

高岡智則
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アブシシン酸・とは?
アブシシン酸は植物が作るホルモンの一つで、英語名は Abscisic acid、略して ABA と呼ばれます。名前の由来は植物の落葉や実の落下に関係しますが、現代の研究では発芽の抑制・休眠の維持・水分調整・ストレス応答など、さまざまな役割をもつ重要な信号分子として理解されています。
このホルモンは主に葉や種子、根で作られ、植物が外部環境とどう向き合うかを伝える信号物質として働きます。ABAの濃度は条件が変わると上がったり下がったりし、他のホルモンとバランスを取りながら植物の行動を決めていきます。
ABAの主な役割
発芽の制御:種子が発芽するタイミングには水分・温度・光などの条件が関係します。ABAは発芽を抑える信号を出し、適切な環境が整うまで芽を出さないようにします。
休眠と適応:秋・冬には気候が厳しくなるため、種子や苗が眠っているように見える状態が作られます。ABAはこの休眠を維持し、春になって条件がよくなると他のホルモンと組み合わせて発芽を開始します。
気孔の開閉と水分管理:乾燥したとき、植物は気孔を閉じて水分の蒸発を減らします。ABAはこの気孔の開閉を助け、水分を守るための重要な信号となります。
ABAの働きをイメージでつかむ
想像してみてください。植物は「雨が降って水をいっぱい蓄える時」と「日照りが続いて水を失う時」の二つの状態を経験します。ABAは後者の状態で増え、『今は水を消費せず、休眠や防御を優先しよう』という指示を出す役目です。
ABAはどう使われるのか
実験室や研究の場では、ABAを使って植物の休眠や発芽の仕組みを観察します。園芸・農業の現場では、発芽タイミングを安全に管理するための研究材料として活用されることがあります。ただし、家庭菜園で日常的に使われる一般的な農薬・除草剤とは別物です。ABAは自然由来の信号分子として、植物の生長と環境適応を理解するための教材的な意味合いが強いことが多いです。
ABAの主な作用を表で見る
| 作用 | 説明 |
|---|---|
| 発芽抑制 | 適切な環境条件が整うまで種子の発芽を抑える |
| 休眠維持 | 厳しい環境下で種子や芽が休眠状態を保つのを助ける |
| 蒸散抑制 | 乾燥時に気孔を閉じ、水分の喪失を減らす |
| ストレス応答 | 病原体や乾燥・高温などのストレスに対する適応を促す |
まとめ
アブシシン酸・とは、植物が生き残るために使う重要な信号分子です。発芽のタイミングや水分管理、ストレスへの対応など、植物の行動を大きく左右します。中学生の皆さんが植物の世界を観察する際も、ABAの役割を意識すると、どうして植物が休眠したり、水を失わないように調整したりするのかが見えてきます。
アブシシン酸の同意語
- Abscisic acid
- 英語名。植物ホルモンの正式名称で、略称 ABA としても使われます。主な機能は発芽の抑制や休眠の維持、ストレス応答の調整などです。
- ABA
- Abscisic acid の略語。論文や教科書で広く用いられる表記で、同じくアブシシン酸を指します。
- アブシシン酸
- 日本語での正式名称。ABA の日本語表記で、発芽抑制・休眠維持・ストレス応答の調整など、植物ホルモンとしての役割を持ちます。
アブシシン酸の対義語・反対語
- 成長促進ホルモン
- ABAは休眠誘導・成長抑制・ストレス応答を促す性質があります。これに対して、IAA(オーキシン)やGA(ジベレリン)・CK(サイトカイニン)などは細胞分裂・細胞伸長・種子発芽を促進する性質があり、成長を前面に押す“対義語”として捉えられます。
- 休眠解除ホルモン
- ジベレリンGAは休眠を解除して発芽・成長を促進する働きを持つため、ABAが休眠を維持・促進するのと対になるイメージです。GAは休眠状態からの脱出を助ける代表例です。
- 発芽促進ホルモン
- 発芽を直接促進する作用が強いGAが挙げられます。 ABAは発芽を抑制することがあるため、発芽促進という意味で対比的な存在と捉えられます。
- ストレス抑制ホルモン
- ABAは乾燥やストレス時に反応を高めるホルモンですが、ストレス条件が少ない状況では成長を優先させる働きを連想させる“抑制的でない”ホルモン群のイメージが対義語として使われます。
- 成長優先モードのホルモン
