tympanometryとは？中耳の動きを測る検査をわかりやすく解説共起語・同意語・対義語も併せて解説！

この記事を書いた人

高岡智則

年齢：33歳性別：男性職業：Webディレクター（兼ライティング・SNS運用担当）居住地：東京都杉並区・永福町の1LDKマンション出身地：神奈川県川崎市身長：176cm 体系：細身〜普通（最近ちょっとお腹が気になる）血液型：A型誕生日：1992年11月20日最終学歴：明治大学・情報コミュニケーション学部卒通勤：京王井の頭線で渋谷まで（通勤20分）家族構成：一人暮らし、実家には両親と2歳下の妹恋愛事情：独身。彼女は2年いない（本人は「忙しいだけ」と言い張る）

tympanometryとは何か

tympanometryは中耳の機能を検査する方法のひとつです。耳の奥の鼓膜が風船のように動くかどうかを、外耳道の空気圧を少しずつ変えながら測定します。これにより中耳の圧力や耳の管の働き（耳管／Eustachian tube）に問題がないかを知ることができます。

どういう仕組みなのか

検査では、プローブと呼ばれる細い管を耳の外側に挿入します。耳道内の空気圧をコントロールしつつ、小さな音を鳴らして鼓膜の振動を計測します。耳の中の圧力が高い、低い、また鼓膜の動きが鈍いなどの情報から中耳の状態を判断します。検査自体は痛みを伴わず、短時間で終わることが多いです。

検査の流れ

1) 医師が耳の外側を確認します。耳垢が多い場合は除去を提案されることがあります。

2) プローブを耳の入口に挿入します。痛みはほとんどありません。

3) いくつかの圧力レベルを変えながら測定が行われ、結果は「タイムパノグラム」と呼ばれる曲線として表示されます。

4) 医師がその曲線を読んで中耳の状態を判断します。

型の読み方と意味

tympanogram にはいくつかの型があります。代表的なのは以下の3つです。強調した説明は医師の判断材料になります。

型	特徴	意味の目安
Type A	鼓膜が通常どおり動く	中耳は正常な状態に近い
Type B	鼓膜の動きが制限される、耳管の通りが悪い	中耳腔に液体がある可能性、または気圧の乱れ
Type C	気圧差が大きい状態	耳管機能の一時的な問題を示すことが多い

検査のメリットと注意点

メリット：痛みがほとんどなく、耳の中の圧力と鼓膜の動きを客観的に判断できます。聴力に影響を与える原因を絞り込むのに役立ちます。

注意点：検査だけで診断は決まらず、他の検査と組み合わせて総合的に判断します。場合によっては耳垢の有無や呼吸器の状態も関係します。

よくある質問

Q: 子どもでも受けられますか？　A: はい、多くの場合は子どもにも安全に実施でき、年齢を問わず中耳の状態を確認できます。

Q: 検査時間はどのくらいですか？　A: 大体5〜10分程度で終わることが多いです。

tympanometryの同意語

鼓膜運動検査: 鼓膜の動き（可動性）を測定する検査。中耳腔の圧力変化に対する鼓膜の動きを評価します。
鼓膜機能検査: 鼓膜の機能、特に圧の変化に対する動きと中耳の機能を総合的に評価する検査。
中耳圧検査: 中耳腔の気圧を測定し、気圧平衡の状態や耳管機能を評価する検査。tympanometryの主要な目的の一つです。
中耳圧測定: 中耳の気圧を測定する検査。鼓膜の移動性と耳の圧力状態を同時に評価します。
鼓膜張力検査: 鼓膜の張力（可動性）を評価する検査。中耳の圧力変化に対する鼓膜の反応を検出します。
鼓膜移動度検査: 鼓膜の移動度を測定する検査。鼓膜がどれだけ動くかを数値化します。
中耳機能評価: 中耳の機能全体を評価する検査の総称で、tympanometryを含むことが多いです。
鼓膜圧検査: 中耳の圧力状態を測定し、鼓膜の動きと連動して中耳機能を評価します。
鼓膜グラフ検査: tympanogramとして出力されるグラフを指す表現。鼓膜の圧力と動きを可視化します。
鼓膜圧グラフ: tympanogramのグラフ表現を指す言い方。鼓膜の圧力-動きの関係を視覚化します。
ティンパノメトリ: tympanometryの日本語表記の一つ。医療現場で用いられる表現です。
ティンパノグラフィー: tympanographyの日本語表記の一つ。鼓膜の圧力と動きを記録する検査の呼称として使われます。

