長母指屈筋・とは？初心者向けのやさしい解説共起語・同意語・対義語も併せて解説！

この記事を書いた人

高岡智則

年齢：33歳性別：男性職業：Webディレクター（兼ライティング・SNS運用担当）居住地：東京都杉並区・永福町の1LDKマンション出身地：神奈川県川崎市身長：176cm 体系：細身〜普通（最近ちょっとお腹が気になる）血液型：A型誕生日：1992年11月20日最終学歴：明治大学・情報コミュニケーション学部卒通勤：京王井の頭線で渋谷まで（通勤20分）家族構成：一人暮らし、実家には両親と2歳下の妹恋愛事情：独身。彼女は2年いない（本人は「忙しいだけ」と言い張る）

長母指屈筋・とは何か

長母指屈筋（ちょうぼしくっきん、英語名: flexor pollicis longus）は、前腕の筋肉の中でも特に親指を曲げる動きを担当する重要な筋肉です。名前のとおり「長い腱」を持ち、親指の先端を動かす役割を担います。日常生活で親指を使って物をつまむ動作や、文字を打つときの微細な動作にも深く関わっています。

どこにあるのか

長母指屈筋は前腕の橈側、つまり親指側の前面に位置します。腱は前腕の骨と腱膜を通って手のひらの方へ伸び、親指の末端の骨につながります。

基本情報

起始：橈骨前面中部、前腕膜（interosseous membrane）

停止：親指の末端指節骨（ distal phalanx of the thumb）

作用：遠位指節関節(IP関節)を主に屈曲します。あわせて母指のMCP関節・CMC関節の屈曲を補助し、つまむ動作や細かい作業を支えます。

神経支配：正中神経の支配領域（前方回内神経）

日常生活との関係

私たちの手は、親指を使ってつまむ動作を繰り返しています。スマホを操作する、紙をつまむ、鍵を回す、ボタンを押すといった場面で長母指屈筋が活躍します。親指の精密な動きができるかどうかは、物をしっかりつかむ力や細かな作業のしやすさに直結します。

よくあるトラブルとケア

長母指屈筋の腱や腱鞘に炎症が生じると痛みや動きの restriction が起こることがあります。疲労の蓄積、反復的な動作、過度の負荷が原因になることが多く、痛みが出たら無理をせず安静を第一にします。冷却（アイシング）や軽度のストレッチ、適度な休憩で改善することが多いですが、痛みが長引く場合は医師の診断を受けましょう。

歴史と呼び方

解剖学の標準名は Flexor Pollicis Longus、和名は 長母指屈筋です。英語表記や教育現場によって略記が使われることもあり、FPLと表記されることもあります。

他の指屈筋との違い

母指以外の指の屈曲を担当する筋肉は複数ありますが、長母指屈筋は親指特有の動きを主に支えます。深指屈筋は他の指を曲げる動作を強く担当しますが、FPLは親指の高度な操作性に直結します。

リハビリとストレッチの例

回復期には適切なストレッチと筋力強化が役立ちます。痛みがない範囲で、無理をせず穏やかに行います。痛みがある場合はすぐに中止し、専門家の指示を仰いでください。

ストレッチの一例として、手のひらを机に置き、親指を外側へゆっくり伸ばす動作を10回程度行います。その後、手首のストレッチも合わせて行うと効果的です。

表で見る基本情報

部位	前腕の橈側前面
起始	橈骨前面中部、前腕膜
停止	親指の末端指節骨
作用	IP関節屈曲を主動作。MCP・CMC関節の屈曲を補助
神経	正中神経（前方回内神経）

まとめ

長母指屈筋は親指を曲げる動作の核となる筋肉です。前腕の前面から親指の末端へと連結する腱を通じて、私たちが小さな物をつまんだり、文字を打つときの精密な動作を可能にします。痛みを感じたときは休息と適切なケアを心がけ、改善が見られない場合は専門家に相談しましょう。

長母指屈筋の同意語

長母指屈筋: 親指を曲げる作用をもつ前腕の深層筋。前腕の前面を走行し、母指の遠位指節骨を屈曲させる筋として解剖学で用いられる日本語の正式名称。
Flexor pollicis longus: 解剖学で用いられる英語名。長母指屈筋と同じ筋を指し、国際的に使われる名称です。
Flexor pollicis longus muscle: 英語表記の別表現。語尾の muscle を付けても意味は同じ筋肉を指します。
FPL: Flexor pollicis longus の一般的な略語。図解やノート、臨床メモで頻繁に見かける短縮形。
FPL (Flexor pollicis longus): 略称 FPL の正式名称を併記する表現。解剖学テキストやラベルで使われることがあります。

