

高岡智則
年齢:33歳 性別:男性 職業:Webディレクター(兼ライティング・SNS運用担当) 居住地:東京都杉並区・永福町の1LDKマンション 出身地:神奈川県川崎市 身長:176cm 体系:細身〜普通(最近ちょっとお腹が気になる) 血液型:A型 誕生日:1992年11月20日 最終学歴:明治大学・情報コミュニケーション学部卒 通勤:京王井の頭線で渋谷まで(通勤20分) 家族構成:一人暮らし、実家には両親と2歳下の妹 恋愛事情:独身。彼女は2年いない(本人は「忙しいだけ」と言い張る)
vsepr理論・とは?
VSEPR理論とは、分子の中心原子の周りにある電子対が互いに反発し合い、最も安定な配置をとることで分子の形が決まるという考え方です。ここでいう電子対には結合対と孤立電子対の2種類があります。結合対は原子間で電子を共有する対、孤立電子対は中心原子の周りに存在するが他の原子と共有していない電子対です。孤立電子対は結合対よりも反発力が強いことが多く、分子の結合角度をわずかに変化させる原因になります。
VSEPR理論は主に無機化学や有機化学で、分子の立体構造を予測するのに使われます。特に化学式だけでは想像しにくい三次元の形を、電子対の反発の仕組みから直感的に理解するのが特徴です。初心者にとっては、まず「中心原子の周りにある電子対の数を数える」ことから始めると、形を思い描きやすくなります。
基本となる考え方とポイント
VSEPR理論の基本はとてもシンプルです。中心原子の周りにある電子対は互いに反発し、できるだけ離れようとします。電子対には結合対と孤立電子対がありますが、孤立電子対は結合対よりも強く反発する傾向があるため、結合角度が少し縮んだり、形が崩れたりします。
この考え方を使うと、いくつの電子対が中心原子の周りにあるかを数えるだけで、分子の大まかな形を予測できます。例えば、周りに電子対が2つなら線形、3つなら三角平面、4つなら正四面体の形が基本となります。これがVSEPR理論の“基本形”の土台です。
代表的な形と角度の目安
以下は、中心原子の周りの電子対の数に対応する代表的な立体形です。図解の代わりに、角度の目安と例を挙げて理解を深めます。
| 形の名前 | 例となる分子 | 角度の目安 | ポイント |
|---|---|---|---|
| 線形 | CO2 | 約180度 | 電子対が2つだけのときの基本形 |
| 三角平面 | BF3 | 約120度 | 孤立電子対がない場合に多い形 |
| 正四面体 | CH4 | 約109.5度 | 4つの結合対が対称に並ぶ代表形 |
| 三角双錐形 | PF5 | 90度と120度 | 5つの結合対を持つ場合の形 |
| 正八面体 | SF6 | 約90度 | 6つの結合対を持つ場合の形 |
具体的な例と解説
CO2は中心炭素の周りに2つの結合対が一直線に配置され、線形の形になります。一方、水分子のH2Oは酸素の周りに孤立電子対が2つあるため、結合対の位置が少し押し合い、約104.5度の角度を持つ“折れた形”になります。NH3は孤立電子対が1つあるため、底辺が三角形の形で立体的に見える三角錐形に近い形になります。これらの例はすべてVSEPR理論の基本的な予測と一致します。
ただし、VSEPR理論には限界もあります。特に重元素の化合物や金属錯体、結合の性質が大きく変化する場合には、実際の分子の形が理論と少し異なることがあります。さらに大きな分子や共鳴を含む場合、角度は理想的な値からずれることが一般的です。こうした場合は他の理論や実験データと照らし合わせて理解することが必要になります。
VSEPR理論を使う際の実用ヒント
分子の構造を予測する際は、まず中心原子の周りにある電子対の総数を数えましょう。次に、孤立電子対の有無と数を確認し、反発の強さを考慮します。最も安定な配置を頭の中でイメージできたら、その形が現実の分子とどの程度一致するかを、実例と照らし合わせて確認します。SF6のように孤立電子対がない場合と、H2Oのように孤立電子対がある場合で形がどう変わるかを比較すると、理論の理解が深まります。
まとめ
VSEPR理論は分子の形を予測するための直感的で強力なツールです。中心原子周りの電子対の数と、それぞれの反発の程度を意識するだけで、線形から正八面体まで、さまざまな形を大まかに描くことができます。初学者はまず基本形を押さえ、具体的な分子の例を通じて感覚を掴むと良いでしょう。理論は近似であり、実際の分子は例外や追加の要因でわずかに形が変わることもある点は覚えておきましょう。
