sry遺伝子・とは？遺伝子の役割を中学生にもわかる解説共起語・同意語・対義語も併せて解説！

この記事を書いた人

高岡智則

年齢：33歳性別：男性職業：Webディレクター（兼ライティング・SNS運用担当）居住地：東京都杉並区・永福町の1LDKマンション出身地：神奈川県川崎市身長：176cm 体系：細身〜普通（最近ちょっとお腹が気になる）血液型：A型誕生日：1992年11月20日最終学歴：明治大学・情報コミュニケーション学部卒通勤：京王井の頭線で渋谷まで（通勤20分）家族構成：一人暮らし、実家には両親と2歳下の妹恋愛事情：独身。彼女は2年いない（本人は「忙しいだけ」と言い張る）

はじめに

このページでは sry遺伝子とは何かを、初心者にもわかりやすい言葉で解説します。sry遺伝子は性別を決めるとても大事な遺伝子のひとつです。

sry遺伝子とは何か

sry遺伝子は Y染色体上にある遺伝子であり、胎児が男性として発達するかどうかに深く関わります。正式には sex determining region Y gene の略であり、「男の子の発達を促す指令を出す遺伝子」と考えられています。

この遺伝子が果たす役割

受精後の胎児の発生が進む時期に、SRYが発現すると、睾丸をつくる細胞の発生が始まります。これが連動して、他の遺伝子が働き、男性ホルモンを作る臓器の形成が進みます。結果として、陰茎や陰嚢の発育、体毛の分布など、男らしい特徴が段階的に現れ始めます。

発生の時期と連携

人の胎児ではおおむね 妊娠6〜8週ごろ に SRY が働き始めると考えられています。その後、SOX9 などの他の遺伝子と協調して 睾丸の形成 が進み、性ホルモンの分化が起こります。ここが「遺伝子の指令が体の形に影響を与える」重要な例です。

SRY の存在がもたらす多様性

ただし、すべてのケースがぴったり male になるわけではありません。遺伝子の組み合わせや環境要因、別の遺伝子の変化などにより、性の発達には多様性が生まれます。Swyer 症候群のように、SRY の機能が完全には働かずに生じる生殖発生の不全も報告されています。

表で見る SRY の基本情報

項目	説明
位置	Y染色体上にある遺伝子
機能	睾丸の形成を促す指令を出す
関連遺伝子	SOX9 など他の遺伝子と協調して働く
影響	胎児の性分化の初期段階を決定する

用語解説

sry遺伝子 … 性別決定に関わる遺伝子の名称

TDF … Testis Determining Factor の略。SRY が作るタンパクのことを指すことが多い

SOX9 … SRY と連携して睾丸の発生を支える遺伝子のひとつ

まとめ

sry遺伝子は性別決定の鍵となる重要な遺伝子です。Y染色体上にあり、発生のごく初期段階で睾丸を形成する道を開くことで、以降の体の発達を大きく左右します。とはいえ、性別の理解にはホルモンや環境、他の遺伝子の影響も関係するため、単純に「SRY がある＝男性」と決めつけることはできません。生物は多様であり、それを学ぶこと自体が楽しい学びです。

sry遺伝子の同意語

SRY: Sex-determining Region Y遺伝子（SRY遺伝子）—ヒトのY染色体上にあり、性別決定を開始する転写因子をコードする遺伝子。
Sex-determining Region Y: Y染色体上の性決定領域を指す英語表現。SRY遺伝子が位置する領域の名称。
Sex-determining Region Y gene: Sex-determining Region Y遺伝子。Y染色体上に位置し、性別決定に関与する遺伝子。
Sex-determining region on the Y chromosome: Y染色体上の性決定領域。SRYを含む性決定に関与する領域の英語表現。
Sex-determining gene on the Y chromosome: Y染色体上の性決定遺伝子。SRY遺伝子を指す英語名の一つ。
Y chromosome sex-determining gene: Y染色体の性決定遺伝子。SRYを含む性決定に関与する遺伝子の総称的表現。
Testis-determining factor (TDF): 睾丸決定因子。SRY遺伝子がコードするタンパク質の機能名として、歴史的に使われた表現。
Sry: Sry遺伝子。小文字表記。マウスなどで用いられるSRYの別名。
Sex-determining Y gene: Y染色体上の性決定遺伝子。SRYを含む性決定遺伝子を指す英語表現の一つ。

sry遺伝子の対義語・反対語

女性決定遺伝子系: 性決定を女性側に導く遺伝子群。SRY遺伝子が男性発生を開始させるのに対して、RSPO1・WNT4・FOXL2などが女性側の発生を促す役割を持つと考えられています。
SRY欠失・非機能化: SRY遺伝子が欠けているか機能していない状態。XY染色体を持つ個体でも女性化が起こることがあり、男性ではなく女性の発生経路が優先されることを指します。
RSPO1遺伝子: 卵巣発生を促進し、男性側の性決定経路を抑制する働きがあるとされる代表的な遺伝子。SRYと拮抗する女性発生経路を支える要素のひとつ。
WNT4遺伝子: 卵巣発生を助長し、男性側の性決定経路を抑制する作用を持つ遺伝子。女性発生を支える重要な要素として挙げられます。
FOXL2遺伝子: 卵巣の発生・維持に必須な遺伝子。長期的には女性性を安定させる役割を担い、男性発生経路を抑制する働きにも関与します。
女性発生経路: SRYが直接関与せず、女性側の遺伝子群と経路が主導して性発生が進む考え方。これを「対SRYの発生経路」として捉えることができます。