

高岡智則
年齢:33歳 性別:男性 職業:Webディレクター(兼ライティング・SNS運用担当) 居住地:東京都杉並区・永福町の1LDKマンション 出身地:神奈川県川崎市 身長:176cm 体系:細身〜普通(最近ちょっとお腹が気になる) 血液型:A型 誕生日:1992年11月20日 最終学歴:明治大学・情報コミュニケーション学部卒 通勤:京王井の頭線で渋谷まで(通勤20分) 家族構成:一人暮らし、実家には両親と2歳下の妹 恋愛事情:独身。彼女は2年いない(本人は「忙しいだけ」と言い張る)
漏れインダクタンスとは?
漏れインダクタンスとは、電磁コイルが作る磁束のうち、もう一方の巻線へうまく結合しない部分のことを指します。理想的には「結合が完全」に近いほどエネルギーは効率よく伝わりますが、現実のコイルは形状・距離・鉄心の特性などの影響で結合が完全にはなりません。こうした結合できず余分に蓄えられる磁エネルギーの部分を漏れインダクタンスと呼びます。
どうして漏れインダクタンスは生まれるのか
要因1:巻線の間の空気ギャップや巻き方の違い、鉄心の形状などが磁束の結合を悪くします。
要因2:複数の巻線がある場合、一次側と二次側の磁束が完全に共有されず、特定の方向にだけエネルギーが蓄えられます。
要因3:近接効果やはさみ込んだ構造によって、結合係数が1からずれていくことも原因になります。
影響と設計のポイント
漏れインダクタンスが大きいと、電源回路やトランスフォーマの電圧調整性能に影響します。例えば、電源のスイッチング時にはエネルギーが漏れインダクタンスに一時的に蓄えられ、負荷に合わせた電圧が変動しやすくなります。これにより波形の歪みや過渡現象が生じ、部品の応答が悪くなることがあります。
設計上のポイントとしては、巻線同士の結合を高める工夫をすることです。鉄心の形状を最適化したり、巻き方を調整したり、適切な間隔を確保することで、漏れインダクタンスをできるだけ小さく抑えることが重要です。
測定方法と実務での考え方
漏れインダクタンスは、実測で見積もることができます。代表的な方法は、一次巻線のインダクタンスを測定し、二次巻線をショートさせたときとショートでないときの値の差を使う方法です。もう一つの考え方は、装置の全体のインダクタンスと磁化インダクタンスを別々に測定し、それらの差を漏れとして捉える方法です。実際の測定にはLCRメータやインペーダンスアナライザを使いますが、家庭でできる手法としては、電源装置の負荷特性や出力波形を観察することでおおよその目安をつかむことができます。安全に注意して測定を行い、過大な電圧や電流には近づかないことが大切です。
表で見る基本用語
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 漏れインダクタンス | 結合が完全でない磁束部分が蓄えるエネルギーに由来するインダクタンス。 |
| 結合係数 | 巻線間の磁束の共有の程度を表す指標。1に近いほど良く結合する。 |
| 磁化インダクタンス | 磁束の増加に対するコイルの応答。漏れインダクタンスを含む総インダクタンスの一部。 |
| エネルギー密度 | 1/2 L I^2の形で表される、コイルが貯めるエネルギーの指標。 |
このように、漏れインダクタンスは電気回路の「見えない部分の損失」として働きます。正しく理解して設計すれば、回路の安定性や効率を改善する手がかりになります。
身近な例として、家電の電源アダプターやノートパソコン(関連記事:ノートパソコンの激安セール情報まとめ)の充電回路を想像すると、漏れインダクタンスが小さい方が出力が安定します。高周波領域では、部品同士の距離が小さいほど影響が大きくなることもあり、設計者は理想と現実の差を補正する必要があります。
漏れインダクタンスの同意語
- 漏れ磁束インダクタンス