このガイドがvsepr理論の第一歩として役立つことを願っています。
vsepr理論の同意語
- VSEPR理論
- Valence Shell Electron Pair Repulsion Theoryの日本語表記。原子中心の周囲にある価電子対の反発を最小にする配置をとることで、分子の立体形状を予測する理論です。
- vsepr理論
- 同上。小文字表記の別名で、初学者にも見慣れた表記です。
- VSEPR theory
- 英語表記の正式名称。教科書や英語資料で使われる名称です。
- Valence Shell Electron Pair Repulsion Theory
- VSEPRの正式名称を英語で表記したもの。分子形状を予測する理論として用いられます。
- 価電子対反発理論
- 日本語訳の正式名称。価電子対同士の反発を最小にする電子配置に基づき、分子の立体形状を説明します。
- 原子価電子対反発理論
- 同じ意味の別表現。『原子価電子対』を用いた日本語表記です。
- 最外殻電子対反発理論
- 最外殻の電子対の反発を重視して分子形状を決める理論という意味の日本語表現です。
- 最外殻電子対反発モデル
- 同様の意味の呼称。理論と同様の枠組みを指します。
- 価電子対反発モデル
- 価電子対の反発を前提とするモデルという意味の日本語表現です。
- 原子中心電子対反発理論
- 中心原子の周りの電子対の反発で分子形状が決まるとする理論です。
- 分子形状予測理論
- 分子の形を予測するための理論の総称。VSEPRを含む説明の一つです。
- 分子立体構造予測理論
- 分子の立体構造を予測するための理論。VSEPRの目的と同じ説明です。
- VSEPR
- 英語の略称。教科書・ノートで広く使われる短縮形です。
vsepr理論の対義語・反対語
- 実測主義
- 分子の形を理論モデルではなく、実験データの観測から直接決定・解釈するアプローチ。VSEPRの仮説的な予測を重視せず、データ主導で結論を出す考え方。
- 分子軌道理論(MO理論)
- 分子の形状を電子の分子軌道とエネルギー関係で説明する理論系。VSEPRの電子対反発仮説とは異なる、原子間相互作用の根拠に基づく予測を行う。
- X線結晶構造解析
- 結晶体のX線回折データから原子の位置と形を決定する実験手法。理論仮説を前提にせず、観測結果に基づく構造決定を行う。
- 量子化学計算による構造予測
- HF/DFTなどの計算化学手法で分子構造を予測・最適化する方法。VSEPRのような単純モデルに頼らず、量子力学的な基盤で形状を導く。
- 実験と対比する対照的アプローチ
- 観測データと計算予測を対照的に扱い、VSEPRのような理論予測が必ずしも正しくない場合の検証・比較を行う考え方。
vsepr理論の共起語
- VSEPR理論
- 分子の形状を電子対の反発を最小化する原理で予測する理論。
- VSEPR
- Valence Shell Electron Pair Repulsion の略。VSEPR理論の英語表現。
- ルイス構造
- 原子と電子の配置を示す図。VSEPRの入力として使われる基本表現。
- 分子形状
- 分子がとる三次元の形。VSEPRで予測される主な形には直線、三角平面、正四面体、トリゴナル双錐形、正八面体などがある。
- 電子対反発
- 電子対は互いに反発し合う性質があり、その反発を最小化する配置をとる。
- 結合対電子対
- 結合を形成する電子対のこと。VSEPRの主要な要素の一つ。
- 非結合電子対
- 孤立電子対のこと。分子の形状に大きく影響する。
- 孤立電子対
- 非結合電子対の別称。
- AXE記法
- 中心原子A、結合対X、非結合電子対Eの数で分子形状を表現する表記法。
- AXnE_m
- AXnEm の一般表記。nは結合対の数、mは孤立電子対の数を示す。
- AX2
- 中心原子Aに結合対が2つ、孤立電子対が0。直線形になることが多い。
- AX3
- 結合対が3つ、孤立電子対0。三角平面形になる。
- AX2E
- 結合対2つ、孤立電子対1つ。分子形状は曲がった形になることが多い。
- AX4
- 結合対が4つ、孤立電子対0。正四面体形。
- AX3E
