カルバペネムとは？初心者が知っておくべき基礎知識ガイド共起語・同意語・対義語も併せて解説！

この記事を書いた人

高岡智則

年齢：33歳性別：男性職業：Webディレクター（兼ライティング・SNS運用担当）居住地：東京都杉並区・永福町の1LDKマンション出身地：神奈川県川崎市身長：176cm 体系：細身〜普通（最近ちょっとお腹が気になる）血液型：A型誕生日：1992年11月20日最終学歴：明治大学・情報コミュニケーション学部卒通勤：京王井の頭線で渋谷まで（通勤20分）家族構成：一人暮らし、実家には両親と2歳下の妹恋愛事情：独身。彼女は2年いない（本人は「忙しいだけ」と言い張る）

カルバペネムとは

カルバペネムとは、体内の細菌を退治する力の強い抗生物質の一つです。主に病院で使われ、重症感染症の治療に適しています。口から飲む経口薬としては使われず、点滴や静注で体へ投与します。

どのような菌に効くのか

カルバペネムは多くのグラム陰性菌・グラム陽性菌・嫌気性菌の一部にも有効で、肺炎腹膜炎腹腔内感染症尿路感染症など、さまざまな重症感染症の治療に使われます。

主な種類と特徴

代表的なカルバペネム系薬剤にはイミペネム・メロペネム・ドリペネム・エルタペネムがあります。これらは基本的に静注・点滴で投与します。イミペネムは腎臓で分解される際、cilastatinという薬と組み合わせて用いられることが多いです。

使われ方と投与のポイント

投与法や用量は患者さんの腎機能や感染症の重症度に合わせて決まります。病院では感染症の原因菌を特定してから、必要最小限の期間だけ使うのが基本です。耐性の問題にも注意が必要で、適切な期間・適切な薬剤選択を守らないと、細菌が薬に強くなってしまう恐れがあります。

副作用と注意点

一般的な副作用には吐き気・下痢・発疹などがあります。まれにけいれんやアレルギー反応が起こることもあるため、使用中に体調が大きく変わった場合はすぐに医療機関へ連絡してください。腎機能が低下している人や妊娠中の方は、投与前に必ず医師と相談してください。

歴史と背景

カルバペネム系薬剤は1980年代に開発され、病院での感染症対策として広く用いられるようになりました。しかし近年は耐性菌の出現が問題となり、適正な使用が求められています。

表で見る代表的なカルバペネム

薬剤名	特徴	代表例
イミペネム	広範囲に有効だが cilastatin 併用が必要なことが多い	Imipenem
メロペネム	腎機能に優しく、重症感染症でよく使われる	Meropenem
ドリペネム	肺炎腹部感染などに適応	Doripenem
エルタペネム	広い範囲だが日常的な軽症には使われにくい	Ertapenem

よくある質問

Q: 口から飲めないのになぜ注射なのか？ A: 効き方が違い、体内へ早く薬を届けるためです。Q: すぐに耐性化するのですか？ A: 適切な使用を守ることで耐性リスクは下がります。

カルバペネムの同意語

カルバペネム: β-ラクタム系抗菌薬の一種で、広いスペクトラムを持つ薬剤グループ。主に細菌の細胞壁合成を阻害して死滅させ、耐性を持つ菌にも効果が期待されることが多い語。
カルバペネム系抗菌薬: カルバペネムを含む薬剤の総称。β-ラクタム系抗菌薬の一群で、広範な抗菌スペクトルと耐性菌への有効性が特徴。
カルバペネム系薬剤: カルバペネム系に属する薬剤全般を指す表現。薬剤名としての総称として使われることが多い。
カルバペネム類: カルバペネム系薬剤のグループ名。複数の具体的薬剤を含む薬剤群を指すときに用いられる。
β-ラクタム系抗菌薬の一種（カルバペネム系）: カルバペネムはβ-ラクタム系抗菌薬の一種で、広い抗菌スペクトルを持つ薬剤群であることを示す説明表現。
カルバペネム系抗生物質: カルバペネムを指す別の表現。抗生物質として分類されるカルバペネム系の薬剤を意味する。
広域スペクトラムβ-ラクタム系抗菌薬: β-ラクタム系抗菌薬のうち、広い範囲の細菌に有効とされるグループの総称。カルバペネム系はこれに該当することが多い。

カルバペネムの対義語・反対語

狭域スペクトラム抗菌薬: カルバペネムは広域スペクトラムの抗菌薬ですが、対義語として挙げられるのは、効果が特定の病原体に限定された狭域スペクトラムの抗菌薬です。主に特定の細菌にのみ効く薬を指します。
β-ラクタム系以外の抗菌薬: カルバペネムはβ-ラクタム系の抗菌薬です。対義語として、β-ラクタム系以外の作用機序を持つ抗菌薬を指します（例: マクロライド系、フルオロキノロン系、テトラサイクリン系など）。
非抗菌薬: 抗菌作用を持たない薬物のこと。カルバペネムの対義語として、感染症治療の薬物としてのカテゴリが異なるものを示します。
抗菌薬以外の感染症対策: 抗菌薬を使わずに感染を予防・抑制する方法。ワクチン接種、衛生管理、感染源の除去・減少など、薬物に頼らない対策を含みます。
予防接種・ワクチン: 感染を未然に防ぐ手段としてのワクチン。薬物治療である抗菌薬とは別の対義語的カテゴリです。
免疫療法・免疫活性化による感染対策: 免疫系を高めて自己の防御力を強化する治療法。抗菌薬に頼らない感染対策として、カルバペネムの対比となる概念です。
衛生・感染管理を重視した治療方針: 手洗い・消毒・環境清潔化・感染源の管理など、薬物に頼らず感染を抑える実践的アプローチ。