- 二つの巻線の間で結合しきれない磁束が生み出すインダクタンス成分。漏れ磁束が原因で総インダクタンスの一部となり、エネルギー伝達の効率やスイッチング応答に影響します。
- リークインダクタンス
- 漏れインダクタンスの英語読み・カタカナ表記。指す意味は同じく、結合不良によって発生するインダクタンス成分です。
- 未結合インダクタンス
- 結合していない磁束が原因で発生するインダクタンス成分。巻線間の結合が不完全な場合に現れます。
- 漏れ成分インダクタンス
- 総インダクタンスのうち、漏れ磁束に起因する成分を指す表現。
- 漏れ磁束成分インダクタンス
- 漏れ磁束に起因するインダクタンス成分を指す別表現。
- 未結合磁束インダクタンス
- 未結合の磁束が原因となるインダクタンス成分。結合不良による漏れの表現として使われます。
- 結合不良によるインダクタンス
- 巻線間の結合が不完全な状態で生じるインダクタンス成分の総称。漏れインダクタンスの一種として扱われます。
漏れインダクタンスの対義語・反対語
- 相互インダクタンス
- 巻線間で磁束が相互に結合して生じるインダクタンス。漏れインダクタンスとは反対に、結合が良好でエネルギーが互いの巻線に伝わる部分を表す概念。多くの場合、完全結合に近づくとこの成分が支配的になる。
- 結合インダクタンス
- 巻線間の磁束が結合してエネルギーを伝える成分として現れるインダクタンス。漏れ分を除いた“結合に寄与する”成分を指すことがある。
- 完全結合インダクタンス
- 理想的な結合状態で、漏れがゼロとなり磁束が全てもう一方の巻線に結合する場合のインダクタンス。実用には近似として扱われる概念。
- 磁化インダクタンス
- コアの磁化を作るためのインダクタンス。漏れインダクタンスとは異なる要素で、結合成分の対比として説明されることがある。
- 相互結合インダクタンス
- 相互インダクタンスの別名として使われる表現。巻線間の磁束結合を表す概念。
漏れインダクタンスの共起語
- 漏れ磁束
- 一次と二次の巻線間で結合に寄与しない磁束のこと。磁束が完全にリンクしない分だけエネルギーが負荷へ伝わらず、スイッチングノイズや過渡現象の原因になる要素です。
- 結合係数
- 巻線間の磁束結合の度合いを表す指標。1に近いほど結合が良く、漏れが少なくなります。k = M / sqrt(L1L2) のように表されます。
- 相互インダクタンス
- 二つの巻線間で磁束が共有される量を示す値。M が大きいほどエネルギー伝達が効率的です。Lk の大小は設計次第で変わります。
- 自己インダクタンス
- 各巻線が自分の磁場を作るときのインダクタンス。L1、L2 と呼ばれ、漏れインダクタンスはこれらと相互インダクタンスの関係で決まります。
- 磁気結合
- 巻線間の磁束リンクの程度を表す概念。高いほど漏れが小さく、低いと漏れが増えます。
- 磁路/磁芯
- 磁束が流れる鉄芯や磁気回路の道筋。磁芯の設計次第で漏れの分布や大きさが変化します。
- 寄生インダクタンス
- 回路内に現れる本来の機能とは別の inductance。漏れインダクタンスは寄生インダクタンスの一部として扱われます。
- 寄生素子
- 寄生容量や寄生抵抗など、理想回路にない追加の要素。漏れインダクタンスとともに回路の挙動を決めます。
- 等価回路
- 実際のトランスを電気回路として表現したモデル。漏れインダクタンスは通常 primary/secondary に直列に現れる要素として扱われます。
- フライバック
- フライバック型のトランスで、漏れインダクタンスが原因となる過渡現象が特に問題になる設計構成。
- スパイク/過渡現象
- スイッチング操作時に漏れインダクタンスが原因で電圧スパイクが発生する現象。デバイスの耐圧設計に影響します。
- 測定法
- 漏れインダクタンスを測る方法。LCRメータやパルス応答法、減衰法など、周波数依存性に配慮して測定します。
- 設計上の影響