tympanometryの対義語・反対語

非鼓膜圧測定: tympanometry の対義語として、鼓膜の圧力や可動性を測定しない検査。中耳の機械的機能を直接評価しない意味合いです。
純音聴力検査: 内耳の聴覚感度を測る検査で、 tympanometry が中耳機能を測るのに対して別の検査領域（内耳の聴力）を評価します。
オトスコピー（耳鏡検査）: 耳道と鼓膜を直接観察して異常を探す検査。音響インピーダンスを用いた動的測定とは別の、視診中心の検査です。
内耳機能検査: 内耳の機能を評価する検査。 tympanometry が中耳機能を測る検査であるのに対して、対象が内耳の機能である点が対比となります。
中耳機能以外の検査: 中耳の機能測定を主題としない検査の総称。内耳機能や聴力の評価などがこれにあたります。
聴力検査（聴覚検査全般）: 聴覚系の感音性・伝音性を評価する検査で、tympanometry の中耳機能測定とは別の検査領域を指します。

tympanometryの共起語

鼓膜グラフ: tympanogram とは、中耳の圧力と鼓膜の可動性を表すグラフです。横軸が中耳圧、縦軸が導納（またはコンプライアンス）を示し、中耳の機能状態を視覚的に把握します。
中耳圧: 中耳腔の気圧のこと。tympanometry により測定され、正常範囲は一般的に -100 daPa 〜 +50 daPa 程度とされます。
導納: 中耳を通じて音がどれだけ通りやすいかを示す指標。数値が大きいほど鼓膜の動きが良いことを意味します。
静的導納: 中耳の総合的な導納量の指標。長時間の測定結果として扱われ、低下すると可動性の低下を示唆します。
コンプライアンス: 中耳の可動性の量を表す指標で、ピーク時の導納値（最大導納）を示します。一般に高すぎるか低すぎると異常のサインになります。
ピーク圧: tympanogram のピークが現れる中耳圧のこと。正常はほぼ0 daPa付近、負圧や正圧になると異常の可能性を示します。
タイプA: 中耳圧が正常で鼓膜の可動性も正常な状態を示すグラフ。健常な中耳機能の指標となります。
タイプB: 平坦なグラフ。中耳腔に滲出液がある場合や耳管閉塞が疑われる場合に現れやすい状態です。
タイプC: 中耳圧が負の方向へ偏っている状態。耳管機能不全のサインとして評価されます。
タイプAs: タイプAの中でピークが浅い、可動性が低下している状態。積液や硬化などが原因です。
タイプAd: タイプAの中でピークが深く過度に動く状態。耳小骨の機械的連結異常などが関与することがあります。
中耳滲出: 中耳腔に滲出液が貯留している状態。 tympanometry ではタイプBとして現れることが多いです。
耳管機能障害: 耳管の換気機能が低下している状態。 tympanometry の異常パターンの原因となります。
中耳炎: 中耳の炎症。急性中耳炎や滲出性中耳炎などを含み、 tympanometry の結果に影響します。
耳鏡検査: 耳内を直接観察する検査。tympanometry と併用して鼓膜の状態を総合的に評価します。
鼓膜チューブ: 慢性の中耳滲出に対して挿入されるチューブ。tympanometry による機能回復の評価にも使われます。
測定音（プローブトーン）: tympanometry の測定に使われる音。一般的には 226 Hz の周波数が用いられます。
周波数226 Hz: 成人で標準的に用いられる測定周波数。小児では高周波（例: 1000 Hz）が用いられることも多いです。
聴力検査との関係: tympanometry は伝音性難聴の評価に有用で、感音難聴との鑑別や中耳疾患の有無を判断する補助手段として使われます。

