

高岡智則
年齢:33歳 性別:男性 職業:Webディレクター(兼ライティング・SNS運用担当) 居住地:東京都杉並区・永福町の1LDKマンション 出身地:神奈川県川崎市 身長:176cm 体系:細身〜普通(最近ちょっとお腹が気になる) 血液型:A型 誕生日:1992年11月20日 最終学歴:明治大学・情報コミュニケーション学部卒 通勤:京王井の頭線で渋谷まで(通勤20分) 家族構成:一人暮らし、実家には両親と2歳下の妹 恋愛事情:独身。彼女は2年いない(本人は「忙しいだけ」と言い張る)
pyroptosisとは何か
pyroptosisは炎症を伴う細胞死の一種です。体が病原体と戦うときに使われる安全装置の一つですが、過剰になると体にダメージを与えることもあります。ここでは、初心者にも分かるように、pyroptosisの基本をやさしく説明します。
この現象は、免疫細胞などが病原体の信号を検知して、炎症性サイトカインと呼ばれる物質を多く放出します。これにより周りの細胞にも炎症が伝わり、体の防御機能が高まります。
仕組みの流れ
細胞の中で、病原体を感知するとinflammasomeと呼ばれる複合体が作られ、カスパーゼ-1が活性化します。活性化されたカスパーゼ-1 は、プロIL-1βと プロIL-18を活性化して炎症を引き起こします。同時にGasdermin Dが切られてN末端が膜を刺して孔を作り、細胞は破裂します。これが炎症性の細胞死、pyroptosisの核となる流れです。
ポイントの整理
発端:病原体やダメージ信号の検知
主役:inflammasome、カスパーゼ-1、Gasdermin D
結果:炎症性サイトカインの放出と細胞の破裂
アポトーシスとの違い
よく似た言葉にアポトーシスがあります。アポトーシスは炎症をほとんど起こさない形の細胞死で、細胞はじゅうぶんに整然と崩れます。一方、pyroptosis は炎症を伴う死で、細胞が腫れ、膜が破れて炎症の物質が周りに広がります。難しく言えば、発現しているタンパク質が違い、使われる分子経路も別物です。
身近な例と未来
研究現場では、pyroptosis の抑制が感染症や炎症性疾患の治療につながる可能性があると考えられています。薬を使ってこの仕組みを調整することで、過剰な炎症を減らせるかもしれません。
生活の中での理解のポイントは、炎症と細胞死は密接につながっているということです。風邪のときや感染症のとき、私たちの体は炎症を通して病原体を排除しますが、その炎症が強すぎると体にダメージを与えることもあるのです。
まとめ
pyroptosis は、病原体と戦う免疫の仕組みの一部として役立つ反面、過剰になると組織を傷つける可能性がある細胞死の一つです。医学の研究では、この現象を抑えたり、必要な場面で活かしたりする方法が日々探求されています。
| 特徴 | pyroptosis | アポトーシス |
|---|---|---|
| 炎症 | 強い炎症を伴う | 炎症をほとんど起こさない、または極力抑える |
| 主な分子 | カスパーゼ-1、Gasdermin D | カスパーゼ-3/7、カスパーゼ-9 |
| 細胞の形 | 腫れて破裂する | 縮むように崩れる |
| 役割 | 感染防御と炎症反応 | 安全な細胞死の完遂 |
pyroptosisの同意語
- 炎症性細胞死
- 炎症を引き起こす性質を持つ、プログラムされた細胞死の一形態。細胞膜が膨張して破裂し、炎症性サイトカインが放出されやすい特徴がある。
- 炎症性プログラム細胞死
- 炎症を伴うように制御される細胞死(プログラムされた細胞死)の総称。pyroptosisとほぼ同義で用いられることがある。
- gasdermin依存性炎症性細胞死
- ガスデーミンタンパク質(特にGSDMD)に依存して起こる炎症性細胞死を指す表現。pyroptosisの機構を強調する名称。
- gasderminD依存性炎症性細胞死
- GSDMD依存性の炎症性細胞死。ガスデーミンDを介した細胞膜の孔形成が特徴的な機序を示す表現。
- カスパーゼ-1依存性炎症性細胞死
- canonical(標準的)な pyroptosis とされ、カスパーゼ-1の活性化が起点となる炎症性細胞死。
- 非カスパーゼ-1依存性炎症性細胞死
- non-canonical経路を指し、カスパーゼ-4/5(人)やカスパーゼ-11(マウス)など、カスパーゼ-1以外のカスパーゼが関与する炎症性細胞死。
