

高岡智則
年齢:33歳 性別:男性 職業:Webディレクター(兼ライティング・SNS運用担当) 居住地:東京都杉並区・永福町の1LDKマンション 出身地:神奈川県川崎市 身長:176cm 体系:細身〜普通(最近ちょっとお腹が気になる) 血液型:A型 誕生日:1992年11月20日 最終学歴:明治大学・情報コミュニケーション学部卒 通勤:京王井の頭線で渋谷まで(通勤20分) 家族構成:一人暮らし、実家には両親と2歳下の妹 恋愛事情:独身。彼女は2年いない(本人は「忙しいだけ」と言い張る)
正定行列とは
正定行列とはある種の数学的な性質を持つ行列のことです。まずは定義の基本を押さえましょう。正定行列とは x を非零ベクトルとしたときに x^T A x > 0 が全て成り立つような正方行列 A のことを指します。ここで x は列ベクトルであり x^T は転置です。この式が意味するのは x の形に応じて行列 A が作る二次形式が必ず正の値になるということです。
正定かどうかを確かめるいくつかの方法があります。一つは固有値がすべて正であることです。別の方法としては Sylvester の判定と呼ばれるものがあります。これは行列の先頭 k 行列の行列式を順番に調べてすべて正であれば正定と判定します。
正定行列の具体的な特徴
正定行列には次のような特徴があります。対称であることが多いが対称でなくても正定と呼べる場合があります。ただし多くの文献では対称正定行列を指すことが多いです。直観としてはベクトル空間の長さを拡張するような性質を持つと考えると分かりやすいです。
確認の方法
実際に正定かどうかを判定する方法をいくつか紹介します。まず第一に、固有値がすべて正であるかを調べます。次に、Sylvester の判定を用いる方法があります。これは行列の先頭 k 階の主成分行列の行列式を順番に調べてすべて正であれば正定と判定します。
例と練習
以下に 2 つの例を挙げます。実際の数値を使って正定かどうかを考えてみましょう。
| 行列 | 性質 |
|---|---|
| [[2, -1], [-1, 2]] | 正定である |
| [[0, 1], [1, 0]] | 正定ではない |
この例から学べる点は 行列の形と固有値の関係です。正定であるためには、行列 A の対称性が関わってくることが多いです。特に 対称正定値行列 という言い方をすることが多く、対称性を満たすことが多い条件となります。
日常でのイメージ
日常の問題にも正定行列の考え方は役立ちます。例えば最適化の場面では目的関数が二次形式のとき、正定であれば解が一意に定まることが多く、解法の安定性が保たれます。線形代数の基礎をきちんと学ぶと、機械学習の学習アルゴリズムや経済モデルの安定性を理解する手助けになります。
重要ポイントのまとめ
正定行列は x^T A x > 0 を満たす正方行列であり、対称性があり、固有値がすべて正であることが多いです。判定には固有値チェックか Sylvester の判定を使い、実務では数値計算の安定性の観点からも重要な概念です。
補足
数学の用語は慣れるまで難しく感じますが、基本を押さえれば理解は着実に進みます。焦らず、具体的な例を通して練習しましょう。
計算のコツと注意点
数値計算の際には丸め誤差に注意します。正定性は小さな数値の影響で変わることがあるので、数値的な検討では正確な演算が大切です。対称性があると計算が安定するため、対称正定値行列かどうかを最初に確認します。
主成分と Sylvester の判定の具体例
Sylvester の判定は次のように考えると分かりやすいです。先頭 k 行列の主成分行列を作り、それぞれの行列式が正であれば正定となります。以下は 2×2 の典型例です。
| 階数 | 主成分行列 | 行列式 | 判定 |
|---|---|---|---|
| 1 | [[a11]] | det>0 | 正 |
| 2 | [[a11 a12],[a21 a22]] | det>0 | 正 |
このように少しずつ条件を確かめると、手元の行列が正定かどうかを判断しやすくなります。最終的には固有値がすべて正であるかを確かめるのが最も直感的で確実な方法です。
まとめと次の一歩
正定行列は線形代数の基礎としてとても大切な概念です。最初は定義を覚えることから始め、次に判定方法を身につけ、実際の行列を使った練習へ進むと理解が深まります。日常の問題解決や機械学習の基礎を支える重要な道具として、正定行列の考え方を身につけておきましょう。
正定行列の同意語
- 正定値行列
- 意味: すべての非零ベクトル x に対して x^T A x > 0 となる実対称行列。すべての固有値が正であることと等価で、最適化や数値計算の安定性を語るときの基本的な性質です。
- 正定矩陣
- 意味: 正定値行列とほぼ同義の表現。日常的には同じ意味として使われ、x^T A x > 0 を満たす実対称行列を指します。
- 実対称正定値行列
- 意味: 実数成分を持つ対称行列で、すべての非零ベクトル x に x^T A x > 0 を満たす行列。正定値の標準的な定義の一つです。
- 正定値の対称行列
- 意味: 実対称で、全ての非零ベクトル x に x^T A x > 0 を満たす性質を持つ行列。正定値行列の別表現として用いられます。
- 固有値が全て正である行列
- 意味: A の固有値がすべて正である行列。実対称行列の場合、正定値と同値になる別の言い方です。
正定行列の対義語・反対語
- 負定行列
- 実数対称行列 A に対して、x^T A x < 0 を非零ベクトル x 全てに対して満たす性質。正定行列の対極で、全ベクトルに対して負の定値を持つことを意味します。
- 負半定行列
- 実数対称行列 A に対して、x^T A x ≤ 0 を全ての非零ベクトル x に対して満たし、少なくとも一つの x で x^T A x = 0 が成立する行列。全体としては負の定値を帯びます。
- 半正定行列