- 環境条件が良いときに成長を積極的に促すホルモン群(オーキシン、GA、CKなど)を総称して表現する言い方です。ABAの抑制・休眠誘導の性質とは逆の機能を持つと解釈されます。
アブシシン酸の共起語
- 乾燥ストレス
- 水分不足や乾燥状態によって植物が受けるストレス。アブシシン酸(ABA)が蓄積して気孔を閉じ、水分の蒸発を抑える役割を担う。
- 気孔閉鎖
- 葉の気孔を閉じて蒸散を抑える現象。ABAが主導して誘導することで水分保持を助ける。
- 種子休眠
- 種子がすぐ発芽せず眠っている状態。ABAが休眠を維持する作用を持つ。
- 発芽抑制
- 種子が発芽するのを抑制するABAの作用。環境条件と連動して発芽を遅らせる。
- 植物ホルモン
- 植物の成長・発生・環境応答を調節する化学物質の総称。ABAはその一つ。
- ABA信号伝達
- アブシシン酸を受け取り、細胞内で一連の反応を伝える仕組み。
- ABA受容体
- ABAを検知して信号を開始するタンパク質。代表的にはPYR/PYL/RCARファミリー。
- PYR/PYL/RCAR
- ABAを検知する受容体ファミリーの名称。ABA信号を開始する鍵となる。
- PP2Cファミリー
- ABA信号伝達を抑制するタンパク質ホスファターゼの一群。ABAが受容体と相互作用することで下流の反応が進行する。
- SnRK2キナーゼ
- ABAシグナル伝達系の中心的なリン酸化酵素。活性化されると下流の応答を促進する。
- AREB/ABF
- ABA応答を仲介する転写因子の総称。ABRE配列の活性化に関与する。
- ABRE
- ABA応答エレメント。ABA応答遺伝子の発現を制御するDNA配列。
- Ca2+シグナル
- カルシウムイオンの変動を通じてABA信号伝達の一部を担うシグナル経路。
- ABA生合成
- 体内でABAを合成する過程。ストレス時には生産が増えることが多い。
- ABA代謝
- ABAの分解・修飾を含む代謝経路。体内レベルを適切に調整する。
- ストレス応答
- 環境ストレスに対して植物が起こす一連の生理反応。ABAが重要な役割を果たす。
- 水分ストレス
- 土壌水分が不足する状況。ABAの蓄積とそれに伴う応答が関与する。
アブシシン酸の関連用語
- アブシシン酸(ABA)
- 植物ホルモンの一つ。乾燥などのストレス条件下で濃度が上がり、気孔を閉じさせる、種子の休眠を促すなど、植物のストレス応答を総括的に調整する。
- ABA受容体(PYR/PYL/RCARファミリー)
- ABAを感知する受容体の総称。ABAが結合するとPP2Cの抑制が解除され、信号伝達が開始される。
- ABA信号伝達系
- ABAを感知して下流の遺伝子を調節する一連の分子経路。気孔閉鎖や遺伝子発現の変化を引き起こす。
- PP2C
- ABA受容体が活性化すると抑制されるマルチファクター型のリン酸化酵素。SnRK2の活性化を促進または抑制する役割を持つ。
- SnRK2
- SNF1-related protein kinase 2の略。ABA信号伝達で中核的なキナーゼ。
- AREB/ABF
- ABA応答因子。下流の遺伝子発現を直接制御する転写因子群。
- 気孔閉鎖
- 葉の表面にある気孔を閉じ、水分の蒸散を抑える作用。ABAが主要な誘導因子。
- 乾燥ストレス
- 水分不足によるストレス。ABA濃度の上昇と、それに伴う防御反応の発動を促す。
- 休眠
- 種子がすぐに発芽しない状態。ABAが促進して発芽を抑制する役割を持つ。
- 発芽抑制
- 発芽を遅らせる作用。ABAは外部環境が整うまで発芽を抑制する。
- カロテノイド経路
- アブシシン酸はカロテノイド系から生合成されるため、カロテノイド代謝と連動する。
- NCED
- 9-cis-epoxycarotenoid dioxygenase。ABA生合成の鍵酵素で、前駆体からABA生成の最初の大きなステップを触媒する。
- ABA代謝・分解(CYP707A系)
- ABAを分解する酵素群。ABAの濃度を下げ、信号の終息や調整に関与する。
- ABA-GE
- ABAをグルコシル化して蓄積・可搬性を高める不活性化形。状況に応じて再活性化されることもある。
- クロストーク
- ABAと他のホルモン(エチレン、GA、IAA、サイトカイニンなど)との相互作用。複雑な生理応答を統合する。
- ABA拮抗剤
- ABAの作用を阻害・抑制する化合物。研究や農業でABA効果を制御する際に用いられる。



