- パイロプトーシス
- pyroptosisの日本語表記の一つ。読み方は“パイロプトーシス”。炎症性細胞死の同義語として使われることがある。
- パイロプトーシス経路
- 炎症性細胞死を引き起こす機構・経路全般を指す表現。ガスデーミンの活性化経路などを含む説明に用いられる。
pyroptosisの対義語・反対語
- アポトーシス
- 炎症をほとんど起こさず、秩序だったプログラム細胞死の一形態。細胞の内容物が段階的に整理され破片化され、炎症性の反応をほとんど引き起こさない点が pyroptosis とは対照的。
- ネクローシス
- 急性・非プログラム的な細胞死で、細胞膜の崩壊などを伴い炎症を起こすことがある。炎症性の性質は pyroptosis とは異なるが、炎症を伴う点で対照的に見なされることがある。
- 非炎症性細胞死
- 炎症を起こさない細胞死の総称。pyroptosis の炎症性と対照的な特徴を持つ。
- 生存
- 細胞が生きている状態。pyroptosis は細胞死の経路なので、生存はその対となる概念。
- 抗炎症性細胞死
- 炎症を抑える性質を持つとされる、理論的・仮想的な細胞死の形。炎症性の pyroptosis に対する対照的な意味合いで用いられることがある。
pyroptosisの共起語
- GSDMD
- 炎症性細胞死(pyroptosis)の実行役。カスパーゼ1などにより切断されたN端が細胞膜に孔を作り、細胞が崩壊して炎症を広げます。
- Caspase-1
- inflammasome の中心的な炎症性カスパーゼ。IL-1βとIL-18を成熟化させ、GSDMDの切断を介して炎症性細胞死を促します。
- Caspase-4
- ヒトの非canonical経路を担うカスパーゼ。細胞内のLPSを検知してGSDMDを直接切断します。
- Caspase-5
- ヒトのCaspsase-4と同様に、非canonical経路でGSDMDを切断します。
- Caspase-11
- マウスのCaspsase。LPSに応答してGSDMDを切断する非canonical経路を担います。
- NLRP3
- 代表的なinflammasomeのセンサー。刺激を感知するとASCとカスパーゼ-1を集めて活性化します。
- AIM2
- DNAを感知する inflammasomeセンサーで、炎症性カスパーゼを活性化します。
- NLRC4
- 細菌由来の分子を感知する inflammasomeセンサーで、カスパーゼ-1を活性化します。
- ASC
- アダプター蛋白。センサーとカスパーゼ-1を橋渡しし、inflammasomeの活性化を助けます。
- IL-1β
- 炎症性サイトカイン。pro-IL-1βをカスパーゼ-1が成熟させ、炎症を促進します。
- IL-18
- 炎症性サイトカイン。成熟して免疫応答を促進します。
- IL-1α
- 炎症性サイトカイン。放出されたり活性化され炎症を促進します。
- Pro-IL-1β
- 未成熟な前駆体。カスパーゼ-1で成熟化し、炎症を生み出します。
- Pro-IL-18
- 未成熟な前駆体。カスパーゼ-1により成熟します。
- PAMP
- 病原体関連分子パターンの略。感染を検知する標識となります。
- DAMP
- 傷害関連分子パターンの略。組織損傷時に放出され炎症を誘導します。
- LPS
- リポ多糖。グラム陰性菌の外膜成分で、非canonical経路を介して免疫を刺激します。
- TLR4
- LPSを認識する表在性受容体。プライミングを促し炎症反応の準備をします。
- Priming
- 炎症反応の前準備段階。NF-κB経路でpro-IL-1βやNLRP3の発現を高めます。
- Inflammasome
- 複数の蛋白質が組み合わさる複合体。カスパーゼ-1を活性化しIL-1β/IL-18の生成を促します。
- Pyroptosome
- inflammasomeがGSDMDのN端と連携して孔形成を進めるとされる複合体。
- Gasdermin family
- 孔を作る作用を持つタンパク質ファミリー。GSDMDをはじめ、GSDMA/GB/GC/GE等が含まれます。
- GSDME
- Gasdermin E。 caspase-3により切断され、二次的な孔形成で炎症性細胞死を誘導することがあります。