- 実数対称行列 A に対して、x^T A x ≥ 0 を全ての非零ベクトル x に対して満たし、少なくとも一つの x で x^T A x = 0 が成立する行列。正定ではなく、ゼロになるケースがある点が特徴です。
- 不定行列
- 実数対称行列 A に対して、x^T A x が正の値をとる x と負の値をとる別の x が存在する行列。符号が混在するため正定でも負定でもありません。
- 非正定行列
- 正定でない実数対称行列の総称。すべての x に対して x^T A x ≥ 0 とは限らず、正定の条件を満たさない行列のことです。
正定行列の共起語
- 対称行列
- 実数成分が対称である行列。正定行列は通常、対称であることを前提とします(A^T = A)。対称性は固有値の性質や直交対角化の前提になります。
- 正定性
- A が正定であるとは、すべての非零ベクトル x に対して x^T A x > 0 が成立する性質。実数行列の場合は通常、対称性を満たすことが要件とされます。
- 半正定値
- x^T A x ≥ 0 がすべての x に対して成立する性質。正定値より弱く、内積の定義や最適化の安定性に関係します。
- 固有値
- A の固有値 λ は、A v = λ v を満たす非零ベクトル v が存在するときのスカラー値です。正定性の判定にも重要です。
- 実数固有値
- 実対称行列は固有値がすべて実数になります。正定性と結びつく指標の一つです。
- 正の固有値
- 正定値の必要十分条件の一つ。すべての固有値が正の実数であることと等価です。
- 固有ベクトル
- 固有値に対応する非零ベクトル。実対称行列では固有ベクトルは互いに直交します。
- 直交対角化
- 実対称行列は直交行列を用いて対角化でき、A = Q Λ Q^T の形になります。Λ の対角要素が固有値です。
- 実対称行列
- A^T = A の行列。正定性は通常このクラスに対して語られます。
- x^T A x(二次形式)
- x の成分を A で重み付けして作る二次形式。正定性の判断にはこの値を用います。
- 二次形式
- ベクトル x の各成分を組み合わせた二次の多項式形式。正定性はこの形式が常に正になることを意味します。
- Cholesky分解
- 正定値対称行列 A は L L^T の形に分解でき、L の対角成分は正です。計算上便利です。
- 逆行列
- 正定値行列は必ず逆行列をもち、逆行列も正定値になります。
- Sylvesterの判定
- A が正定値であることは、先頭の主小行列式がすべて正であることと同値です。
- 主小行列式/主子式
- 行列の主部分行列の行列式。Sylvesterの判定で用いられる指標です。
- スペクトル分解/固有分解
- A を固有値と固有ベクトルを用いて分解する方法。正定値の場合はすべての固有値が正です。
- 内積
- ベクトル間の二乗和や内積を定義する二次形の基礎。正定性はこの内積が正定になることと直結します。
- Gram行列
- ベクトルの内積を要素とする行列。生成ベクトルが線形独立なら Gram 行列は正定値になります。
- 二次計画法・凸最適化
- 正定性は凸性を保証するため、二次形式を含む最適化問題(特に二次計画法)で重要です。
- スペクトル半径・固有値の範囲
- 正定値なら最大固有値 λ_max が正で、最小固有値 λ_min も正で、スペクトルは [λ_min, λ_max] に分布します。
- Choleskyの必要条件・十分条件
- A が正定値であることと、Cholesky 分解が存在することは互いに成立します。
正定行列の関連用語
- 正定行列
- 実数成分の行列 A が、零ベクトル以外のすべてのベクトル x に対して x^T A x > 0 となる性質を持つ行列。通常は対称な実行列として扱われる。
- 正定値対称行列
- 実数の対称行列で、上記の正定値の条件を満たす。正定値行列の典型的な表現。固有値はすべて正。
- 対称行列
- 転置して等しくなる行列。実数成分を持つ場合は実数対称行列と呼ばれることが多い。
- 実数対称行列
- 成分がすべて実数で、A = A^T の行列。
- 複素共役対称行列(Hermitian)
- 複素数成分を持つ行列で A = A^*(転置共役等しい)となる。実対称行列は Hermitian の特別なケース。
- 半正定値行列
- x^T A x ≥ 0 をすべてのベクトル x に対して満たす行列。正定値とは区別される。
- 非負定値行列
- 半正定値行列と同義の別称。実務では半正定値と呼ばれることが多い。
- 固有値
- A v = λ v を満たすスカラー λ のこと。正定値行列ではすべての固有値が正。
- 固有ベクトル
- 対応する固有値 λ に対応する非零ベクトル v。対称・正定値行列では固有ベクトルが直交する性質がある。
- 逆行列
- 行列 A に対して存在する A^{-1}。正定値かつ非奇異であれば必ず存在し、正定値の固有値はすべて正であることと関係する。
- Cholesky分解
- 正定値行列 A に対して、A = L L^T の形で分解できる手法。数値計算で広く用いられる。
- 直交対角化
- 実対称行列は直交な固有ベクトルで基底化でき、A = Q Λ Q^T(Λ は対角行列、各対角要素は固有値)。正定値の場合 Λ の成分はすべて正。
- 二次形式
- x^T A x の形をとる二次式。正定値であるとは、その二次形式が x ≠ 0 のとき常に正になること。
- 共分散行列
- データの分散と共分散を表す対称行列。一般に半正定値で、データにより正定値になる場合もある。
- Hessian行列
- 関数の二階偏微分を並べた行列。Hessian が正定値なら、その点は局所的に最小値になる条件となる。
- Sylvesterの判定
- 正定値かどうかを判定する方法。先頭主小行列(leading principal minors)がすべて正のとき正定値。
- 正定性の数理的意味
- x^T A x が常に正になる性質が、幾何的に楕円面の定義や最適化の安定性に関係する。



















