spdy・とは？ SPDYの仕組みと役割を初心者にもわかる解説共起語・同意語・対義語も併せて解説！

この記事を書いた人

高岡智則

年齢：33歳性別：男性職業：Webディレクター（兼ライティング・SNS運用担当）居住地：東京都杉並区・永福町の1LDKマンション出身地：神奈川県川崎市身長：176cm 体系：細身〜普通（最近ちょっとお腹が気になる）血液型：A型誕生日：1992年11月20日最終学歴：明治大学・情報コミュニケーション学部卒通勤：京王井の頭線で渋谷まで（通勤20分）家族構成：一人暮らし、実家には両親と2歳下の妹恋愛事情：独身。彼女は2年いない（本人は「忙しいだけ」と言い張る）

spdyとは？

SPDY（スペディ）は、Googleが提案したウェブ通信を高速化するための実験的なプロトコルです。従来のHTTP/1.1は1つの接続で順番待ちが発生しやすく、複数のリクエストを同時に送ると見えにくい遅延が生じます。SPDYはこの遅延を減らすため、1本のTCP接続の上で複数のリクエストとレスポンスを同時に流すマルチプレックスの仕組みを取り入れました。さらにヘッダ情報を圧縮して送ることで通信量を抑え、サーバーからのデータを優先度付きで送る機能や、サーバーからクライアントへ必要なデータを先回しして送るサーバープッシュといった特徴もあります。

SPDYの特徴

特徴	説明
マルチプレックス	1つの接続で複数のストリームを同時に送信でき、待ち時間を減らします。
ヘッダ圧縮	リクエストやレスポンスのヘッダ情報を圧縮して通信量を削減します。
ストリームの優先度	重要なデータを優先的に送ることで体感速度を向上させます。
サーバープッシュ	必要になるかもしれないデータを先回して送信することで待ち時間を減らします。

ただし、SPDYは公式には長期サポートの対象として位置づけられず、後継技術としてHTTP/2に引き継がれていきました。現在のウェブの高速化の主役はHTTP/2であり、SPDY自体は段階的に廃止されました。

HTTP/2との関係と現状

HTTP/2はSPDYの思想を引き継ぎつつ、より標準化された仕様として世界中のウェブで普及しています。SPDYの技術的アイデアはHTTP/2に組み込まれ、ヘッダ圧縮にはHPACK、ストリームの多重化・優先度・サーバープッシュといった概念が共通しています。実務では、現在のサーバやCDNはHTTP/2をサポートしていることが一般的で、SPDYの設定をそのまま使うことはほとんどありません。将来的にはHTTP/3（QUICベース）へ移行する動きも進んでいます。

まとめと実務のポイント

SPDYはウェブを速くするための“考え方”を示した画期的な試みです。現在はHTTP/2が主流であり、個人のブログやサイトの運用ではサーバー設定をHTTP/2対応にしておくことが第一の選択になります。もし古いサーバーでSPDYの名を見かけても、近い将来HTTP/2へ移行する計画を立てると良いでしょう。

spdyの同意語

SPDY: Google が開発したウェブ通信の高速化プロトコル。HTTP/2 の前身として設計された基盤技術のひとつです。
SPeeDY: SPDYの別表記・呼び方。Speedy の発音を表記した俗称のような表現です。
SPDYプロトコル: SPDYという名称のプロトコルそのもの。ヘッダ圧縮や多重化などでウェブページの読み込みを速くする特徴を持ちます。
SPDYプロトコル（旧表記）: 過去の表現として使われる場合がある表現。現在は HTTP/2 の文脈で語られることが多いです。
Google SPDY: Google が提案・開発した高速化プロトコルを指す呼び方。
HTTP/2の前身: HTTP/2 の設計思想に影響を与えた対応技術のひとつとして語られる表現。

spdyの対義語・反対語

遅い: SPDYは高速化を目的としたプロトコルであるため、対義語として『遅い／低速』が挙げられます。
低速: 速度が低い、スループットが小さい状態を指します。
遅延: 通信の遅れや待ち時間が長い状態を表します。
非暗号化: 暗号化されていない通信のこと。SPDYはTLSなどの暗号化を前提に使われることが多いため、対義として挙げられます。
未圧縮ヘッダ: HTTPヘッダが圧縮されていない状態。SPDYではヘッダ圧縮が特徴の一つです。
直列通信: データを一つずつ直列に送る通信方式。SPDYの多重化に対する対義です。
単一ストリーム: 複数のストリームを同時に扱わず、単一のストリームのみを使う状態。
従来のHTTP: SPDY以前のHTTP規格（例：HTTP/1.1）を指す対義語として使います。
非多重化: データの多重化を行わない状態。

