オリフィス板・とは？基本から応用まで初心者向けガイド共起語・同意語・対義語も併せて解説！

この記事を書いた人

高岡智則

年齢：33歳性別：男性職業：Webディレクター（兼ライティング・SNS運用担当）居住地：東京都杉並区・永福町の1LDKマンション出身地：神奈川県川崎市身長：176cm 体系：細身〜普通（最近ちょっとお腹が気になる）血液型：A型誕生日：1992年11月20日最終学歴：明治大学・情報コミュニケーション学部卒通勤：京王井の頭線で渋谷まで（通勤20分）家族構成：一人暮らし、実家には両親と2歳下の妹恋愛事情：独身。彼女は2年いない（本人は「忙しいだけ」と言い張る）

オリフィス板・とは？

オリフィス板とは、パイプや配管内で流体の流量を測るための小さな板状の部品です。板の中央には正確に加工された開口部があり、流体がその開口を通過するときに差圧が生じます。この差圧を測定することで流量を推定するのがオリフィス板の基本的な仕組みです。安価で取り扱いが簡単、設置が容易、小さな器具でも定量的な測定ができる点が魅力です。一方で高粘度の液体や低流速の条件では誤差が生じる場合があり、温度・圧力の影響にも注意が必要です。

オリフィス板の仕組み

流体が管を進むと、開口部によって断面積が変化します。これにより流速が変化し、入口と出口で圧力差 ΔP が発生します。測定点に設置された圧力計で前後の差を読み取り、近似式により流量を算出します。現場では係数 C や温度補正や粘度補正を適用して実測値を流量へ変換します。

一般的な近似式の一例としては、流量 Q は開口面積 A と差圧 ΔP、流体の密度 ρ を用いて、Q ≈ C × A × √(2 × ΔP / ρ) という形で表されます。ここで C は板の形状や取り付け条件に依存する係数です。

種類と選び方

典型的なオリフィス板には標準タイプとコンビネーション型があり、材質はステンレス、銅、炭素鋼などが選択肢として挙げられます。開口径は測定したい流量の範囲に応じて決定します。新規設計時には、流体の性質、温度、圧力の範囲、設置空間、清掃の可否などを総合的に検討します。

用途と設置時の注意点

水・油・空気・ガスなど幅広い流体の流量測定に用いられます。設置時には直管部の長さ（推奨される直管距離）、測定点の位置、圧力計の取り付け位置、そして端末の清掃性を考慮します。詰まりやスケーリングが生じると読取り値が乱れやすくなるため、定期的な検査と清掃が欠かせません。

計算と測定のコツ

差圧 ΔP を正確に測ることが最も重要です。差圧計はレンジを適切に設定し、温度補正や粘度補正を適用して実測値を流量へ変換します。計測点は安定した流れ場を作る位置を選び、振動や取付部のガタつきが読み値に影響しないようにします。

表: オリフィス板の基本情報

<th>項目

説明
開口径	開口の直径を表す数値。流量に直結する重要なパラメータ。
材質	流体に対して耐腐食性や耐熱性が必要。一般にステンレスが多い。
最大圧力	板が耐えられる最大圧力。
適用流体	水、油、空気、ガスなど。

オリフィス板の利点は安価で取り付けが容易、小型でも高精度な流量測定が可能、保守が比較的楽な点です。一方で欠点としては、粘度が高い液体や低流速では測定誤差が大きくなること、温度や圧力の変動に敏感なこと、開口部の詰まりやスケーリングの影響を受けやすいことがあります。

初心者向けのまとめ

オリフィス板は管内の流量を測る基本的な道具です。開口部がある板を流体に挿入し、前後の差圧から流量を推定します。正しく選定・設置・校正を行えば、簡便で信頼性の高い測定が可能です。

実務の流れ

現場での導入の流れは次のようになります。目的を決め、流体の性質を把握し、開口径を決め、圧力計の取り付け位置を設計します。設置後には直管部の長さを確保し、清掃を怠らず、定期的な点検と校正を行います。

よくある質問

Q オリフィス板はどんな場面で使われますか

水・油・空気などの流量を測る現場で広く使われます。

オリフィス板の同意語

オリフィス板: 流量計測などで用いられる、パイプ内に設置する穴の開いた板。差圧を生じさせて流量を測る部品の基本形です。
オリフィスプレート: Orifice Plate の日本語表現。薄い板状の部品で、中心や端部に開口（穴）をもち、流体の流量を差圧で測定します。
孔板: 穴のあいた板の総称で、流量計測などの用途に使われる部品。オリフィス板とほぼ同義です。
開孔板: 穴を開けた板の意。流量計などで使われ、オリフィス板と同じ機能を持ちます。
開孔プレート: 開孔板と同義の表現。穴の開いた板で、流量測定用の部品です。
穴あき板: 穴が開いた板という意味の分かりやすい表現。流量測定用の部品としてオリフィス板と同じ用途で使われます。
孔径板: 孔の径を持つ板。孔の大きさによって流量差圧が生じる、測定用の板として使われます。