tympanometryの関連用語

鼓膜圧検査（tympanometry）: 中耳の圧力、鼓膜の可動性、耳道容積を同時に評価する検査。プローブ音を耳に入れ、圧力を変えながら鼓膜の動きをグラフ化します。
鼓膜圧測定機（tympanometer）: 鼓膜圧検査を実施する機器。空気圧を変化させ、反応を測定してデータを出します。
鼓膜圧図（tympanogram）: 中耳の状態を示すグラフ。横軸は中耳圧、縦軸は可動性（コンプライアンス）を表します。
イミタンス検査（Immittance testing / tympanometry 総称）: 鼓膜圧検査を含む、耳の圏の抵抗と可動性を総合的に評価する検査群です。
Jerger分類: 標準的な鼓膜圧図の分類法。Type A/B/Cと亜型（As・Adなど）を用いて中耳状態を判断します。
Type A鼓膜図: 中耳の圧力が正常で、鼓膜の可動性も正常な状態を示します。
Type B鼓膜図: 平坦な曲線。中耳腔に液体があるか、鼓膜穿孔・換気チューブの存在、またはプローブのシール不良を示唆します。
Type C鼓膜図: 負圧側の中耳圧を示す曲線。耳管機能障害を疑います。
Type As鼓膜図: 峰が浅く可動性が低下。中耳の硬化、癒着、鼓膜の粘膜変化を示唆します。
Type Ad鼓膜図: 峰が鋭く過度に可動。耳小骨の機械的問題や新生中耳の状態を示唆します。
中耳圧（Peak pressure / 中耳圧力）: 鼓膜圧図の峰の圧力。単位は daPa、正負で中耳の圧力状態を示します。
静的コンプライアンス（Static compliance）: 中耳の静的な可動性の指標。通常は ml で表します。
耳道容積（Ear canal volume, ECV）: プローブが耳道内に占める体積。小さすぎるとシール不良、大きすぎると穿孔・換気チューブを示唆します。
探触音周波数（Probe-tone frequency）: 鼓膜圧検査で使用する探触音の周波数。成人では一般に226 Hzが用いられます。
高周波鼓膜圧測定（High-frequency tympanometry, 4 kHz など）: 乳幼児などで226 Hz が適さない場合に用いられる高周波数の測定法。中耳状態の評価に有用です。
中耳腔液（Middle ear effusion / Otitis media with effusion）: 中耳腔に液体が貯留した状態。Type B に関連して現れることが多いです。
鼓膜穿孔（Tympanic membrane perforation）: 鼓膜の穴。大きな耳道容積の上昇やType B 規格の解釈に影響します。
鼓膜換気チューブ（Tympanostomy tube / grommet）: 中耳の換気を改善する小さなチューブ。Type B でも耳道容積が大きくなる場合があります。
耳管機能障害（Eustachian tube dysfunction）: 耳管の開閉機能が低下または過敏で、中耳圧の調整が難しくなる状態。Type C との関連が強いです。
中耳小骨の機械的問題（Ossicular stiffness / dislocation）: 耳小骨の動きが制限されたり異常になったりする状態。As/Ad の原因となることがあります。
聴性反射（Acoustic reflex）: 大音量刺激に対して耳小骨筋が反射的に収縮する現象。 tympanometry と併用して中耳機能を評価します。
検査の信頼性と再現性（Reliability / retest）: シール状態や測定条件により結果の再現性が影響を受けるため、信頼性を確保するための留意点です。
年齢別基準値（Age-specific normative values）: 年齢により正常範囲が異なるため、年齢に応じた基準値を用いる必要があります。
外耳道のシール不良（Poor probe seal）: プローブのシールが不十分だと測定データの品質が低下します。
耳鏡検査（Otoscopy）: 外耳道と鼓膜の状態を視診する検査。検査前の所見を把握します。