spdyの共起語

HTTP/2: SPDYの思想を継ぎ、ヘッダ圧縮・多重化・ストリーム機能を活用して、HTTP通信を高速化する次世代のプロトコル。
Google: SPDYを開発・推進した企業。ウェブの高速化を目指す技術革新の中心人物。
Chrome: Googleが提供する代表的なウェブブラウザ。SPDYの普及と実装を大きく牽引したクライアント。
Firefox: Mozillaが提供するブラウザ。SPDY/HTTP2の対応を進め、相互互換性の確保に貢献。
ヘッダ圧縮: HTTPリクエストとレスポンスのヘッダ情報を圧縮して伝送量を削減する機能。
圧縮: データを小さくして伝送量を減らす一般的な技術概念。
多重化: 1つのTCP接続上で複数のデータストリームを同時に送信する仕組み。
ストリーム: 独立したデータの流れ。複数を並行して送ることで遅延を減らす基本単位。
フレーム: データを伝送する基本的な単位。SPDY/HTTP2で分割送信と制御に使われる。
サーバー: SPDYをサポートするウェブサーバー。通信の受け手となる側。
クライアント: SPDYを利用してサーバーと通信するブラウザなどの端末。
TLS: 通信の機密性を担保する暗号化プロトコル。SPDYはTLS上で動作するのが一般的。
暗号化: 第三者に読み取られないようデータを保護する技術。
セキュリティ: 通信の安全性を確保する観点。TLSとの組み合わせで強化される。
NPN: Next Protocol Negotiation。TLSハンドシェイク中に次の使用プロトコルを決定する古い仕組み。
ALPN: Application-Layer Protocol Negotiation。HTTP/2などのプロトコルをTLS上で交渉する現代的技術。
HTTP/1.1: 従来のHTTP規格。SPDYはこの上で高速化機構を追加する形で開発された。
ウェブパフォーマンス: ページ表示速度や体感速度を向上させる技術・手法の総称。
レイテンシ: 通信の往復遅延の指標。 SPDYは圧縮と多重化でこれを低減しようとした。
帯域幅: データを転送できる総容量。効率化により実効速度を高める要素。
ネゴシエーション: 通信開始時に用いるプロトコルや設定を決定する交渉プロセス。
プロトコル: 通信の取り決め全般。SPDYはHTTPを高速化するためのプロトコル設計の集合。
標準化: 公式仕様として統一・公開されること。IETFなどでHTTP/2へと標準化された。
移行: 旧仕様から新仕様へ切り替えること。SPDYからHTTP/2への移行が進んだ。
HTTP/2への移行: SPDYの後継としてHTTP/2を採用・適用する動き・手続き。
ウェブサイト: SPDY/HTTP/2を導入することで読み込み速度が改善される対象のサイト。
モバイル: スマートフォン等のモバイル環境での通信性能改善が特に実感されやすい領域。

spdyの関連用語

HTTP/2: SPDYの後継プロトコル。マルチプレックス、バイナリフレーム、ヘッダ圧縮を採用し、TLS上での運用が一般的。プロトコル交渉にはALPN/NPNを使います。
ヘッダ圧縮: HTTPリクエスト・レスポンスのヘッダを圧縮して帯域を削減する機能。SPDYではDeflate方式を用います。
マルチプレクシング: 一つのTCP接続で複数のストリームを同時に送受信できる仕組み。これにより待ちを減らしレイテンシを短縮します。
バイナリフレーム: 通信はバイナリ形式のフレームで構造化され、解釈の一貫性と高速化を実現します。
TLS: 暗号化通信の基本技術。SPDYはTLS上で動作することが多く、セキュアな通信を前提としています。
NPN: Next Protocol Negotiation。TLSハンドシェイク時に使用するプロトコル交渉機構。SPDYで採用されていた。
ALPN: Application-Layer Protocol Negotiation。TLS拡張でHTTP/2などのプロトコルを交渉します。
SPDY/1: SPDYの初期バージョン。基本的な機能の整備段階。
SPDY/2: SPDYの2版。新しいフレームや機能が追加されました。
SPDY/3: SPDYの主要な安定版。パフォーマンスと機能が向上。
SPDY/3.1: SPDYの最終的なバージョンの一つ。広く利用されました。
SYN_STREAM: 新しいストリームを開始するためのコントロールフレーム。
SYN_REPLY: ストリームへの応答を送るコントロールフレーム。
RST_STREAM: ストリームを強制終了するフレーム。
GOAWAY: これ以降のストリームを開かないことを通知するセッション終了フレーム。
サーバープッシュ: サーバーがクライアントのリクエスト前にリソースを送る機構。
ストリーム: 通信の論理的なチャネル。複数を同時に使用可能。
PRIORITY: ストリームの処理優先度を指定する機能。
mod_spdy: ApacheへSPDY機能を提供するモジュール。
NGINX/SPDY: NGINXのSPDYサポート。HTTP/2へ移行するケースが多い。
Chrome/Chromium: SPDYを初期の高速化技術として積極的にサポートしていた主要ブラウザ。
廃止/非推奨: HTTP/2の普及に伴いSPDYは公式サポートが縮小・非推奨となりました。
デフォルトポート443: TLS通信のデフォルトポート。SPDYはTLSと組み合わせて使われることが多いです。
フレーム: SPDYの通信は複数のフレームで構成されます。
ヘッダ圧縮アルゴリズム: SPDYのヘッダ圧縮にはDeflate（zlib）を使用します。