縫工筋・とは？初心者にも分かる筋肉解説ガイド共起語・同意語・対義語も併せて解説！

この記事を書いた人

高岡智則

年齢：33歳性別：男性職業：Webディレクター（兼ライティング・SNS運用担当）居住地：東京都杉並区・永福町の1LDKマンション出身地：神奈川県川崎市身長：176cm 体系：細身〜普通（最近ちょっとお腹が気になる）血液型：A型誕生日：1992年11月20日最終学歴：明治大学・情報コミュニケーション学部卒通勤：京王井の頭線で渋谷まで（通勤20分）家族構成：一人暮らし、実家には両親と2歳下の妹恋愛事情：独身。彼女は2年いない（本人は「忙しいだけ」と言い張る）

縫工筋とは？

縫工筋（ほうこうきん）とは、太ももの前側を走る細長い筋肉です。名前の由来は日本語の「縫う」という意味の動作に例えられ、筋肉が体を斜めに横断して「縫い目のようなライン」で走ることから名付けられました。

一般的には「縫工筋」という名称だけで一つの筋肉を指しますが、解剖学ではこの筋肉は股関節と膝関節の複数の動きに関与します。

位置と名前の由来

縫工筋は骨盤の前側にある「腸骨稜」近くの一点から始まり、脛骨の内側で「Pes anserinus」と呼ばれる腱膜群へと付着します。起始部は 前方の腸骨の突起（Anterior Superior Iliac Spine、略してASIS）に近く、停止部は膝の内側の脛骨の表面付近です。筋肉の走行が髙さのあるベルトのように見えるため、人体の中で最も長い筋肉の一つとして知られています。

主な働き

縫工筋は複数の動きを同時に助けます。代表的な働きは次のとおりです。

股関節の屈曲：脚を前へ引く動きの要になります。

股関節の外転：脚を体の外側へ開く動きを補助します。

股関節の外旋：足を外側に向ける動きをサポートします。

膝関節の屈曲：膝を曲げる動きにも関与します。

日常生活での役割

日常生活では、階段を上るとき、座る動作から立ち上がるとき、走り出すときなど、さまざまな場面で使われます。特に長時間座っている人が立ち上がるときには、縫工筋が活躍して股関節を曲げ、膝を曲げて歩く準備を整えます。スポーツ選手にとっても、縫工筋がきちんと働くと膝の保護につながり、歩幅を安定させるのに役立ちます。

鍛え方と注意点

縫工筋を鍛えるには、股関節と膝を協調させる練習が基本です。体をまっすぐ保ちながら、前方へ足を運ぶ動作を繰り返すと良いでしょう。椅子から立ち上がるときの動作を意識して、ゆっくりと正しく行うことが大切です。無理に重い負荷をかけると、股関節や膝に負担がかかることがありますので、痛みを感じたら中止してください。

生活の中での安定動作のヒント

生活の中で安定して体を動かすコツをいくつか紹介します。座っているときは膝と股関節をバランスよく使い、立つときは股関節を先に動かすよう意識しましょう。階段を登るときは、段差を小さく分けて膝を過度に伸ばさず、股関節の動きを感じながら動くと負担を減らせます。

表で見る基本情報

起始部	ASIS（腸骨前上棘）
停止部	脛骨内側のPes anserinus付近
主な働き	股関節の屈曲・外転・外旋、膝関節の屈曲

覚えておきたいポイント

縫工筋は長くて細い筋肉で、股関節と膝関節の複数の動きを同時に手伝います。 腰痛や膝の痛みがあるとき、ストレッチや柔軟性の運動を取り入れると動作が楽になることがあります。痛みが長引く場合は必ず専門家に相談しましょう。

よくある質問

Q: 縫工筋を鍛えると怪我をしにくくなりますか？
A: はい。筋肉の柔軟性と強さをバランスよく整えると、日常生活やスポーツでの怪我を減らせます。

Q: どのくらいの頻度で鍛えればよいですか？
A: 無理のない範囲で、週2〜3回程度、正しいフォームを意識した練習を続けることが効果的です。

縫工筋の同意語

サルトリアス筋: 日本語の転写表記で、Sartorius muscle（縫工筋）を指す筋肉名。股関節の屈曲・外旋・膝関節の屈曲を補助する、長く薄い筋肉です。
Sartorius muscle: 英語名。縫工筋と同じ筋肉を指す正式名称。股関節の屈曲・外旋と膝の屈曲を助ける長い筋肉で、人体で最も長い筋肉のひとつとされます。
Musculus sartorius: ラテン語名。解剖学で公式に用いられる名称。Musculus は『筋肉』を、 sartorius は『縫工』を意味します。
Tailor's muscle: 俗称のニックネーム。縫工筋が座って脚を組む動作に関与することから、tailor（縫い子／仕立て屋）の筋肉と呼ばれることがあります。