- 結合対3、孤立電子対1。三角錐形(ピラミッド形)になる。
- AX2E2
- 結合対2、孤立電子対2。分子形状はV字形(折れ線)になることが多い。
- AX5
- 結合対が5つ、孤立電子対0。トリゴナル双錐形。
- AX4E
- 結合対4、孤立電子対1。シーソー型。
- AX3E2
- 結合対3、孤立電子対2。T字型。
- AX2E3
- 結合対2、孤立電子対3。線形になることがある。
- AX6
- 結合対が6つ、孤立電子対0。正八面体形。
- AX5E
- 結合対5、孤立電子対1。正方形ピラミッド形。
- AX4E2
- 結合対4、孤立電子対2。正方形平面形。
- 直線形
- 中心原子周りの電子対が最小反発で一直線になる形。AX2、AX2E3 などで現れる。
- 三角平面形
- 結合対が3、孤立電子対0の形。平面上の三角形。
- 正四面体形
- 結合対が4、孤立電子対0の形。正方形の配置ではなく正四面体。
- トリゴナル双錐形
- 結合対が5、孤立電子対0の形。中心原子を取り巻く5つの位置が三角錐状に配置。
- 正八面体形
- 結合対が6、孤立電子対0の形。正八面体の立体。
- シーソー型
- 結合対が4、孤立電子対1の形。Seesaw 型とも呼ばれる。
- T字型
- 結合対が3、孤立電子対2の形。名前のとおりT字形。
- 結合角
- VSEPRで予測される結合間の角度。例: 109.5°、120°、180°など。
- 分子の対称性
- 分子が持つ対称操作と点群の性質。立体形状と関係する。
- 分子軌道
- 電子が分子全体で占有する軌道。VSEPRは電子対の数の予測と結合角の傾向と関連して用いられる補助概念。
vsepr理論の関連用語
- VSEPR理論
- 価電子対反発理論の略称。原子の最外殻電子対が互いに反発し合うことで、分子の立体形を予測する方法です。
- 電子対
- 原子の最外殻にある電子の対。結合対と孤立電子対の2種類があります。
- 結合対
- 原子間の結合を形成する電子対。中心原子に結合しているペアです。
- 孤立電子対
- 結合に参加しない電子対。反発力が強く、分子の形状に大きく影響します。
- 立体数 (Steric number, SN)
- 中心原子周りの結合対の数 X と孤立電子対の数 E の合計。VSEPRの基本量です。
- AXnEm表記
- 中心原子 A、結合対 X、孤立電子対 E の数を表す記法。例: AX2、AX3、AX2E2 など。
- 線形分子形
- 分子が一直線に並ぶ形。例: CO2。結合角はほぼ180度です。
- 三角平面分子形
- 中心原子周りに結合対が3つ配置される形。結合角は約120度。
- 正四面体分子形
- 中心原子を頂点とする正四面体の形。AX4、結合角は約109.5度。
- 三角双錐形分子形
- 中心原子に5つの結合対がある場合の形。AX5 の基本形。
- 八面体分子形
- 中心原子に6つの結合対が配置される形。AX6 に対応。
- 三角錐形分子
- 中心原子に3つの結合対と1つの孤立電子対を持つ場合の形。例: NH3。
- シーソー形分子
- 中心原子に4つの結合対と1つの孤立電子対があるときの派生形。例: SF4。
- 正方錐形分子
- 中心原子に5つの結合対があり、孤立電子対を含む場合の派生形。例: XeF5- など。
- 正方形平面分子形
- 中心原子に4つの結合対と2つの孤立電子対が配置されるときの形。例: XeF4。
- 曲がり分子形
- Bent形。中心原子に孤立電子対がある場合に見られる非直線の形。例: H2O。
- 結合角 (bond angle)
- 結合している原子間の角度。典型値は線形180度、三角平面約120度、正四面体約109.5度など。
- 反発の大小
- LP-LP > LP-BP > BP-BPの順で反発が強く、形状決定の基礎となる。
- 混成軌道
- 中心原子の外側電子の占める軌道の組み合わせ。形状予測には関連する補足概念。
- 中心原子
- 分子の幹となる原子。VSEPRではこの原子の周囲に電子対が配置されます。
- 配位数 (Coordination number, CN)
- 中心原子に結合している原子の数。Xとして数えます。
- 水分子 (H2O) のVSEPR形
- 酸素を中心とすると結合対2つと孤立電子対2つを持ち、分子形は曲がり角(約104.5度)となります。



