- Caspase-3
- アポトーシスの実行カスパーゼ。GSDMEを切断して二次的に孔形成を引き起こし、場合によってはpyroptosisへつながります。
- RIPK3
- ネクロプトーシス経路の中心分子。炎症性経路と交差する場面があります。
- MLKL
- ネクロプトーシスの実行分子。炎症性経路と連携することがあります。
- ATP
- 細胞外ATPはP2X7受容体を介して炎症を刺激し inflammasomeの活性化を促します。
- ROS
- 反応性酸素種。 inflammasomeの活性化を促す信号として関与することがあります。
- HMGB1
- DAMPのひとつ。細胞崩壊後に放出され炎症を拡大します。
- VX-765
- カスパーゼ-1阻害薬の一つ。研究でpyroptosisを抑制する目的で用いられます。
- MCC950
- NLRP3 inflammasomeを選択的に阻害する薬剤。炎症の発生を抑制します。
pyroptosisの関連用語
- pyroptosis
- 炎症性細胞死のこと。病原体の検知などをきっかけに、細胞が破裂して炎症性サイトカインを放出する特徴的な死に方。
- 炎症性細胞死
- 炎症を伴う細胞死の総称。pyroptosisはこの一形態で、細胞膜に孔ができ炎症性サイトカインが放出される。
- inflammasome
- 炎症性サイトカインの成熟と炎症性細胞死を促進するタンパク質の巨大な複合体。NLRP3のようなセンサーとASC、カスパースが組み合わさる。
- NLRP3 inflammasome
- NLRP3センサーが中心となってASCとカスパース-1を組織化し、炎症性応答を活性化する代表的なインフラマソーム。
- ASC
- アダプタータンパク質で、NLRP3などのセンサーとカスパースをつなぎ、炎症性サイトカイン成熟と pyroptosis を促進。
- caspase-1
- 炎症性カスパース。IL-1βとIL-18を成熟化させ、GSDMDを切断して pyroptosis を誘導する主要な酵素。
- caspase-4
- 人での非canonical 経路を担うカスパース。LPSなどの刺激で活性化され、GSDMDを直接切断して pyroptosis を促す。
- caspase-5
- 人の非canonical 経路を担うカスパース。LPSに応答してGSDMDを切断する。
- caspase-11
- マウスの非canonical 経路のカスパース。LPSで活性化され、GSDMDを切断して pyroptosis を誘導。
- GSDMD (Gasdermin D)
- GSDMDのN末端が細胞膜に孔を作り、細胞内容物を放出させることで pyroptosis を実行する主要な実行分子。
- GSDME (Gasdermin E)
- GSDMEはカスパース-3によりN末端が生じ、場合においてアポトーシスを pyroptosis 風に転換させることがある。
- IL-1β
- 炎症性サイトカイン。前駆体から成熟化して炎症を強く促進する。
- IL-18
- 炎症性サイトカイン。成熟化後、免疫反応の促進に関与。
- canonical pathway
- カスパース-1を介して inflammasome が活性化され、GSDMDの切断と pyroptosis を導く標準的経路。
- noncanonical pathway
- カスパース-4/5/11が直接GSDMDを切断して炎症性細胞死を引き起こす、canonical とは別の経路。
- PAMPs
- 病原体関連分子パターン。免疫系を刺激して防御反応を始動させる分子構造。
- DAMPs
- 損傷関連分子パターン。細胞損傷時に放出され、炎症反応を促進する信号。
- pyroptosome
- 炎症性サイトカイン成熟と pyroptosis を促進するための、ASCなどが集まって形成すると考えられる複合体(炎症性のプラットフォーム)
pyroptosisのおすすめ参考サイト
- パイロトーシスとアポトーシスの違いとは? | Proteintech Group
- パイロトーシスとアポトーシスの違いとは? | Proteintech Group
- アポトーシスとは|研究用語辞典 - WDB
- ピロプトーシスとは何でしょうか? - Biospective



















