

高岡智則
年齢:33歳 性別:男性 職業:Webディレクター(兼ライティング・SNS運用担当) 居住地:東京都杉並区・永福町の1LDKマンション 出身地:神奈川県川崎市 身長:176cm 体系:細身〜普通(最近ちょっとお腹が気になる) 血液型:A型 誕生日:1992年11月20日 最終学歴:明治大学・情報コミュニケーション学部卒 通勤:京王井の頭線で渋谷まで(通勤20分) 家族構成:一人暮らし、実家には両親と2歳下の妹 恋愛事情:独身。彼女は2年いない(本人は「忙しいだけ」と言い張る)
ユニットセルとは?
結晶を「どうやって作られているのか」を理解するための基礎となる概念が ユニットセル です。ユニットセルは、結晶格子の中で最小の繰り返し単位となる立体のことを指します。これをいくつか集めて並べると、観察される大きな結晶全体ができあがります。格子とは、空間を規則正しく点の集合として並べたもののことで、ユニットセル はその規則の「部品」として働きます。
ユニットセル の形は 6つの辺の長さ a, b, c と 3つの角度 α, β, γ によって決まります。これらのパラメータが異なると、同じ格子系の中でも見た目や対称性が変わります。
基本用語
格子:結晶を構成する点の規則正しい並び。空間を埋め尽くすように配置されます。
格子点:格子の中の特定の位置を示す点。結晶内の原子の位置と対応します。
格子パラメータ:ユニットセルの長さ a, b, c と角度 α, β, γ のこと。これらでユニットセルの形が決まります。
格子系とユニットセルの形
結晶は 格子系 によって分類されます。代表的な格子系には 立方系、四方系、正交系 などがあります。立方系では a = b = c、α = β = γ = 90° となり、最も対称性が高い形です。
| 格子系 | 特徴 | 代表的な格子 |
|---|---|---|
| 立方系 | a = b = c、α = β = γ = 90° | P, I, F などの組み合わせ |
| 四方系 | a ≠ b ≠ c、α = β = γ = 90° | P 系が基本 |
| 正交系 | a ≠ b ≠ c、α = β = γ = 90° | さまざまなユニットセル |
実例:NaCl のユニットセル
塩化ナトリウム(NaCl)は代表的な結晶の一つで、面心立方格子(FCC)を基本とします。NaCl の ユニットセル は、Na と Cl が交互に配置され、6つの最近接原子が並ぶ形です。実際には Na 原子と Cl 原子が同等に並ぶ二つの格子点の組み合わせとなっており、結晶全体はこの小さな立体を繰り返すことで成り立っています。
このような例から、格子系と格子パラメータの関係 を理解すると、物質の性質がどのように決まるかを推測しやすくなります。
ユニットセルを使うと何がわかるのか
結晶の対称性、原子の配置、格子欠陥の影響などを整理して考える手掛かりになります。研究では、ユニットセルの情報 をもとに膨大な結晶データを比較・解析します。初学者でも、まずは ユニットセル の仕組みを押さえることから始めましょう。慣れてくると、結晶系の分類や、物質の機械的・光学的性質との関係が自然に見えてきます。
ユニットセルの同意語
- ユニットセル
- 結晶格子を構成する最小の反復単位のセル。格子定数や対称性により、全体の結晶構造を繰り返し再現できる基本的な単位。
- 単位胞
- ユニットセルとほぼ同義の呼び方。結晶格子の最小の胞で、格子の周期を生み出す中心的な単位。
- 晶胞
- 晶の格子を成す最小のセルを指す呼び方。一般にはユニットセルと同義として使われることが多いが、文献により意味が異なる場合もある。
- 原胞
- 格子の最小の反復単位を指す語。厳密には primitive cell(原始胞)を意味することが多く、文脈次第でユニットセルと同義に使われることもある。
- 最小胞
- 結晶格子をつくる最小の胞。ユニットセルと同義として扱われる場面が多い表現。
- 基本胞
- 基礎となる胞。専門文献で用いられることがあり、ユニットセルと同義に使われる場合がある表現。
- クリスタルセル
- 結晶格子を指す外来語的表現。理解しやすい一方で、日常的には『晶胞』や『ユニットセル』を用いる方が自然。
ユニットセルの対義語・反対語
- スーパセル
- ユニットセルの複数分を含む大きなセル。複数のユニットセルを組み合わせて作るため、周期がより長くなる構造を表します。
- マクロセル
- 規模としては大きいセルの意味。複数のユニットセルから成る大きな単位で、全体的な周期が長くなるイメージです。
- アモルファス構造
- 長距離秩序を欠く非晶質な構造。ユニットセルが前提とする規則的な格子を持たない状態です。
- 無秩序構造
- 格子の規則性が低く、ユニットセルの繰り返しを前提としない構造。乱雑さが特徴です。
- 超格子
- 複数素材の層や異なる格子を組み合わせた、通常の単純なユニットセルより複雑な構造。ユニットセルの単純さの対比として使われることがあります。
- 全格子
- 格子全体を指す概念で、ユニットセルの最小単位という性質に対して、格子全体の広がりをイメージする対極の視点です。
ユニットセルの共起語
- 格子
- 結晶を構成する周期的な点の並びで、ユニットセルの基盤となる概念。
- 格子ベクトル
- ユニットセルを定義する3本のベクトル a, b, c のこと。長さとこれらの間の角度によってセルの形が決まる。
- 格子定数
- 格子の長さと角度を表すパラメータ。通常は a, b, c の長さと α, β, γ の角度を指す。