カルバペネムの共起語

カルバペネム系抗生物質: β-ラクタム系抗菌薬の中でも特に広いスペクトラムを持つ薬剤群。重篤な感染症や耐性菌感染症の治療に用いられることが多いです。
イミペネム: カルバペネム系抗菌薬の一つ。腎機能に応じた用量調整が必要で、しばしばシラスタチンと併用して使用します。
メロペネム: カルバペネム系抗菌薬の一つ。広い抗菌スペクトラムを持ち、静脈投与で用いられます。
エルタペネム: カルバペネム系抗菌薬の一種。広範囲の感染症に用いられ、静脈投与が一般的です。
ドリペネム: カルバペネム系抗菌薬の一種。重症感染症に適用されることが多いです。
β-ラクタマーゼ: β-ラクタム環を分解する酵素の総称。カルバペネムを含むβ-ラクタム薬の効果を低下させる原因になることがあります。
カルバペネム耐性菌: カルバペネムに対して感受性を示さなくなった細菌。院内感染のリスクを高めます。
カルバペネム分解酵素（カルバペネマーゼ）: カルバペネムを分解して無効化する酵素群。耐性機構の主な要因のひとつです。
CRE（カルバペネム耐性腸内細菌科菌）: 腸内細菌科の菌の集団がカルバペネム耐性を示す状態。治療が難しい感染症の原因となります。
KPC: カルバペネム耐性を引き起こす代表的なカルバペネマーゼの一種。特定の菌種で問題となります。
NDM: Metallo-β-ラクタマーゼの一種。カルバペネム耐性をもたらす酵素のひとつです。
VIM: Metallo-β-ラクタマーゼの一種。カルバペネム耐性の原因となる場合があります。
IMP: Metallo-β-ラクタマーゼの一種。カルバペネム耐性を生じさせる機序の一つです。
OXA-48: カルバペネム耐性を生じさせるβ-ラクタマーゼの一種。特に腸内細菌科で報告があります。
緑膿菌（Pseudomonas aeruginosa）: カルバペネム系薬剤に対して抵抗性を獲得することがあり、難治性の院内感染の原因となる代表的な菌です。
静脈内投与（IV）: カルバペネムは原則として静脈投与で投与される薬剤です。
適応症（重症感染症・耐性菌感染症）: 敗血症、重症肺炎、腹腔内感染症、尿路感染症など、重症または耐性菌感染症の治療に適用されることが多いです。
副作用（下痢・発疹・アレルギー等）: 消化器症状や皮疹、アレルギー反応などの副作用が起こることがあります。
MIC（最小発育抑制濃度）: 微生物の成長を抑えるのに必要な最小濃度の指標。薬の感受性を判断する際に使われます。
薬剤感受性試験: 原因菌に対して各薬剤の有効性を調べる培養試験。治療薬の選択に役立ちます。
腎機能に応じた用量調整: 腎機能が低下している場合、薬の排泄が遅くなるため用量や投与間隔を調整します。
経口投与不可: カルバペネムは通常経口投与できず、静脈投与が基本です。

カルバペネムの関連用語

カルバペネム系抗生物質: β-ラクタム系抗生物質の一群で、細菌の細胞壁を作る過程を妨げる強力な薬剤。重症の感染症に幅広く使われ、イミペネム、メロペネム、エルタペネム、ドリペネム、パニペネムなどが属する。
β-ラクタマーゼ: β-ラクタム環を破壊して抗菌薬を無効化する酵素の総称。耐性の主な原因のひとつ。
カルバペネマーゼ: β-ラクタマーゼの一種で、カルバペネム系薬剤も分解してしまう強力な酵素。耐性菌の拡大に深く関わる。
CRE（カルバペネム耐性腸内細菌科）: カルバペネム系の薬が効かない腸内細菌科の総称。院内感染などで大きな問題になる耐性菌グループ。
KPC: Klebsiella pneumoniae carbapenemaseの略。カルバペネマーゼの一種で、病院内の耐性菌拡大の要因となることがある。
NDM: New Delhi metallo-β-lactamaseの略。メタロβ-ラクタマーゼの一種で、広範囲のβ-ラクタム薬に耐性をもたらす。
VIM: Verona integron-encoded metallo-β-lactamaseの略。メタロβ-ラクタマーゼの一型。
IMP: IMP-type metallo-β-lactamaseの略。日本を含む地域で検出される耐性酵素の一つ。
OXA-48（OXA-48-like）: OXA-48様式のβ-ラクタマーゼ。カルバペネム耐性を引き起こすことがある。
イミペネム: カルバペネム系抗生物質のひとつ。グラム陰性菌に対して有効だが、用量は腎機能に合わせて調整する必要がある。
メロペネム: カルバペネム系抗生剤。幅広い感染症に用いられ、腎機能に応じた投与設計が必要。
ドリペネム: カルバペネム系抗生物質。重症感染症で用いられることが多い。
エルタペネム: カルバペネム系抗生物質。広範囲の細菌に有効だが、耐性菌の出現が課題となる。
パニペネム: カルバペネム系抗生物質の一種。地域や国によって使用が異なる。
感受性試験: 菌がどの抗菌薬にどれだけ敏感かを調べる検査。カルバペネムの耐性があるかを判断するのに役立つ。
静脈内投与: カルバペネムは原則として静脈内投与で投薬される。血中濃度を安定させ、効果を高めるための投与法。