縫工筋の対義語・反対語

膝関節を伸展させる筋肉（膝伸展筋）: 縫工筋が主に膝を屈曲させる動作と関連する場合が多いのに対し、膝を伸展させる作用を担う筋肉群。代表例は大腿四頭筋群（直筋・外側広筋・内側広筋・中間広筋）です。
股関節を伸展させる筋肉（股関節伸展筋）: 縫工筋が股関節を屈曲させる動作の対になる、股関節を伸展させる筋肉群。代表例は大臀筋・ハムストリングス（半腱膜様筋・半膜様筋・長頭大腿二頭筋）などです。
股関節を内転させる筋肉群（内転筋）: 縫工筋が外転・屈曲の動きを補助する場面があるのに対し、股関節を内転させる動きを担う筋肉群。代表例は長内転筋・短内転筋・恥骨筋・内転筋群などです。
股関節を内旋させる筋肉群（内旋筋）: 縫工筋の外旋動作の反対となる、股関節を内旋させる筋肉群。代表例は内旋を得意とする筋（内転筋群の一部、前部の大殿筋・中殿筋の内旋成分など）です。

縫工筋の共起語

起始: 縫工筋の起始部は腸骨の前上方、ASIS（前方上方腸骨棘）から始まります。
停止: 脛骨の内側面・ペサンセリヌス腱付着部に停止します（Pes anserinus）。
走行: 大腿前面を斜め下方へ走行し、内側へ向かって膝の方へ至ります。
ASIS: 腸骨の前上方の棘。縫工筋の起始部としての正式名称の略称です。
脛骨内側面: 脛骨の内側面で、ペサンセリヌス腱付着部の近傍に位置します。
ペサンセリヌス腱: 縫工筋・薄筋・半腱様筋の腱が合流して形成される、膝の内側にある腱付着部（Pes anserinus）。
最長筋: 人体で最長の筋肉として知られています。
股関節: 股関節の周囲の運動に関与する筋で、股関節の屈曲・外転・外旋を補助します。
膝関節: 膝関節の動作、特に膝屈曲に関与します。
屈曲: 股関節屈曲および膝関節屈曲の動作に関与します。
外転: 股関節の外転動作に関与します。
外旋: 股関節の外旋を補助します。
膝屈曲: 膝関節の屈曲を促進します。
大腿神経: 縫工筋は大腿神経（L2-L4）によって支配されます。
大腿動脈: 血液供給は大腿動脈の分枝によって行われます。

縫工筋の関連用語

縫工筋: 股関節と膝関節の二関節筋で、人体で最も長い筋肉のひとつ。起始は上前腸骨棘、停止は脛骨内側上部の前面（鵞足）に付着します。主な作用は股関節の屈曲・外転・外旋と膝関節の屈曲。神経支配は大腿神経。鵞足を形成することで膝前部の安定にも寄与します。
上前腸骨棘: 腸骨の前方上部にある突起。縫工筋の起始点として解剖学的に重要です。
脛骨内側上部: 脛骨の内側上部。鵞足の腱がここに付着し、内側膝の安定に寄与します。
鵞足: Pes anserinus（鵞足）は、縫工筋・薄筋・半腱様筋の腱が脛骨の内側上部に合流して付着する部位です。
二関節筋: 複数の関節を跨いで作用する筋肉の総称。縫工筋は股関節と膝関節の二関節筋として働き、動作の連携を助けます。
大腿神経: 縫工筋の主要な支配神経。大腿神経が故障すると縫工筋の機能が低下します。
股関節屈曲: 股関節を前方へ屈曲させる動作。縫工筋の重要な作用のひとつです。
膝関節屈曲: 膝を曲げる動作。縫工筋は膝関節の屈曲にも寄与します。
股関節外転: 股関節を体の外側へ動かす動作。縫工筋は補助的にこの動作にも関与します。
股関節外旋: 股関節を外側へ回す動作。縫工筋は外旋作用を持ちます。
大腿三角の境界: 大腿三角を取り囲む解剖学的区域のひとつで、縫工筋が外側の境界を形成します（大腿三角の境界の一つ）。
縫工筋症候群: 縫工筋の腱や腱周囲の組織に痛みや違和感が生じる臨床状態。股関節〜膝前部に痛むことがあります。
鵞足滑液包: 鵞足の近くにある滑液包。過度の負荷や炎症で腫れ痛むことがあります。