オリフィス板の対義語・反対語

直管: オリフィス板を介さず、流体が直接通る直線状の管。流れを制限せず圧力差を生みにくい一方で、流量の測定には必ずしも適さない場合が多い対概念です。
無孔板: 穴のない板。オリフィス板の特徴である穴がある状態とは反対の、流れを作り出さない基本形の板を指します。
バイパス配管: オリフィス板を迂回して流体を別経路に導く配管。流量を測定せず、制限を回避する対比として挙げられます。
開放流路: 抵抗をほとんど生まない開放的な流路。オリフィス板のような局所的な圧力損失とは対照的な性質です。
全開状態の弁: 弁を全開にして流れの制限を最小化した状態。オリフィス板のような局所的な流量制限の対比として挙げられます。
自由流路設計: 流体を自由に通すことを重視した設計思想。オリフィス板を使わず、圧力損失を抑える方向性の概念です。

オリフィス板の共起語

オリフィス板: パイプ内流体の流量を測るための薄板状の部品。開口部を持ち、差圧を用いて流量を算出します。
オリフィス: オリフィス板と同義で、流量測定に使われる開口部を持つ部品。一般には『オリフィス』として呼ばれます。
差圧: 前後の圧力差のこと。オリフィス板を通過する流体の差圧を測定して流量を推定します。
ΔP: 差圧を表す記号。流量計測で重要な変数。
β比: β = d/D の比。オリフィス径とパイプ径の比で、流量特性や圧力損失に影響します。
オリフィス径: 開口部の直径。ΔPと流量に影響する要素のひとつ。
パイプ径: パイプの内径。β比の分母となり、流量計測の設計に関わります。
公称口径: 配管・計測機器の標準規格サイズ。実寸と合わせて設計・交換時に用います。
流量: 流れる体積または質量の量。オリフィス板で計測・推定される主要量です。
流量係数: Cd や C のように、理想的な式と実測値の差を補正する係数。実流量算出に使われます。
圧力損失: 流体が通過時に失われる圧力。ΔP によって表現されます。
差圧計: 差圧を測定する計測器。オリフィス板の流量測定で必須です。
設計: オリフィス板のサイズや材料、取り付け角度などの設計要素。
材料: オリフィス板の材質。ステンレス、鋳鉄、鋁など。耐食性や溶剤適性を左右します。
設置直線性: 前後の直線領域が流れを安定させ、誤差を減らす設置要件。
アプリケーション: 水処理・飲料・化学・石油・ガスなど、オリフィス板の実用用途。

オリフィス板の関連用語

オリフィス板: 管内に設置される板状の開口部を持つ流量計測デバイス。流体の差圧 ΔP を利用して流量を算出する。前後の圧力差とオリフィス孔径、管内径から流量を求める。
β比: オリフィス孔径 d と管内径 D の比。β = d/D。Cd や適用範囲、圧力損失の大きさに影響する重要な設計パラメータ。
シャープエッジオリフィス: 孔の縁が鋭いオリフィスの形状。標準規格で広く用いられ、ISO 5167 などの規格と整合性が高い。
差圧: オリフィスの上流と下流の圧力差 ΔP。流量の直接的な指標となる。
上流圧力: オリフィスの前方側の圧力。ΔP 計算の一方の圧力読み取り値。
下流圧力: オリフィスの後方側の圧力。ΔP 計算のもう一方の圧力読み取り値。
流量係数 Cd: 実流量を理想値に補正する係数。β、Re、温度・粘度などに依存し、 Cd が流量計算の精度を左右する。
拡張因子 Y: ガスの膨張を補正する因子。圧力差の大きい場合のキャリブレーションに用いられ、ISO 5167 で扱われる。
レイノルズ数 Re: 流れの慣性力と粘性力の比を表す無次元数。Cd の依存性を決め、流体の状態を示す。
断面積 A2: オリフィス孔の開口断面積。A2 = π d^2 / 4 で計算される。
体積流量 Qv: 単位時間あたりの流れる体積。ΔP、Cd、A2、ρ から算出する。
質量流量 Qm: 単位時間あたりの流体の質量。Qm = ρ × Qv で表されることが多い。
ISO 5167: オリフィス板を用いた流量計測の国際規格群。β比、拡張因子、係数の適用方法を定める。
差圧計: 上流と下流の差圧を測定する計測機器。アナログ・デジタル型がある。
差圧トランスミッタ: 差圧を電気信号へ変換して遠隔地へ伝える計装機器。
マノメータ: 差圧を直接読み取るための圧力計の一種。液柱式などがある。
管内径 D: 配管の内径。β比の分母となる基準サイズ。