長母指屈筋の対義語・反対語

長母指伸筋: 母指を伸展させる筋。長母指屈筋の対抗筋として機能し、母指の伸展動作を担います。
短母指伸筋: 母指を伸展させる筋の一つ。主に第一関節の伸展を担当し、長母指屈筋の対抗的な役割を果たします。
母指伸筋群: 母指を伸展させる筋群の総称。長母指伸筋と短母指伸筋を含み、母指を屈曲させる筋の対抗として働きます。
母指伸展: 母指を伸ばす動作そのものを指す概念。長母指屈筋の対義的な動作を表す言葉として使われます。

長母指屈筋の共起語

前腕屈筋群: 前腕の屈筋をまとめた筋群の総称で、長母指屈筋を含み母指の屈曲動作を支えます。
手根管: 手首の内側にあるトンネル状の空間。長母指屈筋腱を含む複数の屈筋腱と正中神経が通ります。
手首: 手の付け根の関節。長母指屈筋は前腕から手首を経て母指を屈曲します。
母指: 親指のこと。長母指屈筋は母指の屈曲動作の主な筋です。
腱: 筋肉の収縮力を骨へ伝える線維状の組織で、長母指屈筋腱は母指を屈曲させます。
腱鞘: 腱を包み、摩擦を減らして保護する鞘。長母指屈筋腱にも腱鞘があります。
腱鞘炎: 腱鞘の炎症。長母指屈筋腱周囲に生じると痛みが出ます。
長母指屈筋腱: 長母指屈筋の腱で、母指を屈曲させる働きを腕から指へ伝えます。
IP関節屈曲: 親指の遠位指節間関節を屈曲させる動作。長母指屈筋はこの関節を主に屈曲します。
MCP関節屈曲: 親指の近位指節間関節を屈曲させる動作。長母指屈筋も関与します。
解剖学: 体の構造を学ぶ学問。長母指屈筋の位置関係や走行を理解する基礎です。
正中神経: 手首を通過する主要な神経で、手根管を通ります。長母指屈筋腱とともに解剖上の重要部位です。
前腕: 肘と手首の間の部分。長母指屈筋は前腕の筋肉として起始し、前腕から母指へと作用します。
手のひら: 手のひら側の領域。長母指屈筋は腱を介してこの部位へ走り、母指の屈曲を支えます。

長母指屈筋の関連用語

長母指屈筋: 前腕の深層屈筋の一つで、親指の末節(DIP)を屈曲させる主な筋肉。起始は橈骨の前面と骨間膜、腱は手首を通って母指の末節骨へ付着する。神経支配は正中神経由来の前方内側神経、血液供給は前方中骨間動脈系。
長母指屈筋腱: 長母指屈筋の腱。末節骨(DIP)へ付着して親指のIP関節を屈曲させる力を伝える。腱鞘を介して滑走する点が特徴。
FPL（flexor pollicis longus）: 長母指屈筋の英語名。解剖学的には同じ筋を指す用語。
短母指屈筋: 母指の近位指節を屈曲させる責任を持つ筋で、手掌の母指把持を補助する。主に短母指屈筋（Flexor pollicis brevis）を指す。
母指屈筋群: 親指を屈曲させる筋の総称。FPLのほか、短母指屈筋などを含む。
深層屈筋群: 前腕の深い屈筋の総称で、FPLを含む。指の屈曲運動に関与する複数の筋の集合。
前腕屈筋群: 前腕全体の屈筋の総称。FPLを含むが、深層以外の屈筋も含む広い分類。
起始（長母指屈筋）: 橈骨前面と橈骨と尺骨の骨間膜（骨間膜）から起始。
停止（長母指屈筋）: 親指の遠位指節(DIP)の基部へ付着して屈曲を伝える。
走行（長母指屈筋）: 前腕の内側から腱として手首を通り、母指の末節へ向かう経路。
手根管/カルパルトンネル: 手首を通るトンネル状の通路。長母指屈筋腱を含む複数の腱がここを通過する。
神経支配: 正中神経由来の前方内側神経（Anterior Interosseous Nerve, AIN）がFPLを支配する。
血管支配: 前方中骨間動脈系によって主に血液が供給される。
腱鞘炎: FPL腱の腱鞘の炎症。痛み、腫れ、機能障害を生じる。
FPL腱断裂: 長母指屈筋腱の断裂。親指のIP関節の屈曲が著しく低下する。
OKサインテスト: 前方内側神経の機能を評価する検査。親指のIP関節屈曲機能の低下を確認することでAIN障害を疑う指標になる。
英語名: flexor pollicis longus