- α角
- 格子ベクトル間の角度の一つ。晶系を決定づける要素の一つ。
- β角
- 格子ベクトル間の角度の一つ。
- γ角
- 格子ベクトル間の角度の一つ。
- 基本胞
- ユニットセルと同義に用いられることがある、結晶を再現する最小の胞。
- 最小胞
- 格子の周期性を最小の胞で表す概念。原子をほぼ最小数含む胞。
- 原子胞
- 結晶を再現するための基本的な胞の総称の一つ。
- 空間群
- 結晶の対称性を表す数学的グループ。セルの配置に対する対称操作を含む。
- スペースグループ
- 空間群の別名。結晶の対称性を分類する概念。
- 晶系
- 結晶が属する6つの分類系の一つ。
- 結晶系
- 晶系と同義で使われる表現。
- 体積
- ユニットセルの体積。格子ベクトルから計算される量。
- セルパラメータ
- セルの長さと角度を表すパラメータ群。通常 a, b, c, α, β, γ。
- セルパラメータ最適化
- 第一原理計算などでセルの長さと角度を最適化する手法。
- 格子欠陥
- 格子の欠陥や不完全性。ユニットセルの理想形からの乱れ。
- フォノン
- 格子振動の総称。熱的性質に影響を与える。
- X線回折
- X線を結晶に照射して結晶構造を解析する実験技術。
- 粉末X線回折
- 粉末試料を対象にしたX線回折による結晶構造解析。
- XRD
- X線回折の略称。
- CIFファイル
- Crystallographic Information Fileの略。結晶データを標準形式で記述するファイル。
- 結晶構造解析
- 実験データや計算結果から結晶の内部構造を決定する作業。
- DFT計算
- Density Functional Theoryによる電子状態・構造計算。
- VASP
- 第一原理計算を行う代表的なDFTソフトウェア。
- Quantum ESPRESSO
- オープンソースのDFT計算パッケージ。
- Pymatgen
- 材料データの解析・操作を行うPythonライブラリ。
- ASE
- Atomic Simulation Environment、原子シミュレーションのためのPythonライブラリ。
- VESTA
- 結晶構造の3D可視化ソフトウェア。
- Materials Studio
- 結晶・分子のモデリング・計算を行う商用ソフト。
- セル最適化
- セルの形状・体積を最適化して安定な構造を求める作業。
- 格子定数最適化
- 格子定数を最適化してエネルギーを最小化する過程。
- 体心立方系
- 体心立方格子構造を持つ晶系の一つ。
- 면心立方系
- 面心立方格子構造を持つ晶系の一つ。
- 六方晶系
- 六方晶系の格子構造。
- 原子配置
- ユニットセル内の原子の配置と並び方。
- CIFファイルフォーマット
- 結晶データの標準フォーマットCIFの用途と特徴。
- 換算/転置行列
- 晶系変換の際にセルを別の座標系へ変換するための行列。
- 結晶データベース
- 結晶構造データを蓄積するデータベース(例:ICSD、COD)についての話題。
- 可視化
- 結晶構造を可視化するソフトウェアや方法。
ユニットセルの関連用語
- ユニットセル
- 結晶を規則的に繰り返し並べる、最小の繰り返し単位。原子の位置と格子の形を決め、全体の構造を作る元となる箱のようなもの。
- 原胞
- ユニットセルと同義で使われることが多い。この語も「最小の繰り返し単位」を指すことがあるが、文脈により伝統的なセルを意味する場合もある。
- 最小胞
- 結晶を構成する最小のセル。ユニットセルと同義として使われることが多いが、文脈次第で異なるセルを指すこともある。
- 格子定数
- セルの大きさと形を決める数値。三つの長さ a, b, c と三つの角度 α, β, γ で表されることが多い。
- 格子ベクトル
- ユニットセルを定義する三本のベクトル。これらを組み合わせてセルの形を決定する。
- 格子点
- 格子を構成する基準点。結晶内で原子が整列する基準となる点。
- 格子座標
- 原子位置を格子ベクトルの係数として表す表現。例: (u, v, w) 形式。
- 直交格子
- 三つの格子ベクトルが直角に交わる格子。最もシンプルな格子の一形。
- 晶系
- 格子の対称性に基づく分類。代表的なものには立方晶系、六方晶系、正交晶系などがある。
- 立方晶系
- 三辺の長さが等しく、角度がすべて90度の格子をもつ晶系の一つ。
- 六方最密充填(HCP)
- 六角柱の格子を基礎とし、原子が最も密に詰まる配置の一つ。実際のユニットセルの例は六方晶系でよく使われる。
- 面心立方格子(FCC)
- 各頂点と各面の中心に格子点がある立方格子。多くの金属で見られる基本的な配列の一つ。
- 体心立方格子(BCC)
- 立方格子の中心にも格子点がある構造。密度と安定性のバランスが良い代表格子。
- ブラス格子(Bravais格子)
- 結晶を11種類の基本格子に分類する考え方の総称。ユニットセルの基盤となる。
- 原点
- 格子の基準点。座標系の出発点として設定されることが多い。
- 原子位置(Wyckoff座標の概念)
- 空間群に基づく、原子が占める対称的な位置を表す表現。対称操作で他の位置へ変換される。
- 格子欠陥
- 格子内に生じる欠陥の総称。点欠陥(空位、置換)、線欠陥などがある。
- セル体積
- ユニットセルの体積。格子ベクトルの行列式で計算される。
- 原子配置の座標系
- 原子の位置を表す方法として、晶格座標と直交座標の二つの表現がある。



