- 漏れインダクタンスは効率、ノイズ、絶縁耐圧、信頼性などに影響します。設計時の重要な考慮点です。
- 対策
- 巻線配置の工夫や磁気設計の最適化、適切な絶縁・ダンピングで漏れを低減する手法を指します。
- エネルギー貯蔵
- 漏れインダクタンスにもエネルギーが蓄えられます。E = 1/2 L i^2 の式で表され、負荷へ伝わらない分も含みます。
- 共振周波数
- 漏れインダクタンスと寄生容量の組み合わせで起きる共振周波数。高周波領域での挙動に影響します。
- EMI/ノイズ
- 漏れインダクタンスはdI/dtを生み出し、EMI(電磁干渉)やノイズの原因になることがあります。
- 寄生容量
- 漏れインダクタンスとともに回路の周波数応答を決める寄生容量。共振やノイズの原因になる場合があります。
- 絶縁耐圧
- 漏れによって発生する過渡電圧が絶縁体の耐圧設計に影響することがあるため、注意が必要な指標です。
- 高周波特性
- 高周波領域でのインダクタンス値や損失、ノイズ特性に影響します。設計時には特に注意します。
- DC/DCコンバータ/ SMPS設計
- 漏れインダクタンスはスイッチング電源の設計で重要なパラメータ。効率・ノイズ・耐圧設計に直結します。
漏れインダクタンスの関連用語
- 漏れインダクタンス
- コイル同士の結合が完全でないときに生じる寄生的なインダクタンスです。巻線間で共有される磁束の一部がコアの磁路に完全には戻らないために発生します。変圧器やインダクタの等価回路では、一次側と二次側それぞれについて Llk1, Llk2 として表され、漏れインダクタンスが大きいと過渡応答や電源の効率・電圧安定性に影響します。
- 漏れ磁束
- 巻線の周囲を流れる磁束のうち、コアの磁路に閉じない成分のことです。漏れ磁束は漏れインダクタンスの原因となり、特に高周波や過渡応答時に影響します。
- 自己インダクタンス
- 1つの巻線が自分自身に対して作るインダクタンスのことです。巻線が蓄える磁束が自分の電流に対応する反応を生み出します。
- 相互インダクタンス
- 2つの巻線が磁束を共有する度合いを表す指標で、自己インダクタンス L1, L2 と磁束の結合を表す M との関係は M = k sqrt(L1 L2) のように表されます。
- 磁化インダクタンス
- コアを磁化するために必要なインダクタンスで、漏れとは別の磁気路を通る分です。
- 結合係数
- k は0〜1の値で、1に近いほど巻線同士の結合が良好です。漏れインダクタンスが小さいほど結合は高くなります。
- 一次側漏れインダクタンス
- 変圧器の一次側に現れる漏れ成分のインダクタンスです。
- 二次側漏れインダクタンス
- 変圧器の二次側に現れる漏れ成分のインダクタンスです。
- ESL(等価直列インダクタンス)
- 部品の寄生インダクタンスを、動作周波数に対する直列のインダクタンスとして表した概念です。漏れインダクタンスは ESL の一部として扱われることがあります。
- 寄生インダクタンス
- 回路や部品の設計上の副次的なインダクタンスの総称です。漏れインダクタンスも寄生インダクタンスの一種と考えられます。
- 等価回路
- 変圧器を回路モデルで表すとき、磁化成分の Lm と漏れ成分の Llk1, Llk2 を組み合わせて表現します。
- 漏れ経路
- 漏れ磁束が通る経路のこと。巻線間の空隙、絶縁構造の不完全さ、巻線配置の不均一さなどが原因になります。
- 設計での低減
- 巻線の密着度を高める、絶縁・配線の工夫、コア形状の改善、巻線間の距離調整などによって漏れインダクタンスを減らす設計上の工夫です。
- 高周波・短絡影響
- 高周波領域では漏れインダクタンスが支配的になるため、スイッチング電源の動作や過渡応答、効率に影響します。
- 短絡試験
- 漏れインダクタンスを評価するためのテストのひとつで、短絡条件下での応答を観察します。



















