設計文書・とは？初心者が知っておく基本の解説共起語・同意語・対義語も併せて解説！

この記事を書いた人

高岡智則

年齢：33歳性別：男性職業：Webディレクター（兼ライティング・SNS運用担当）居住地：東京都杉並区・永福町の1LDKマンション出身地：神奈川県川崎市身長：176cm 体系：細身〜普通（最近ちょっとお腹が気になる）血液型：A型誕生日：1992年11月20日最終学歴：明治大学・情報コミュニケーション学部卒通勤：京王井の頭線で渋谷まで（通勤20分）家族構成：一人暮らし、実家には両親と2歳下の妹恋愛事情：独身。彼女は2年いない（本人は「忙しいだけ」と言い張る）

設計文書・とは？初心者が知っておく基本の解説

設計文書とは、あるプロジェクトで作るものの「何を作るか」「どう作るか」を整理して書き残す文書です。目的は関係者の認識をそろえ、作業の進み方を共有することです。ソフトウェアだけでなく、建築や機械の設計でも使われます。設計文書を正しく作ると、途中で仕様がぶれてしまうことを防ぎ、後から振り返って学ぶ資料にもなります。

設計文書と要件定義書の違いを理解することが大切です。要件定義が「何を満たすべきか」を決めるのに対し、設計文書はその要件を現実にどう実現するかの道筋を示します。読み手は開発者だけでなく、業務部門の担当者やテスト担当者も含まれます。したがって読みやすく、具体的で、誰が読んでも同じ解釈になるように書く必要があります。

設計文書の具体的な役割には三つの側面があります。第一に共有です。設計文書を通じてチーム全員が同じ要件像と実装方針を把握します。第二に証拠です。後で検証や技術的な意思決定の根拠として参照できます。第三にガイドです。新しいメンバーがプロジェクトに参加する時の手引きとして機能します。

設計文書の主な構成

以下は一般的な構成例です。実際には組織ごとにフォーマットが異なります。

項目	内容の例
概要	プロジェクトの目的と背景を短くまとめる
範囲と前提	対象範囲と実行条件、制約
機能要件	実現する機能と振る舞いの説明
非機能要件	性能、信頼性、セキュリティなど
データ設計	データの定義、関係性、データモデル
画面設計・UI	画面のレイアウト方針、主要な画面の説明
技術・設計方針	使う技術、開発手法、設計の原則
テスト方針	テストの範囲と方法、受け入れ基準
承認・配布	承認者、版管理、公開手順

実務ではこの表に自分たちなりの項目を追加していきます。

設計文書を書き始める手順

最初は要点だけを紙に書き出してから、各項目を詳しく肉付けします。読み手を想定して、専門用語を避け、具体的な例を盛り込みます。図やワイヤーフレームを添えると理解が早くなります。

最後に、設計文書は完成品ではなく、開発の過程で更新される生きた文書です。新機能が追加されたり仕様が変わるたびに、最新版を関係者に共有し、履歴を残す習慣をつけましょう。

初心者向けのポイント

初めて設計文書を作る人は、最初から完璧を求めず、読み手の視点を最優先に、伝わる文章と図を意識します。読みやすさのコツは、長い段落を分割し、見出しを使い、具体例を入れることです。

実務での活用例

ある機能を作る前に、設計文書を読んだだけで開発者は「何を作るか」を、テスターは「どの機能を確認するか」を理解できます。仕様変更があっても、最新版の設計文書を参照すれば原因を追いやすい。このような記録を残すことが、長期的な品質向上につながります。

また設計文書は新規メンバーのオンボーディングにも役立ちます。チームが小さいうちは、私たちはプロジェクトの全体像をこの文書を通じて共有します。新しい参加者はこの文書を読んで、すぐに会話へ参加できます。

結論

設計文書はプロジェクトの地図です。読み手を想定した明確さ、具体性、そして更新の履歴管理が、成功のカギです。

設計文書の同意語

設計書: 設計全体の方針や構造、仕様をまとめた正式な文書。要件を満たす設計情報を一つに集約します。
設計仕様書: 設計の仕様を詳しく定めた文書。機能要件やデータ仕様、インターフェース、動作条件などを具体的に記述します。
仕様書: 仕様を定義する文書の総称。要件と設計の両方を扱うことがあり、設計文書の中核になることが多いです。
機能仕様書: 各機能が満たすべき要件を個別に定義した文書。入出力、処理の流れ、エラーハンドリングを詳述します。
アーキテクチャ設計書: システム全体の構造や相互作用を整理して記した文書。アーキテクチャの選択と全体像を示します。
アーキテクチャ仕様書: アーキテクチャの仕様を明確化した文書。部品間のインタフェース、境界、品質要件を定義します。
システム設計書: システム全体の設計方針と要件をまとめた文書。データの流れや外部連携、運用面の要件を記述します。
基本設計書: 開発の初期段階で作成する大枠の設計をまとめた文書。機能の分割、データモデル、外部設計の指針を記します。
詳細設計書: 基本設計を受けて、実装レベルの設計を具体化した文書。モジュール・クラス・データ定義・インタフェースを詳述します。
ソフトウェア設計書: ソフトウェア開発向けの設計情報をまとめた文書。モジュール構成、データ設計、インタフェース、設計基準を記述します。
技術設計書: 特定技術に焦点を当てた設計をまとめた文書。採用技術や実装手法、運用設計を詳述します。
設計資料: 設計に関する図表・説明文・根拠資料など、設計情報を集めた資料群。共有用の素材として使われます。
設計ドキュメント: 設計を文書化した総称。Design Document に近い形で、開発チーム間の共通資料として用いられます。
設計図: 設計の図面・図表を含む文書。ハードウェアの設計情報を表す場合が多いですが、ソフトウェア分野でも高レベルの設計情報を指すことがあります。

設計文書の対義語・反対語

実装コード: 設計文書が示す抽象的な仕様を、実際に動くプログラムへ変換したコードの集合です。設計の成果物がどう動くべきかを記述するのに対して、実装コードはそれを実際に動作させる具体的な形です。
ソースコード: 人が読めるプログラミング言語で書かれた命令の集まりです。実装の中心となる実体で、設計文書を実装する際の核となります。
プログラム: 特定の機能を実現するために動作するソフトウェアの集合体。設計文書が何を作るかを示すのに対し、プログラムは実際にどう動くかを示します。
要件定義書: システムが満たすべき機能や制約を定義した文書です。設計文書の前段にあたり、要件が確定すると設計の方向性が決まります。
要件定義: 要件の定義そのものを指す概念です。機能や性能などの要件を整理し、設計の出発点となる情報を提供します。
運用手順書: システムを日常的に運用する際の手順や操作ルールをまとめた文書です。設計文書が作るべき構造とは別の現場での運用手順を示します。
運用マニュアル: 運用担当者が日々の作業を円滑に進めるための案内書です。設計の設計図ではなく現場運用の実務ガイドです。
テスト仕様書: 品質保証のための検証計画とテスト項目を記述した文書です。設計が意図する仕様が正しく実装されているかを検証する観点の文書です。
保守ガイド: システムの障害対応や修正を行う際の方針や手順をまとめた文書です。設計段階の設計情報とは別の長期的な保守のための実務資料です。
実装仕様書: 実装時の具体的な振る舞いと制約を定義した文書です。設計文書が抽象的な仕様を示すのに対し、実装仕様書は実装時点の細かな仕様を記述します。
コードベース: ソースコードを含むリポジトリ全体のことです。設計文書が示す目標を現実の動作として形にした実装の現物です。