchScript の実行時環境。CPU/GPU などのリソースを使って推論を行う。
optimization
グラフレベルの最適化を行い、推論速度を向上させる。
graph
計算グラフの表現。ノードとエッジで構成され、最適化やデプロイ時に使われる。
type annotations
型情報を活用して TorchScript の検証・最適化を支える。
ONNX
TorchScript とは別経路で、PyTorch から ONNX へエクスポートすることも可能。長所・短所は用途次第。

torchscriptの関連用語

TorchScript
Pythonのサブセットを静的計算グラフとして表現し、保存・高速実行を可能にする、PyTorchのJIT機能の総称。
JIT (Just-In-Time) コンパイラ
TorchScriptの背後にある実行時コンパイラで、コードを静的グラフへ変換・最適化する仕組み。
torch.jit.script
Python関数やモジュールをTorchScriptへ静的スクリプト化するAPI。制御フローや動的な振る舞いをサポート
torch.jit.trace
実行時の入力データを用いて処理を追跡し、TorchScriptグラフを作成するAPI。動的分岐には弱い点がある。
ScriptModule
torch.jit.scriptで作成されるTorchScriptモジュール。パラメータやサブモジュールを含むことができる。
ScriptFunction
TorchScript内の関数。スクリプト化された関数として扱われる。
レースグラフ
trace APIで得られるTorchScriptグラフ。実行パスが固定化され、動的分岐は表現が難しいことがある。
グラフ
TorchScriptの計算グラフの内部表現。ノードと値で構成される。
IR (中間表現)
TorchScriptの内部の表現形式。最適化・変換の対象となる中間表現。
forward メソッド
モデルの推論処理を定義するエントリポイント。TorchScript化時にもこの計算がグラフとして表現される。
保存/読み込み
TorchScriptモジュールをファイルに保存(save)・読み込む(load)機能。ファイル拡張子は .pt や .pth が使われることが多い。
LibTorch
C++からTorchScriptモデルを実行するためのライブラリ。デプロイ時に用いられる。
TorchScriptランタイム
TorchScriptグラフを実行する環境。Python上の PyTorch か LibTorch のランタイムとして動作。
.pt / .pth ファイル
TorchScriptモデルの保存ファイル。実務上は慣例として .pt/.pth が使われる。
システム
Tensor、int、float、bool、str、List、Dict、Tuple、Optional、Device など、TorchScriptが扱う型の体系。
パラメータ / バッファ
学習可能なパラメータと、推論時に固定値として使われるバッファをTorchScriptモジュールが保持する。
Scripted vs Traced の違い
Scripted は静的スクリプト化で制御フローを保持、Traced は実行時のパスを追跡するが動的分岐には対応が難しい。
torch.jit.freeze
モジュールをフリーズして不要な属性を整理・定数化し、推論を高速化する機能。
最適化パス / グラフ最適化
定数伝搬、死コード削除、ノード融合、インラインなどの最適化を適用して実行効率を向上させる。
サポート/非サポート機能
TorchScript がサポートする機能と、未対応の機能の区別。外部のPython APIや動的機能は制限されることがある。
量子化 (Quantization) と TorchScript
TorchScriptモデルの量子化を通じて推論の速度・サイズを改善する手法。静的/動的量子化がある。
C++ API (TorchScript in C++)
torch::jit など、C++から TorchScript モデルを読み込み・実行するための API。
スキーマ / シグネチャ
TorchScript の関数・モジュールの引数・戻り値の型情報(シグネチャ)を指す用語。

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